著者
後藤 高志 田村 俊一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1761, pp.78-81, 2014-10-13

西武鉄道やプリンスホテル、埼玉西武ライオンズを抱える西武ホールディングスの株式再上場から半年が経つ。2020年の東京五輪に向け事業拡大のチャンスを見いだすが、先行するライバルたちの背中はまだ遠い。筆頭株主の米投資ファンド、サーベラス・グループか…
著者
井田 歩美 猪下 光
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.471-478, 2014-07

本研究の目的は,ソーシャルメディア上の発言内容を分析することで乳児をもつ母親の予防接種に対する不安・疑問の詳細を明らかにすることである。研究対象は,株式会社ベネッセコーポレーションが管理する口コミサイトに2011年4月から2012年3月までに書き込まれた乳児をもつ母親の発言42,325件とした。発言内容を「予防接種」に着目して係り受け頻度解析を行った結果,係り先単語には「受ける」「行く」「予約」「予定」という単語が高頻度に出現し,「受ける+ない」「受ける+?」「考える」「悩む」「相談」など困惑している状況を表す単語の出現が目立った。一方,係り元単語には「肺炎球菌」「ヒブ」「インフルエンザ」という具体的なワクチンの種類に関する単語が高頻度に出現した。現在,ワクチンデビューは生後2カ月からとの啓発がなされているが,乳児の母親は我が子に予防接種を受けさせるべきか,受ける場合には何をいつからどの順序で受けるのかなど多くの自己決定を迫られている。その際,母親は同じ月齢の子どもをもつ母親のアドバイスを求め,ソーシャルメディアを利用していることが明らかになった。
著者
三谷 祐史 細江 浩典 安井 敬三 林 優子 小坂 香織 古野 泰大 犬塚 加菜 河合 潤也
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに】リハビリテーション(以下リハ)病院入院時のFIMにおいて軽症群の自宅退院率が高いことは言われているが,軽症にも関わらずリハ病院から自宅退院できなかった症例について検討した報告は渉猟したがなかった。【目的】当院の脳卒中地域連携パス(以下連携パス)を調査し,軽症にも関わらずリハ病院から自宅退院できなかった要因について検討すること。【対象及び方法】対象は2011年4月から2015年3月に当院から,連携パスを用いてリハ転院し,リハ病院から連携パスを回収でき,かつ記載不備のなかった1189名のうち,リハ病院入院時FIM91以上の399例とした。それをFIM別に91-100(以下91群)101-110(以下101群),111-120(以下111群),121-126(以下121群)の4層に分け,さらにリハ病院からの転帰で自宅退院群(以下退院群)と非退院群に分け,それぞれの特徴を回収された連携パスを基に調査した。調査項目は,年齢,当院ならびにリハ病院の在院日数,リハ病院退院時FIM(以下退院時FIM),FIM利得,FIM効率とした。検定には分散分析を行い,多重比較にはTukey法を用いた。有意水準は5%未満とした。【結果】退院群/非退院群は343/56例で,それぞれ91群95/24,101群100/22,111群107/6,121群41/4であった。各項目の平均値は,91群,101群,111群,121群の順に,年齢(歳)が72.0/67.6,73.4/63.9,64.4/67.7,60.8/62.0。当院在院日数(日)が28.2/27.7,27.4/32.6,25.4/24.3,25.7/29.3。リハ病院在院日数(日)が64.8/67.9,52.9/62.4,48.9/55.8,38.3/61。退院時FIM(点)が110.2/107.6,116.2/113.9,121.3/119.5,123.6/124.5。FIM利得(点)が154/12.3,10.5/8.6,6.1/4.2,0.2/2.3。FIM効率(点)が0.27/0.19,0.22/0.19,0.14/0.11,0.03/0.04であった。同じ層内での退院群-非退院群間には全ての項目で有意差は見られなかった。退院群内では,当院在院日数に有意差は見られなかったが,91群121群間でそれ以外の全項目で有意差が見られ,91群111群間では年齢,当院在院日数以外の項目に有意差が見られた。その他,各群間で有意差が散見された。【考察】軽症患者の機能的転帰や予後については,概ねリハ病院入院FIMに準ずることが示唆された。軽症でも非自宅退院となった具体理由を見てみると,再発及び他院での治療を要する他疾患合併によるバリアンス例が全群で13例あった。それ以外では,91群,101群において,入院期間が60日上限の施設へと転出され,60日後に転院となった例が半数近くを占めていた。これらの症例は運動失調や失語症が残存する例,若年で職業復帰を目指す症例などが散見された。その他では,同居者なしや生保にて施設入所となった例,精神症状により転院となった例などが見られたが大きな傾向はつかめなかった。【結論】同程度のFIMであっても,合併症や症状,家庭環境などによって治療が長期化する傾向が見られ,転院先を考慮する必要があると考えられた。
著者
津田 謙治 ツダ ケンジ TSUDA KENJI
出版者
西南学院大学学術研究所
雑誌
西南学院大学国際文化論集 (ISSN:09130756)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.165-182, 2015-07

「あなたは,神が場所の中に包まれるのであってはならないと言っている。〔しかし〕今やこの神が〔エデンの〕園の中を歩き回ると言うのであろうか」―― 有限な場所であるエデンの園を神が歩んだとする創世記の記述に関して,二世紀の非キリスト教徒アウトリュコスが物語上で問い掛けたこの疑問は,この時代のキリスト教の神概念と教理における幾つかの重要な問題を浮彫にしている。神は有限な場所(限られた空間)の中に限定される(閉じ込められる)ほど小さな存在なのか。(包み込まれる)神が(包み込む)場所よりも小さな存在だとすれば,場所や世界を構成する質料の方が神よりも大きな存在とならないだろうか。このような場所の問題によって,神があらゆるものの唯一の支配者であるとする単一支配(モナルキア)は維持できなくなるのではないだろうか。また,神は人間と同じ場所に立ち,人間に知覚される存在なのか。すなわち,神は感覚で捉えられる存在なのだろうか。冒頭の問い掛けに応答したアンティオキアの司教テオフィロス(169頃活躍)は,ロゴス概念を用いてこの問題を解こうと試みている。彼は,神自身は有限な世界に閉じ込められず(包み込まれることなく),むしろ世界を包括する偉大な存在であり,世界を造り出し,支配する唯一の存在であって,また神は人間の感覚では捉えられないとする。したがって,エデンの園に顕れた神は,神自身ではなく,神のロゴスであって,このロゴスを最初の人間であるアダムは捉えたのだと彼は説明している。このようなテオフィロスの創世記解釈は,神自身とロゴスを区別することによって,超越者が世界に内在する問題を解決しようとするものである。しかし,一見すると,この解釈は一神教を放棄することで成り立っているような印象を受ける。ロゴスも神であるとすれば,二神論になるのではないだろうか。また,神でもあるロゴスが人間に知覚されるのであれば,神を超越者とする,この時代の神的概念にそぐわないのではないだろうか。本論では,「場所」概念を手掛かりとして,上述のテオフィロスのロゴス概念を分析し,彼の説く一神教概念や否定神学的文脈との整合性を吟味する。それによって,彼を含む二世紀の護教家教父たちが説いたロゴス概念が,後の時代の三位一体論などで展開されるキリスト論の教理史上で,どのようなかたちで位置付けられるかを考察してみたい。
著者
小林 茂文
出版者
三田史学会
雑誌
史學 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.181-220, 2008-12

論文はじめに一 天とミヤコ 1 日本における天命思想 2 権力を表象する「宮」二 人麻呂の宮認識 : 地上の神の宮三 藤原京の造宮思想 1 造宮の事情・形態 2 造宮思想の変遷 3 藤原京の位相四 儀礼とミヤコ 1 踏歌と天皇制 2 北辰祭と天皇制おわりに
著者
内山 勝
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1977

博士論文
著者
遠山 茂樹
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1981

博士論文

2 0 0 0 OA Playing with Pain

著者
Tsugumi Okabe Jérémie Pelletier-Gagnon
出版者
Japanese Association for Digital Humanities
雑誌
Journal of the Japanese Association for Digital Humanities (ISSN:21887276)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.37-53, 2019-08-30 (Released:2019-08-29)
参考文献数
31

The genre of boys’ love (BL), which generally refers to a body of works that depict fictional relationships between beautiful “boys,” is produced for and consumed mainly by women in Japan. Ludic expressions of sexuality and gender unique to BL have gained popularity on a global scale but have also drawn negative attention. In this article, we employ the concept of asobigokoro (playful spirit/heart) to highlight the importance of regional ideas of play and playfulness in game analysis. We argue that asobigokoro functions as a kind of counter-discourse as it privileges non-Eurocentric ways of knowing, understanding, and “playing” with representations of sexuality. Game analysis through an asobigokoro lens enriches the field of regional gaming by drawing on Japanese sociopolitical contexts to situate a reading of Japanese ludic representations. Asobigokoro stresses the importance of understanding cultural variations of “play” and “playfulness” in order to make sense of “taboo” subjects in culturally nuanced ways. In our textual analysis of Enzai: Falsely Accused, we discover that the simultaneous appropriation and subversion of violent and sexually explicit content, which characterizes the game’s asobigokoro, can be traced to Japanese feminist forms of asobi (play), which are rooted within the Yaoi tradition.
著者
中林 隆之
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.194, pp.147-169, 2015-03-31

正倉院文書には、天平二十年(七四八)六月十日の日付を有した、全文一筆の更可請章疏等目録と名付けられた典籍目録(帳簿)が残存する。この目録には仏典(論・章疏類)と漢籍(外典)合わせて一七二部の典籍が収録されている。小稿では、本目録の作成過程および記載内容の基礎的な検討を行い、それを前提に八世紀半ばの古代国家による思想・学術編成策の一端を解明した。本目録には、八世紀前半に新羅で留学した審詳所蔵の典籍の一部が掲載されていた。審詳の死後は、彼の所蔵典籍は、弟子で生成期の花厳宗の一員でもあった平摂が管理した。本目録は、僧綱による全容の捕捉・検定を前提として、内裏が審詳の所蔵典籍の貸し出しを平摂の房に求めた原目録をもとに、それを平摂房で忠実に書写し、写経所に渡したものであった。審詳の所蔵典籍には、彼が新羅で入手したものが多かった。仏典は、元暁など新羅人撰述の章疏類が一定の比重をしめた。それらの仏典は、写経所での常疏の書写に先だって長期にわたり内裏に貸し出されていた。内裏に貸し出された中で、とくに華厳系の章疏類は、南都六宗の筆頭たる花厳宗が担当する講読章疏の選定と布施額の調整などに活用された。漢籍も、最新の唐の書籍や南北朝期以来の古本、さらに兵書までをも含むなど、激動の東アジア情勢を反映した多様な内容であったが、これらも内裏に貸し出され、国家による諸学術の拡充政策などに活用されたとみられる。八世紀半ばの日本古代王権は、『華厳経』を頂点とする仏教を主軸においた諸思想・学術の国家的な編成・整備政策を推進したが、その際、唐からの直接的な知的資源の確保の困難性という所与の国際的条件のもと、本目録にみられたものを含む、新羅との交流を通して入手した典籍群が一定の重要な役割を担ったのである。
著者
田島 靖則
出版者
ルーテル学院
雑誌
ルーテル学院研究紀要 = Bulletin of the Japan Lutheran College and Theological Seminary (ISSN:18809855)
巻号頁・発行日
no.51, pp.63-73, 2018-03-01

ジョーゼフ・フレッチャー(Joseph Fletcher)は、キリスト教倫理の規範は愛(隣人愛)にあることを強調した。しかし、彼の主張が愛に導かれてなされたと考える人は多くない。キリスト者の「生の規範」としてイエスが示したのは、愛だけではなかった。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない(マタイ18:3)。」というイエスの言葉は、「幼稚性」というもう一つのキリスト教倫理の規範があることを示唆している。世界的な童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen, 1805 〜1875)の作品を足がかりとして、「子ども目線」のキリスト教倫理について論じたい。
著者
佐藤 恵美 渡邉 季誠 井上 康介
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2016年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.345-346, 2016-08-20 (Released:2017-02-20)

ヤスデは多数の歩肢の調和的運動により適応的な歩行を見せ,その長い胴体各部において異なる運動パターンを見せる.その背後にある自律分散的な歩行パターン調節メカニズムを明らかにするため,分離トレッドミル上でのヤスデの固定という新しい方法による実験と,それに基づくシミュレーションベースの構成論的調査を行った.本報告ではそれらの結果を報告する.考えヤスデの速度を一定に保ちながら実験できる器具の開発を行った.
著者
甲斐 祥吾 青山 昌憲 吉川 公正 中島 恵子
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.413-420, 2017-12-31 (Released:2019-01-02)
参考文献数
17

今回, 重度の記憶障害, 社会的行動障害を呈した若年高次脳機能障害者が, 主介護者であった母親の急逝により突如独居となったため, 多機関多職種による生活自立への支援をした。症例の障害特性, 対応方法などについては言語聴覚士である筆者が各支援者へ実際場面で説明した。独居開始直後はインフォーマルな支援を行い, 社会資源が整った後は住居の変更や問題事案発生ごとにケア会議を開催した。作話や問題行動に対して不満を助長しない対応を図り, 現実検討能力の向上に対して家計簿作成を支援した。 その結果, 地域での独居生活を4 年間継続している。高次脳機能障害者の地域支援では問題が生じた場合に迅速に支援を受けられる体制を整える必要があり, 病態認識の低い症例でも統一した声かけや対応方法をとる人的環境の構造化により独居継続が可能と示唆された。さらに, 高次脳機能障害の専門職種がヘルパーなどの直接援助者と協働することが必須と考えられた。
著者
近藤 厚生 木村 恭祐 磯部 安朗 上平 修 松浦 治 後藤 百万 岡井 いくよ
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.551-559, 2003-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

(目的) 神経管閉鎖障害に罹患する胎児の発生リスクは, 母親が妊娠前に葉酸を摂取すると低減できる. 研究目的は, 女性が食事から摂取する葉酸について検討し, 葉酸血清濃度を測定することである.(対象と方法) 対象者は一般女性, 二分脊椎患者の母親, 妊婦, 二分脊椎患者, 看護学生の5群からなる222名の女性. 食事から摂取した葉酸量は, 食事記録を5訂日本食品標準成分表に準拠して解析した. 葉酸血清濃度は化学発光免疫測定法で測定した.(結果) 対象者は食事から葉酸を平均293μg/日摂取しており, 血清濃度は平均8.1ng/ml, エネルギー摂取量は平均1,857Kcalであった. 妊婦が食事から葉酸を最も多く摂っており, 血中濃度も最高値を示した.「日本人の栄養所要量」が規定する葉酸量を充足しない対象者の割合は, 成人女性が22%, 妊婦が72%であった. 葉酸は第3食品群 (香川綾分類) から最も多く摂取されていた. 葉酸サプリメント400μg/日を16週間内服すると, 基線値は7.8ng/mlから17.3へ上昇した.(結論) 葉酸経口摂取量は平均293μg/日, 血清濃度は平均8.1ng/mlであった. 妊婦の過半数は政府が勧告する葉酸量を摂取していなかった. 妊娠可能期の女性は葉酸に富む第3食品群を多く摂り, 妊娠を計画する女性は妊娠4週前から妊娠12週まで葉酸サプリメント400μg/日の内服が望ましい.
著者
亀井 静香 伊藤 達美
出版者
文芸春秋
雑誌
諸君 (ISSN:09173005)
巻号頁・発行日
vol.18, no.12, pp.p64-71, 1986-12