著者
曽我部 真裕
出版者
日本評論社
雑誌
法学セミナー (ISSN:04393295)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.17-19, 2011-02
著者
柳原 修 清宮 宏臣
出版者
植草学園大学
雑誌
植草学園短期大学紀要
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-27, 2004-03-31

少子高齢化社会にある日本においては、社会保障の成り行きが懸念されている。そこで、社会保障の現状や諸問題を、年金と介護保険を中心にまとめた。社会保障や年金について、フランスやドイツなどヨーロッパの先進諸国の現状や取り組みを概観し、少子高齢化がもたらす社会保障制度への影響を確認した。少子高齢化が進む先進諸国の現状を把握した上で、日本の年金制度について、現在、盛んに論議されている年金制度改正案を取り上げ、改正案の諸問題を述べた。介護保険においては、制度の利用状況や2005年の制度見直しに向けた予防事業への取り組みについてふれ、高齢者の介護施設のゆくえについては、地域に密着した小規模なグループホームや有料老人ホームの今後や問題点についてまとめた。
著者
飯田弘之 中川武夫 ApimukMuangkasem 神谷俊裕 曾根彰吾 森近泰匡 石飛太一 若林宏明
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-4, 2011-12-10

ゲーム中における個々のプレーヤーの感じ方、すなわち感情 (Feeling) は本質的に異なる。本研究は、この感情が Game Progress Pattern, すなわち Balanced Game, Seesaw Game および One-sided Game にどのように依存するかをアンケート調査の分析結果に基づいて検討・考察を加えたものである。
著者
武田 祐輔
出版者
株式会社国際電気通信基礎技術研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、脳波や脳磁図から運動意図に関連する脳活動を抽出し、ブレイン-コンピュータ・インタフェース(BCI)の精度向上に役立てることを目的とした。運動意図に関連する脳活動を抽出するために、運動想像中の脳波から、様々な未知のタイミングで現れる波形(非同期波形)を推定し、その性質を明らかにした。そして、非同期波形の機能的役割を推測するための方法を確立した。さらに、レスト中の脳活動データから繰り返し現れる時空間パターンを推定する手法を提案した。
著者
赤堀 次郎 渡辺 信三
出版者
立命館大学
雑誌
社会システム研究 (ISSN:13451901)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-12, 2002-03-31

近代経済学の発展に数学や,数理統計学は重要な役割を果たしてきたが,近年,数理ファイナンスと呼ばれる新しい金融の理論においては,確率解析学(Stocahstic calculus)という比較的新しい数学が基本的な方法を提供している.そこでは,市場の数学モデルとして,株式等の証券の価格の時間変化のモデルが確率過程として定式化され,確率微分方程式を中心とする確率解析の方法を用いて研究が行われている.確率過程を数学的に構成する方法はいくつかあるが,数理ファイナンスの理論においては確率微分方程式の理論が有用である.数理ファイナンスの理論において,市場の完備性を考察する際には,確率過程の与える情報系-「filtration」や,そのfiltrationに関するmartingale(と呼ばれる確率過程)全体の集合の構造を知ることが基本的に重要になるが,その集合=空間の構造を調べる方法としては,確率微分方程式の方法がもっとも優れているからである.本稿では,まず,その確率微分方程式の理論を概観する.とくにその「弱い解」と「強い解」の相違について注意を喚起し,「強い解」の存在についての新しい結果を述べる.この結果は確率的流れ(stochastic flow)を先に構成し,そこから確率微分方程式の「強い解」を与える,という点で既存の方法とは異なる新しい手法である.その新しい理論の数理ファイナンスへの直接の応用についてはいまだ研究成果は出ていないが,結びでいくつかの注意を喚起しておく.
著者
森谷 智子
出版者
長崎県立大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:18841104)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.1-17, 2012-03

2007年2月にサブプライム問題が表面化し、その後、2009年にかけて金融危機が生じたのは記憶に新しい。サブプライム危機が発端となり、証券化商品市場に対する様々な問題が指摘されることになった。このようなことを受け、今回の金融危機の原因究明が早急に求められている。これまで、投資するうえで安全性が高いと評価されてきた証券化商品の信用力が問われると同時に、証券化商品の発行額が低迷している。今回の金融危機は、証券化という金融技術が招いたと一般的に批判されているが、格付機関による格付けの甘さ、さらには大手金融機関(投資銀行)のお金の流れに対する問題をも指摘されるようになっている。こういった根本的な問題を解決するために、2010年7月、米国においてドッド=フランク法が施行された。このドッド=フランク法は、1930年代の脆弱な金融制度を抜本的に変革するものとして期待されている。この法律に基づき、現在、金融機能全体の見直しが進められている。そこで、本稿では、今後、証券化商品市場を再活性化させていくためには、どのような施策が必要であるのかについて検討している。
著者
広瀬 茂男 塚越 秀行 米田 完
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.16, no.8, pp.1076-1082, 1998-11-15
被引用文献数
10 23

We discuss some suitable stability margin concepts for walking robots which are expected to walk around on irregular terrains. Several stability margin ideas have been proposed before, but those can be roughly divided into three kinds.We came to the conclusion that a stability margin concept based on energy considerations is the most practical to adopt and that its validity could be recognized through simple experiments. But the existing energy stability margin is inadequate for practical use because this margin varies with the weight of the robot which can't affect its resistance to tumbling caused by slipping from steps or the sudden stop. Therefore, we'll propose an improved one here, called the normalized energy stability margin, the NE stability margin for short. Considering this margin, we'll introduce a novel tool called the SNE contour which connects the points on the slope which have the same NE stability margin, so as to derive a stable gait for walking robots. In the final part of this paper, we focus on the features of the SNE contour which shed new light on the solution for the stable posture.
著者
Tatsuya Yoshizawa Gerard Bastiaan Remijn Takumi Kitamura
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
Acoustical Science and Technology (ISSN:13463969)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.147-153, 2012-05-01 (Released:2012-04-29)
参考文献数
36

Dichotic listening studies have shown that information relevant to listeners, such as their own name, can be recognized even when presented to the unattended ear. Here, we used a dichotic listening paradigm to explore whether Japanese listeners could identify their name in the unattended ear even when sensory information was incomplete. The results showed that Japanese listeners with family names of 3, 4, or 5 morae — a speech unit equivalent to a syllable in English — recognized their name in about 20–60% of the trials even when the first or the last mora of the name was omitted. The data further showed a name-final effect under the 4- and 5-morae conditions: name recognition significantly decreased when the last mora of the listener’s name was omitted as compared with the omission of the first mora. A possible explanation for these results is that self-relevant information, even when incomplete, automatically draws attention to the supposedly unattended ear and that the listener’s recognition of the information is more robust when its end part is presented.
著者
綱井 徳夫
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.239-250, 1981-09-01
被引用文献数
12

日本稲の主要70品種の感温性,感光性,基本栄養生長性の近似値を人工光環境調節装置を用いて調査し,各地域品種の特徴を検討した。供試品種を早生・中生・晩生品種群に.3分し,5月1日から15日間隔で3回播種日を変えて栽培し,品種の出穂日数を求めた。これらの品種群の出穂性を制御する要因について重回帰分析から以下の結果を得た。北海道地方に分布する品種及び東北と北陸地方の早生種は,感温陛と感光性が弱く,基本栄養生長性は短い。これらは日本稲の早生品種群を構成した。早生品種群の普通栽培下の出穂性の制御に最も強く関与するのは感光性であるが,栽培期問の日長が短い晩期栽培では基本栄養生長性の作用比率は感光性にまさる。しかし感温性は出穂性に関与しなかった。東北地方に分布する品種及び北陸と関東・東山地方の一部の品種は,基本栄養生長性が長く,感温性はやや強く,感光性は中位であり,日本稲の中生品種群を構成した。中生品種群の出穂性に及ぼす感光性の作用比率は,早生品種群より著しく増加し,晩期栽培下においても基本栄養生長性より大きかった。この品種群の感温性もその出穂性に関与しない。西南暖地に分布する帰種及び関東・東山と北陸地方の晩生種は感温性と感光性が強く,基本栄養生長性は短い。これらは晩生品種群を構成した。晩生品種群の出穂性の主要な制御要因は感光性であり,感温性と基本栄養生長性の関与は認められなかった。これより日本稲の出穂性の制御要因は感光性と基本栄養生長性であり,出穂性に及ぼす感光性の作用比率はきわめて大きい。基本栄養生長性の出穂性に及ぼす作用比率は感光性の弱い早生品種群(高緯度品種)ほど大きくかつ栽培期問の日長が短い条件(晩期栽培,低緯度地への移動)ではさらに増加した。また感光性の弱い品種ほど感光性と基本栄養生長性の出穂性に及ぼす作用比率の栽培期の日長変化に伴なう変動は著しい。
著者
荒野 高志
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.359-360, 1990-09-04

エキスパートシステムをはじめとするAI技術は、今やさまざまな応用分野で実用化され、運用されている。これらのソフトの多くはプログラミングの容易性や柔軟'性からLISPで書かれているが、LISPでこれらのソフトを書いた場合の問題は、主に(1)Cなどの言語に比べ、実行環境が劣る(実行速度が遅い/使用メモリ量が多い/GCが起こる/....)(2)保守性が悪い(=読解性が悪い)の2点に集約される。(1)については、LISPコンパイラの最適化の強化、LISP-to-Cトランスレータ、リアルタイムGC、並列LISP処理系など、さまざまな研究がなされており、ハードウェアの高性能化・廉価化にも助けられて、実用に耐えうるレベルに達している。しかし、(2)保守性の問題はこれまで未検討で残されてきた。本発表では、LISPの読解性について考察し、保守を支援するツールを試作したので、報告する。
著者
明石 修
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.30-31, 1990-09-04

Lindaは、通信する相手を意識する必要がない、ポーダブルな並行プログラミング機能を提供することを目的として作られた言語である。しかし、現在はその特徴的な操作に注目し、疎結合、密結合マシンを問わずに並行計算を行なう計算モデルとして捉えられている。実現は、既存の言語に、Lindaモデルに特有な操作を加え、並行プログラミング機能を持った新しい派生言語を作ることにより行なう。本論文では、言語TAOの上に実現したTAO-Lindaに関して、その設計思想及び実現方法について述べ、評価を行なう。
著者
飯島 正 岡田 謙一 横山 光男 北川 節
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.789-790, 1986-10-01

図形的なプログラム表現を利用するプログラム設計支援の一方式に、命令型(imparative)プログラムに直結する木構造制御流れ図を用いた段階的詳細化の支援があり、既に実用化の域に達している。しかし、木構造制御流れ図は、処理の時系列という命令型スタイルを受け継いでいるため、データの流れ・処理と処理の間の関係が不明確となりがちであり、仕様の変更の波及する範囲の把握も困難である。しかも、プログラムの導出履歴を複数の抽象レベルとして呈示する能力が要求されているにもかかわらず、その構造がプログラム言語レベルの構造化制御構文(連接・反復・選択)に基づくブロック構造に対応しているため、柔軟性に欠ける傾向にある。本論文は、これらの問題を克服する一方策として関数型(functional/applicative)プログラミング・スタイルに着目し、図的表現:T式を利用した関数型プログラム開発法について報告するものである。関数型プログラム開発法は、特に目新しい手法を含んでいるわけではない。関数型プログラミング・スタイルの枠組みの中で自然に取り扱うことのできる、既存の各種プログラム開発技法を総称して関数型プログラム開発法と呼んでいる。そのため、それが関数型プログラミングと相性が良いのは当然といえるが、構造化された命令型プログラミングへの応用も比較的容易である。基本方針は、段階的詳細化による機能分割の際に、バラメータ化を伴うことによってデータの依存関係の明確化を図り、人出力表明を明らかにしておくことによってモジュール間の不整合の発生を抑えることである。
著者
山守 一徳 白崎 昌俊 西垣 秀樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.787-788, 1986-10-01

Lispを用いてプログラミングを行う時、生産的なプログラミングというよりもむしろ実験的なプログラミングを行なっていることが多く、システム設計、モジュール設計、プログラム設計、コーディング、プログラムテスト、システムテストといった段階をはっきり分けたWaterfa11型のソフトウェア開発工程に従っていることは少ない。しかし、大規模システムを開発する時、ソフトウェアの保守・管理面から考えると、種々の仕様書などのドキュメントは、非常に大切である。我々は、これまでのドキュメントが、手続き型言語向きであることに着目し、Lispなどの関数型言語に適したドキュメントについて考察した。本稿では、関数間の呼び出し関係を図示したLisp用の関数関連図の表現方法について報告する。
著者
木下 健 高木 健 寺尾 裕 井上 憲一 田中 進 小林 顕太郎 山田 通政 高橋 雅博 植弘 崇嗣 内山 政弘 江嵜 宏至 佐藤 増穂 岡村 秀夫
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
no.1, pp.43-53, 2005-06
被引用文献数
2

The present paper proposes a Sailing Wind Farm as main energy resource with small load on an environment. It sails around EEZ of Japan seeking appropriate breezing and avoiding meeting heavy storm like Typhoon. This is a concept of main energy resource of Japan to minimize environmental load when fuel cell and hydrogen will be available for daily life. A prototype design shows feasibility of safe sailing even in case of Typhoon and structural strength in storm. If Sailing Wind Farms, 3900 units of the prototype replace coal power plants, then we can obtain 18% of total electric power generation of Japan and reduce 10% of exhausting CO_2 of the 2002 level.
著者
岡部 純子
出版者
全国英語教育学会
雑誌
ARELE : annual review of English language education in Japan (ISSN:13448560)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.61-69, 1994-07

A number of studies have attempted to determine the writing mechanism of EFL/ESL writers. However, only a limited amount of research with an empirical approach has been offered, and this has hindered the generalization of each study's findings. This paper reports a study which investigated to what extent L1 writing ability and EFL proficiency contribute to the quality of EFL composition written by Japanese university students. Forty students were asked to take an English proficiency test and then to write two compositions on the same topic; one in Japanese and the other in English. The scores ofholistic evaluation of the students' L1 and EFL composition and scores on a language proficiency test were examined by correlational analysis, multiple regression analysis and factor analysis. The study showed that EFL proficiency accounted for the quality of EFL composition better than L1 writing ability did.
著者
杉本 貴志
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

現在急速に事業の統合・広域化を進める消費者生活協同組合がいかなる課題を抱えているか、日本とイギリスの生協について現地調査と理論的考察を進めることにより、「非営利・協同」の事業体として独自の存在意義を訴えることに成功することができたならば、こうした統合化は流通業界におけるユニークで強力な事業体に生活協同組合を発展させ得るものであることを確認することができた。しかしそれは同時に、組合員の「参画型民主主義」という生協本来の価値を揺るがしかねないものでもあって、その解決のためには「ステークホルダー民主主義」のモデルを模索し、確立することが、今何よりももとめられていることを論じ、考察した。