著者
村尾 博
出版者
青森公立大学
雑誌
青森公立大学経営経済学研究 (ISSN:13419404)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.3-20, 2005-03

Likert (1932) developed a scale for the measurement of attitudes, which became known as the "Likert scale." Nowadays, data extracted from a single Likert-type item are often treated as interval data under the name of Likert scale or Likert data. This is unfortunate because such data are illegitimate Likert data. They are ordinal data by construction. In order to distinguish from legitimate Likert data, data extracted from a single Likert-type item are called "Likert type item data" in this paper. This paper investigates the logic of the Likert scale in order to find out whether or not Likert-type item data can be treated as interval data under a certain condition. In Likert's book, the normal population is used as a system of transformation from rank information to quantitative information. This mechanism can be used for the case of Likert-type item data as well. From the viewpoint of emphasizing the importance of normal population, this paper shows a practical condition under which Likert-type item data can be treated as interval data. Furthermore, this paper provides answers to a few questions discussed among researchers using Likert-type item data. Labovitz (1967, 1970) demonstrates that treating ordinal data as interval data by arbitrarily assigning numbers to ordinal categories can be both legitimate and useful. This paper critically analyzes the logic behind Labovitz's idea. Such analysis recognizes the importance of the normal population assumption.
著者
坂本 恵美子 菅原 準二 梅森 美嘉子 三谷 英夫
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.372-386, 1996-10
被引用文献数
14

思春期性成長期における骨格性下顎前突症(Class III)の下顎骨は, 良好な顎間関係を有する者(Class I)に比べて過成長を示すか否かなど, Class IIIの顎顔面頭蓋の成長様相についていまだ解明されていないことが多い.そこで本研究では, 外科的矯正治療を要すると診断され, 成長観察下におかれていた男子・未治療Class III 16例を研究対象にして, 思春期性成長期における顎顔面頭蓋の成長変化様相を解析した.対照群としては, 男子・Class I 20例を選択した.研究資料は, 10∿15歳までの5年間にわたって経年的に収集した側面頭部X線規格写真である.両群の成長変化様相については, 顔面骨格図形分析, 座標分析, 角度および距離分析によって多面的に検討した.本研究の結果は以下の通りであった.1. Class III群の上・下顎骨は, Class I群と類似した成長量を示し, 劣成長あるいは過成長は認められなかった.2. Class III群の後頭蓋底の成長量はClass I群よりも有意に小さかった.3. Class III群の咬合平面は思春期性成長期間中に変化しなかったが, Class I群では平坦化していた.4. Wits appraisal値はClass I群では安定していたのに対して, Class III群では著しく悪化していた.結論として, 思春期性成長期におけるClass IIIの基本的骨格構成(skeletal framework)には変化が見られず, それによって前後的上下顎間関係が悪化することはなかったが, 咬合平面に対する上・下顎歯槽基底部の前後的位置関係は著しく悪化することが判明した.
著者
山田 博之 近藤 信太郎 花村 肇
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.112, no.2, pp.75-84, 2004-12-01
被引用文献数
4 3

人の第3大臼歯は最も発生が遅く,形態変異も大きく,欠如率も高い。環境要因の影響を最も受けやすく,小進化を反映しやすい歯である。そこで,日本人集団の歯牙形態の小進化を考察する目的で,第3大臼歯の先天的欠如率を時代順に調べた。その結果,縄文時代人は欠如頻度が低く,ほとんどの第3大臼歯は発生していたが,弥生時代人になると急激に欠如頻度が高くなっていた。この急激な変化は,外来集団からの遺伝的影響によって生じたと考えられる。弥生時代人以降,欠如頻度はさらに高くなり,昭和初期にはピークに達した。その後,先天的欠如頻度は急激に減少し,第3大臼歯が存在する人は多くなっていた。昭和時代以降の変化は高栄養物の摂取と,それに伴う高身長化や性成熟の加速化によるものと思われる。<br>
著者
浅海 勝征
出版者
社団法人 日本分光学会
雑誌
分光研究 (ISSN:00387002)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.31-32, 1993-02-28 (Released:2010-06-28)
参考文献数
5
著者
南 不二雄 井上 久遠
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.455-462, 1995-06-05

入射光の2倍のエネルギーが物質の励起エネルギーに共鳴(2光子共鳴)した際に,最低次の非線形光学過程である光第2高調波発生(SHG)現象は顕著な増大効果を示す.特に,非共鳴なSHGが発生しない偏光配置(禁制配置)では,SHGの共鳴増大効果がより顕著に観測できる.ここでは,半導体中でのSHG共鳴効果を偏光禁制配置で調べた例を解説し,この現象が半導体を調べる新しい,優れた分光方法を与えてくれることを示す.
著者
金城 純一
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2011-02

制度:新 ; 報告番号:甲3307号 ; 学位の種類:博士(理学) ; 授与年月日:2011/3/15 ; 早大学位記番号:新5611
著者
牧 雅之
出版者
福岡教育大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1995

1.雌性両性花異株であるカワラナデシコの関東・中部地方の7集団について、両性個体の自家交配率を複数の酵素多型遺伝子座を用いた多重遺伝視座推定法で推定した。調査対象とした集団の雌性個体の頻度は約5%から約50%までの大きな変異を示していた。2.カワラナデシコの両性個体は雄性先熟であるため、自家交配は起きにくいと予測されたが、ある程度の割合で自家交配が起きているこが確認された。この理由としては、同花受粉が起きている可能性と隣花受粉が起きている可能性の両方が考えられる。カワラナデシコは、最盛期には同一個体内で複数の花が同時に咲き、訪花昆虫は位置的に近い花を順々に訪れる傾向があるため隣家受粉が起こりうる。また、雄性先熟ではあるが、袋かけをして、訪花昆虫を排除してやっても、種子を生産しうるので、同花受粉も可能である。どちらの受粉様式が自家交配の主な要因となっているかは今後の課題である。3.集団における雌性個体の頻度と両性個体の自家交配率との間には、強いとはいえないものの、相関関係が見られた。これは近交弱勢や両性型間での種子生産量には集団間で大きい違いがないものと仮定すれば、理論的に予測される結果と一致する。今後、近交弱勢や種子生産量の相対比の集団間の違いがどの程度であるかを推定する必要がある。

1 0 0 0 OA 法と経済学

著者
清水 洋輔
出版者
京都大学経済学部岩本武和研究室
雑誌
岩本ゼミナール機関誌
巻号頁・発行日
vol.6, pp.13-29, 2002-03-25
著者
中井 智博 三橋 俊高 鈴本 宜之 舟橋 宏樹 後藤 亮吉 後藤 俊介 鈴木 ゆき 杉本 健治 星田 尚子 轟木 孝浩 松井 史子 酒井 順子 鈴木 ふみ子 河合 恵美子 早川 富博
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.4-12, 2009-05-30 (Released:2009-07-13)
参考文献数
8

介護保険制度の導入当初から,訪問リハビリテーションが漫然と在宅療養における介護サービスとして提供されることは適切ではないとされてきた。しかし,一方では利用者の目標設定をするために必要な評価方法が不十分であるのも現状である。機能的自立度評価法 (FIM) やBarthel Index (BI) を評価として取り入れるように推奨されているが,これらは「している活動」の評価であり,利用者の最大能力である「できる活動」を把握しなければ目標を設定するのは困難である。そこで,私たちは2005年に「できる活動」と「している活動」をそれぞれ同じ項目で評価し,点数化した生活機能スコア (functioning score: FS) という評価法を考案した。今回,2005年10月から2006年9月までの1年間で訪問リハビリの利用者を対象に評価を試行し調査した。「している活動」の合計得点は前回の44.1±13.7から今回の47.8±14.2へと有意に増加し (p<0.05),また「できる活動」の合計得点は前回の49.6±13.2から今回の51.6±13.5へと有意ではなかったが,増加傾向を示した。新しく考案した評価法で「できる活動」と「している活動」の差を明確にすることで,利用者のどこに問題があるのか的確に把握ができ,介護サービス事業者が共通の目標を設定できたと考えられた。
著者
久保 亮五
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.D4-D18, 1967-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
藤田 直毅 西村 健士 島津 秀雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.35-36, 1997-03-12

ベクトル空間法は, 文書内の単語の出現頻度などを基に文書をあるベクトル空間の一点に対応させ, 対応する点と点との距離に基づいて文書の検索を行なう手法で, 1960年代から実験されてきた SMART が本手法の適用例として有名である. SMART の応用例は, USENET 上の FAQ を対象とした検索システムFAQ Finder が知られている. ベクトル空間法の特徴としては, 表面的ではあるが意味的な検索ができること, 対象文書中に構文解析ができないような文や図表を含んでいても動作する頑強性を備えていること等が挙げられる. 本稿では, 1本手法をヘルプデスクにおける支援システム, 特に電子メールを利用して顧客対応を行うシステムヘ適用した事例を紹介する. はじめに, ヘルプデスクで日々生成される文書, つまり, 問い合わせとその回答との組の Q & A 事例を対象とする検索の問題点について整理し, 次に, 実際に本手法を適用して開発した類似文書検索システムを紹介する.
著者
佐藤 真実 谷 洋子 清水 瑠美子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.110-116, 2010 (Released:2010-09-10)
参考文献数
17
被引用文献数
3 2 2

現在,嚥下障害をもった施設高齢者の食事は基準化されたものがない。そこで,私たちは福井県内の高齢者施設における嚥下食の食事の種類とその内容について調査を実施し,嚥下食を「噛む力」と「飲み込む力」の組合せによって分類を行なった。本研究では,嚥下障害をもつ高齢者の食事の基準化について検討し,統一化にむけた基礎資料を作成することを目的とした。嚥下食の食種は41種類があげられた。中でも多くの施設が使用する嚥下食の呼称は,「キザミ食」であり34施設が使用していた。1施設しか使用しない食種は,27種類もあった。嚥下食の種類とその内容は,施設によって異なり,明確に区分されていなかった。しかし,「噛む力」と「飲み込む力」の組合せで分類すると高齢者施設における嚥下食は,概ね最低3種類に分類された。その3種類としては,食事の対象者が噛む力がある場合にはキザミ食,噛む力および飲み込む力がやや低下している場合にはゾル状調製食,噛む力および飲み込む力が低下している場合にはゲル状調製食である。これらの3種類の食事を基準化すれば各施設で対応できるのではないかと提案したい。(オンラインのみ掲載)
著者
別所 誠
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.14-15, 2001-01-01
被引用文献数
3
著者
野上 素一
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.12, pp.111-114, 1964-01-20