著者
田中 庸裕 宍戸 哲也 寺村 謙太郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

時間分解 XAFS 法と種々の分光法を組み合わせることによって溶液中ならびに無機酸化物上における各種ナノ粒子形成過程の「その場観察」を行い,ナノ粒子の形成過程と,形成過程に及ぼす各制御因子の解明を進めた.特に時間分解 XAFS 法と四重極質量分析を組み合わせることで有益な情報が得られることが分かった.本研究では以下の 4 種類の系について検討を進めた.1)液相還元法における金ナノ粒子の形成過程に及ぼす硫黄系配位子の影響2)ロジウムナノ粒子のモルフォロジーに対する配位子および塩の効果3)酸化チタン表面における電析過程、4)無機酸化物表面における白金あるいは白金-スズ合金ナノ粒子の形成過程
著者
大井 恵太 亀井 聡 森 達哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.87, pp.17-24, 2003-08-28
参考文献数
22
被引用文献数
6

インターネットへのアクセス環境の向上により,P2Pアプリケーションの普及が著しい.特に,ファイル共有アプリケーションの普及は,著作権ビジネスに関わる者達をはじめとした様々な領域にその影響をおよぼしつつある.一方で,ファイル転送時にはサーバを介さないP2Pアプリケーションの特性から,大規模な情報収集は困難であった.本稿では,P2Pファイル共有の規模,共有されるファイルの実態を明らかにするため,WinMX Gnutella Winny について,ヒューリスティックな測定手法に基づき,測定とコンテンツ分析を実施した.As Internet access line bandwidth has increased, peer-to-peer applications have been increasing and they have had a great impact on networks. In particular, the spread of peer-to-peer file sharing applications raises concerns about copyrights. However, it is difficult to gather much information because files are not transmitted via a server. In this paper, we measure and analyze peer-to-peer file sharing applications, WinMX, Gnutella, and Winny by heuristic methods in order to clarify the scale of peer-to-peer file sharing and details of shared files.
著者
明陳元瑞撰
巻号頁・発行日
vol.[4], 1000
著者
植松 晃子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.25-37, 2010-08-31 (Released:2010-08-18)
参考文献数
33
被引用文献数
3

本研究では,Erikson(1959)の集団アイデンティティと自我アイデンティティの理論を背景に,異文化における心理的サポート要因として民族アイデンティティの役割を検討する。分析1では民族アイデンティティ尺度(MEIM; Phinney, 1992)を日本人学生(日本人留学生122名・国内の大学生335名)に実施した。結果,先行研究と一致する2因子が抽出され(「探索」と「愛着・所属感」),両因子ともに日本人留学生のほうが国内学生よりも高い値であり,異文化では民族アイデンティティが顕著になることが示された。分析2では,日本人留学生を対象とし,パス解析を行った。結果,「探索」は自我アイデンティティに直接的関与を示し,またそれを媒介変数として,異文化適応感を予測していた。一方「愛着・所属感」は,それ自体ではネガティブな予測因となることが示唆された。
著者
星野 高徳
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.29, 2018

本研究の課題は、屎尿処理を改善する際に重要な論点になった肥料問題と衛生問題に注目し、行政や公衆衛生の研究者が、肥料の確保を重視する農村と衛生面の改善を重視する都市の双方にいかに配慮したのかを検討することにより、戦後日本における屎尿処理の特徴を明らかにすることである。<br>戦後になると、大都市を中心に下水道の建設が推進されることになったが、人口に対する普及率は低く、都市の屎尿処理は依然として農村還元処分や海洋投棄に依存せざるを得なかった。公共下水道の整備には多額の費用を要することから、戦後の日本では、農村部で厚生省式改良便所と糞尿分離式改良便所を使用した農村還元処分の継続が模索され、都市部では浄化槽による下水処理化が目指された。しかし、いずれも財政面、衛生面の限界を抱えていたことから、急速には普及せず、海洋投棄などの非衛生的な処理が残存することになったのである。
著者
渡久地 健
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018

サンゴ礁地形を中心に、漁師の漁場知識と漁撈活動の関係について話題提供し、地域社会とサンゴ礁生態系の繋がり考えるきっかけとしたい。
著者
宮城 政也 喜屋武 享
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.372-381, 2018

<p>目的:本研究の目的は,中学校におけるストレスマネジメントおよびアサーティブネス・トレーニングを取り入れたアンガーマネジメント教育の効果を評価することである.</p><p>事業/活動内容:授業は特別活動の時間(50分×5回)を用い「アンガーマネジメント教育をストレスマネジメントおよびアサーティブネス・トレーニングを組み合わせて」実施した.調査対象は沖縄県公立中学校1校の3年生,2クラス(アンガーマネジメント授業実施クラス:男子16名,女子19名/授業非実施クラス:男子15名,女子18名)の計68名であり,心理評価尺度における授業前後の評価,ならびに教師の授業の振り返りと生徒の自己評価を実施した.</p><p>事業/活動評価:「授業実施クラス」「授業非実施クラス」の授業前後の各心理評価尺度による変化量として,「ストレス反応」「ストレスマネジメント自己効力感」「怒り制御」については,両クラスともに差はなかった.一方,「憂うつ」については「授業実施クラス」の変化量が有意に大きく,介入クラスの「憂うつ」の低下が認められた.また,教師の授業の振り返りならびに生徒の自己評価より,生徒たちのアンガーマネジメントに関する知識・技術に関する理解が認められた.</p><p>結論:アンガーマネジメント教育の実践には,課題が認められた.しかし,ストレスマネジメントやアサーティブネス・トレーニングを組み合わせることにより,中学生の「憂うつ」の軽減が期待できた.またアンガーマネジメントスキル向上の基礎となる高次の知的能力の育成に寄与する可能性も示唆された.</p>
著者
サミミ サイード アブドゥル バシール 安藤 徹哉 カウィッシュ コジェスタ
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.83, no.753, pp.2221-2228, 2018
被引用文献数
4

&nbsp;Traditional houses in Western Afghanistan have domical vault roofs. Such houses are not limited to the Old City but are instead distributed throughout the municipal area of Herat. For this study, we used satellite images from 2017 to locate 11,754 houses with domical vault roofs within the municipal area of Herat and then calculated their density. Field surveys were conducted to investigate the sites with a higher density of such houses. The study identified seven high-density sites and classified them into three groups; 1) monumental, 2) pre-1960s old residential villages along canals and 3) post-1960s residential settlements at the urban fringe.
著者
真栄田 裕行 又吉 宣 安慶名 信也 上里 迅 金城 秀俊 鈴木 幹男
出版者
日本頭頸部癌学会
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.280-284, 2018
被引用文献数
1

固有鼻腔に発生した平滑筋肉腫の一例を経験した。症例は60歳の女性である。初診時の主訴は右鼻閉および鼻出血であった。初診時所見では右鼻腔内に,固有鼻腔を占拠する表面平滑で赤白色の充実性腫瘤が認められた。腫瘤は易出血性であったため外来での生検は施行されなかったが,肉眼および画像所見より悪性腫瘍が予想されていたため,安全域を十分に確保できる拡大デンケル手術が施行された。術後の免疫組織学的検査により平滑筋肉腫と診断された。切除断端は陰性であった。また術後のアジュバント治療として放射線全量照射70GyおよびVAC療法(vincristine 1.5mg/m<sup>2</sup>,cyclophosphamide 1,200mg/m<sup>2</sup>,actinomycin-D 1.35mg/m<sup>2</sup>)を7クール施行された。現在治療後約5年が経過したが,再発転移は認められず,また整容的にも患者共々満足できる結果が得られた。
著者
阿部 匡伸 水野 秀之 中嶌 信弥
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.66, pp.67-72, 1997-07-18
被引用文献数
10

音声作成ツール (peech editor 9)を開発した。本システムは、グラフィカルユーザインタフェース (U) を用いて、音声合成のパラメータが操作できるものであり、その目的は、従来のTTSでは不可能であったきめ細かな制御を可能とし、多種多様な品質や表情で音声を合成することにある。操作法には、漢字かな混じり文、アクセント型等をテキストベースで修正するモードと、音声のパワー、基本周波数、継続時間をパラメータレベルで修正するモードとがある。UNIX上とWindows95上で動作している。Speed97で作成された音声は、音声信号と音素記号等との対応が明確になっているため、他のメディアとの同期が容易にとれる等のメリットがある。また、Speed97は、音声ガイダンスの作成等の音声メッセージの作成ばかりでなく、例えば、感情を込めてせりふを読ませるなどして演技させることも可能である。さらに、Speed97で作成された音声は、1kbit/s以下の高能率音声符合化音声として利用することも考えられる。We developed a tool (Speech editor 97) to create speech messages. Steed97 provides a graphical user interface to manipulate parameters of speech synthesis, and makes it possible to synthesize various types of speech. The manipulation is performed in text level such as to change Chinese characters and accent types, and in parameter level such as to modify speech power, fundamental frequency and duration. Speed97 runs on UNIX and Windows95. Speech messages created by Speed97 have several advantages. Examples include easy synchronization with other media such as moving picture, because the speech is associated with phoneme symbols, and a low bit rate; i.e., only phonetic symbols and prosodic parameters should be transmitted; approximately 1 kbit/sec or less.

1 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[242],
著者
新納 康彦
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 = The journal of the Institute of Electrical Engineers of Japan (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.130, no.11, pp.760-763, 2010-11-01
参考文献数
10
被引用文献数
2

本記事に「抄録」はありません。