- 著者
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飛龍 志津子
- 出版者
- 同志社大学
- 雑誌
- 若手研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
本研究は,コウモリもつ高度に発達した超音波センシングの実態解明を目的とし,室内及び野外においてコウモリの音響行動を計測した.まず室内での障害物回避や標的捕獲中のエコーロケーション行動から,①超音波のビーム幅を状況に応じてアクティブに変化,②ビーム幅の狭いコウモリは視野を補償するためより頻繁に放射方向のシフトを行う,③重要な障害物の方向にパルスを放射する,などがわかった.野生コウモリの採餌飛行では,①コウモリが直近の獲物だけでなく,その次の獲物も視野に捉えていること,また②flight attentionも先を予測する方向に向けられていること,などを見出した.