出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1082, pp.8-10, 2001-03-12

201円安の1万2681円——。日本銀行が2月28日、9日に続いて公定歩合の0.1%引き下げを決めた翌日の3月1日、株式市場はバブル崩壊後の最安値で日銀の決定を迎えた。前回据え置いた無担保翌日物コールレートの誘導金利目標を0.1%引き下げたにもかかわらずである。 株価は2日になっても下げ止まらず、さらに419円も安い1万2261円。
著者
一ノ瀬 友博 高橋 俊守 川池 芽美
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.123-142, 2002-01-30
被引用文献数
4

1970年代にバイエルン州で初めて作製された生物空間地図は,その後ドイツの自然保護において,必要不可欠な資料として位置づけられ,ドイツ各地で作製されるようになった.地図作製手順には,当初から大きな変更がないものの,具体的な作業方法は大きな変化を遂げた.一般的だったカラー空中写真にかわり,最も重要な基礎資料として赤外カラー空中写真が利用されるようになった.地理情報システムの活用によって,情報はすべてデジタル化され,コンピュータ上で地図が作製されるようになった.本論では,最新の地図作製方法とその応用について紹介するとともに,我が国における生物空間地図を生かした生物多様性保全のあり方について検討した.
著者
山中 啓祐 大西 雅宏 高田 秀志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.18, pp.1-8, 2010-05-13
参考文献数
9

システム開発に導入されている知識共有のためのシステムは,開発作業以外に行わなければならない作業が多いために,継続して利用されないことが問題として指摘されている.本稿では,このようなシステムが継続して利用されるようにするために,開発者にとって負担の少ない知識共有環境について述べ,また,開発者の行動から,開発者の作業内容に関連のある知識を自動的に抽出する手法を提案する.本手法では,開発者の作業状況を考慮した協調フィルタリングを行うことによって,開発者の作業内容に関連のある知識を抽出する.また,提案する環境を用いることによって,仕様や設計の変更に対して迅速な対応が必要となるアジャイル開発においても,効率的な知識共有が可能になる.Knowledge sharing systems that have been introduced into system development can not be utilized continuously because such systems require developers to perform other tasks besides development work. This paper describes a knowledge sharing environment that requires a few developer's task and proposes a knowledge extraction method that can extract knowledge related to developer's tasks by utilizing the information from developer's activities. This method enables knowledge extraction related to developer's task by applying collaborative filtering in consideration with the developer's context. Furthermore, this environment enables developers to effectively share knowledge on Agile Development where the developers need to work on specification changes or design changes quickly.
著者
内藤 優介
出版者
一般社団法人 プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.18-23, 2015

最近,ウォーターフォール開発に代わって,アジャイル開発が話題になっている.本論では,弊社富士通エフ・アイ・ピー株式会社(以下FIP)で初めて本格的にアジャイル開発を採用したプロジェクトを題材に,組織内部に対する効果について分析する.アジャイル開発で重要となるのは,コミュニケーション及びリーダーシップの方法であり,開発者全員の参加を促す形のスタイルが最も効果があるという仮説を立て,「スクラム」という方法論を実行した.その結果,「セルフリーダーシップ」「組織学習」「自己組織化」の3つを達成した.「セルフリーダーシップ」とは自らの意志の下で状況に対して正しく判断し,自ら主体的に行動することである.若手社員が成長し,自らの考えのもと発言・行動するようになった.「組織学習」は組織構成員がビジョンを共有しながら,行動と学習を自発的に繰り返すことで,組織全体の能力が高まっていくことである.初めてのアジャイル開発であったが,数々の試行錯誤を通し,アジャイル開発を身に付けていった.「自己組織化」は状況に応じて柔軟に対応すると共に,メンバーのベクトルが一致し,大きな力を発揮することである.小さな成功を通してチームが活性化し,チーム内外の環境変化に柔軟かつ的確に対応した.アジャイル開発を通して,個人およびチームとして大きな成長を得られた.
著者
安澤 翔太 松尾 和洋
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.525-526, 2010-03-08
参考文献数
3
著者
平山 雅樹 新野朝丈 児玉 公信 松澤 芳昭 太田 剛
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-7, 2011-03-07

学生が初めてのソフトウェア開発プロジェクトを経験する中で直面した問題について報告する.対象とする開発プロジェクトは,企業が実際のシステムを外注する際に使用した仕様書を基にしており,企業のソフトウェア開発と同程度の品質を目指すものである.プロジェクトの規模は10人月程度で,アジャイル開発プロセスが試みられた.現在進捗している段階まで,生じた問題について記述して種類を整理した結果,作業の目的の理解不足とリスクの意識不足に起因する問題であることが分かった.In this paper, we report our experience that students faced in the first IS (Information Systems) development project. The project was driven by the RFP (Request For Proposal) which was used in the real situation when the project owner ordered to developers. Although the developers were not students, students tried to develop the system as the same quality as professionals do. Agile process was applied to the project, and the size of the project is approximately ten man-months. Now the project has proceeded to the middle of the goal, and problems that were happened in the project until now were described and classified. Then we have found that the problems are caused by "losing the objective of the work" and "lack of focusing the risk management".
著者
世良 規和
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.330-335, 2011

適応的,実装中心,自律型,顧客とのコラボレーションを特長とするアジャイル開発はIBM社内においてもWorld Wildレベルでのコミュニティやワークショップが多数設立,開催され,徐々に浸透しつつある.しかし一方で,Globally Integrated Deliveryと呼ばれるオフショア開発方式においてリモートでの開発が中心となっている昨今,アジャイル開発の前提や原則といった条件がすべて揃うことは稀であり,理想どおりのアジャイル開発を行うことは難しい.本論文ではプロジェクトマネージメントの観点より,Globally Integrated Deliveryを活用し,より効果的にアジャイル開発を進めていくためのプラクティスを筆者の実体験をもとに提案する.

1 0 0 0 OA 翁草 : 校訂

著者
神沢貞幹 編
出版者
五車楼書店
巻号頁・発行日
vol.4, 1906
著者
直野 章子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.500-516, 2010-03-31

記憶研究が流行となって久しいが,その背景にはポストモダニズム,ホロコーストに対する関心の高まり,「経験記憶」消滅の危機などがある.同時に,脱植民地化や民主化運動が記憶という課題を前景化したように,国際的に広がる記憶研究は,記憶が正義や人権回復の取り組みと深く関わっていることの表れでもある.<br>記憶研究の劇的な増加に大きく貢献した「記憶の場」プロジェクトだが,「文化遺産ブーム」に見られるようなノスタルジアを助長する危険性もある.「記憶の場」を批判的な歴史記述の方法論として再確立するためにも,「場」に込められた広範な含意を再浮上させなければならない.その一助として,「記憶風景」という空間的な記憶概念を提起したい.<br>記憶風景とは,想起と忘却という記憶行為を通して,個人や集団が過去を解釈する際に参照する歴史の枠組みであり,想像力を媒介にした記憶行為によって命を吹き込まれ,維持され,変容される過去のイメージでもある.この暫定的な定義をもとに,ヒロシマの記憶風景の現い在まを描いてみる.<br>帝国主義の過去との連続性を後景に退け,前景に「平和」というイメージを押し出す,記憶風景の結節点が広島の平和公園だ.戦後ナショナリズムの文法に従って編成されてきたが,不気味な時空間も顔を覗かせている.それは,国民創作という近代プロジェクトにおける「均質な空白の時間」が侵食されていく場所でもあるのだ.
著者
池田 彩夏 小林 哲生 板倉 昭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.412, pp.89-94, 2013-01-17

オノマトペとは、音、動き、質感など様々な感覚表現を表す言葉であるが、その一部に複数の感覚に由来するものが存在する。例えば、「ざらざら」は視覚と触覚の両方のイメージを喚起するが、このことを幼児も大人と同じように理解できるかはよくわかっていない。本研究では、視触覚表現を表すオノマトペを対象に、日本人4歳児がオノマトペの示す視覚表現及び触覚表現をどの程度理解しているかをクロスモーダルマッチング法を用いて検討した。その結果、4歳児はオノマトペと視覚及び触覚のマッチング課題に成功し、両課題に正答する幼児も多かった。また課題成績は対象年齢内でも月齢とともに上昇し、その個人差は幼児の語彙力や母親の言語入力との関連を示した。これらの結果から、4歳児はオノマトペの示す視触覚表現とそのクロスモーダルな表現をすでに理解しているが、この時期にそれらの理解をより精緻なものに向上させていることが示唆された。