出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.523, pp.46-50, 2001-06-04

2001年3月に全国販売が始まったスポーツ振興くじ(サッカーくじ,愛称toto)を支えているのは,大規模な情報システムである。国内で前例のないシステムだけに,開発プロジェクトには数々の苦労があった。システムには計算の正確さや処理スピード,信頼性が求められる。それでもベンダー各社は計画通りに9カ月間で開発。
著者
溝口 巴奈 川田 紀美子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.153-164, 2019-12-27 (Released:2019-12-27)
参考文献数
23

目 的初めて親になった男性における,父親としての発達とパートナーの里帰りの有無および里帰りに関する各要因との関連について検討することを目的とした。対象と方法第1子出生後約1か月が経過した男性345名を対象に,7産科医療施設で無記名自記式質問紙調査を行った。質問項目は,父親になることによる発達尺度,主観的幸福感尺度,基本的属性,里帰りの形態,里帰り期間中の父親の生活実態である。里帰りの有無および里帰りに関する各要因と2つの尺度得点との関連について,Mann-Whitney U検定またはKruskal-Wallis検定を行った。結 果本研究対象者においては,パートナーの里帰りの有無によって,産後1か月での父親としての発達尺度得点に有意な差はみられなかった。里帰り群において,「父親になることによる発達尺度」と統計上有意な正の関連があった項目は,パートナーの里帰り期間中に,毎日電話をすること,里帰り後の育児をストレスに感じること,自分自身の家事をストレスに感じること,であった。また,有意な負の関連があった項目は,生まれた子どもとの心理的な距離を感じることであった。結 論里帰り期間中にパートナーと電話で毎日連絡を取ることで,父親の子どもを通しての視野の広がりにつながること,生まれた子どもとの心理的な距離を感じていた者は家族に対する愛情が低かったことが明らかになり,パートナーが里帰り期間中の男性に対して,母子への積極的なコミュニケーションを促す支援の重要性が示唆された。また,里帰り後の育児や里帰り期間中の家事をストレスに感じることは,父親としての役割を遂行しようと模索する,発達プロセスの初期段階にあたると考えられた。以上より,パートナーが里帰りをする男性に対しては,育児に関する知識の提供や育児家事行動について考える機会を与えることが重要であるという示唆を得た。
著者
濱上 知樹
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.220, pp.47-75, 2020-03

本研究では,デジタルアーカイブ画像のメタデータを生成し類似画像検索などに役立てることを目的にしている。一般物体認識でよく用いられている画像のヒストグラム表現手法,Bag-of-Features[4]ではSIFT [2] [3]に代表される画素の濃淡分布をもとに算出された特徴点および局所特徴量が用いられるが,その一方で一般物体認識の分野でDeep Learningを用いた技術[6]が注目を集めている。Deep Learning手法では,画像全体を入力し,画像中に存在する主となる物体を認識させることが一般的となっており,画像中の様々な局所的な情報が欠落してしまっていた。そこで本研究では画像をセグメントに分割し,各セグメントからDeep Learningを用いた特徴抽出を行い,クラスタリングによって分類された各セグメントのクラスタ情報を局所特徴としたBag-of-Featuresを行い,ヒストグラム表現とすることで画像に存在する意味情報を反映したメタデータ生成を提案する。また,ヒストグラム間の比較にはクラスタ間の類似関係を反映した距離計算を行うことでクラスタ数が細かすぎる際に,似ている画像が類似画像として判定できない問題を解決した。実験では,デジタルアーカイブとして小袖屛風画像[9]を用いてヒストグラム間の比較を行うことでDeep Learning[7]を用いてBag-of-Featuresの応用を行うことの有効性,さらにクラスタ間の距離関係を反映した距離計算を行うことの有効性を示した。
著者
野中 章久 山下 善道 金井 源太
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.97-107, 2019-10-01 (Released:2019-10-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

ハウス等の温度を遠隔監視するシステムは,すでに多くの製品が市販されているが,フィールドサーバ研究にはユーザが自作することを想定した系譜がある.本稿はこの自作の系譜をハウス等の温度の遠隔監視システムへ応用するものとして,市販IoTプロトタイピング・キットを活用して水稲育苗施設の温度の遠隔監視システムを開発する.そして,実際の水稲生産法人の実用に供し,そのシステムの実用性を明らかにすることを課題とする.この課題解明のため,岩手県奥州市で近隣の農家に水稲苗を販売し,また作業受託・借地を合わせ約50 haの水稲作業面積を持つ水稲生産法人の芽出機と育苗ハウスにおいて実用試験を実施した.試験に供したシステムは安定的に稼働したため,芽出機の夜中の見まわりを廃止できた.また,ボイラ故障をいち早く発見するなどの効果があった.これら芽出機に関して削減した賃金や故障による損失の金額換算は,このシステムの年間費用を大きく超えることを明らかにした.また,育苗ハウスについても日中の見まわり回数を半減するなどの効果があった.このように稼働の安定性と実用性が明らかとなった.
著者
KAZUHIRO UZAWA YUJI SEKI DANIEL MORALES CHOCANO
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological Science (ISSN:09187960)
巻号頁・発行日
vol.129, no.2, pp.109-119, 2021 (Released:2021-09-01)
参考文献数
46
被引用文献数
4

Domesticated camelids spread to Peru’s Northern Highlands by 500 BC. The complexity and development of the society that then developed in the region have been explained by social networks enabled by the use of the llama as a cargo animal. However, the actual use of domesticated camelids in the Formative Period remains unclear. This study analyzed camelid skeletal remains excavated from the Pacopampa site (1200–400 BC) to provide information on the actual use of these animals. Osteometry determined the camelid to be llama; alpaca was not identified in the samples. Body part frequency, butchering mark distribution, and mortality profile revealed ritual consumption of the meaty part of young individuals. Four sacrificed immature llamas were detected. In contrast to the great similarity with the consumption process of artiodactyls’ only llamas were sacrificed, while deer were not targeted. Although there were no features in the animal bone material indicating the use of secondary products, the increasing number of artifacts related to textile production suggest the fiber might be the result of llama herding.
著者
Wadati Kiyoo Hirono Takuzo Yumura Tetsuo
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
Papers in Meteorology and Geophysics (ISSN:0031126X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.49-78, 1969
被引用文献数
51

i)S波吸収の強さの地域的分布を深発地震のloog(<I>A/TB</I>)-△ 曲線によって調査し,日本の地下における地震波の吸収係数を求めた。それらは平均値として,西日本に対しては 4.6×10<SUP>-3</SUP>/km,東日本では10<SUP>-4</SUP>/km程度である。<BR>ii)震源分布から地震活動帯(<I>SA-zone</I>)の構造を明らかにした。<I>SA-zone</I>は浅発地震活動帯(<I>SSA-zone</I>)と深発地震活動帯(DSA-zone)とに大別され,その分岐線が,ほぼ盛岡一白河線(<I>MS</I>線)および別府一鹿児島線(<I>BK</I>線)に沿っていることを明らかにした。これらの線は活火山帯と位置的に密接な関係がある。<BR>iii)地震波吸収の強さは一般に<I>SA-zone</I>において小さく,その他の地域で大きい。特に,<I>SSA-</I>,<I>DSA-zone</I>にはさまれた地域(<I>SD-Gap</I>)においては分岐線に近い部分ほど大きく,それより遠ざかるにしたがって小さくなる。<BR>これらの事実と異常震域との関連について述べた。
著者
槌屋 治紀
出版者
一般社団法人 日本風力エネルギー学会
雑誌
風力エネルギー (ISSN:03876217)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.A_1-A_6, 2016 (Released:2017-07-07)

This paper shows the statistical relationships among the electricity generations by wind and solar powers in ten regions of Japan. The electricity generations are simulated using the hourly weather data of Extended AMEDAS 2000. We tried correlational analysis of hourly, daily and monthly powers of wind and solar throughout a year. The result shows that the correlation coefficient is 0.58 between Hokkaido and Tohoku for wind powers, but those among the other adjacent regions are low. The correlational coefficients between wind and solar powers within each region are nearly -0.4 for daily and -0.6 for monthly generation. This means wind and solar powers can be complementary in each regions.
著者
加賀 秀治
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.4-12, 1986-09-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
9

コンクリートの発展過程をその構成材料の面からとらえるべく, 各材料の変遷について調べた。セメントは生産量の増大とともに種類や品質の改善が加えられたが,骨材は資源の不足から種類が多様化し, 品質の悪化がコンクリートの耐久性低下の一因となった。また, 新たにアルカリ骨材反応などが発生した。一方, コンクリートの品質や施工性を改善するために各種の混和剤が開発され, 現在では不可欠なものとなった。
著者
狹間 研至 北澤 京子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.179, pp.26-28, 2012-09

きっかけはすごく不純です(笑)。知り合いの医師から、僕が経営する薬局(ハザマ薬局)について、「薬剤師さんに血圧を測らせたら、他の薬局との差別化になっていいんじゃないの」と言われたんです。何気なく「そうですね」と答えたとき、コンセプトがポーンと降りてきて、直感的に「やろう」と決めました。確か2009年の初頭だったと思います。

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1917年01月24日, 1917-01-24

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1916年11月09日, 1916-11-09
出版者
日経BP社
雑誌
D&M日経メカニカル
巻号頁・発行日
no.569, pp.70-74, 2002-02

逆風にめげず,家庭用ゲーム機が元気だ。中でも成長株は,一昨年登場し市場規模を急拡大する,体を動かして遊ぶ「体感アクションゲーム」。人気の秘密は「プレイステーション2」や「ゲームキューブ」にはない「分かりやすさ」と「価格の手ごろさ」,さらには体感という新しい「楽しさ」を提供したことだ。

2 0 0 0 OA 納札大鑑

著者
納札会 編
出版者
納札会
巻号頁・発行日
1911

2 0 0 0 OA 博技帖

著者
藤田徳太郎 撮影
出版者
山田芸艸堂
巻号頁・発行日
1910
著者
松原 敏浩
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.55-65, 1984-08-20 (Released:2010-11-26)
参考文献数
38
被引用文献数
1

本研究の目的は, リーダーシップ行動の部下のモラールへの影響が, 部下のパーソナリティ, 部下の職務特性, 部下の職位水準によってどのように規定されるかを検討するものである。リーダーシップ行動は, PM式リーダーシップ測定尺度によって測定された。モデレーターである部下のパーソナリティ特性は, YG性格検査, 職務特性は質問紙によって測定された。そして部下のモラールも質問紙によって測定された。得られた主な結果は, 次の通りであった。1. 部下によって認知された上司の目標達成行動 (P行動) と部下のモラール (満足感次元) との関係は, 情緒的に安定した部下の方が, そうでなひものよりもより高い正の相関を示した。2. P行動と部下のモラールの凝集性次元との関係は, 社会的活動性に富む部下の方がそうでないものよりもより高い正の相関を示した。3. P行動と凝集性次元との関係は, 多様性に富む職務, 協力の必要性のある職務のものの方がそうでないものよりもより高い正の関係を示した。4. P行動と部下のモラールとの蘭係は, 部下の職位水準の上昇とともに増加した。5. 部下によって認知された上司の集団維持行動 (M行動) とモラールとの関係におよぼすモデレーターとしての部下のパーソナリティ特性の役割は, P行動の場合ほど明確でなかった。6. M行動とモラールとの関係は, 多様性に欠ける職務の方が富む職務よりもより高い正の相関を示した。7. 部下の成長欲求は, モデレーターの役割が明確でなかった。結果は, Houseのパス・ゴール理論, 三隅のPM理論から考察された。
著者
佐古 曜一郎 本間 修二
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.71-79, 1998

The authors have already reported some positive results of the evidence of clairvoyance, where subjects could perceive letters or drawings on a sheet of paper which was rolled up or folded into small size, and placed in their hands or ears. Several researchers such as Chen Shouliang of Beijing University pointed out that human beings had the ability of clairvoyance universally, and that especially children got easily this ability by training etc. The authors report the verification of the hypothesis that clairvoyance can be evoked. Evoked clairvoyance tests using letters or drawings written by hand with a pen (four colors: red, green, blue and black) were carried out over four days, on fifteen Japanese school children without previous clairvoyance training. The test results for both shapes and colors of the target samples could support this hypothesis. For six children out of the fifteen clear clairvoyance was induced, and other five children were recognized to have the possibility of clairvoyance. In addition, positive factors and negative factors which influenced the acquisition of clairvoyance were observed.