著者
落合 恵美子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
失われた20年と日本研究のこれから・失われた20年と日本社会の変容
巻号頁・発行日
pp.171-182, 2017-03-31

失われた20年と日本研究のこれから(京都 : 2015年6月30日-7月2日)・失われた20年と日本社会の変容(ハーバード : 2015年11月13日)
著者
Koji MUROFUSHI Shinji Sakurai Koji Umegaki Kazutoshi Kobayashi
出版者
Japan Society of Physical Education, Health and Sport Sciences
雑誌
International Journal of Sport and Health Science (ISSN:13481509)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.116-128, 2005 (Released:2008-01-23)
参考文献数
18
被引用文献数
13 17

The aim of this study was to compare the radius of curvature and the estimated head speed as measured by sensors attached to a hammer with those calculated by video image analysis. The participant was the Japanese record holder(83m47). He threw a hammer with sensors which measured the force exerted along the length of the hammer cable using a tension meter made of a metal plate to which strain gauges were affixed, and the angular velocity perpendicular to the hammer cable using two IC accelerometers whose axes were aligned together with the hammer cable. The radius and speed obtained using the sensors were similar to those obtained from video analysis in values, but were slightly out of phase. This is because measuring the angular velocity by sensors eliminates translational motion and only produces results for rotational motion. The length of time required to obtain these results was shortened by the use of a hammer with sensors. Therefore, the system using sensors attached to a hammer will enable athletes and coaches to interpret the data about each throw while it is still fresh in their minds.
著者
宇都木 昭
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.106-115, 2017-08-30 (Released:2018-02-28)
参考文献数
59

This study reviews the two types of tonal change recently found in contemporary Seoul Korean. The first is the emergence of tones according to the onset at the initial syllable of the accentual phrase. This phenomenon synchronizes the overlapping process of Voice Onset Time (VOT) distribution between lax and aspirated obstruents. Several previous studies have indicated that this dialect is in the middle stage of tonogenesis. The second type of tonal change is the emergence of the H tone in the word il, meaning “one.” The present study examines the possibility of interpreting the two phenomena as lexical diffusion.

35 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1922年09月02日, 1922-09-02
著者
林 茂樹
雑誌
摂南大学教育学研究 = Bulletin of Educational Research of Setsunan University (ISSN:13498118)
巻号頁・発行日
no.12, pp.17-30, 2016-03

本稿は、小学校の「帰りの会」における1 日の反省の場が、個人に対する「吊し上げ」や「責任追及」の場に変化するメカニズムを、教室内の相互行為と秩序形成という視点から明らかにしようとしたものである。現在では、「班・核・討議づくり」の方法論による「学級集団づくり」の影響はほとんどないと考えられる。他方で、班・係・日直等の学級集団内の組織や役割、朝の会・帰りの会という短時間の学級活動は広く定着している。そして、子どもたちは、学級集団内での生き残りをかけ、体験にもとづく、状況依存的な行為選択を日々行っている。戦後の学級活動についての制度史的・実践史的展開に関する社会学的な解釈を踏まえ、1 日の終わりの反省の場が「吊し上げ」、あるいは「責任追及」に変化する場面を教室内の社会現象が構築される過程として捉え直した。そして、教室内の相互行為による秩序形成という視点で具体的な対面場面での子どもたちの振舞いの意味を解釈することにより、意図せざる結果として、「学級裁判」と形容される場面が創り出されることを指摘した。

35 0 0 0 浪士姓名簿

出版者
[鵜殿鳩翁] [写]
巻号頁・発行日
1863
著者
丹羽 文生
出版者
拓殖大学海外事情研究所附属台湾研究センター
雑誌
拓殖大学台湾研究 = Journal of Taiwan studies, Takushoku University (ISSN:24328219)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-25, 2019-03-08

1957 年6 月,首相の岸信介は第1 次東南アジア歴訪の最後の訪問地として台湾を訪れ,その際,初めて総統の蔣介石との対面を果たした。以来,岸は足繁く台湾に通うようになり,蔣介石との信頼関係を築き,刎頸の交わりを結んだ。やがて岸は自民党における「親台派の中心人物」となっていく。1971 年10 月の国連脱退,翌年9 月の日中国交正常化による断交後も変わらぬ交流を続け,蔣介石逝去に際しては大規模な弔問団を率いて台湾に飛び,生誕100 周年の時も「以徳報怨」を金看板に蔣介石を讃える国民運動を全国で繰り広げた。しかし,岸は無条件に蔣介石を賛美していたわけではなかった。少なからず不信感を抱いていたことも事実である。2 人の個人的関係は戦後日台関係史を語る上でも重要なファクターであるが,それを単独で扱った先行研究は皆無である。本稿では主に台湾側の外交史料を用いながら,当時を知る人物へのインタビューも交え,その蜜月関係の内実を検証していく。
著者
佐藤 秀樹 土屋 政雄
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
pp.21-005, (Released:2022-04-18)
参考文献数
15

認知行動療法は目に見えない構成概念を測定する尺度の開発とともに発展してきた。患者報告式アウトカム尺度(Patient-Reported Outcome Measure: PROM)とは、患者の健康状態を患者自身の直接的な報告から情報を得て、修正や解釈を介さない尺度を指す。PROMの系統的レビューによってPROMの測定特性を理解することは、臨床や研究で測定したい概念に適したPROMを選ぶ場合などにも役立つ。本稿では、COSMIN(COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments)の方法論に基づき、2018年に改訂された(a)PROMの系統的レビューのガイドライン、(b)コアアウトカムセットのガイドライン、(c)特に大きく変更された内容的妥当性のガイドラインについて解説する。
著者
木場 貴俊
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ (ISSN:24343110)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.159-192, 2020-03-31

狩野派で主に描かれてきた、化物の名称と容姿を個別に並べた「化物尽くし絵巻」と総称される絵巻(狩野派系統本)は、江戸文化特有の作品である。その系譜上に位置付けられる、国際日本文化研究センター所蔵『諸国妖怪図巻』(長岡多門作、18 世紀以降 以下、日文研本)は、詞書(ことばがき)がある狩野派系統本として珍しい作品である。本論は、『諸国妖怪図巻』とそれと関係する詞書がある二巻の絵巻、作者不明『化物尽くし絵巻』(國松良康氏所蔵、18 世紀以降 以下、國松本)と作者不明『怪奇談絵詞』(福岡市博物館所蔵、江戸末期~明治時代)を比較することで、各絵巻の特徴や関連性を考察したものである。
著者
Farah Hanan Fathihah Jaffar Khairul Osman Nur Hilwani Ismail Kok-Yong Chin Siti Fatimah Ibrahim
出版者
Tohoku University Medical Press
雑誌
The Tohoku Journal of Experimental Medicine (ISSN:00408727)
巻号頁・発行日
vol.248, no.3, pp.169-179, 2019 (Released:2019-07-26)
参考文献数
50
被引用文献数
30

Extensive use of Wi-Fi has contributed to radiofrequency electromagnetic radiation (RF-EMR) pollution in environment. Various studies have been conducted to evaluate the effect of RF-EMR emitted by Wi-Fi transmitter on male reproduction health. However, there are conflicting findings between studies. Thus, this review aims to elucidate the possible effects of 2.45 GHz Wi-Fi exposure on both animal and human male reproductive system. A computerized database search performed through MEDLINE via Ovid and PUBMED with the following set of keywords: ‘Wi-Fi or WiFi or wireless fidelity or Wi-Fi router or WiFi router or electromagnetic or radiofrequency radiation’ AND ‘sperm or spermatozoa or spermatogenesis or semen or seminal plasma or testes or testis or testosterone or male reproduction’ had returned 526 articles. Only 17 studies conformed to pre-set inclusion criterion. Additional records identified through Google Scholar and reviewed article further revealed six eligible articles. A total of 23 articles were used for data extraction, including 15 studies on rats, three studies on mice, and five studies on human health. Sperm count, motility and DNA integrity were the most affected parameters when exposed to RF-EMR emitted by Wi-Fi transmitter. Unfortunately, sperm viability and morphology were inconclusive. Structural and/or physiological analyses of the testes showed degenerative changes, reduced testosterone level, increased apoptotic cells, and DNA damage. These effects were mainly due to the elevation of testicular temperature and oxidative stress activity. In conclusion, exposure towards 2.45 GHz RF-EMR emitted by Wi-Fi transmitter is hazardous on the male reproductive system.
著者
奥 武則
出版者
法政大学
雑誌
社会志林 (ISSN:13445952)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.79-117, 2004-12
著者
田嶋 ティナ宏子
出版者
学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会
雑誌
聖マリアンナ医科大学雑誌 (ISSN:03872289)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.55-59, 2022 (Released:2022-09-28)
参考文献数
8

近年,ジャーナルのオープンアクセス化が進んでいるが,それとともに悪質な「はげたかジャーナル」が増加している。何よりも問題なのは,その悪質なジャーナルに投稿し,アクセプトされた論文を業績としてカウントする研究者が増えていることである。どこの大学でも,特に医学系大学では論文執筆することが求められている。1年に1本と目標はたてても,容易に書けるものではなく,書き上がったものを投稿したらすぐにアクセプトされるわけでもない。そこで「はげたかジャーナル」に頼る研究者が増えているのだろう。「はげたかジャーナル」が悪質で,投稿してはいけないと注意喚起は多数出ているが,その正体はどのようなものなのかを具体的に示したものはない。本稿では,実際に「はげたかジャーナル」に投稿したらどうなるのかを検証した。これを読んで,今後,危険なジャーナルに論文投稿しないようにして欲しい。
著者
安藤 準
出版者
鶴見大学
雑誌
鶴見大学紀要. 第4部, 人文・社会・自然科学編 = The bulletin of Tsurumi University. Pt. 4, Studies in humanities, social and natural sciences (ISSN:03898032)
巻号頁・発行日
no.55, pp.145-151, 2018-02

Newtonの運動方程式は、F=maともma=Fとも表記される。等式の左右には意味があるので、加速度aと力Fの因果関係からすればma=Fだというのは納得できる。教育現場でも利便性が高い。しかしma=Fが見られるのは日本のみで、海外ではもっぱらF=maである。ma=Fには欠点もあり、質量mについての因果関係を考えると、mが左辺に位置するのは不自然である。いっぽうF=maにも、W=mgとの対応関係など利点がある。運動方程式が力の定義式か加速度の定義式か、という議論は世界中で行われているのだが、国際的にはこれが方程式の表記法に反映されない理由は、今のところ分からない。
著者
渡辺 満久
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.577-581, 2013 (Released:2019-10-31)
参考文献数
8

安全な原子力施設は再稼働してもよいが,原子力規制委員会による厳しい安全審査が必要である。現状では地盤のズレへの対応は困難であり,これに厳しく対処した敦賀原子力発電所における規制委員会の対応は全く適切であった。ただし,問題を敷地内活断層に矮小化するのではなく,周辺活断層の性状や敷地で起こりうる現象を正しく評価することが重要である。下北半島の原子力施設の安全審査などにおいて,規制委員会の真価が問われる。