著者
淺野 敏久
出版者
古今書院
雑誌
地理 (ISSN:05779308)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.93-97, 2009-11

連載コラム: 観光ボランティアガイド 広島県東広島市
著者
山本 和生 橋本 成仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_441-I_448, 2013
被引用文献数
2

高齢化が進み,免許返納者は年々増加しているが,返納後の生活で買い物や通院に苦労している人も少なくない.そこで本研究では,岡山県内の都市部と中山間地域において65歳以上の免許返納者ならびに保有者を対象に行ったアンケート調査の結果を用いて,自動車を運転できない場合にどういった方法で買い物を行い,また医療行為を受けたいのか,意識とその要因について分析した.この結果,買物支援サービスや医療支援サービスの利用意向は,居住地域や身体の衰えなどから返納後の移動に困る場合に高まることが明らかとなった.一方で世帯構成による影響は小さく,返納後の自立した生活をサポートしていくためには,免許返納制度の推進と併せて,特に中山間地域などの不便な地域で生活支援サービスを拡充していくことが重要であると考えられる.
著者
伊藤 光雄
出版者
島根大学法文学部
雑誌
経済科学論集 (ISSN:03877310)
巻号頁・発行日
no.20, pp.p93-113, 1994-03

アメリカ合衆国連邦準備制度理事会が刊行する「調査月報」,"Federal Reserve Bulletin"は,毎年7月号(月違いの場合あり)で,全米商業銀行の前年1年問の収益,資産負債構成の動向分折を詳細におこなっている。 本稿で紹介するのは,1993年7月号に掲載された1992年における米銀の動向分析であるが,ここで1980年代後半以降,とりわけ1989年の「金融不況」以降の,米銀が極度の苦境に陥った後の「業績回復過程」を詳しく分析している。筆者にとって,1991年以降の米銀の「復活」をどの様に評価するかは,今後の米銀の動向も含め多角的に検討すべき課題と考えるが,この資料は貴重かつ大いに示唆に富むものであるので,その内容の大枠をここに紹介する次第である。 なお,1980年代の米銀の動向については,金田重喜編著『苦悩するアメリカ産業』(1993年,創風社刊),第8章「アメリカ銀行業の構造変化」(筆者担当執筆)を参照されたい。
著者
井沢 良智
出版者
九州産業大学経営学会
雑誌
九州産業大学経営学会経営学論集 (ISSN:18823327)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.1-9, 2005

日本企業の業績回復がほぼ確かになってきたこの時期, はたしてこれが日本企業の構造からする復活であるのかどうか。ことに中国が生産基地としての評価にとどまらず, ぼう大な人口を裏付けとする消費市場として, その需要が将来の想定ではなく, 現実に日本企業の戦略決定と経営行動に影響を及ぼし始めたことを, グローバリズムへの適応と相まって, どう解し, どう経営行動として取り組むか。一方で, 日本企業の中に, 海外から日本に回帰する現象を見せたり日本に主力を置く戦略を選択する対極的な動きもある。この回帰が意味するものも大きい。一時的な特需ブームによる復活に終わらない, 本質的なグローバル化とも合致する対応をどう実現するか。時代に適合する技術の思想や体系を模索する中で, 企業と公による対応戦略のあり方を問い, 海外拠点の中心, 中国との競争優位の比較や生産システムの将来に対する示唆を汲み取り, 生産拠点の立地に対する問題提起を試みる。
著者
備前 嘉文 辻 洋右 棟田 雅也
出版者
日本スポーツマネジメント学会
雑誌
スポーツマネジメント研究 (ISSN:18840094)
巻号頁・発行日
pp.2019-001, (Released:2019-07-20)
参考文献数
25
被引用文献数
3

The number of universities with sport management-related departments and courses have rapidly increased throughout the country, and program offerings have diversified. In this present study, we aim to clarify the present situation of sport management education in Japanese universities and examine whether it has changed in the past decade (Matsuoka, 2008). A list of sport management programs was compiled after review of literature (Inoue, 2012; Ishibashi, 2017; Matsuoka, 2008; Ogasawara, 2013). Eighty-four universities were found in this process. A content analysis of program’s websites and syllabi were conducted to identify the unique features of the programs. Results indicate that 44 universities (52.4%) housed the sport management program in the faculty of management and economics. Results also suggest that there were no major changes regarding the proportion (52.4%) as compared to ten years ago. Lastly, the numbers of faculty members were less than two at about 80% of the programs.
著者
坂崎 絢子
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.323, pp.60-67, 2009-10

世の中に金融本・投資本はあふれているが、やみくもにそれらを読んだからといって、投資力アップにはつながらない。投資本をどう選び、どう読んでいくべきか。投資の達人たちがアドバイスする。
著者
宋 俊煥 出口 敦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.684, pp.413-420, 2013-02-28 (Released:2013-05-31)
参考文献数
24
被引用文献数
3 19

Recently, the importance of Transit-Oriented Development (TOD) of cities based around railway stations is being emphasized. This study aims to evaluate and classify 152 railway station areas from the viewpoint of Transit-Oriented Development by analyzing the target areas located in a 30km circumference surrounding Central Tokyo. By using the Principal Component Analysis, 4 factors were consequently drawn to evaluate the railway station areas: 1)Integration of urban function, 2)Connection and serviceability of public transit, 3) Change-rate of urban function, 4)Urban self-reliance. As a result of typology, it is possible to classify seven types of railway station areas. Each type's characteristics and problems are clarified through the analysis.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1550, pp.102-104, 2010-07-19

日本マクドナルド元社長からリンガーハットの社長に転身した前任の八木康行が打ち出した事業戦略がうまくいかず、4年の就任期間のうち黒字化できたのは2期だけだったからだ。だが、米濱復帰後のリンガーハットの業績回復は早かった。復帰からわずか2年足らずの2010年2月期決算。売り上げは前期比29億円の減収ながら経常利益では前期比7億円増の7億8300万円の増益を実現した。
著者
Kiyonori Furukawa Takashi Tajiri Hideyuki Suzuki Yoshihiro Norose
出版者
The Medical Association of Nippon Medical School
雑誌
Journal of Nippon Medical School (ISSN:13454676)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.149-154, 2005 (Released:2005-07-27)
参考文献数
7
被引用文献数
16 20

Purpose: To examine whether sterile water and brushes are necessary for hand washing before surgery. Method: Twenty-two operating room nurses were randomly divided into two groups as follows: 11 nurses who used 7.5% povidone iodine (PVI group) and another 11 nurses who used 4% chlorhexidine gluconate (CHG group) to wash their hands using the rubbing method. All the nurses were examined for bacterial contamination of their hands before and after surgical hand rubbing. We used tap water to wash the hands at the sink used for washing surgical instruments in the operating room and non sterilized plastic brushes. Results: No bacteria were detected in the tap water. Before washing the hands, the number of bacteria detected was 5.0×103 cfu/H in the PVI group and 4.0×103 cfu/H in the CHG group, which were similar in both groups. After washing the hands, the median value of the bacteria decreased to 8.7×102 cfu/H in the PVI group and 0 cfu/H in the CHG group. Conclusions: Sterile water and brushes are not necessary for preoperative scrubbing up. When using tap water for surgical hand washing, 1) the hand-rubbing method should be used; 2) a quick-alcohol-based disinfectant scrub should be used; 3) the concentration of free chloride in the water should be maintained at over 0.1 PPM; 4) the bacterial contamination of the water should be checked; and 5) the faucet should be routinely cleaned and sterilized.
著者
近藤 久 谷口 節子
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本微生物學病理學雜誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.211-219, 1942

京都ハ傅染性牛流産菌ノ汚染地帯ナルヲ以テ, 罹患牛, 汚染牛乳等ニ接觸スル機會多キ牧夫並ニ牛乳處理者間ニハ<I>Bang</I>氏病患者ガ潜在スルニ非ズヤトノ豫想ノ下ニ京都市近郊ノ21牧場116名ニ就キ血清反應試驗ヲ施行セルニ, 豫期ニ反シテ2名ノ感染容疑者ヲ發見セルニ止マレリ.
著者
園 乾治
出版者
慶應義塾理財学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.305(1)-363(59), 1931-03
著者
川嶋 英嗣 川瀬 芳克 高橋 伸子 高橋 啓介
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.33, 2005

【目的】短波長をカットする遮光眼鏡は,中間透光体の白濁による光散乱によって起こるグレアを軽減する効果があると考えられている.本研究では人工的に白濁させたフィルタを晴眼者が装用したとき,低コントラスト視力が遮光眼鏡の使用によってどのように変化するかを検討した.<BR>【方法】晴眼者7名を対象とした.プラスチックレンズにサンドペーパーをかけることで製作した白濁フィルタを1条件使用した.遮光眼鏡は東海光学社製CCPシリーズのLY, YL, OY, RO, YG, UG, BRの7種類を用いた.低コントラスト視力測定はナイツ社製CAT2000を用いて,昼間視条件の輝度コントラスト5条件(100, 25, 10, 5, 2.5%)について実施した.測定は白濁フィルタ装用条件と装用しない晴眼条件の2条件でおこない,それぞれで遮光眼鏡を使用したときと,しないときの低コントラスト視力の比較をおこなった.<BR>【結果】白濁フィルタ装用条件では2.5, 5, 10%の低コントラスト視力が晴眼条件に比べて有意に低下していた.しかし,どの種類の遮光眼鏡を使用した場合でも,各被験者間で共通した視力値改善の傾向は見出されなかった.同様の結果は白濁フィルタを装用しない晴眼条件でも得られた.<BR>【考察】今回の実験では,白濁フィルタ装用時の低コントラスト視力が遮光眼鏡の使用で改善するという予測を支持する結果は得られなかった.これは低コントラスト視力測定装置の刺激呈示領域の背景輝度が低かったことや,白濁フィルタの透過率の設定条件が関係しているかもしれない.
著者
高田 篤
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.45, 2006

拡大読書器の利用状況○高田 篤、越後谷 法義、豊田 久、永倉 利美、白神 章 (株)高田眼鏡店 加藤 聡、国松 志保、田村 めぐみ、落合眞紀子、柳澤美依子 (東京大学眼科)【目的】拡大読書器は日常生活用具として広く使用されている。今回我々は、拡大読書器の利用状況を追跡調査することによって、社会資源として有効に利用されているか否かを検討した。【対象と方法】平成14年4月から平成18年4月までに拡大読書器を購入した97名を対象としたところ、対象の平均年齢は68.0±17.0歳であった。視機能障害となった原因疾患は糖尿病網膜症:11例、緑内障:30例、黄斑変性:26例、その他:17例、不明:13例で障害者等級の内訳は1,2級:46例、3,4級:24例、5,6級:16例、不明:7例、該当なし:4例であった。購入後調査時期までの期間は15.9±10.8ヶ月であった。拡大読書器の内訳はTimes社製AV-100:48台、AV-100ネオ:14台、AV-300:2台、ナイツ社製VS-1500AF:22台、VS-2000AF:5台、VS-_III_:6台であった。アンケート調査は電話にて行なった。【結果】電話アンケートの結果、連絡が取れなかった7名を除く、90名中拡大読書器を現在も使用しているが79名(87.8%)、使用していないが11名(12.2%)であった。使用していない理由は視力低下の進行:4名、使用時の眼精疲労や頭痛:5名、高齢の為寝たきりの状態になった:2名であった。使用しなくなった時期は購入後18.0±10.9ヶ月であった。【結論】拡大読書器は日常生活用具の一つとして多くの視覚障害者にとって長期にわたり有用に使用されていることが判明したが、使用できなくなる例もあることから販売後1.5年に使用状況を調査し、非使用例での拡大読書器の有効活用が行われることが望ましいと考えられた。
著者
中村 桂子 濱村 美恵子 野邊 由美子 澤 ふみ子 菅澤 淳 森下 清文 内海 隆
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.154-159, 1991

中途視覚障害者に弱視用テレビ式拡大読書器Closed Circuit Television(以下CCTVと略す)を導入し,実際の活用状況について検討を行ったので報告する.対象の視力は0.04~0.35の5症例で,その中の3例は視野異常を有している.使用機種としてミカミのTOP-01とナイツのビジョンスキャナを使用した.<br>その結果,ルーペが役に立たない症例においても文字使用が可能となり,羞明感が強かった症例には白黒反転が有効であった.しかし現実には『見やすさ』は評価しながらも疲労感が強く使用頻度は一週間に10~30分程度と十分活用ができていない状況であった.それでも患者自身にとっては精神面での支えとなり,本人の満足度が高かった.導入に際しては慎重な対応が必要で,1ヶ月程度の試用期間を設けることが理想である.<br>また,経済的な面を考慮して家庭にあるビデオカメラを利用して簡易CCTVを作ることも可能なので,その具体例なども提示する.
著者
山城 美代 鬼頭 誠 道山 弘康
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.161-167, 2019

<p>近年,沖縄島北部と宮古島でソバ栽培が始まっている.両地域にはそれぞれ酸性の国頭マージ(赤色土)と概ね中性の島尻マージ(暗赤色土)が分布している.これら土壌は日本のソバ栽培地の多くに分布する黒ボク土とは土壌有機物量やリンの存在形態など,土壌の理化学性に大きな違いがある.本試験では,国頭マージと島尻マージおよび黒ボク土を用いてソバを栽培し,生育量,収量および各種養分吸収量を比較した.ソバの生育量と収量は黒ボク土に比べて島尻マージより国頭マージで低下し,側枝花房数の減少と結実率の低下が主因と考えられた.窒素含有率は茎と子実において国頭マージで低かった.リン含有率は子実では国頭マージが黒ボク土よりわずかに低かったが,茎では有意に高かった.カリウム含有率は全ての器官で黒ボク土が著しく高く,国頭マージ,島尻マージの順に有意に低下していた.施肥を行っていないカルシウム含有率は子実では土壌間に顕著な違いがなかったが,茎では土壌の交換性カルシウム含有率を反映して国頭マージは黒ボク土と同程度であり,島尻マージでは高かった.マグネシウム含有率は全ての器官とも黒ボク土で最も低く,島尻マージ,国頭マージの順に高くなった.子実重,茎重,側枝花房数は土壌の窒素含有率とAl型リン含有率と高い正の相関が認められたが,Fe型リンや可給態リンとは有意な相関がなく,施肥リンがFe型で固定される沖縄の土壌とは異なり, Al型で固定される黒ボク土ではリン吸収が高まることで生育量と収量が増加したと考えられる.</p>