著者
山折 哲雄
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.97-105, 1989-05-21

折口信夫は、日本の文学や芸能における基本的な方法が、先行する文学や芸能の形式を模倣するところにあると考え、それを「もどき」の方法と称した。「もどき」という術語には「真似る」という意味と「抵抗する」という意味の両義性があるとかれはいう。模倣しつつ批評するというように解釈してもいいだろう。和歌文学における「本歌取り」も謡曲「翁」における三番叟の演出も、みなこの「もどき」の方法にもとづいているのである。したがってもしもギリシアの芸術が「自然の模倣」であったとするならば、日本の芸術は「芸術の模倣」から成り立っていたといえるかもしれない。

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出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.115-126, 2003-03-31 (Released:2009-01-20)

1 0 0 0 OA 書評

出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.117-128, 2004-03-31 (Released:2008-12-22)
著者
唐川純一
出版者
岡山県水産試験場
雑誌
岡山県水産試験場報告 = Bulletin of the Fisheries Experiment Station, Okayama Prefecture (ISSN:09129219)
巻号頁・発行日
no.15, pp.10-17, 2000-11
被引用文献数
1

ガザミに対する既存標識法の欠点を補う手法として自然脱落した脚の再生痕を取上げ,これを標識として用いた場合の有効性について考察した。 1.コンクリート水槽を用いて中間育成した種苗2群にみられる脚が脱落した個体の割合はC3期で38.7%と45.7%,築堤方式ではC2,C3期の群では14.5%,C3~C5期の群では23.1%であった。また,脚の脱落率は高い齢期群が低い齢期群に比べて高かったが,部位の違いによる脱落率の差は小さかった。 2.種苗の放流水域とその周辺では再生途上にある脚がみられる個体と背甲が変形している個体が混獲された。前者では部位によって,これらの出現率の差は大きく,このうち鋏脚において高かった。 3.人工生産したC2期種苗の抜去した鋏脚,歩脚,遊泳脚の回復状況を飼育環境下において観察した。2回脱皮した後,鋏脚では短小な再生脚の割合は80%を占めた。歩脚ではすべての部位で完全に再生した。遊泳脚では70%が完全に再生したが,14%が短小であった。 4.左鋏脚が脱落したC3期の供試個体は2回脱皮(C5期)することにより前節長と長節長は90%前後の高い回復率を示し,C6~C12期では92~98%で完全に回復するには至らなかった。また,前節高の2回脱皮後の回復率は80%程度でC6~C12期では86~91%を示し,前節長と長節長の回復率に比較してやや低かった。再生した鋏脚は相対する正常な鋏脚より小さく,両者を識別することが可能であった。
著者
河島 伸子 佐々木 亨 小林 真理 山梨 俊夫
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究により、まず、ミュージアムが今後ますます地域社会づくり、地域経済の再生に向けて大きな役割を果たすことができることを確認した。このような役割への期待は、従来、収蔵品の収集、保存、修復、管理といった業務を中心においてきたミュージアム組織にとって新たな挑戦をもたらすともいえる。 地域経済の疲弊、人口減社会といった深刻な問題を抱える日本において、ミュージアムが美の殿堂たる地位に安住していてはならないことは明らかである。美の殿堂ではなく、コミュニティの寄り合い場、市民の文化活動のハブ、拠点となることに今後のミュージアム経営はかかっていると思われる。
著者
當銘 一文
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では漢方処方等の天然素材について,腫瘍選択的アポトーシス誘導作用を指標としたスクリーニングを行い,それらから腫瘍細胞に選択的なアポトーシスを誘導することのできる低分子化合物の探索を行った.その結果,数種の活性化合物を得ることに成功し,その構造決定を行った.また,一部の化合物については,その作用機序に関する解析を行った.
著者
Kenji HAMASE Yusuke NAKAUCHI Yurika MIYOSHI Reiko KOGA Nao KUSANO Hirohisa ONIGAHARA Hiroshi NARAOKA Hajime MITA Yasuhiko KADOTA Yasuhiro NISHIO Masashi MITA Wolfgang LINDNER
出版者
クロマトグラフィー科学会
雑誌
CHROMATOGRAPHY (ISSN:13428284)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.103-110, 2014-08-10 (Released:2014-08-26)
参考文献数
39
被引用文献数
4 33

A two-dimensional chiral high-performance liquid chromatographic (2D-HPLC) system has been established for the analysis of extraterrestrial amino acids. As the targets, 8 chiral amino acids (alanine (Ala), valine (Val), 2-aminobutyric acid (2AB), norvaline (nVal), N-methylalanine (N-MeAla), isovaline (iVal), 3AB and 3-aminoisobutyric acid (3AIB)) and 5 non-chiral amino acids (glycine (Gly), β-Ala, γ-aminobutyric acid (GABA), sarcosine (Sar) and 2AIB) were selected. These amino acids were tagged with 4-fluoro-7-nitro-2,1,3-benzoxadiazole (NBD-F), and non-enantioselectively separated by a capillary monolithic ODS column in the first dimension. The target fractions were automatically introduced into the second dimension and further separated by Pirkle-type enantioselective columns. By using this system, the 2D-HPLC separation of 21 components in small particles of a carbonaceous chondrite (Yamato 791191, Antarctic CM2 meteorite) could be successfully performed, and all of the target amino acids were observed. The D/L ratios of the chiral molecules are almost 50/50 for all of the tested proteinogenic and non-proteinogenic amino acids.
出版者
中央気象台
巻号頁・発行日
vol.明治24年, 1892
出版者
東京府
巻号頁・発行日
vol.第二冊, 1932

1 0 0 0 OA 御岳山肝要集

著者
山野重徳 編
出版者
山野重徳
巻号頁・発行日
1881
著者
徐 ふぁ
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究では、リスクマネジメントの枠組みを用いてビジネスリスクを研究した。具体的に、IT情報システム開発や自動車組み込みソフトウェア開発などに潜在するリスクを研究対象として、各ビジネス領域に特有な性質を十分考慮し、リスクのアセスメントとマネジメントの各段階に適用できる方法、モデル、技法およびツールを活用し、リスクマネジメントシステムを構築をした。また、リスクや不確実性が存在する両面性市場において、様々なビジネス戦略、たとえば、ショッピングモールとサービスプロバイダである店舗の間における収益配分戦略、スマートフォン市場における収益配分戦略や購入サポート戦略などを意思決定問題として研究した。
著者
大川 昌宏 菅原 勲 櫻井 忠義
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.411-423, 2004-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
29
被引用文献数
5 3 4

The present study was aimed to investigate the physical ability of javelin throwers among uni-versity students using the magnetic resonance imaging (MRI), and Capacity Test, compared with other throwers.The anatomical cross-sectional areas (ACCAs) of trunk muscles were determined using MRI. Capacity Test is composed of 30 m sprint, standing triple jump from a double-legged, backward over the head shot, forward over the head shot, sargent jump, snatch, and shoulder flexibility test with a javelin.Results are as follows:1. The male javelin throwers (MJT) group showed significant correlation between javelin throw records and ASCAs per body mass of body trunk extensor muscles (r=0.722, p<0.05) .2. There was significant correlation between the forward over the head shot, and javelin throw in MJT group (r=0.800, p<0.01) . And the same tendency was also seen in female javelin throwers (FJT) group (r=0.735, p=0.055) .3. The MJT group showed some correlation between javelin throw records and ASCAs per body mass of psoas major muscle (r=0.657, p=0.060) .By the above-mentioned results, it was considered that the trunk extensors are important for male javelin throwers.
著者
高橋 克已 綾 牧子
出版者
文教大学
雑誌
教育研究所紀要 (ISSN:09189122)
巻号頁・発行日
no.15, pp.43-54, 2006

いわゆる「学級崩壊」の原因を教師の指導力不足に求める考え方はマスメディア等を通じて広く定着し、近年では特に「子どもたちは変化してきているのに、それに対応できないベテラン教師が『学級崩壊』を引き起こす」という原因帰属様式がかなり広まっている。本稿ではそうした原因帰属様式の問題性を考察する。まず「学級崩壊」を取り上げたテレビ番組を時系列で比較分析することによりメディアにおける原因帰属様式の変化を示し、また現職教員に対するアンケート結果からそうした原因帰属様式の広まりを指摘する。次に、ある公的機関による統計資料の結果が、そうした原因帰属様式と矛盾することに着目し、その矛盾を「予言の自己成就」という観点から説明することを試みる。すなわち、「学級崩壊」を起こす危険性のあるクラスはある程度予測可能であり、そうしたクラスを忌避する傾向が教師間に生じ、その結果としてベテラン教師が担当せざるを得ない状況となり、その後実際に「学級崩壊」を引き起こした場合、「予言の自己成就」によってますますそうした原因帰属様式は定着していく、ということである。最後に、この仮説を実証するための若干の実証的根拠を紹介するとともに、その問題性について考察している。
著者
古家 弘幸
出版者
徳島文理大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

スミスを中心に道徳哲学と経済学について取り上げ、スコットランド啓蒙思想は当時の大学の道徳哲学のカリキュラムに組み込まれていた自然法学の枠組みを基本としつつ、共和主義的な商業批判からも示唆を受けながら、新しい時代の道徳哲学や経済学、さらには歴史学に貢献を果たしたことを明らかにすることができた。またスコットランド啓蒙思想全体に共通する特徴の一つは、人間の持つ自然な社交性についてのストア的分析であった点も、明確にすることができた。
著者
清水 洋平 舟橋 智哉
出版者
大谷大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

従前の科研プロジェクト「タイ国中部地域の王室寺院が所蔵する東南アジア撰述仏教説話写本の研究」を承け、その研究課題の中で作成した同地域の寺院が所蔵する貝葉写本の文献タイトルのみを記した所在目録を改善した。個々の文献の写本資料としての資質が整理され、文献ごとに様々な既出の所在目録との横断的な整理がなされた一次資料の所在目録及びデータベースを構築した。これらを活用し、仏教説話文献をより深く探究する手段として、その鍵となる「アーニサンサ(anisamsa)」と呼ばれる、一群の積徳行に関わる未開拓の釈義文献の文献学的研究をスタートさせることができた。
著者
久保田 尚 松本 正生 藤井 聡 羽鳥 剛史 高橋 勝美
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、交通計画に関わるサイレント層に着目し、計画論の分野では、地区レベルの合意形成において社会実験がサイレント層に及ぼす影響を明らかにするとともに、ナラティブアプローチによりアンケートでは把握しきれない物語の抽出を測り、それに基づく政策提言を行った。さらに調査論の面から、複数の調査手法を組合わせることによる交通調査の回収率向上や調査コスト削減、データ信頼性向上が期待される結果を得た。
著者
森本 洋太 青木 直史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.125, pp.29-33, 2012-07-12

本稿ではソニフィケーション・ツールとしてのSupercolliderの可能性について述べる.Supercolliderは多種のユニット・ジェネレータを備えた、リアルタイム音響合成のためのプログラミング環境である.本環境を用いたデータ可聴化プログラミングの方法をデモを通して考察する.