著者
高松 薫 佐藤 芳弘 宮坂 雅昭 高森 秀蔵
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.81-88, 1989-06-01 (Released:2017-09-27)
被引用文献数
4 2

The level and type of anaerobic power for forward and back players of rugby football were investigated. Subjects were thirty-five college rugby football players and sixteen college male sprinters and throwers. Peak frequency of revolution and peak power during 7-s pedalling were measured at torques of 3.0, 4.5, 6.0, 7.5, 9.0 kgm. The level of anaerobic power was determined by the maximum peak power and its relative value to body weight. The type of anaerobic power was determined by the coefficients of linear equation representing relationship between peak frequency of revolution and torque.Results were as follows; 1) Maximum anaerobic power of forward players was larger than that of back players, but the relative value to body weight was smaller. 2) Maximum anaerobic power and the relative value to body weight for forward or back players of varsity team were larger than those of the farm team. 3) Maximum anaerobic power and the relative value to body weight of foward players were smaller than those of the throwers. The maximum anaerobic power relative to body weight of back players was smaller than that of the sprinters, but no difference in maximum anaerobic power. 4) Foward players were characterized as strength type because they exerted higher level of anaerobic power in the larger torques. On the other hand, back players were characterized as speed type because they were superior in the smaller torques. 5) Rugby football players were characterized as speed type in comparison with the throwers, but as strength type compared with the sprinters.
著者
関谷 隆夫
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.867-874, 1992
被引用文献数
1

当科不妊外来を受診し機能性不妊と診断された38例について, 治療前の子宮内膜の厚さと質を超音波経膣走査法で経日的に観察し, 同時に最大卵胞径, 血中estradiol, progesterone値を測定して, 不妊治療の予後との関連を検討した. 内膜の厚さは子宮の正中縦断像の最大前後径とし, 内膜の質は増殖期後期では均一低輝度型(P_1)と混合型(P_2), 分泌期中期では均一高輝度型(S_1)と混合型(S_2)の, 計4型に分類した. また分泌期中期に混合型内膜像を呈した症例について組織学的検討を行つた. 1. 子宮内膜の厚さ, 最大卵胞径, 血中estradiol, progesterone値と不妊治療の予後 1) 子宮内膜の厚さは, 妊娠群では増殖期中期から分泌期中期にかけて9.7±1.4mm (mean±SD)から13.9±1.7mmに, また非妊娠群では同じく6.7±1.8mmから10.1±2.2mmと, 次第に厚くなるものの, 後者は前者に比して有意に薄い内膜を有していた (p<0.05). 2) 血中estradiol, progesterone値および最大卵胞径は, 両群の間に有意の差がなかった. 2. 子宮内膜の質と不妊治療の予後 1) 増殖期では内膜の質と不妊治療の予後に差がなかつた. 2) 分泌期中期内膜像がS_1であった群とS_2であった群を比較すると後者で有意に非妊娠群が多かった (p<0.05). 3) 血中estradiol, progesterone値は各内膜パターン群の間で有意の差がなかつた. 3. 分泌期中期内膜像が混合型(S_2)を呈した症例の組織学的検討 3例中2例において組織学的所見と超音波学的所見が平行してみられた. つまり, 超音波学的にhyperechoicに描写される部位では腺管の拡大と迂曲が高度に認められ, hypoechoicに描写される部位では逆に腺管の拡大と迂曲が乏しい所見が認められた. 以上の結果より, 正常に比して薄い内膜を有する症例や, 分泌期中期に混合型内膜像を呈する症例は, 血中estradiolやprogesterone値にかかわらず妊卵着床には不適当と考えられた. 超音波経膣走査法は非侵襲的で簡便な検査法であり, 子宮内膜を評価し不妊治療の予後を推定するのに大変有用と考えられた.
著者
小浜 基次
出版者
至文堂
雑誌
国文学解釈と鑑賞 (ISSN:03869911)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, 1963-03
著者
高崎 彰久 杉野 法広
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp."N-202"-"N-206", 2012-09-01
参考文献数
7
著者
山田 啓之 岡本 常義
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.405-412, 1971-06-30 (Released:2008-07-23)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The effects of the purity of water upon The formation and corrosion resistance of boehmite film were studied with electron microscope and electron microprobe analyzer.The following results were obtained.(1) Boehmite films formed in city water containing various kinds of impurities had smaller thickness and lower corrosion resistance and were more blackish as compared with those formed in deionized water.(2) The composition and corrosion resistance of boehmite films formed in deionized water were nearly constant independent of the value of specific resistivity, when its value was not lower than 100, 000 Ωcm.(3) As the results of study with electron microprobe analyzer, it was concluded that the boehmite films formed in city water containing Si and Ca elements showed blackening and the decrease in film thickness and corrosion resistance, all of which chiefly depended upon SiO2, but scarcely upon CaCO3.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.182, pp.36-39, 1999-11

横浜市保土ヶ谷区の相鉄線・和田町駅から徒歩七分。宅地化が進んだベッドタウンの高台に七年前、地上四階建て、外壁総タイル張りの豪華な建物が完成した。 付近の住民には、企業の独身寮になるという説明があったが、完成後も社員が引っ越してくる様子は見られない。入居者のいない建物は、住民の間でいつしか「幽霊寮」と呼ばれるようになった。
著者
柳原 良江
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.48-55, 2001
参考文献数
14

男性中心主義は、女性の生殖能力の保存を成立基盤としており、長い間、女性のセクシュアリティの管理を行うことで、その維持を図ってきた。しかし医学や科学技術の発展により、生存様式が変化しつつある現在、過剰に女性の生殖機能を重視する男性中心主義は、もはや有効性を失ったといえる。性交は二者間で身体摩擦を与えあう現象と捉えられるが、その行為を成立させる必要条件と、行為の間に各自が受け取る感覚によって、当事者は「自己」に影響を受ける。女性においては「自己」への影響が、男性中心主義の文脈で解釈される事により、男性中心主義的社会システムの維持に利用されてきたと考えられる。また、この過程は、生活において避けられないものとして隠蔽され、女性の人権侵害を行っている。しかしそれは、性行為が男性中心主義を維持し続けるための巧妙な装置である状況を示していると言えよう。
著者
吉田 志緒美 露口 一成 鈴木 克洋 富田 元久 岡田 全司 林 清二 有川 健太郎 岩本 朋忠
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.461-467, 2013 (Released:2016-09-16)
参考文献数
20

〔目的〕Mycobacterium fortuitumを被験対象とした場合のZiehl-Neelsen染色法(ZN法)と蛍光染色法(蛍光法)の染色性の比較検討。〔方法〕2007年1月~2012年3月の期間中,NHO近畿中央胸部疾患センターにてMGIT培養で陽性となり,DDHにてM.fortuitumと同定された菌液42株と標準菌株を対象に,蛍光法であるauramine-rhodamine染色法(AR法)並びにacridine-orange染色法(AO法)とZN法の染色所見を比較した。さらに各菌株に対し16S-23S rDNA internal transcribed spacer(ITS)領域における遺伝子と16S rRNA遺伝子の部分配列シークエンスを実施し,相同性検索を行った。〔結果〕ZN法にてすべての株は良好な染色性を確認できた。AR法は16株(38.1%)に良好な染色性を認めていたのに対し,残り26株(61.9%)と標準菌株では蛍光法でほとんど染まっていないか,まだら模様の染色像であり,AO法もやや劣るがAR法と同程度の結果であった。ITSシークエンス解析では35株(83.3%)がM.fortuitum subsp. acetamidolyticumの遺伝子と100%一致したが,7株は同定不能であった。しかし16S rRNA遺伝子シークエンスにてM.fortuitum近縁の迅速発育菌と同定できた。遺伝子型と蛍光法の染色性との間における相関性は乏しかった。〔考察〕DDHでM.fortuitumと同定された菌体に対して蛍光法を用いた場合,検出が困難となるケースが半数以上存在する結果となり,同菌の分離頻度が過小評価される可能性が考えられた。特に,培養菌液からの菌体確認には蛍光法よりもZN法を用いることと,培養性状による同定(発育速度,温度,コロニー形状)の徹底を提唱したい。
著者
松元 俊
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.39-44, 2015

<p>本研究は,16時間夜勤をともなう2交代勤務の導入が,看護師の夜勤明けおよび休日の生活行動時間に及ぼす影響について調べた。18名の女性看護師(平均年齢38歳)が2交代勤務に1ヶ月間従事し,その後1ヶ月間は3交代勤務に従事した。その結果,夜勤明けの睡眠時間に勤務間で有意差はみられず,16時間夜勤での仮眠取得有無で分けても同様であった。夜勤明けでは食事時間が16時間夜勤後(60.8分)で8時間夜勤後(43.0分)より有意に長かったが(p=0.014),反対に休日では自宅外での趣味・娯楽が2交代勤務(161.5分)と比較して3交代勤務(234.6分)で長かった(p=0.028)。以上より,2交代勤務化が生活時間を改善する様子はみられず,むしろ自由時間が減少していた。(表2)</p>
著者
増山 伸夫 高田 勗 一杉 正治 相澤 好治 高橋 英尚 前田 厚志 橋本 起一郎 中村 賢
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, pp.406-416, 1983-12-31

交替制勤務の身体影響に関する報告は,現在までに多数なされてきたが,長期にわたって経過を追ったものはほとんどない。そこで,本研究では,長期間の交替制勤務の影響を観察するために,6年間隔で,交替制と常日勤の同一作業者に実施された健康診断の結果を検討した。喫煙率は,6年の経過中,常日勤務作業者群,交替制勤務作業者群の両群とも低下傾向を示したが,初年度,6年目とも,交替制勤務作業者群の喫煙率が高かった。飲酒状況では,両群間に有意の差はなかったが,6年の経過中,両群とも飲酒率の増加傾向を示した。自覚症状に関しては,動悸,息切れなどの循環器症状,食欲不振,嘔気,胸やけ,胃のもたれなどの胃腸症状,頭痛,頭重感,めまい,耳鳴り,視力低下,肩こりなどの神経系症状,倦怠感,易疲労感などの全身症状を訴える者が,初年度は交替制勤務作業者群に多い傾向があったが,6年の経過中に,交替制勤務作業者群に有訴率の低下があり,両群間に明らかな差はなくなった。血圧,尿検査,末梢血液検査,肝機能検査の臨床検査では,両群間に明らかな差はなく,経年変化も明らかではなかった。
著者
中川 美登利
出版者
カモミ-ル社
雑誌
テアトロ
巻号頁・発行日
no.554, pp.p106-109, 1989-04
著者
藤原京 [著]
出版者
集英社
巻号頁・発行日
1996
著者
ブフ アレクサンダー ヴァシリューク スヴェトラーナ
出版者
法学志林協会
雑誌
法學志林 (ISSN:03872874)
巻号頁・発行日
vol.112, no.1, pp.206-171, 2014-09

本論文は,ソ連・ロシアを日本の「他者」とした場合の,自我と他者の視点から見た現代日本のナショナル・アイデンティティー形成を考察したものである。本論文では,冷戦時代にソビエト連合との関係で日本のアイデンティティ一を形成した2つ主な構成要素,すなわち政治および社会文化的榊成要素を明らかにしている。本ケーススタディーの前半では,これらの構成要因の源泉と性質を検討する。既存の日本に関する国際関係論の樹成主義(コンストラクティビズム)の主張とは異なり,本論文では,日本の戦後のナショナル・アイデンティティーは,国内外の双方に源泉を持ち,現代のアイデンティティーに関する言説の一部は戦前まで遡ることが出来ると論じている。本論文では,また,政治的および社会文化的アイデンティティーは,部分的には重複するものの,それぞれが異なった日本の「自我」の形成に繋がっていると論じている。本論文の後半では,両国間の関係に依然として悪影響を与えている領土問題に特に注目し,これらの異なった自我の形成が,ポスト共産主義のロシアとの日本の関係において,どの様な役割を果たしたかを検討している。
著者
冨金原 迪 外山 信男
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.79-82, 1968-02-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
3
被引用文献数
2

Effect of three organic acid salts on maceration of kelp was examined. By soaking in 1.0% Sodium citrate, the kelp was successfully jellied. Sodium oxalate exhibited the effect of similar level, while the effect of sodium lactate was significantly less than those two. The cell-walls was easily degraded, the solubles in jelly increased, and the precipitates decreased by treating the saltmacerated kelp with cellulase. Some easy-to-serve foods were prepared from this cellulase-treated jelly.
著者
高橋 劭
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.121-129, 1977
被引用文献数
6

ハワイ島の雨を逆転層の高さ,強度に関係させて分類することをこころみた。貿易風の強い8月の場合がこの論文ではくわしく解析された。雨は逆転層が低い時に見られる早朝と夕方のシャワー(海&bull;陸風に左右される),逆転層の高い時に見られる日中の強い雨,逆転層が2層あるときの地雨に大別された,又この逆転層が上層のcyclonic ce11の動きと密接な関係があることもわかった。<br>Front systemの影響をうけるハワイの冬の雨との比較で空中電場に強い差が見られた。氷晶の存在がその原因であろう。