著者
Shinya Tanaka Kentaro Kamiya Nobuaki Hamazaki Ryota Matsuzawa Kohei Nozaki Takeshi Nakamura Masashi Yamashita Emi Maekawa Chiharu Noda Minako Yamaoka-Tojo Atsuhiko Matsunaga Takashi Masuda Junya Ako
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.1860-1867, 2019-08-23 (Released:2019-08-23)
参考文献数
33
被引用文献数
20 24

Background:Evidence for the prognostic value of gait speed is largely based on a single measure at baseline, so we investigated the prognostic significance of change in gait speed in hospitalized older acute heart failure (AHF) patients.Methods and Results:This retrospective study was performed in a cohort of 388 AHF patients ≥60 years old (mean age: 74.8±7.8 years, 228 men). Routine geriatric assessment included gait speed measurement at baseline and at discharge. The primary outcome of this study was all-cause death. Gait speed increased from 0.74±0.25 m/s to 0.98±0.27 m/s after 13.5±11.0 days. Older age, shorter height and lower hemoglobin level at admission, prior HF admission, and higher baseline gait speed were independently associated with lesser improvement in gait speed. A total of 80 patients died and 137 patients were readmitted for HF over a mean follow-up period of 2.1±1.9 years. In multivariate analyses, change in gait speed showed inverse associations with all-cause death (hazard ratio [HR] per 0.1 m/s increase: 0.83; 95% confidence interval [CI]: 0.73 to 0.95; P=0.006) and with risk of readmission for HF (HR: 0.91; 95% CI: 0.83 to 0.99; P=0.036).Conclusions:Short-term improvement in gait speed during hospitalization was associated with reduced risks of death and readmission for HF in older patients with AHF.
著者
湯淺 墾道
出版者
日本セキュリティ・マネジメント学会
雑誌
日本セキュリティ・マネジメント学会誌 (ISSN:13436619)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.45-51, 2019-01-25 (Released:2019-03-25)

近年、インターネット上におけるフェイクニュースの流布・拡散が、セキュリティに関する問題の一つと しても取り上げられるようになってきている。フェイクニュースは経済活動や社会生活の基盤である民主主 義自体を脅かすものとなっており、サイバーセキュリティの一問題として捉える見方も現れている。EU は、 2019 年の EU 議会議員選挙を控えて、フェイクニュース対策を行っている。ENISA が虚偽情報流布活動と その対策について技術的要素と人的要素の両面から分析を行い、フェイクニュース流布・拡散の土壌となっ ているプラットフォーム事業者に対しては、2018 年 7 月までに共通の行動規範 (a common Code of Practice) を策定して遵守することを求めた。他方で日本においては、フェイクニュースを法的に規制することはきわめて困難であるとされており、フェイクニュース対策はセキュリティ・マネジメントの概念にも影響を与える可能性がある。
著者
加藤 久雄
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.36-43, 2003-09-18 (Released:2017-04-27)
著者
後藤 拓也
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2017年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.100308, 2017 (Released:2017-05-03)

インドにおいては、1990年代以降の経済発展によって食肉生産量が顕著に増加し,全国的に畜産地域の形成が進んでいる。このような趨勢は,インドにおける「緑の革命」や「白い革命」になぞらえて,研究者らによって「ピンク革命」と呼ばれる。なかでもインドでは,牛肉や豚肉に比べて宗教的制約を受けにくい鶏肉の生産拡大が著しく,鶏肉部門は2005年に水牛肉部門を抜いて,インド最大の食肉部門へと成長した。このような状況にもかかわらず,インドの鶏肉産業についての研究は,インド人研究者らによる南インドを対象とした経営学的研究や,USDAによる報告などにとどまり,地理学的な視点に基づいた実証的研究は,いまだ十分に得られていないのが現状である。先行研究によれば,インドの鶏肉産業には南北で大きな地域的差異があり,養鶏業に適した諸条件を持つ南インドに比べて,養鶏業に有利でない北インドでは産地形成が遅れているという認識が一般的であった。ところが2000年代以降,北インドでも急速に産地形成が進み,ハリヤーナー州では全国的にも突出したブロイラー飼養羽数の増加率が認められる。   本研究では,①インドの鶏肉産業がどのようなメカニズムで発展し,南北間の地域的差異が形成されたのか,②もともと養鶏業に有利でないとされる北インドのハリヤーナー州において,いかなるメカニズムで鶏肉産業が発展したのか,③北インドの鶏肉生産を支えるハリヤーナー州のブロイラー養鶏地域(および養鶏農家)は,どのような存立基盤のもとで成り立っているのか,という3点を地理学的視点から明らかにしたい。  1990年代以降,インドの鶏肉産業を主導してきたのは,Hatcheriesと呼ばれる大手孵卵企業群である。これら大手孵卵企業は,Improvedと呼ばれるブロイラーの改良品種を1980年代に相次いで開発し,それらが1990~2000年代にインド全土に普及した。なかでも,インド最大手の孵卵企業Venkys社が開発した新品種Vencobbは,現在インドで生産されるブロイラーの約65%を占める。Venkysの支社が立地するハリヤーナー州ではこのVencobbの普及率が高く,これがブロイラー農家の生産性や収益性を向上させ,1990年代以降の急速な産地発展につながったことが窺える。   さらに,北インドの鶏肉産業が発展した背景として重要なのは,1992年におけるデリーでの鶏肉卸売市場(ガジプール市場)の開設である。このガジプール市場では現在,87の鶏肉卸売業者がブロイラーの生鳥集荷に携わっている。2015年12月に実施した聞き取り調査によれば,それら業者の大半がハリヤーナー州からの生鳥集荷に依存しており,ハリヤーナー州はデリー首都圏への鶏肉の一大供給拠点となっている。しかし多くの業者は,ナシックやムンバイなど1,200kmも離れた産地からブロイラーを集荷するなど,市場の集荷圏がきわめて広範囲に及んでいることも判明した。   ハリヤーナー州におけるブロイラー養鶏地域の実態を把握すべく,デリー近郊のグルガオン県に所在するブロイラー養鶏農家に対し,2016年2月に聞き取り調査を行った。その結果,殆どの農家がVenkys社の新品種Vencobbを導入しており,しかも多くの農家がこれまで複数回にわたって品種を変えるなど,生産性や収益性を求めて試行錯誤を行ってきたことが明らかになった。また対象農家の殆どが,2010年頃まではガジプール市場に生鳥を全量出荷していた。しかし近年,多くの農家がより良い販売条件を求めてローカル市場(グルガオン県マネサール)に出荷先をシフトしている。さらに,対象農家の殆どが州外からの出稼ぎ労働者にブロイラー飼養を担当させ,自らは野菜栽培に専念するなど,ブロイラー飼養が農業経営の一部に巧みに組み込まれていることが判明した。
著者
松下 文哉 谷島 諒丞 小澤 一雅 永谷 圭司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集H(教育) (ISSN:18847781)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.38-52, 2022 (Released:2022-06-20)
参考文献数
21

i-Constructionが目指す生産性向上の実現のためには,オープンイノベーションの取組みが重要視されている.本研究では,建設現場の生産性向上に向けたイノベーションを創出することを目的に演習プログラムを開発する.この演習プログラムでは実際の施工現場を模擬したモデル現場における施工計画,施工の疑似体験が可能であり,必要な制約条件を設けることによって受講者のイノベーションの創出を促す.また演習用に自動掘削ショベルを開発し,施工計画の中で自動化する範囲を検討し施工に組み込むことを可能とした.さらに,開発した演習プログラムを東京大学工学系研究科において実践し,この結果を分析しその有効性を確認する.
著者
栗山 絵理
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.423-437, 2023 (Released:2023-12-06)
参考文献数
16

2022年4月から全国の高等学校で「地理総合」が必修化された.それにともなって変わった学習内容や評価の在り方を踏まえ,初年度の実践に基づいて「地理総合」を通じて育成したいコンピテンシーを考察した.その結果,①地図や地理情報システムを的確に使いこなし,学習を通じて獲得した地図活用技能を,学習者が継続的に運用できること,②設定されたルートを正しく歩き,地理的観察によって得られた場所に関する特徴を的確な地名や数値を踏まえて文章で説明できること,③主題を設定して,課題を追求したり解決したりする活動を協働的な学習を通じて考察できること,の3つのコンピテンシーの育成に本授業実践は貢献できたと考える.
著者
Koji WADA Mikako ARAKIDA Rika WATANABE Motomi NEGISHI Jun SATO Akizumi TSUTSUMI
出版者
National Institute of Occupational Safety and Health
雑誌
Industrial Health (ISSN:00198366)
巻号頁・発行日
pp.2013-0016, (Released:2013-07-26)
被引用文献数
49 48

We aimed to determine the economic impact of absenteeism and presenteeism from five conditions potentially comorbid with depressive symptoms—back or neck disorders, depression, anxiety, or emotional disorders, chronic headaches, stomach or bowel disorders, and insomnia—among Japanese workers aged 18–59 yr. Participants from 19 workplaces anonymously completed Stanford Presenteeism Scale questionnaires. Participants identified one primary health condition and determined the resultant performance loss (0–100%) over the previous 4-wk period. We estimated the wage loss by gender, using 10-yr age bands. A total of 6,777 participants undertook the study. Of these, we extracted the data for those in the 18–59 yr age band who chose targeted primary health conditions (males 2,535; females 2,465). The primary health condition identified was back or neck disorders. We found that wage loss due to presenteeism and absenteeism per 100 workers across all 10-yr age bands was high for back or neck disorders. Wage loss per person was relatively high among those identifying depression, anxiety, or emotional disorders. These findings offer insight into developing strategies for workplace interventions on increasing work performance.
著者
高野 賢一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 (ISSN:24365793)
巻号頁・発行日
vol.126, no.11, pp.1205-1210, 2023-11-20 (Released:2023-12-02)
参考文献数
22

難聴者の絶対数を鑑みれば, 聴覚リハビリテーション診療の需要は大きく, われわれ耳鼻咽喉科医が中心となり, その需要に応えていかなければならない. 成人に対する聴覚リハビリテーションは, 主に補聴器によるリハビリテーションが重要となる. ハーフゲイン法など補聴器導入時のリハビリテーション治療は各施設で工夫されている. 生活期においては, 地域活動を含めた社会活動の改善・維持が重要となってくる. 小児に対する聴覚(リ)ハビリテーションでは, 難聴を早期に発見し, 適切な補聴を行い, 早期療育を開始することで, コミュニケーションの基礎を形成して言語力を習得することが大きな目標となる. 新生児・乳児期では, 補聴器の装用環境整備や家庭での補聴器の装用練習を進め, 児にかかわる医療・療育・教育の各機関で情報共有していくことが重要である. 幼児期は言語表出が爆発的に伸びる時期であり, 語彙を伸ばし学習言語に繋げていく. 学童期になると, 障害を理解・受容しながら, 聞こえの状態や聞こえないときの対処法などを身に付けていくことになる. 本人や家族が相談できる環境を作ることも重要である. 近年, 聴覚リハビリテーションの新機軸として遠隔医療が注目されている. 装用者や家族の負担軽減, リハビリテーションの頻度確保のため, 遠隔人工内耳プログラミングや遠隔言語訓練の試みが進められている.
著者
宇野 重規
出版者
公益財団法人 NIRA総合研究開発機構
雑誌
NIRAオピニオンペーパー (ISSN:24362212)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.1-10, 2020 (Released:2021-03-29)

今日、「当事者意識(オーナーシップ)」という言葉に再び注目が集まっている。そこで重視されるのはまず、各個人の当事者意識である。「他人事(ひとごと)」ではなく「自分事」と思うからこそ、人は課題やミッションに主体的に取り組む。次に、この言葉は、誰もが自らの人生の責任ある当事者として、自分のことは自分で決定し、社会的に必要なサポートを受けつつ自立して暮らしていけることを指す。そして第3 に、重要な決定が、それに深い関わりを持つ人から近い場所においてなされる必要を説く。自分にとって身近なものだからこそ、人はそれに注意を払い、その価値を重視するからである。以上の問題意識を踏まえ、本研究は3 人の識者にインタビューを行っている。3 人の識者はいずれも、多くの社会的課題の解決にあたって、行政や専門家だけでなく、住民を含む関係者の参加と、企業などによるサポートを結びつけていくことを強調する。そこでは、新たな当事者意識のための仕組みやプラットフォームの整備、サポート体制の充実、行政・住民・企業をつなぐコーディネーターの必要が指摘される。
著者
小野 晃典 小野 雅琴
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.90-100, 2023-09-29 (Released:2023-09-29)
参考文献数
12

日本全国9,000以上の駅を美少女キャラたちと周遊する位置情報連動型ゲーム「駅メモ! ―ステーションメモリーズ!―」は,最近,乗客減に悩む鉄道会社や自治体等のO2Oデスティネーション・マーケティング施策に加担するべく,当地を出身地とする美少女キャラを誕生させると共に,その美少女キャラを主人公とした短期デジタルスタンプラリーを開催することによって,このゲームに熱狂し多大な時間的・金銭的コストを喜んで旅に振り向けるゲームオタク,鉄道オタク,および美少女キャラオタクたちを,デジタルスタンプラリーの開催地に誘客し,周遊させることに成功している。本論は,「駅メモ!」による数多くの成功例のうちの数例を振り返った上で,そのO2Oデスティネーション・マーケティング・モデルとしてのポテンシャルについて議論する。
著者
チャモロ セバスチャン・ウリエル
出版者
学校法人 京都外国語大学国際言語文化学会
雑誌
国際言語文化学会日本学研究 (ISSN:2424046X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.95-108, 2020 (Released:2022-01-10)

In the Japanese language found on the internet, it’s not hard to find words used between parentheses, which are usually used to express the feelings and emotions of the user. However, not all of these words are directly connected to feelings and emotions despite the actual words representing specific reactions strongly linked to emotions. Sometimes these words are used to emulate a real conversation as opposed to written language on a computer by making the reader aware of how the writer is reacting to an event or opinion. In this article, the usage of such expressions is discussed from a different perspective from that of previous research, leading to the discovery of new effects such as emulating not only a real conversation, but also a conversation that can be seen as a representation of a TV scene or a picture.
著者
原田 敦子
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.432-437, 2021 (Released:2021-06-25)
参考文献数
23

小児水頭症の治療目標は, 正常な成長・発達を目指すことであり, 将来を見据えて手術適応や手術方法を選択しなければならない. 2014年に小児水頭症ガイドラインが発表され, 2020年に見直しが行われた. 抗生剤含浸カテーテルのエビデンスレベルが3から1になったこと, 出血後水頭症に対する治療として内視鏡下脳室内洗浄がレベル3のオプションとして加わったことが改訂点である. 本稿では患児にとって最適な治療方法を選択し, 合併症のない安全な手術が行えるように, ガイドラインを中心とした最新のエビデンスと著者の経験から最良の手術とデバイスについて考察する.