著者
今度 史昭 平家 祐貴 木下 拓也
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 = Journal of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.57, no.670, pp.437-444, 2009-11-05
参考文献数
4

A new point mass model of the air vehicle has been developed in our laboratory. This model employs angle-of-attack, side slip angle, bank angle and thrust, as four control variables. The existent three control variables point mass model cannot introduce the winds and active side slip angle control, while this new model can introduce them. This paper explains about the model at first. The model is applied to the YF-16 aircraft and simulations are conducted for two maneuvers as typical examples, which show the effectiveness and the preciseness of this model.
著者
野池 賢二 平田 圭二 片寄 晴弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.48, pp.45-50, 2003-05-16
被引用文献数
4

蓮根(Performance Rendering Contest)の演奏コンテストに参加するための"Rencon エントリキット第 1 版"の仕様について述べる."Rencon エントリキット"に含まれる,共通の土俵上でシステムを評価するための学習用データのファイル形式,提供するツールの機能について述べる.This paper reports a Rencon-Kit for Performance Rendering Contest. In this paper, we are going to examine an environment on which, the performance of the rendering systems are compared and evaluated. We illustrate the file format to describe the score and performance data and some tools, aiming at the competition of the Performance Rendering systems, which are equipped with learning or reasoning functions.
著者
黒須 正明 山寺 仁 三村 到 炭野 重雄
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.38(1995-GN-011), pp.25-30, 1995-04-20

グループウェアの今後の開発方向を探るため、実会議の分析を行い、どのような形で計算機による支援が行われれば望ましいのかを検討した。本報告では初期的な検討結果として、実会議で遭遇するいくつかの問題点について分析した後、実会議がどのような方向に導かれるべきであるかを考察した。調査対象としたのは企業における意志決定型の会議であり、参加者総数は18名であった。そこに見いだされた問題点には、()会議中発言しない参加者の存在、()議論内容の不規則な変動、()会議としては非本質的な社会的要因の影響、()不明瞭な発言の存在、などがあった。こうした問題点に対して、グループウェアシステムが会議本来の目標、すなわち、()議論を深めること、()論点を明確にすること、()効率を上げること、()妥当な結論を得ること、などを実現するために、どのように対処し、支援を行なうべきかを検討した。併せて、日本の文化特有の行動パターンに深く根ざしているため、システムの導入に対して抵抗が予想される側面などについても考察した。

1 0 0 0 OA 九部經解166卷

著者
明〓敬撰
出版者
〓千秋千石刊
巻号頁・発行日
vol.[69], 1619
著者
中井 渉 岡田 直紀 大橋 伸太 高野 成美
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

菌類の子実体からは放射性セシウムが植物などと比べて高濃度で検出され、その中でも菌根性のものからは腐生性のものと比べて放射性セシウムが高濃度で検出されることが知られている。植物の中には、菌根を形成して菌類と共生し物質のやり取りを行うものがいる。放射性セシウムを高濃度に含む菌類と共生した場合、植物体の濃度にどのような影響が出るのかを調べるために、外生菌根形成樹種とそれ以外の樹種について当年枝より葉を採取し、137Csの濃度を比較した。調査は福島第一原発から約20kmに位置する福島県川内村の森林2箇所で、2012年7月から2012年11月にかけて行った。樹木葉、菌類子実体の他に、移行係数による比較を行うために土壌サンプルも同時に採取した。菌類子実体についてはこれまで知られている通り、菌根性のものは腐生性のものより高い移行係数の値を示した。樹木葉については、採取した14種において外生菌根形成樹種とそれ以外の樹種とを比較したところ大きな差は見られなかった。
著者
川添 剛
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

近年、特殊な担体を用いることにより、従来経口投与が不可能だった高分子物質の経口投与による吸収、さらにその高分子物質の作用の発現が確認され注目されてきている。しかしながら、高分子物質の特殊な担体を用いた経皮吸収に関してはほとんど明らかにされていない。本研究にて、古くから知られるアセチルサリチル酸(アスピリン)とポリペプチドである線維芽細胞増殖因子(FGF)の経皮吸収について検討した。アスピリンはシクロオキシゲナーゼ活性を阻害することにより解熱、鎮痛、血小板凝集抑制などの作用を示す。また近年肺癌、大腸癌のリスクを軽減する可能性が高い事も報告されてきている。しかしながら生物学的半減期が短く、局所での有効濃度を保つ事が難しいので、アスビリンを経皮吸収により徐放させることを試みてその作用を検討した。また、創部でのFGFを徐放する事も試みた。まず、ワセリンを基材として0〜4%アスピリン軟膏を作製した。そして糖尿病マウス、健常ラットの背部にアスピリン軟膏を塗布した。アスピリンは経皮吸収が可能であることが分かった。また、背部に熱傷創などの創を作製しそこに塗布した場合には、除痛効果が認められるとともに、創が早く上皮化することがわかった。また、上皮化後の創部の拘縮がアスピリンの濃度依存性に予防可能であることが分かった。さらに、正常もしくはケロイド由来線維芽細胞のゲル培養においても、アスピリンがゲルの収縮を抑制することがわかった。このように、皮膚から吸収させたアスピリンの効果は、従来のアスピリンの効果はもちろん、拘縮予防効果、上皮化促進効果なども認められた。またbFGFにおいても等電点9の酸性ゼラチンを担体としてもちいる事により、効率よい吸収と、徐放化に成功した。bFGF徐放性ゼラチンの創部への貼付により、創部の早期の上皮化と厚い肉芽組織が認められた。これも従来、bFGFにて認められる作用であるが、徐放化することにより単回投与よりもすぐれた効果が認められた。
著者
舩津 保浩 哥 明葉 島 里美 田中 彰 寺井 格 眞船 直樹
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.162-169, 2016

本研究では,II型糖尿病予防効果のある食品開発を目指し,道産黒千石大豆の機能性成分に着目し,ACとIFの含有量や化学組成を調査し,機能性を十分に活用したおにぎりの加工方法を検討した.その結果,黒千石大豆は他の黒大豆と同様にACやIFを豊富に含有していた.煮豆加工時にACが煮汁へ溶出したが,炊飯時に煮汁を利用することで,ACを有効活用することができ,黒千石大豆の機能性を活かしたおにぎりの加工方法が開発できた.<BR>糖質50g相当量のおにぎり摂取試験での血糖値とGI,昼食相当量のおにぎり摂取後の血糖値とインスリン値は,いずれも対照おにぎりと比較して黒千石大豆おにぎりで低値を示し,特に昼食相当量摂取試験では食後120分において有意に低値であった.したがって黒千石大豆おにぎりはタンパク質,脂質,食物繊維,ACおよびIFなどの単一,あるいは複合的作用により食後の血糖値の上昇を抑制し,その結果インスリンの過剰な分泌が不必要となり食後のインスリン値の上昇が抑制されたと考えられた.嗜好性試験では,対照おにぎりと比較して黒千石大豆おにぎりで調査した全ての項目で優れない結果となったが,今後,黒千石大豆の軟化や調理形態の工夫により嗜好性を高めることが考えられ,II型糖尿病予防食としての有用性が期待された.
著者
渡邊 智子 梶谷 節子 中路 和子 柳沢 幸江 今井 悦子 石井 克枝 大竹 由美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

<b>【</b>目的<b>】</b>『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』のガイドラインに準じて聴き取り調査を行い,昭和35~45年頃までに残されて次世代に伝え継ぎたいと対象者が考えている家庭料理を収集した。ここでは,各地域のおやつについてその特徴を報告する。<br /><b>【方法】</b>千葉県の9地域(利根川流域,北総台地,東京湾奥,九十九里海岸,内房・館山地域,北総台地,房総湾奥部海岸地域,船橋地域)について聴き取り調査研究を行った。各地域のおやつついて,日常のおやつとハレのおやつに区分して検討した。<br /><b>【</b>結果<b>】</b> 日常のおやつは,食材の宝庫である千葉県の特徴を生かした生鮮果実(すいか,いちご,びわ,柿:房州海岸,柿,びわ,すいか:内房・館山地域,柿,りんご,みかん:北総台地),乾果実(柿:房州海岸・館山地域・北総台地)がみられた。幕張はさつまいも栽培が始まった地域であるが,さつまいももふかす,干しイモ,いも餅,芋羊羹として5地域で食べていた。米を用いたおやつには,おにぎり,ぼたもち,あられ,かきもち,すいとん,せんべい,もち草だんご,ポン菓子,性学(せいがく)もち(つきぬき餅:うるち米が原料)として全地域で食べられていた。てんもん糖(しょうが,ふき)は,北総台地や九十九里で食べていた。その他,パン,そばがき,うに,あけび,かき氷など多様なおやつを食べていた。<br /> はれのおやつは,ぼたもちが主で,重箱にごはん,あんこを順番に入れる作り方(北総台地・船橋地域)もあった。たまご寒天(九十九里海岸)は,寒天の中に黄色の卵が入り華やかなお菓子であった。他には,おしるこ,甘酒,赤飯,五目飯,餅菓子も食べた。<br />千葉県のおやつは,千葉県で採れる豊かな食材を家庭で料理したものがほとんどであった。
著者
横田 和子 會田 久仁子 阿部 優子 加藤 雅子 石村 由美子 中村 恵子 津田 和加子 福永 淑子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぎたい日本の家庭料理」の主旨に賛同し,福島県内における伝統料理,及び郷土の家庭料理について文献を元に把握するとともに,調理担当者からの聞き書き調査を通して,地域の気候や風土から発生し,現在まで伝え継がれている料理,これからも伝承したい料理について知ることを目的とした。<br />【方法】前報と同様に、聞き取り調査の結果を基に、本報は福島県内の「おやつ」について考察した結果について報告する。<br />【結果】会津地方では、たぐり飴、まんじゅうの天ぷら、凍み餅、かぼちゃとじゃがいもの煮しめ、はっとうが食されていた。中通り地方の県北では凍み餅、漬物、干し芋、あんぽ柿、県中ではかりんとう、みそかんぷら、花豆の煮物、県南では、凍み餅、みそおにぎり、いなごの佃煮、かしわ餅、干し柿が食されていた。浜通り地方の相双では凍み餅、豆餅、柿餅、よもぎ大福、かしわ餅、くるみ餅、いわきでは、干し柿、蒸したさつまいも、ドーナツ、蒸しパン、いり大豆、ようかん、ところてんなどが食されていた。県北と県南と南会津で見られた「凍み餅」は、寒冷地ならではの保存食として県全域の特に山間地で食されている食材で、主食としてだけでなく、おやつとして食されていることが分かった。また、みそかんぷらも県全域で食されているが、じゃがいもの小芋を有効利用した手作りのおやつとして利用されていた。その他にも、地域で収穫される野菜や果物が加工されておやつとして食されている。さらに、「あんぽ柿」「たぐり飴」「まんじゅうの天ぷら」「はっとう」などは、郷土料理として現在でも伝承されていることが分かった。