著者
石丸 知二 戸川 忠玲 竹内 善浩 宮原 圭 足立 かおる 神田 浩子 村上 和代 阿南 宏美 岡本 雄三
出版者
Biophilia Rehabilitation Academy
雑誌
バイオフィリア リハビリテーション研究 (ISSN:13475568)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.27-28, 2002

当医療法人は母体病院を中心に, 介護老人保健施設·訪問看護ステーション·ヘルパーステーション·在宅介護支援センターを併設している. 病院は急性期病棟30床, 特殊疾患病棟40床からなり, 老健は入所48床で2, 3階の2フロアー制である. 平成10年, 「パタパタ」·「コロコロ」による下肢トレーニング(現呼称は創動運動)を紹介され, 理学療法士(以下, PT)によるリハ室練習とは別に病棟や居室で行うリハビリ(以下, 病棟·居室リハ)の一部として開始し, その後滝沢氏の来院, オリエンテーション等を受けた. 一時は病棟で時間を決め毎日実施されていたが, 病棟の編制変え, 人員の異動等があり次第に尻すぼみとなり継続の難しさを感じているところである.<BR>今回, 「タキザワ式リハビリプログラム」及び病棟·居室リハに対する職員の意識調査を実施したので, その結果に考察を含めて報告する.
著者
永田 行博 中村 元一 楠田 雅彦
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.1496-1502, 1982-09-01
被引用文献数
2

子宮内膜症で開腹した症例に新しい子宮内膜症の分類法(American Fertility Society Classification of Endometriosis,AFS分類)を適用し,合理的な分類法であるか否かを検討し次の結果を得た.1.AFS分類は点数制であるため比較的客観的に評点でき,しかも簡単に分類できる.2.AFS分類による結果をAcosta et al.の分類のそれと比較すると,AFS分類でModerateと分類されたものがAcosta et al.の分類ではSevereと分類されるものが多かった。このような相違は卵巣にのみ病巣が存在するときに起った。3.卵巣に病巣が存在すると妊孕率は低下し,さらに直径3cm以上のチョコレート嚢胞があると著しく低下した.4.保存的手術後の妊娠率,妊孕率はAcosta et al.の分類ではその進行度とよく相関したが,AFS分類でははっきりした傾向が得られなかった.以上の結果から子宮内膜症の臨床進行期分類法としてのAFS分類の妥当性をさらに検討する必要がある。
著者
伊熊 健一郎 塩谷 朋弘 柴原 浩章
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.1305-1312, 1993-11-01
被引用文献数
7

我々は, 良性の嚢胞性の卵巣嚢腫に対して腹腔鏡下で嚢腫内容液を吸引した後, 腹腔外で嚢腫壁を摘出する方法を考案して報告してきた. 今回は, 今までの経験からの注意点と改良点並びにmini-laparotomyの概念の導入などについて報告する. 1. 術前に単純嚢胞と診断した17例, 皮様嚢胞腫と診断した15例, チョコレート嚢胞と診断した9例の計41例に対して施行し, 本法が可能であったのは34例(83%)である. 2. チョコレート嚢胞として施行した1例に類内膜腺癌を経験した. 3. 開腹手術移行例は, 強度な癒着の4例, 内容液吸引不可能の1例, 膀胱壁損傷の1例, 悪性の1例の計7例である. 4. 卵巣嚢腫の大きさをI群:臍恥中央(500ml程度)まで, II群:臍高(1,000ml程度)まで, III群:臍高以上(約1,000ml以上)の3群に分類した. 5. Mini-laparotomyは, 巨大な卵巣嚢腫の2例と妊娠合併卵巣嚢腫の5例に施行した. 本法は, 少ない侵襲で開腹手術と同じ内容の手術が, 容易に安全かつ確実にできることを目的とした手術方法であると考える.
著者
中村 宏 近藤 正章 大河原 英喜 朴 泰祐
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. ハイパフォーマンスコンピューティングシステム (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.15-27, 2000-08-15
被引用文献数
21

近年のプロセッサは, クロック周波数の向上, 命令レベル並列性の活用などにより高性能化が図られているが, 一方で主記憶の性能はプロセッサほど改善されてはいない.特に, ハイパフォーマンスコンピューティングにおいては, このプロセッサと主記憶との性能格差の問題が深刻である.そこで, この問題の解決を目指した新しいプロセッサアーキテクチャSCIMAを提案する.提案するアーキテクチャは, プロセッサチップ上に主記憶の一部を実装するものである.本論文では, そのアーキテクチャの基本構成, およびシミュレータを用いた性能評価を示す.評価結果より, SCIMAは従来のキャッシュ型のアーキテクチャに比べ非常に高い性能を達成することが分かった.
著者
米澤 穂高
出版者
大東文化大学
雑誌
大東アジア学論集 (ISSN:21859760)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.77-86, 2007-03-31
著者
佐藤 忠司
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.199-205, 2004-05-01

NTTドコモグループ(以下,ドコモ)は,全国で4500万を超える携帯電話サービスを提供し,昨今では災害時のライフライン的な位置づけともなりつつある.一方,昨年,三陸南,十勝沖でM7クラスの大地震が発生し,さらに東海地震や,テロによる通信・電力設備に対する破壊活動も危惧される.このようななか,いかなる自然災害,構成装置 等の故障が発生しようとも,間断なくサービスを提供することが,移動通信事業者としての重大な責務となっている.ここでは,ドコモが取り組んでいるネットワークの信頼性確保策について,昨年の三陸南地震を契機とした信頼性確保策を含めて紹介する.
著者
愈 勤楠
出版者
大阪体育大学
雑誌
大阪体育大学紀要 (ISSN:02891190)
巻号頁・発行日
vol.37, 2006-03

ショート・トラック・スピード・スケート(以下ショート・トラック)は,氷上スケート競技の一つで、滑走タイムを問わず、順位を争う競技である。これまでのスケート研究はスピードスケートに関するものが多く、ショート・トラックの研究は少ない。本研究では、ショート・トラックにおける動作と筋活動の特徴を明らかにし、体力的なトレーニングに役立つ知見を提供しようとした。日本の著名なショート・トラック女子選手3名を対象に、スタート時の三次元動作分析と筋活動の測定を実施した。動作分析用のためにデジタルビデオカメラ2台を使用し、毎秒60コマで撮影した。その映像を基に、DLT法を用いて膝関節、足関節、股関節の屈曲・伸展角度と股関節の内転・外転・内旋・外旋角度について分析した。筋電図(EMG)は、右下肢8ヵ所の筋(中殿筋、大殿筋、大内転筋、外側広筋、大腿二頭筋長頭、前脛骨筋、腓腹筋内側頭)について表面電極による双曲誘導法により導出した。足が着氷しているキック期と足が離氷しているスイング期に分けて積分し、平均振幅を算出し、最大筋力発揮時の相対値(%aEMG)を求めた。分析結果から以下のことが明らかになった。股関節は、常に外転位にあり、身体全体を内側に傾けてキック力を発揮していた。この際、中殿筋の働きが確認できたことから、ショートトラックに特徴的な筋活動であり、積極的にトレーニングすべき対象の筋であると考えられた。膝関節は伸展しながらキック動作をしていた。膝関節伸筋群のトレーニングは大腿直筋の働きを抑制しながら股関節を伸展する状況で実施する必要があると考えられた。足関節は屈曲して、身体を前傾位に保ちながらキックしており、そのため前脛骨筋が積極的に活動していたことが分かった。これはショートトラック独特の動作であり、前脛骨筋はトレーニングにおいて重視しなければならない筋であると考えられる。
著者
斎藤 芳隆 江澤 元 釜江 常好 窪 秀利 鈴木 清詞 関本 裕太郎 高橋 忠幸 田中 光明 平山 昌治 松崎 恵一 矢島 信之 山上 隆正 秋山 弘光 郡司 修一 田村 忠久 能町 正治 宮崎 聡 村上 浩之 森 国城 山崎 典子 EDBERG Tim
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.71-88, 1995-03

硬X線/γ線検出器Welcome-1 (mk2)の気球実験における方位角制御のために, リアクションホイールとよじれ戻しモーターを用いた制御方法による方位角制御システムを構築した。制御に用いた部品のパラメーターの評価, 地上, および上空でのパフォーマンスについて報告する。
著者
大竹 弘哲 長嶋 和明 田中 聡一
出版者
北関東医学会
雑誌
The KITAKANTO medical journal (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.49-52, 2007-02-01

症例は73歳女性.左上肢の筋力低下にて発症.歩行障害が現れ,筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断後に構音障害と嚥下障害が現れ,進行した.患者本人とその家族共に延命治療を希望されなかった.左上肢を中心に疼痛を訴えるようになり,緩和ケアとしてリン酸コデインを開始して45日目に永眠された.日米の神経学会治療ガイドラインで,ALS末期の疼痛緩和にオピオイドの使用を勧めている.筋萎縮に伴って体重が減少するALS末期で,欧米に比べ体格の小さい本邦の患者において,強オピオイドではなくリン酸コデインから緩和ケアを開始することを検討すべきである.
著者
岩城 正和 千葉 晋一 盛田 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.97, no.513, pp.1-7, 1998-01-29

1998年の長野冬季五輪のスケート競技の国際信号制作で使用することを目的に、氷中マイクロホンシステムを開発した。このマイクロホンはスケートリンクの氷の中に埋めて使用するため、観客の声援などの空気中の音を拾うことなく、氷の中から選手が滑る音だけをはっきりととらえることができる。スピードスケートのリンクには10m間隔に40個を使用し、選手の動きを追尾して自動的にミキシングするシステムも合わせて開発した。スピードスケート、アイスホッケー、ショートトラック 、ボブスレー/リュージュの各競技に使用する予定である。