著者
吉本 道雅
出版者
京都大学
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.27-68, 2007-03

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
金井 昌宏
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1_49-1_58, 2021-12-31 (Released:2022-03-01)
参考文献数
35

科学技術基本法制定 (1995) 以降,日本の産学連携の諸活動は,規模的には拡大基調が続いている.しかし,第5期科学技術基本計画 (2016) では,「日本の産学連携はいまだ本格化せず,イノベーションを生み出す力に繋がっていない」として,消極的評価がなされている.その原因の一端として,産学間の共同研究成果の活用の問題が指摘されている.共同研究成果の活用条件が十分調整されずに,産学間で共同特許出願される実務慣行により,共同研究成果が「死蔵化」されている可能性がある.本稿では,国内の大学産学連携部門へのアンケート調査等を通じ,この死蔵化の発生状況と原因を分析した.
著者
李 文昭 塩野 宗則 鈴木 丈一郎 武山 和夫 片井 秀典 野村 典生 新井 高 中村 治郎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.252-262, 1986-03-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
25
被引用文献数
2 4

歯周初期治療におけるO'Learyらのプラークコントロールレコードの推移を分析する目的で本研究を行った。被検者は比較的軽度から中等度の歯周疾患患者156名 (女98名, 男58名) であった。TBI毎にブラッシング方法と時間, O'Learyらのプラークコントロールレコードなどを記録し, 10%を目標に指導した。結果は, 術前のブラッシング法で一番多いのはスクラッビング法であり, 術前のブラッシング時間は3分以下が72 %と圧倒的割合であった。プラークスコァ20%へは92%の患者が達成でき, TBI回数は4.6回, ブラッシング時間は8.6分であった。プラークスコア10%へは58%の患者が達成でき, TBI回数は5.9回, ブラッシング時間は9.8分であった。部位別では下顎, 右側, 臼歯部, 近心, 舌側, 近遠心部が磨きにくい傾向が見られ, 特に臼歯部, 舌側, 近遠心部が極端に磨きにくかった。
著者
磯野 春雄 小野口 和樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.J221-J226, 2016 (Released:2016-09-25)
参考文献数
15

電子書籍の読書方法には読取りと聴き取りの二つの方法がある.しかし,これらの読書方法の違いが脳の活性化や内容理解度に及ぼす影響については明らかにされていない.本論文では,同一内容の電子書籍を読取りした場合と朗読音声やコンピュータ合成音声で聴き取りをした場合の大脳前頭前野における脳血流を測定した.その結果,電子書籍の読取りをした場合の方が聴き取りをした場合よりも大脳前頭前野の活性度が高いことがわかった.特に,朗読音声の聴き取りをした場合には,読取りをした場合に比べて大脳前頭前野の活性度が顕著に低下した.また,読書終了後に実験参加者を対象に内容理解度テストを実施した結果,読取りの方が聴き取りよりも理解度の平均値が高かった.しかしながら,両者の間に統計的有意差は認められなかった.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1939年04月05日, 1939-04-05
著者
中﨑 寿隆 中野 さつき 瀧澤 有珠 水野 風音 本田 美紗 佐々木 悟郎 小橋 優子 福島 裕之
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.142-146, 2020 (Released:2020-12-26)
参考文献数
10

ステロイド薬を含む治療を行っていた川崎病患者が,ステロイド薬の中止直後に股関節と膝関節の痛みにより歩行できなくなった.MRIにより,両側股関節に炎症が存在することに加え,大腿骨頭壊死を認めないこと,化膿性股関節炎の可能性が低いことが明らかとなり,安全にステロイド薬を再開することができた.ステロイド薬の再開により関節症状は速やかに軽快した.ステロイド薬の中止後6か月で再検したMRIでは関節炎の改善が確認され,若年性特発性関節炎などの慢性炎症性疾患は否定的であり,本例の関節炎は川崎病の随伴症状であったと判断した.急性期と回復期のMRIは川崎病患者に生じた関節炎の原因診断と治療方針の決定に有用であると思われる.
著者
市川 佳彦 酒本 隆太
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.2L5GS1303, 2020 (Released:2020-06-19)

本研究ではビットコインのDifficultyと価格の関係を分析する。ビットコインはProof of Work(POW)というコンセンサスアルゴリズムを採用して、ネットワーク全体の信用が担保される仕組みとなっている。そしてその仕組みを維持するためマイニングを行うマイナーに報酬を設定している。この報酬はマイニングの難易度を示すDifficultyに依存し、マイナーが増えたり、マイニングの技術革新が起きるとDifficultyは上昇する。中長期的にはビットコインの価格とDifficultyは正の相関関係があるといわれているが、短期的な関係についての分析は行われていない。この関係を明らかにするために、本研究では2010年~2019年のデータを用いてビットコインの価格、Difficulty、ビットコインの取引高、他の金融資産の価格の相互依存関係をモデル化し、統計的な分析を行った。分析の結果、ビットコインのDifficultyの変化はビットコイン価格に大きな影響を与えることが分かった。一方、他の金融資産の価格がビットコイン価格に与える影響は見られなかった。
著者
秋葉 健
出版者
高崎経済大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

2019
著者
辻 憲男
出版者
神戸親和女子大学文学部総合文化学科
雑誌
神戸親和女子大学言語文化研究 = Language and culture (ISSN:18819613)
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-16, 2016-03-20

三島由紀夫の小説「三熊野詣」(昭和四十年)の読解と引証。小説の主題を「神と伝説の虚構のあらわれ」ととらえ、それが神秘と作為、神と人、聖と俗といった二面を隠見させる道すじを読み取った。熊野の神は藤宮先生により、藤宮先生は常子により、神秘と虚構の正体をあらわす。常子は作者であり、作者は熊野に来て神と神を祭る者の素顔を認識するのである。このような読解に加えて、作者が折口信夫と永福門院を題材にした背景を探り、その創作方法と意図について私見を述べた。
著者
小泉 直子 二宮 ルリ子 藤井 正美
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.218-225, 1998-11-30 (Released:2017-12-01)
参考文献数
15

Recently, health consciousness has developed with increased incidence of life-style related diseases. In particular, hyperlipidemia due to high caloric intake accounts for about 20 percent of workers and the development of sweeteners which do not elevate blood sugar levels has been awaited. However, sugar alcohol is known to have a laxative effect as a physiological effect on the human body. This should be kept in mind in applying to food. Since xylitol, which is currently mixed in a variety of food products, also has a laxative effect, this study was conducted to estimate its maximum no-laxative oral dose for the purpose of ensuring safety in humans. A total of 40 subjects in their twenties to fifties, 5 males and 5 females in each decade, were studied. Single oral doses of xylitol were administered to investigate the appearance of diarrheal symptoms. 1) The maximum no-effect dose of xylitol in causing diarrhea when given once daily was estimated to be 0.3g/kg body weight in both males and females. The daily maximum no-effect dose calculated on the basis of average body weight of each 20 subjects was 20.8g in males and 15.8g in females. (Figure) 2) The dose to cause diarrhea in 50% of subjects (50% effective dose, ED50) was 0.52g/kg in males and 0.70g/kg in females and, on the basis of average body weight of each 20 subjects, 36.1g/day in males and 36.9g/day in females. 3) The time to the onset of diarrhea after ingestion who 2 to 3 hours and the time to return to normal abdominal condition was 10-12 hours. No significant differences in these time intervals were found between sexes. 4) Main abdominal symptoms associated with ingestion of xylitol were borborygmus, lower abdominal pain and nausea.