著者
森下 眞行 上田 篤嗣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.160-160, 2008

本研究プロジェクトにおける活動の意義は、子供から大人まで楽しくUDについて学ぶことが出来るクイズ形式の学習ゲームを開発し、県立大学として岡山県のUD普及事業推進に貢献することである。本ゲームは、高齢者疑似体験キットなどによる「バリアフリー体験会」や「街歩き調査」の事前学習として、遊びながら楽しくUD に関する知識を増やすことが出来るものである。さらに、本ゲームは、防災や環境問題、コミュニティ等についても応用が期待されるものでもある。本研究は、岡山県UDカレッジモデル事業として認定されたゲーム制作委員会と県内大学(岡山県立大学と川崎医療福祉大学)の共同研究でスタートしたものである。最初に制作したUDゲームVer1をゲーム対象である小学生数名にモニター調査を行い、問題点等を見いだし、UDゲームVer2:ゲーム名「ぐるぐるももっち」を開発した。ここでは、全体のデザインやゲームシステムの大幅な見直しを行った。さらに、ver2も同様に小学生数名モニター調査を行った。この調査では、大変好評を得ることが出来、最終的な成果を、平成19年11月開催の「まなびピア岡山2007」の会場にて発表を行った。
著者
赤羽 潔
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学社会福祉学部紀要 (ISSN:1341044X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.39-53, 1999-03-31

This report concentrates on three kinds of playing(0 and 2 -year-olds at a nurseryschool), and refer to the structures of infants world of playing. These different types of playing "Inai-inai-baa", "playing with many sheets and pieces of newspaper" …
著者
青野 修
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.300-301, 1984
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.186, pp.38-41, 2000-03

「うーん。社員と廊下ですれ違った時に、僕のほうから気軽に声をかけるようにしたらどうだろう」 「それなら、すぐにできそうですね。来週のこの時間に、ぜひ結果を聞かせてください」——。 東京都千代田区の婦人服メーカー、アルタモードの吉田有たもつ副社長は、毎週火曜日か水曜日の午後六時から三〇分間、自分の「コーチ」と電話でこんな会話をする。
著者
阿満 利麿
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
no.9, pp.p55-67, 1993-09

死後の世界や生まれる以前の世界など<他界>に関心を払わず、もっぱら現世の人事に関心を集中する<現世主義>は、日本の場合、一六世紀後半から顕著となってくる。その背景には、新田開発による生産力の増強といった経済的要因があげられることがおおいが、この論文では、いくつかの思想史的要因が重要な役割を果たしていることを強調する。 第一は、儒教の排仏論が進むにつれてはっきりしてくる宗教的世界観にたいする無関心の増大である。儒教は、現世における倫理を強調し、仏教の脱社会倫理を攻撃した。そして、儒教が幕府の正統イデオロギーとなってからは、宗教に対して無関心であることが、知識人である条件となるにいたった。 第二の要因は、楽観的な人間観の浸透である。その典型は、伊藤仁斎(一六二七―一七〇五)である。仁斎は、正統朱子学を批判して孔子にかえれと主張したことで知られている。彼は、青年時代、禅の修行をしたことがあったが、その時、異常な心理状態に陥り、以後、仏教を捨てることになった。彼にとっては、真理はいつも日常卑近の世界に存在しているべきであり、内容の如何を問わず、異常なことは、真理とはほど遠い、と信じられていたのである。また、鎌倉仏教の祖師たちが、ひとしく抱いた「凡夫」という人間認識は、仁斎にとっては遠い考えでもあった。 第三は、国学者たちが主張した、現世は「神の国」という見解である。その代表は、本居宣長(一七三〇―一八〇一)だが、現世の生活を完全なものとして保障するのは、天皇支配であった。なぜなら天皇は、万物を生み出した神の子孫であったから。天皇支配のもとでは、いかなる超越的宗教の救済も不必要であった。天皇が生きているかぎり、その支配下にある現世は「神の国」なのである。 しかしながら、ここに興味ある現象がある。儒教や国学による激しい排仏論が進行していた時代はまた、葬式仏教が全国に広がっていた時期でもある。民衆は、死んでも「ホトケ」になるという葬式仏教の教えに支えられて、現世を謳歌していたのである。葬式仏教と<現世主義>は、楯の両面なのであった。
著者
岩佐 信道
出版者
麗澤大学
雑誌
言語と文明 : 論集 (ISSN:21859752)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.19-32, 2011-03-30

今日、人類は地球的な規模の極めて深刻な諸問題に直面している。これら地球的問題群とでも呼ぶべき問題に対処するには、一文化、一文明にとどまっているかぎり、その解決は困難で、地球を一つのシステムとしてとらえ、その中で人間の倫理、生き方を探求する必要がある。2006年に、地球システム・倫理学会が発足したのは、このような考えからである。この地球的問題群の中でも最重要といえる地球環境問題への対応は、とかく対症療法的となり、いわば「モグラたたき」に終わることが懸念される。今必要なのは、人間観の根本的な変革ではなかろうか。その点で、本学の創立者、廣池千九郎が確立したモラロジーでは、森羅万象はシステムとしてすべて連絡しており、エコシステムの一員である人間は、その宇宙の根本原理としての相互扶助の原理に従うことが必要としている。そして、廣池千九郎は、その実質を、人類の教師と呼ばれる人々の生き方を手がかりに探求し、最高道徳の原理として提示した。したがって、最高道徳は、地球システム倫理の実質を構成するものとして、今後真剣に研究される必要があるといえよう。このような地球システム倫理の教育という観点から、麗澤大学における道徳科学の授業とそれに関する研究結果の意義について論じた。
著者
浦崎 貞子
出版者
新潟大学
雑誌
現代社会文化研究 (ISSN:13458485)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.107-122, 2005-12

After the official announcement of Niigata Minamata disease, Niigata Prefecture established a task force immediately, and gave women instructions on "pregnancy regulations" and "prohibition of breast-feeding." As a result of these instructions, only one case of fetal Minamata disease was reported in Niigata. The judicial trial concerning the Niigata Minamata disease has been reconciled politically and it appears that this problem has been settled. However, when we take a closer look at the problem from the point of view of gender, it is obvious that "Reproductive Health and Rights" was not taken into consideration. Consequently there are many issues which remain unresolved. Therefore, we examined the process by which these "regulations" were established from the viewpoint of "gender" and "Reproductive Health and Rights" in relation to current environmental issues.
著者
山崎 和恕
出版者
星稜女子短期大学
雑誌
星稜論苑 (ISSN:02854295)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.287-304, 1992-12-20
著者
宮川 修 渡辺 孝一 大川 成剛 中野 周二 小林 正義 塩川 延洋
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.175-185, 285, 1989-12-25
被引用文献数
44 69

燐酸塩を結合剤とし,アルミナ/シリカを耐火材とする埋没材の鋳型に市販のチタンを鋳造した。鋳造体の表層構造をEPMAによって調べ,それが次の4層からなることを明らかにした。すなわち,第1は反応層(焼き付き層),第2は酸素とAlで安定化したα相の層,第3はSi, P, C及び酸素が所々に濃縮された層,そして第4は針状または板状結晶の集合体である。鋳造体の体積が大きいほど,また鋳型温度が高いと,各層が厚くなり,針状結晶も粗大になる。 この多層構造は鋳込みの際に埋没材が溶湯に巻き込まれてできたものではないことは実験結果から明らかである。埋没材の還元されやすい成分の分解によって生じた元素が鋳造体の内部へ拡散してできたものと考えられる。
著者
清水 誠治
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.52-62, 2001-03-30

愛媛県東宇和郡西部地域におけるアクセントの実態を,高年層,壮年層,若年層という三つの世代差に着目して見て行く.まず,この地域には,高年層に,a.伝統的な方言アクセントと,b.その方言アクセントの区別が実現型の上だけに現われて型意識の上には現われない(型の対立が知覚されない)もの,そして,C.無アクセントの3タイプが見られる.次に,各世代間を比較すると,高年層と壮年層の間では,無アクセント化の度合いが,一方,壮年層と若年層の間では,共通語アクセント化の度合いが,それぞれ変化の指標になることがわかる.そして,その変化の進度には,上の世代の体系からの影響があり,壮年層での無アクセント化は,高年層で対立の要素の少ない部分(品詞・拍数)から進み,若年層での共通語アクセント化は,壮年層で対立のない部分で進みにくいという傾向がある.また,若年層では,共通語化が,実現型の上には見られるが,型意識の上には現われていないことがある.このことと,高年層の実態を合わせて見ると,型の意識と実現型との間に,型の対立の消失の変化においては型意識が実現型に先行してなくなり,一方,型の獲得の変化においては型意識より実現型が先行して獲得されるという傾向があると考えられる.
著者
早川 尚男 國仲 寛人
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.428-432, 2006-06-05
被引用文献数
1

はねかえり係数は衝突速度によらない物体の性質だけで決まるパラメータと紹介されてきた^<1)>が,近似的にもその表現は正しくなく,その値は大きく衝突速度に依存する.同時に斜め衝突に伴い異常反跳とも呼ふ現象が起こり,法線方向のはねかえり係数は容易に1を超え得る.本稿は異常反跳を含めた最近のマクロ物質の衝突研究のレビューと,シミュレーションモデルによる現象の再現及び理論的解釈について紹介する.
著者
大石 道義
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.69-74, 1985-12-19

本報はその地域特有の郷土景観を保護・育成しようとする場合,どのような条件が必要かについて,福岡県八女地方の郷土景観の主要構成要素である竹林の保全を事例として調へてみたものである。本事例では,特に筍の缶詰加工の導入や間代打の資源としての活用による農家経済や地域経済の安定が,保全の大きな要因となっている。結論的には竹や竹林の価値を十分に認識して,その有効な活用をすすめていくことが竹林の保全につながる。
著者
松本 比佐志
出版者
大分県立看護科学大学
雑誌
看護科学研究 (ISSN:24240052)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.24-33, 2014-03

農薬等、汚染物質、金属類、食品添加物などが食品中に高濃度に含まれていると、ヒトに健康障害をもたらすおそれがある。最近(2007〜2011年度)のトータルダイエット分析による摂取量調査によると、PCBや農薬等の1日摂取量推計値(EDI)は、各々の1日摂取許容量(ADI)の6%未満であった。また、ダイオキシン類の食品を介したEDI はその耐容1日摂取量(TDI)の21%であった。金属のPb、Hg、CdのEDIは、それぞれのTDIの10、21、55 %となった。1986〜2000年度に調査された食品添加物のEDIは、多く見積もったとしても対応するADIの10%以下の値であった。従って、これらの化学物質の毒性の強度、ADIやTDIに対する低いEDI、食品での違反検出率の低さなどを考慮すると、食品とともに生体内に取り込まれた物質または化合物間の相互作用により生体への悪影響が生じる可能性は極めて低いと考えられる。
著者
松田 文子 永瀬 美帆 小嶋 佳子 三宅 幹子 谷村 亮 森田 愛子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.109-119, 2000

本研究の主な目的は, 数と長さの関係概念としての「混みぐあい」概念の発達を調べることであった。実験には3種の混みぐあいの異なるチューリップの花壇, 3種の長さの異なるプランター3種の数の異なるチューリップの花束の絵が用いられた。参加者は5歳から10歳の子ども136名であった。主な結果は次のようであった。(a) 5, 6歳児では, 混んでいる・すいているという意味の理解が, かなり難しかった。(b) 数と長さの問の比例的関係は, 5歳児でも相当によく把握していた。しかし, この関係への固執が, 混みぐあい=数長さという1つの3者関係の形成を, かえって妨げているのではないか, と思われた。(c) 長さと混みぐあいの反比例的関係の把握が最も難しかったが, 8歳児は, 2つの比例的関係と 1つの反比例的関係のすべてを, かなりよく把握しているようであった。(d) これら3つの2者関係を1 つの3者関係に統合することは大変難しかった。8歳から10歳にかけて大きく進歩したが, 10歳でも約 25%の子どもしか統合を完了していないようであった。このような結果は, 小学校5年算数「単位量あたり」が子どもにとって難しい理由を示唆した。