著者
Yuki Nagao
出版者
The Japan Society of Vacuum and Surface Science
雑誌
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (ISSN:13480391)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.114-116, 2012-04-21 (Released:2012-04-21)
参考文献数
17
被引用文献数
11 11

To investigate the proton transport properties of the Nafion thin films on MgO(100) substrates, impedance measurements of the 60 and 400 nm thick thin films were carried out. The proton conductivity of two thin films were quite lower values compared to that of the commercial Nafion membrane, and the thickness dependence of the proton conductivity was also observed. To investigate in-plane and out-of-plane molecular vibrations in an identical 400 nm thick film of Nafion on the MgO(100) substrate, an infrared p-polarized multiple-angle incidence resolution spectrometry (p-MAIRS) technique was carried out. The in-plane spectrum showed well-known spectrum, however, the out-of-plane spectrum was quite different compared to the in-plane spectrum. The largely different shapes of the spectra clearly indicate that the 400 nm thick film of Nafion has an anisotropic molecular structure. [DOI: 10.1380/ejssnt.2012.114]
著者
洪 善基
出版者
広島大学総合科学部
雑誌
広島大学総合科学部紀要. IV, 理系編 (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
no.20, pp.271-274, 1994-12-28

I.序論 里山における植生の空間的配置は自然環境と人間活動の総和である。伐採,農地確保や放牧のような森林管理を含む人為的な影響はもとの植生を変化させる。人為的な文化景観の形成は種組成と植生の更新過程にも影響を及ぼし,植生景観パターンの構造までも変化させてしまうのである。人為的景観である二次植生のパターンや植生過程を理解するためには社会・文化的な背景を考えなければならない。人為の影響を考慮しなくてよい極相林や,計画的に作り出された植林についてはかなり多くの生態学的研究や林学的研究がなされてきた。しかし,成立過程に様々な人為的撹乱が加えられた二次林は,多くの要因が複雑にからまり,生態学的に研究する対象としては困難が多く,現実に研究資料の累積量は他の森林が占有する空間面積に比べて極めて少ない。二次林の景観・種多様性保全や二次林を含む地域植生景観の研究は極めて重要であり,現在この研究を推進する時期にある。韓国では適切な森林の利用及び多様な管理の方法によって農村景観の美観を維持してきたが,現在経済発展による農村燃料の改良によって伝統的な景観管理方法は次第に消滅する傾向にある。したがって植生景観放棄によって起きている日本での環境問題が将来韓国農村でも緊急な課題となることは間違いない。持続可能な土地利用と農村景観保全を確保するため,自然と社会・文化的な要素を生態学的に判断し,将来の植生構造を予測する必要がある。このような認識で,まず農村地域における植生管理の強度が違う韓国と西日本の二次植生の景観構造を比較分析し,代表的な景観要素であるアカマツ林の個体群構造,更新過程と現存量変化を検討した。同時にアカマツ林地における遷移過程を比較分析した。調査地は韓国忠清南道公州郡鶏龍面陽化里と日本広島県双三郡三和町である。両地域は気候的,地質・地形的に大きな差はない。また年間平均気温も陽化里の近くの大田市で12.2℃,三和町の近くの世羅西町で12.4℃で,ともに温帯に属している。本研究は二つの調査方法によってなされた。それは個体群生態学と景観生態学的手法である。また本調査地域で最大の面積を有するアカマツ林の構造と遷移過程については群落生態学的な方法でおこなった。II.アカマツ個体群生態学 調査地陽化里では墓地を含む林分を,三和町では伐採地,植林地及び天然更新後管理地を含む林分を管理林とした。さらに対照区として管理を行っていない放棄林を選んだ。両方とも両国を代表する管理形態の林分である。a.アカマツ個体群構造 : 陽化里のマツでは三和町に比べ若齢個体群のため球果生産可能な樹木の割合が少なかった。三和町では材木生産のためマツ林を部分伐採し,その後ヒノキ植林を行っている。胸高直径の成長では,陽化里の方が三和町より,また管理林の方が放棄林より大きかった。この結果は土壌条件や気候環境よりも,持続的な林分管理が樹木成長にとって効果があるためである。樹齢分布様式から陽化里のマツ林は約40年前に更新を始め,管理林では約20年前に墓地造営のため部分伐採が行なわれたことが明らかになった。三和町のマツ林は約60年前から更新して主に自然間引きによって個体群が制御されている。陽化里の管理林では平均胸高直径値を超える樹木が墓地周辺に点在し,また新しい切り株もあって林内が明るくその林床には多くのアカマツの実生や稚樹が,三和町ではマツに代わって照葉樹の稚樹や実生が生育していた。管理林の場合は,樹冠の大きさに依存する球果や種子の生産がみられた。陽化里のマツ林にはクリ,コナラ,アベマキ及びクヌギなどのブナ科の中木と,ハンノキ,サワフタギ,マルバハギなどの低木が生育している。しかし,枝打ちや下刈りのような方法によって管理されているので,低木層や草本層は貧弱である。しかし林床にはブナ科の稚樹がたくさんみられる。これは林床管理者が必要な種組成を考えて選択的施業を行っている証拠である。このようなマツ林における植生管理は,主木のマツ個体群だけでなく他樹種にも及んでいる。以上のように,伝統的管理はマツ個体群の発達を促し,時には生産力を増加させ,管理の強度や方針転換が結局景観構造までも変化させることを明らかにした。b.アカマツ個体群の動態 : 光条件と土壌の温度は実生の発生や成長に非常に重要な環境要因であるが,場合によっては死亡要因にもなる。里山の林分の管理はこの光環境に影響を及ぼしている。当年生実生の生残率と稚樹の死亡率の相関係数は陽化里の墓地と三和町の伐採地の両方で大きいがその死亡率は三和町の伐採地が特に大きい。相対照度がより高かった三和町の伐採地は実生の発生に良いが,死亡率も高い。相対照度が高い墓地は稚樹死亡率が最も高く,続いて放棄林と林床下刈り地となっている。

1 0 0 0 OA 一握の砂

著者
石川啄木 (一) 著
出版者
東雲堂
巻号頁・発行日
1910
著者
並木 頼寿
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.41-44, 1995-10-25
著者
池田 菜穂 GURUNG Janita GYALSON Sonam
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ネパール・ヒマラヤ高地と,インド・ヒマラヤ西部のラダーク地方において,地域住民の災害リスク認識と災害対応に関する研究を行った。ネパールでは,高山帯全体を対象として,地域社会の社会環境及び住民の生業活動に関する現状と近年の変化を調査したほか,国の防災実務に関する文献調査を行った。インドでは, 2010年8月にラダーク地方で発生した豪雨災害について,災害被害が地域住民の生活に及ぼした影響と地域住民の災害対応に関する現地調査を行った。今後は,これらの成果を元に,災害に関するヒマラヤ高地住民の知識と対応力の向上に貢献する活動を実施したい。
著者
田辺 哲朗 朝倉 大和 上田 良夫 山西 敏彦 田中 知 山本 一良 深田 智 西川 政史 大宅 薫 寺井 隆幸 波多野 雄二
出版者
九州大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

総括班では、各計画研究班の研究成果を総括すると共に、以下の会合に出席または企画開催し、成果の公表、取りまとめ、総合化をはかると同時に、成果についての評価も行うことにより、目標とする安全かつ経済的なトリチウム燃料システムの設計を視野に、必要な研究課題あるいは取得すべきデータ等を各研究班に提示し、研究のフィードバックを行った。また最終年度として、成果のとりまとめを行い最終報告書を作成した。今年度の具体的な実績として1.平成24年5月20-25日 独国アーヘンにて開催された第15回「制御核融合炉におけるプラズマ壁相互作用」国際会議において招待講演を行うと共に、国際組織委員、国際プログラム委員として会議を主導、また領域から多数発表2.平成24年5月29-31日 独国Tergeseeにて開催された第10回核融合炉材料中の水素同位体挙度国際ワークショップにて国際組織委員、国際プログラム委員として会議を主導すると共に、領域の成果を発表3.平成24年8月10・11日 ウインク愛知にて、第8回公開シンポジウム科研特定領域「核融合トリチウム」最終成果報告会を開催4.最終報告書を作成し関係者に配布すると共に、ホームページに掲載http://tritium.nifs.acjp/results/pdf/report_of_25.pdf5.平成24年9月19日広島大学にて開催された、日本原子力学会、核融合部会セッションにて「核融合炉実現のためのトリチウム研究報告と新展開に向けた提案」のシンポジウムを企画を行い研究班の実験実績のとりまとめ、その成果発表、知識の共有化、情報の公開をはかるとともに、総括班としてA01,A02,B01,B02,C01,C02各班の研究活動を掌握し、目標とする安全かつ経済的なトリチウム燃料システムの設計を視野に成果の評価を行った。そしてこれらの情報はすべて本領域のホームページhttp://tritium.nifs.ac.jp/に掲載、常時updateしながら、本領域で得られている情報の発信に努めた。
著者
池田 順子 河本 直樹
出版者
京都文教短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

平成13年度は、以下の通り進行した。(1)中学生を対象者とした10年間のデータファイルを用いて「食生活、生活状況と健康の10年間の推移」について検討した。10年間での対象者数は6477人であり、データファイルに入力した項目は食生活、生活状況、健康状況に関する約130項目であるが、それらから現状を把握・評価するための各種指標を算出したので、解析項目としては約200項目となる。(2)10年間の推移として見いだせた概要は以下の通りである。◇身長には増減は見られなかったが、体重は3年男女で増加傾向が見られ、その結果として、肥満度にも3年男女では増加傾向が見られた。◇血清総コレステロールは2年女子(増加)と3年男子(低下)以外では増減は見られなかったが、HDLコレステロールは全学年で増加傾向が、動脈硬化指数は全学年で低下傾向が見られた。◇睡眠時間は2年女、3年男女で短縮傾向が見られた。◇生活状況では、テレビを3時間以上見る割合が増加傾向であり、1年男女では家での勉強時間の少ない割合が増加傾向であった。◇食生活の取り方では、殆どの学年で共通して認められたのは果実類の摂取頻度の低下傾向と乳類の摂取頻度の増加傾向であった。食べ方では、男子の弁当持参の割合が全学年で増加傾向を示したのみであった。(3)「健康に生活や食生活がどの様に関与しているか」について検討した結果及び、「健康の推移に生活や食生活がどの様に関与しているか」ついて検討した結果と今回得られた結果を総合して検討し、中学生のための指導指針を考案しリーフレット(A2大用紙4つ折りでカラー印刷)に仕上げた。
著者
林 敏和
出版者
日刊工業新聞社
雑誌
原子力工業 (ISSN:04334035)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.39-48, 1974-01
著者
OHM編集部
出版者
オ-ム社
雑誌
OHM (ISSN:03865576)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.p105-116, 1975-02
著者
仲野 巧 ウタマ アンディ 板橋 光義 塩見 彰睦 今井 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.78, no.8, pp.679-686, 1995-08-25
被引用文献数
10

本論文では,VLSI化によるリアルタイムOSの高性能化の手法を提案する.本手法では,リアルタイムOSの基本機能をハードウェアで実現し,周辺チップとして汎用マイクロプロセッサに接続することによって,システムコールの処理およびスケジューリングの高速化を実現する.この手法の有効性を確認するために,制御用リアルタイムOSであるμITRONの機能の一部をVLSIとして設計した.この設計を0.8μmCMOSプロセスを用いて論理合成した結果,現在の半導体技術を用いても容易にVLSI化できることが知られた.また,シミュレーションの結果,実現されたシステムコールのハードウェア処理が200ns以内で終了し,スケジューリングも600ns以内で完了することが知られた.本手法を用いて実現されたOSチップを適用することによって,非常に高性能なリアルタイムシステムを容易に実現できる.
著者
付 鑑宇 唐沢 好男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.1884-1894, 2002-11-01
被引用文献数
8

本論文ではOFDM変調方式を用いて多くのユーザが混信なく回線接続ができる無線アクセス方式:OFDMAのイメージを示し,その伝送特性を検討している.ここでは,周波数帯域(ユーザの全帯域幅)を全ユーザで共有し,一つのユーザが使用するサブキャリヤ数を固定する条件で,ユーザが優先順位に従って,伝送状況の良いサブキャリヤを選んでいく方式を提案する.その際,サブギャリヤごとに所要のBERを満たすように変調方式を伝搬特性に応じて可変する適応変調方式を取り入れる.この方式が理想的に動作した場合の伝送特性(スループット特性)が定量的に評価できる理論モデルを示す.また,そのモデルによる評価が妥当であることを計算機シミュレーションによって示す.
著者
勝川 路子
出版者
奈良女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

レモングラスは調味料や香料として世界的に広く利用されているハーブであり、鎮痛や消炎作用を目的として用いられるが、その分子メカニズムは明らかになっていない。本研究において、我々はプロスタグランジン産生に重要な酵素であるCOX-2や生活習慣病の分子標的であるPPARを指標としてレモングラス精油の評価を行い、レモングラス油主成分のシトラールがCOX-2を抑制し、PPARを活性化することを同定した。

1 0 0 0 OA 政体論

著者
小林儀秀 訳編
出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.初編, 1875

1 0 0 0 OA 英国行政談

著者
小林儀秀 編
出版者
小林儀秀
巻号頁・発行日
vol.1, 1876