著者
守安 功 田村 俊一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1753, pp.68-71, 2014-08-11

[ディー・エヌ・エー社長兼CEO(最高経営責任者)]守安 功 氏絶対にヒットを出す南場智子氏の電撃引退を受け、社長を引き継いで丸3年。交代後、ゲーム事業の売り上げは落ち、6四半期連続で減収が続く。EC、広告、ゲームと形を変えて急成長したディー・エヌ…
著者
西山 勇毅 柿野 優衣 中 縁嗣 野田 悠加 羽柴 彩月 山田 佑亮 佐々木 航 大越 匡 中澤 仁 森 将輝 水鳥 寿思 塩田 琴美 永野 智久 東海林 祐子 加藤 貴昭
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1630-1643, 2021-10-15

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大にともない,多くの大学ではキャンパス内での感染予防のために,キャンパスの封鎖とインターネット越しに授業を配信するオンライン授業が導入され,学生たちは自宅から授業に参加している.このような在宅中心の新しい生活様式は,感染予防効果が見込める一方で,運動不足による二次的な健康被害が懸念される.新しい生活様式における大学生の身体活動の実態,特に学生の属性や時間帯ごとの身体活動量とその内容を明らかにすることは,二次的な健康被害を予防するうえで必要不可欠である.そこで本研究では,日常生活中の身体活動データ(歩数と6種類の行動種別)を大学生が所有するスマートフォンを用いて自動収集し,大学生の身体活動量を明らかにする.身体活動データは,必修の体育授業を履修する大学1年生305名から10週間収集した.その結果,通学(7時から10時)や教室での授業,課外活動(11時から24時)の時間帯における歩数の減少と静止時間の長時間化が明らかになった.本結果は,新しい生活様式における大学生活が平日の身体活動量の低下を招く可能性を示唆する.
著者
伊藤 理絵 内藤 俊史 本多 薫
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.114-118, 2009-07-11 (Released:2017-07-21)

本研究の目的は、幼児期に見られる攻撃的笑いについて、観察記録に基づき検討することである。年少児~年長児44名について分析したところ、幼児は、直接的に相手を支配・威圧したり、間接的に攻撃するために攻撃行動に伴う笑いを見せていた。また、仲間と共有する攻撃的笑いには、一つの笑いに親和的性質と攻撃的性質が含まれており、より見えにくい形の攻撃的笑いが見られた。
著者
鈴木 有佳 仙田 幸子 本庄 かおり
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.20-151, (Released:2021-08-06)
参考文献数
16

目的 出産を経ても就業を継続する女性の割合が増加している。欧米では,女性の特定の職種が出産時・出生後の児の死亡リスクと関連することが報告されているが,日本ではこの関連を検討した疫学研究はない。そこで本研究は,全国調査データを用い,母親の職種による妊娠12週以降出生までの児の死亡リスク(解析1),出生から出生1年後までの児の死亡リスク(解析2)について検討することを目的に実施した。方法 1995, 2000, 2005, 2010, 2015年度人口動態職業・産業調査(出生票,死産票)ならびに1995-96,2000-01,2005-06,2010-11,2015-16年度人口動態調査(死亡票)を用いた。解析1では生まれた児のうち,5,355,881人を対象とし,解析2では同期間に出生した児のうち,5,290,808人を対象とした。説明変数は母親の職種(管理・専門・技術,事務,販売,サービス,肉体労働,無職),目的変数は自然死産(自然死産なし=出生)(解析1),新生児・乳児死亡(新生児・乳児死亡なし=出生1年後生存)(解析2)とし,ロジスティック回帰分析を用いて解析した。また,有職者における職種に起因した自然死産の人口寄与危険割合を算出した。結果 自然死産は61,179人(1.1%),出生した児のうち新生児・乳児死亡は12,789人(0.2%)だった。出産時の母親の職種が管理・専門・技術と比較した,事務,販売,サービス,肉体労働,無職の,自然死産に関する調整オッズ比(95%信頼区間)は,1.24(1.20-1.29),1.48(1.41-1.56),1.76(1.69-1.83),1.54(1.46-1.61),0.95(0.92-0.98)だった。母親の職種と新生児・乳児死亡の関連は見られなかった。また,有職者における母親の職種が事務,サービスの自然死産に対する人口寄与危険割合は7.4%,12.3%だった。結論 本研究の結果,母親の職種により自然死産リスクに差が認められた。とくに,母親の職業がサービス職である場合,自然死産のリスクならびに人口寄与危険割合が最も高かった。一方,母親の職種と出生後の新生児・乳児死亡リスクには関連がみられなかったことから,母親の職種は妊娠期において児の状態に影響する可能性がある。本研究結果により,妊娠期の母親の職業に注意を払う必要が示唆される。
著者
嶋 大樹 川井 智理 柳原 茉美佳 熊野 宏昭
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.73-83, 2016-01-31 (Released:2019-04-27)
被引用文献数
1

本研究は、思考内容と現実を混同する「認知的フュージョン」を測定する質問紙である、改訂CFQ13項目版および7項目版の信頼性と妥当性の検討を目的とした。大学生対象の調査の結果、13項目版は改定前同様に2因子構造を示し、7項目版は原版同様に1因子構造を示した。項目分析の結果、各下位尺度は個別に扱うことが適切であると判断された。これまでは第1下位尺度が認知的フュージョン、第2下位尺度が認知的フュージョンから抜け出す「脱フュージョン」に相当するとされてきたが、本研究の結果、第2下位尺度は脱フュージョンの機能の一部に相当する可能性が示唆されたため、第1下位尺度および7項目版を「認知的フュージョン」、第2下位尺度を脱フュージョンの機能の一部としての「自己と思考の弁別」とみなすことが適切である。そして今後は、外顕的な行動指標との関連も検討することで、別の側面から妥当性の有無を確認する方法も必要であると考えられる。
著者
山田 吉郎
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.103-113, 1996-12-10

吉本ばななの『キッチン』は、最後の肉親である祖母を失った女子大生桜井みかげが、その心の痛手から立ち直ってゆく過程を描いた小説であるが、その生の回復の仕方を、主人公が一時期傷心の身を寄せた奇妙な擬似的家庭(田辺親子)との関連の中で考察した。擬似的母親であるえり子の歪曲化された生の回復と照らし合わせる形で、主人公みかげの傷心からの回復の特質を分析した。その際、吉本の処女作『ムーンライト・シャドウ』や彼女と同時期に話題をまいた俵万智短歌との関連、さらに性差や身体感覚、ボーダーレスなど今日的な文化現象とのつながりを視野に入れて展望を試みた。

3 0 0 0 OA 茨木童子研究

著者
川鍋 仁美
雑誌
日本文學 (ISSN:03863336)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.77-90, 2012-03-15
著者
鈴木 雅之 西村 多久磨 孫 媛
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.372-385, 2015 (Released:2016-01-28)
参考文献数
54
被引用文献数
7 7

本研究では, 中学生の学習動機づけの変化を規定する要因として, 「テストの実施目的・役割に対する学習者の認識」であるテスト観に着目して研究を行った。中学1—3年生2730名を対象に, 定期テストが実施される度に調査を行い(2013年6月, 9月, 12月, 2014年2月の計4回), マルチレベル分析によって学習動機づけとテスト観の個人内での共変関係を検討するとともに, 構造方程式モデリングによって, テスト観が学習動機づけに与える影響について検討を行った。これらの分析の結果, テストの学習改善としての役割を強く認識することによって, 内的調整や同一化的調整といった自律的な学習動機づけが高まることが示された。その一方で, 学習を強制するためにテストが実施されていると認識することによって, 内的調整が低下し, 統制的な学習動機づけとされる取り入れ的調整と外的調整は高まることが示された。以上のことから, 中学生のテスト観に介入することによって, 自律的な学習動機づけを維持・向上させることが可能であることが示唆された。
著者
阿久津 聡 内田 由紀子 中田 光紀 永田 智久 宮本 百合 Lee Jinju 山本 翔平
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2021-04-05

研究者らはこれまでの研究で、遺伝子発現の技術を使い、会社に対する評価や職場での協調、自己効力感といった要因が高いと炎症マーカーの抑制や細胞性免疫の増強につながることを突き止めた。本研究では、働く人々の健康に影響を及ぼす、①国の文化、②企業、③従業員という3つの要因間の関係性を理論化した「三層モデル」を構築し、産業医学・神経科学・心理学の方法論を援用してモデル検証する。さらにモデルを基に介入調査を立案・実施し、その効果検証まで行い、効果的な健康経営施策への含意をまとめる。
著者
ジャスコ株式会社編集
出版者
ジャスコ
巻号頁・発行日
2000
著者
小笠原 岳 近藤 靖史
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.115, pp.19-24, 2006-10-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
10
被引用文献数
1

空調設備設計の際に用いられる熱負荷計算では非常に複雑である伝熱現象を単純化して扱っている。特に放射熱伝達は放射熱伝達率を用いて壁面温度と室内空気温度との関係として表現される。また放射熱伝達率はほとんどのケースで一定の値が用いられている。しかし放射熱伝達は本来物体表面間のみで起こる熱移動現象であるため、壁面温度と空気温度の関係で実現象を充分に捉えているか、また様々な条件下で一定の放射熱伝達率が適用できるかなど、検討の余地がある。本研究ではCFD解析に基づく放射熱伝達率の算出方法を示し、事務室空間における放射熱伝達率について検討を行う。
著者
岸 茂樹
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.61-64, 2015-03-30 (Released:2017-05-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

アレンの法則とは、恒温動物の種内および近縁種間において高緯度ほど体の突出部が小さくなる傾向をいう。アレンは北アメリカのノウサギ属を例にこの仮説を提唱した。しかしこの例を含めてアレンの法則は検証例が少ない。そこで本研究ではアレンの法則が書かれた原典からノウサギ属Lepus のデータを抜き出しアレンの法則がみられるか検証した。その結果、相対耳長と緯度には有意な相関はみられなかった。相対後脚長、および体長と緯度には正の相関がみられた。したがって、アレンが記録した北アメリカのノウサギ属にはアレンの法則はみられず、むしろベルクマンの法則がみられることがわかった。相対耳長と緯度に負の相関がみられなかった主な原因は、低緯度地域にも耳の短い種が生息することである。耳の長さには緯度以外にも生活様式や生息場所が大きく影響するためと考えられる。
著者
谷川 明男
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.11-85, 1992 (Released:2007-03-29)
参考文献数
74
被引用文献数
19 21

ゴミグモ属のクモ類は日本から15種が記録されていたが, 筆者は, 日本各地から得られた多数の標本を検討した結果, 22種の生息を確認した. 従来, 日本でシマゴミグモと呼ばれ, C. insulana (COSTA, 1834) に同定されてきたものには, 2種が混同されていたことが判明した. この2種をヨーロッパ産の C. insulana の標本と照合した結果, いずれも別種であった. 一方, 原記載以来採集記録がなかった C. confusa BÖSENBERG et STRAND, 1906のタイプ標本を検討した結果, いままでシマゴミグモとされてきた2種のうち1種はこれに同定できた. もう1種は新種として記載した. また, ハマゴミグモについては, 従来, C. camelodes (THORELL, 1878) に同定されてきたが, タイプ標本との照合により, 別種であることが判明し, 新種として記載した. さらに, C. atrata BÖSENBERG et STRAND, 1906カラスゴミグモ, C. argenteoalba BÖSENBERG et STRAND, 1906ギンメッキゴミグモ, C. ginnaga YAGINUMA, 1959ギンナガゴミグモのそれぞれに混同されていたと思われる近似の別種など8種を新種として記載した. 一方, S. SAITO (1939) によって青森県から記録された C. conica (PALLAS, 1772) コゴミグモについては, S. SAITO (1939) が同定した標本の保管場所が不明で検討できないことと, 今回検討した多くの標本の中にそれと同定できるものが全く見いだせなかったことから, 本論では扱わなかった.本論で扱った22種の種名は次のとおりである. C. octotuberculata KARSCH, 1878 ゴミグモ, C. laticauda BÖSENBERG et STRAND, 1906キジロゴミグモ, C. monticola BÖSENBERG et STRAND, 1906ヤマゴミグモ, C. angusta sp. nov. ヤセゴミグモ (新称), C. onoi sp. nov. オノゴミグモ (新称), C. omonaga sp. nov. シマゴミグモ, C. confusa BÖSENBERG et STRAND, 1906ミナミノシマゴミグモ (新称), C. japonica BÖSENBERG et STRAND, 1906ヤマトゴミグモ, C. norihisai sp. nov. オガサワラゴミグモ (新称), C. atrata BÖSENBERG et STRAND, 1906カラスゴミグモ, C. hamulata sp. nov. カギヅメカラスゴミグモ (新称), C. maritima sp. nov. ハマゴミグモ, C. psylla (THORELL, 1892) ヒメマルゴミグモ, C. mulmeinensis (THORELL, 1887) トゲゴミグモ, C. vallata KEYSERLING, 1886 マルゴミグモ, C. sachikoae sp. nov. ミツカドゴミグモ (新称), C. alba sp. nov. シロゴミグモ (新称), C. argenteoalba BÖSENBERG et STRAND, 1906 ギンメッキゴミグモ, C. okumae sp. nov. オオクマギンメッキゴミグモ (新称), C. ginnaga YAGINUMA, 1959ギンナガゴミグモ, C. kumadai sp. nov. クマダギンナガゴミグモ (新称), C. sedeculata BÖSENBERG et STRAND, 1906ヨツデゴミグモ.