出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.40-42, 2008-06

「消費者人口の約2割の顧客データという基盤を生かし、小売りと金融業の融合によって優良顧客へのサービスを掘り下げていく。これはイオンにしかできないことだ」 イオンの神谷一興CRMプロジェクトチームリーダーはこう胸を張る。同社は総合スーパー「ジャスコ」などでCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント:顧客情報管理)に取り組んでいる。
著者
橋永 文男 伊藤 三郎
出版者
園藝學會
雑誌
園芸學會雜誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.485-492, 1983
被引用文献数
1 4

ハッサクとブンタン果実を1か月おきに採収し, 部位別にリモノイド含量を測定した.<br>1. ハッサクの果肉のリモノイドはリモニンが主成分であり, 9月に50ppmを示した. 果肉とじょうのう膜のノミリンは8月に最も濃度が高く (20ppm く 500ppm), 以後急減した. 種子ではノミリンが10月に, またリモニンが11月に最高値を示した.<br>2. ブンタンはフラベド以外のすべての部位でノミリンが他のリモノイドに比べて多く, とくにアルベドとじょうのう膜では顕著であった. じょうのう膜のリモニンはデオキシリモニンと同じ含量を示しながら変動した. 種子では種核のリモノイドの方が種皮より顕著に高く, 12月に最高値を示した.<br>3. ブンタンの個体当たりのリモノイド含量は最高200mgに達した. 種子のリモノイド濃度は高いにもかかわらず, 種子重が少ないため, その含量はアルベドやじょうのう膜より少なかった. 両果実とも各部位でノミリンのピークのあと1か月でリモニンのピークが現れることが明らかになった.
著者
Naito Hiroyuki Nakamura Amane Inoue Maki
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
Experimental animals (ISSN:13411357)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.89-96, 1998-04
参考文献数
39
被引用文献数
4 11

The ontogenetic changes in responsiveness to benzodiazepine receptor ligands on ultrasonic vocalizations in rat pups from the age of day 3 to day 12 were evaluated. Rat pups, while separated from their dam and littermates and placed in a cold environment, emit ultrasonic vocalizations. These ultrasonic calls became attenuated dose-dependently in number and power after administration of the anxiolytic diazepam (0.25-1.0 mg/kg, sc), but the inhibitory effect of diazepam at the highest dose was less on day 6 and day 9. Moreover, type 1 benzodiazepine receptor ligands, Ro16-6028 and Ro23-0364 (0.5-2.0 mg/kg, sc), also dose-dependently attenuated the ultrasonic vocalizations 30-60 min after injection. The inhibitory effects of these drugs became more pronounced with the increasing age of the pup, and they were equivalent on day 12 to those in adult rats. These results suggest that different ontogenetic changes in development of two subtypes of central benzodiazepine receptors of pups might be related in the psychopharmacological mediation of the ultrasonic vocalization.<br>
著者
宗像 誠之
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.810, pp.64-71, 2012-06-07

長年の「鎖国状態」から目を覚まし、民主化と経済開放路線を打ち出したミャンマー。豊富な天然資源、潜在的な消費市場など、「アジア最後のフロンティア」として、世界中で注目度が急上昇している。実は日本のIT産業にとっても、極めて重要な国となる可能性を秘める。その実態を探るべく、記者は最大都市ヤンゴンへ飛んだ。
著者
小倉 慶郎
出版者
大阪府立大学
雑誌
言語と文化 (ISSN:13478966)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.51-70, 2008-03

This paper aims to present the law of translation that governs the manner in which literal/free translation takes place. Since ancient times, the issue of whether translation should be source- or target-oriented has been furiously debated. Although one camp has always been lambasting the other for its strategy, the reasons for a translator's use of both methods were never clear. First, we examine the examples of translation in different genres and attempt to discover the rules that made the translator adopt one particular strategy. Next, we propose the law of translation with regard to "foreignizing/domesticating" strategies, which has thus far never been identified. Finally, we seek to check the validity of this law, citing a short history of translation in varied cultures.
著者
杉田 学
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.40, 2013

【はじめに】薬剤の使用は現代医学では不可欠なものであり,その有効性と毒性・副作用については治験結果をもとに強く認識されている。一方で,治験結果から危険性を認識するように警告するようになっていても,使用する患者や医師の認識不足によって重篤な病状をおこしたり,稀と言われている副作用に遭遇したりすることもある。本発表では実際に経験した症例を2例提示し,非臨床/臨床治験を行う側と臨床で使用する医師側,それぞれの問題を考察する。【症例1】29歳男性,4年前から統合失調症で某病院精神科通院中。某日,心肺停止として当院へ救急搬送。来院時心肺停止状態,心電図は心静止,瞳孔は両側散大。直ちに心肺蘇生術を開始し,病着後10分で心拍再開しICU入室。来院直後の血糖値は854 mg/dL,血漿浸透圧は373 mOsm/L,血液/ガス分析ではpH6.558, HCO<SUB>3</SUB>-7.8 mmol/L, BE-35.4と高血糖,高浸透圧血症,代謝性アシドーシスを認めた。心停止に至る原因が他にすべて否定され,糖尿病性ケトアシドーシスによって心停止に至ったと考えた。患者に糖尿病の既往はなく,前医に問い合わせたところ1ヶ月前にOlanzapineが開始され,薬剤開始後2週間,1ヶ月後(今回の来院3日前)の採血で既に高血糖,多飲・体重減少の高血糖を示唆する所見があったにも関わらず主治医は認識していなかった。本症例を含め同薬と因果関係が否定できない重篤な高血糖,糖尿病性ケトアシドーシス,糖尿病性昏睡が9例(死亡例2例)報告されたため注意喚起がなされ,本邦での発売元は同薬剤を,糖尿病患者やその既往歴のある患者への投与を禁忌とした。【症例2】79歳男性, 意識障害を主訴に来院。高血圧,慢性腎臓病,糖尿病で降圧剤,Vildagliptinを内服。来院時の意識はJCS3-R,簡易血糖測定で34 mg/dl,Whipple3徴を満たしたため低血糖性昏睡と診断。DPP-4阻害薬は作用機序から血糖依存性に作用するため低血糖発作のリスクは低いとされるが,本症例の如く単独でも低血糖となり得る。【考察】症例1では医師側の認識不足が,症例2では稀な副作用が,重篤な病態を起こした。開発現場と臨床現場それぞれで情報を密にやりとりすることが必要であり,非臨床/臨床治験の結果を紐解く作業が臨床現場にも求められる。
著者
高野 昇 吉田 哲夫 園田 俊雄 桧垣 康二
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科学会雑誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.p559-566, 1980-05

不妊症における卵管性不妊因子診断の向上ならびに適切な治療指針を得るため,卵管形成術症例のhystrosalpingography(HSG)像にみられる卵管陰影を分析し,その病理組織学的所見との比較検討を行なった.1年以上術後経過を観察することのできた91例の卵管形成術例を対象とし,HSG像については,テレビ観察のもと造影剤注入卵管陰影確認直後,造影剤追加注入腹膜陰影確認直後,つづいて側面像,さらに造影剤注入終了5分後の4枚撮影により検討を加えた.卵管の一部を採取する機会のあった症例については光学顕微鏡ならびに走査型電子顕微鏡標本を作製L,これらの所見とHSG像とを対比した.91例140卵管中73卵管52.1%に1年以上の疎通性回復を認め,16例17.6%に妊娠の成立をみた.卵管陰影の走行方向(位置),走行形態に異常のみられる例では,癒着,子宮内膜症あるいは腫瘤の存在する傾向がみられ,卵管陰影自体に異常を認める場合,高頻度に病理組織学的に変化がみられた.現在までの観察結果では妊娠例の術後HSG像ならびに一病理組織像は全例正常生理的範囲と考えられる所見を示している.