1 0 0 0 OA 南進叢書

出版者
南方産業調査会[ほか]
巻号頁・発行日
vol.第1 ニューギニア, 1944
著者
筏 義人
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.33-44, 2007-06-01 (Released:2012-10-29)
参考文献数
36

最近, 気管支喘息のようなアレルギー疾患が先進国を中心に増え続けている。その原因は必ずしも明らかではないが, 推測されている大きな原因は,最近の急激な室内環境変化である。すなわち, 住居の気密性と断熱性が高まるとともに, 室内冷暖房設備の機能が向上した結果, 室内にダニやカビが年中住みついてしまったのである。それまでは, 高温多湿期という限られた期間しかダニやカビは住居内に生息できなかった。アレルギー疾患のアレルゲンとして最も可能性の高いダニアレルゲンが常に居住空間内に存在するために, アレルギーの発病頻度が高くなったという次第である。その結果, 室内環境からダニの糞やペットの毛などを含むハウスダストを排除しようという試みが国の内外において活発に進められている。わが国においては, 以前から畳やフトンの天日干しと叩き, 床の雑巾拭き, 掃除機がけ, などがダニの排除に実施されてきた。最近では, 先端技術を利用した方法も用いられている。本解説においては, 特にわが国で, 最近, 開発されたダニの排除法とその効果を調べた結果を最近の文献に基づいて紹介する。
著者
佐藤 貴宣
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.93, pp.27-46, 2013-11-30 (Released:2015-03-25)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本稿は,教師たちが盲学校のリアリティを,普通学校とは別の独得の秩序をもつ現実として構成していくその仕方を解明するとともに,そうしたリアリティ構成のあり方が,どのような形で生徒たちの進路形成・進路分化を規定しうるのかを,エスノメソドロジーの成員カテゴリー化論に依拠して考察することを目的とする。 この間,精力的に成員性カテゴリー化分析(MCA)を推進してきたエグリンとヘスターはリフェラル・ミーティングにおける参加者のカテゴリー使用を考察することにより,成員カテゴリーや成員カテゴリー化装置(MCD),その述部の意味はインデクシカルな表現から成り立ち,カテゴリー化とその文脈とは相互に精緻化し合うと主張してきた。本稿もヘスターらのアイディアを援用し,盲学校という場のリアリティを構成する教師たちの言語行為を記述していく。それはすなわち,盲学校に固有のリアリティが状況定義と生徒のカテゴリー化との相互規定性として達成されていくプロセスの解明に他ならない。そのようにして達成されていく盲学校のリアリティは,[盲学校教師]カテゴリーに対して特定の述部的行為を道徳的に帰属する。その結果,盲学校内部の職業課程を経由する職業移行が,視覚障害を有する生徒にとっての,最も妥当な進路として合理化されていくのである。
著者
橋本 悠希
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.29-29, 2011

我々は第12回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテストにおいて,口を用いた「吸い込む」行為に着目し,主に口内や口唇への感覚提示を行う吸飲感覚提示デバイス:Straw-like User Interface(SUI)を開発した.本装置は,様々な物体を吸飲する際に口内や口唇へ伝わる感覚を抽出し体験することを可能とする.本稿では,SUIの詳細とそれを用いた作品に関する解説を行うと共に, SUIに関するコンテスト後の展開について述べる.
著者
神崎 菜摘 竹本 周平
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.94, no.6, pp.299-306, 2012

昆虫嗜好性線虫と媒介昆虫との生態的関係の進化に関して, 植物病原性の獲得という観点から考察した。マツノザイセンチュウ近縁種群 (<I>Bursaphelenchus 属 xylophilus </I>グループ) はヒゲナガカミキリ族のカミキリムシ類に便乗して移動分散を行う昆虫便乗性線虫であるが, グループ内では系統的に新しいと考えられるいくつかの種, マツノザイセンチュウ, ニセマツノザイセンチュウ, <I>B. firmae </I>が植物体, 主にマツ属植物に対して, 程度の違いはあるが病原力を有している。一方で, より起源の古い<I>B. doui</I> のように, これらとは非常に近縁でありながらも病原性がないと考えられる種も知られている。このような線虫に関して, 媒介昆虫の生活史特性を比較したところ, 植物病原性のある線虫種を媒介するものは, その生活史において, 樹木の健全な組織に接触する機会が多いということが明らかになった。また, マツノザイセンチュウ近縁種群以外の<I>Bursaphelenchus</I>属線虫でも同様に, 植物病原性を持つ種は媒介昆虫により健全な組織に接する機会が多いことが示唆されている。これらのことから, このグループの線虫の病原性は, 健全な植物体に侵入し, そこで生存する能力に由来し, 媒介昆虫の生活史特性に依存して選択されると考えられた。
著者
青木 雅信 平野 恭弘 阿曾 佳郎
出版者
日本泌尿器内視鏡学会
雑誌
Japanese Journal of Endourology (ISSN:21861889)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.152-157, 2011 (Released:2014-02-07)
参考文献数
10

ESWL施行後に発生した腎被膜下血腫および腎周囲血腫症例について臨床的に検討した.  対象は2005年1月から2009年5月までに当院でESWLを施行した腎結石123例で,腎被膜下または腎周囲血腫を合併した28例と合併しなかった95例について臨床的に比較し,血腫形成についての危険因子を検討した.腎周囲血腫を4例認め,そのうち3例に高血圧の既往があり降圧剤を内服していた.血腫形成群は血腫非形成群と比較してbody mass index(BMI)25kg/m2以上の割合が有意に高かった.また,全ESWL180回における検討では血腫形成群においてESWL施行中の血圧が有意に上昇していた.さらにBMI 25kg/m2以上であること,ESWL施行中に収縮期血圧が30mmHg以上上昇することが血腫形成の危険因子であった.  ESWLを施行する際には,既往歴,内服薬,肥満度を念頭において,施行中の血圧変化に十分な注意を払うべきであると考えられた.
著者
山内長承 河内谷清久仁 串田 高幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.20, pp.19-24, 1996-02-29
被引用文献数
4

資源の確保状況に応じて、転送を拒否するのではなく、動画・音声データの圧縮率を変更するなどして、柔軟に転送サービスを実現する動的QoSの技術が試みられている。動的QoSの概念は、予約できない資源へも拡張できるので、予約できる資源とできない資源の混在する環境を統一的に扱える可能性を持っている。本報告では、初めに資源管理を利用してQoS制御をする技術を整理し、帯域予約できないネットワーク上での動的QoS技術の初期実験の概要と結果を報告し、問題点を整理する。The dynamic QoS technology, which, instead of refusing the service because of the short available resources, continues video/audio transmission by changing the data rate according to the available resource amount, has been experimented in several places. Since the concept of the dynamic QoS can be expanded to the resources where no reservation mechanism is implemented, it will be a reasonable candidate to manage services using both reservable and non-reservable resources. This report will first sort out the concepts and ideas about the dynamic QoS control, and then explain about our initial stage experiment and its results with a list of the problems to be solved in the next step.
著者
吉秋 斎 安達 直人 山辺 守
出版者
石川県農業総合研究センター
雑誌
石川県農業総合研究センタ-研究報告 (ISSN:13429701)
巻号頁・発行日
no.24, pp.11-15, 2002-09

「かぶら寿し」は、輪切りにしたカブに、ブリの切り身を挟み込み、糀漬けにした伝統的な料理である。その加工原料として栽培されている在来種'金沢青カブ'と'百万石'は、いずれの品種も根こぶ病にり病性であり、品質面も含めて原料供給が不安定である。そこで、当センターでは、花粉培養で作出した固定系統'DH1'に'改良CR金沢青'を交配して、迅速に新しい根こぶ病抵抗性のF1品種'加賀姫青'を育成した。この新品種は、根こぶ病抵抗性が強く、根の肥大と揃いに優れ、水田での安定栽培が可能である。また、肉質・食感や糖度に優れ、加工歩留まりの向上が期待できる。
著者
宮沢 鉄蔵
出版者
THE ASSOCIATION OF RURAL PLANNING
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.2-5, 1984

第3回学術研究発表会は, 昭和59年4月6日 ( 金 ) に宇都宮大学工学部大教室において開催された。<BR>学術研究発表会は, 午前の一般講演と午後のシンポジウムで構成されている。なお, 例年のことではあるが, 学術研究発表会の翌日 ( 4月7日 ) には, 有志の出席による学術交流委員会研究会が開かれている。<BR>一般講演は, 発表題数が今年は19編になり, 昨年の発表題数の約2倍を示す数にのぼった。発表内容も充実化し, 質疑も活発化している中で, 時間の制約から, 発表, 質疑応答の時間を十分とれなかったのは残念であった。しかし発表題数が増化してきていることは, 学会の発展にとって大変嬉ばしいことである。来年は, 一般講演を2日間にわたり開催する予定である。本年の一般講演の内容については, 本文の要旨を参照されたい。<BR>シンポジウムの今回のテーマは, " 「 水と農村計画 」―水計画の評価"である。農村において, 土, 緑とならんで最も重要な資源である水について, その利用方法を共通の場で考えてみようということである。水に関する計画は, 農村計画にとって根幹をなす計画である。水利用の研究については, 現在まで, 農業利水を中心に, どちらかというと機能別に, 或いは専門別に研究されている場合が多かった。農村の整備に関しては, 水利用は, 当然, 種々の機能の総体的評価のもとに計画されるべきであって, 学会では, その手始めとして, 研究各分野での水利用に対する考え方の相互理解と, 問題提起を目的としてシンポジウムを開催した。<BR>今週は, 水の計画を, 保水, 利水, 排水, 景観に分類し, 森林, 農業利水, 生活環境, 景観造成の各専門分野から主題解説を行い, 総合的視野で, 農業経済, 建築の分野からコメントを行うという企画をたて, シンポジウムの司会を志村博康氏 ( 東大農学部 ) に依頼した。シンポジウムの主題解説, コメント等は, 本文に詳述してある。学術研究発表会当日は, 80人をこす出席者があり, 盛況裏に大会を終了した。
著者
深井 達也
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-7, 1967-01-01

生体の示す免疫機構の上に胸腺が重要な位置を占める事がこの数年間の研究で明らかになつて来た.著者は,純系マウスに自然発生した可移植性リンパ肉腫を系の異なるマウスにallogeneicに移植し,移植免疫における胸腺の意義について若干の検討を試み次の実験成績を得た. (1) 新生児期に胸腺摘除を行うと組織適合性の異なつた系からの腫瘍移植が可能となる.即ちallogeneic tumor transplantationに対してtolerantになる. (2) 成熟期胸腺摘除は組織移植に対する免疫耐性に全く影響を与えぬ. (3) 新生児胸摘に依り生じた移植免疫能の失調状態は新生仔マウスの胸腺を移植する事に依り改善されるが,その際,移植胸腺が移植腫瘍と同系のものであるならば腫瘍移植は成功する.異系の胸腺を移植すると腫瘍移植は成功しない.この事実は胸腺が免疫耐性の導入にある役割を演じている事を示唆している. (4) 本実験から,胸腺が組織移植に関する免疫機構に極めて重大な影響を与える事,しかも胸腺が免疫機構の確立に於て演ずる役割は新生児期に於て重要である事が推察できる.
著者
上野 雅史
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
やどりが (ISSN:0513417X)
巻号頁・発行日
no.169, pp.25-41, 1997-05-20
参考文献数
16
被引用文献数
4

本来,日本に生息しないとされていたオオモンシロチョウ(Pieris brassicae Linnaeus)が小樽市在住の本間定利氏により,北海道岩内郡共和町上中ノ川(以下,北海道を省略する)において採集されたのは,1996年6月8日のことであった。その後,本種の夏型が余市郡仁木町然別において同年7月19日に(札幌在住の森一弘氏採集),札幌市南区小樽内川で同年7月27日(札幌在住の寒沢正明氏採集)と相次いで採集され,その関連記事が同年7月30日付北海道新聞他に掲載された。私は,本種が高層の気流に乗って飛来してきたと考えた。予備調査として1996年8月2日と3日両日,奥尻島(離島)で調査を行った結果,オオモンシロチョウを採集することができたので,本格的な調査を実施することとした。オオモンシロチョウは,ヨーロッパでは季節的に移動することが知られている。しかし,大陸から東北地方や北海道への飛来は,距離の短いドーバー海峡やアルプス山脈を越える渡りと比べ,はるかに確率の低い困難なことと言わなければならないであろう。17年前に北海道に飛来したチョウセンシロチョウの場合は,残念ながらその飛来の時期やルートについては推論の域を出ずに終わった。しかし,オオモンシロチョウについては,筆者が自ら飛来地域の現地調査を実施するとともに,気象資料の解析を行った結果,飛来した経路等を推定することができたので,その一部を報告する。
著者
室伏 順子
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.179, pp.128-131, 2008-03

人は,無気力だったりくよくよ落ち込んだりしていると生産性を下げるもの。プロジェクトを成功させるには,メンバー一人ひとりが穏やかな気持ちを保つ必要がある。それには,気持ちの揺れを自分でコントロールするセルフキュアが有効だ。チームを率いるマネージャやリーダーは特に,以下で紹介する方法を今すぐ実践してほしい。
著者
青木 政勝 瀬古 俊一 西野 正彬 山田 智広 武藤伸洋 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.70, pp.7-12, 2008-07-17

近年,GPS など位置計測が身近なものになり,個人の位置情報を記録することが容易になった.ユーザが移動した軌跡となる位置情報のログデータはライブログにおいて,最も基本的なデータであり,購買履歴や視聴履歴,写真などの様々なデータと位置情報を組み合わせて蓄積し,ライフログとして活用するサービスが検討されている.一方,ユーザの位置情報に基づく様々な情報の提供が実用化されてきている.現状は現在位置だけであるが,その背後にあるユーザの過去の情報,すなわちライフログと結びつけることで,ユーザの行動特性やライフスタイルを反映した情報の提供が行えるようになる.本研究では基本的なデータである位置情報をライフログとして蓄積することにより,ユーザ状況やプロファイルを推定することを目的としている.ユーザがおかれた状況として,まず位置履歴から移動中と滞在中といった行動モードを切り分ける手法を検討する.In recent years, it has become familiar a positional measurement such as GPS, and users can easily record there location information. The location data which include moving tracks is the most basic data in life-log. The location data can be combined with various data, purchase histories, attention histories, photographs, and so on. Those data attempt to use for life-log service. While current services only use user's location, more variable services can be provided using user's behavioral trait and lifestyle which can be estimate by user's life-log. Our research aims to estimate user's situation and their profile from accumulated location data, hi this paper, we examine the method of extracting activity modes, that is moving or staying, from positional histories.