著者
薮田 ひかる アレクサンダー コーネル フォーグル マリリン キルコイン デイビッド コーディ ジョージ
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.169, 2010

未分類C2コンドライトのWIS91600隕石は、その反射スペクトルがD- 又はT-タイプ小惑星のものに似ていることや、鉱物学的特徴がTagish LakeおよびCIコンドライトに似ていること 、その一方で熱変成を受けた証拠を有すること が報告されており、その起源や進化について共通の見解が得られていない。そこで本研究では、WIS91600 隕石が経験したプロセスに関する情報を引き出すために、WIS91600隕石中の有機物の同位体・構造分析を行い、それらの結果を他の隕石有機物の特徴と比較した。その結果、WIS91600 隕石の有機物は、種々の分類に属するコンドライトの有機物とは異なる独自の化学特徴を持っていることが明らかとなった。各分析から得られた知見を総合すると、WIS91600 隕石は、Tagish Lake 隕石が経験したものに似た水質変成を受けた後、500℃より低い"穏やかな"衝撃熱変成を受けた可能性が示された。
著者
金原 ひとみ
出版者
新潮社
雑誌
新潮
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.265-288, 2019-01
著者
金本 郁男 井上 裕 金澤 ひかる 内田 万裕 中塚 康雄 山本 幸利 中西 由季子 佐々木 一 金子 明里咲 村田 勇
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.133-140, 2020

<p>2種類の低糖質パンを摂取した時の食後血糖推移を食パンおよび全粒粉パンと比較するとともに, セカンドミール効果および糖質の消化性を評価するために試験を行った。健常成人11名 (男性2名, 女性9名) を対象者とした。摂取する熱量を統一した食パン (糖質38.6 g) , 全粒粉パン (糖質36 g) , マイルド低糖質パン (糖質8.5 g, 高たんぱく) , スーパー低糖質パン (糖質3.4 g, 高たんぱく高脂質) のいずれかを朝食に摂取し, 昼食にカレーライスを摂取する4通りの試験を行い, 食後血糖を経時的に測定した。糖質の消化性はGlucose Releasing Rate法で測定した。その結果, マイルド低糖質パン, およびスーパー低糖質パン摂取後の血糖値は低値を示したが, セカンドミール効果は認められなかった。本研究で用いた2種類の低糖質パンのうち, 消化性, 食後血糖, 満腹度の観点からマイルド低糖質パンの方が優れていると考えられた。</p>
著者
小川 フェネリーひとみ 上田 伊佐子 森田 敏子
出版者
徳島文理大学
雑誌
徳島文理大学研究紀要 (ISSN:02869829)
巻号頁・発行日
vol.94, pp.73-82, 2017-09-09 (Released:2018-04-18)
参考文献数
24

本論は,文献に示された「よい看護師」が身に付けているものは何かを明らかにし,徳の倫理に着目した考察を加えることにより,看護基礎教育における倫理教育への示唆を得ることを目的とした。医学中央雑誌Web版で1983年~2017年2月において「よい看護師」のキーワードで検索すると,原著論文9編が抽出された。調査対象は看護師3件,看護学生2件,患者や遺族2件,看護教員1件,教科書の内容変遷1件であった。「よい看護師」が身に付けている倫理の視点として【体験の自省】,【行為と判断の倫理原則】,【徳の倫理】,【公共の善】が形成された。日本で看護教育が始まって以来,教科書には,人としての特質と専門職としての特質,徳の倫理が記されていた。「よい看護師」の育成には,徳の倫理を基礎とした専門職としての知識・技術・態度の育成と倫理原則の育成の重要性が示唆された。
著者
ををしまひろし 著
出版者
時事研究會
巻号頁・発行日
1935
著者
岡田 ひろみ Hiromi Okada
雑誌
文學藝術 = Arts and letters
巻号頁・発行日
no.43, pp.27-35, 2019-12
著者
藤谷 亮 治郎丸 卓三 池谷 雅江 宇於崎 孝 大西 均 川﨑 浩子 鈴木 美香 安田 孝志 分木 ひとみ
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.947-950, 2018 (Released:2018-12-21)
参考文献数
16

〔目的〕本研究は,脳卒中片麻痺患者の体幹伸展可動域と歩行能力との関連について明らかにすること.〔対象と方法〕維持期脳卒中片麻痺患者12名を対象とした.日整会の方式に乗っ取り体幹伸展の自動・他動可動域を計測し,歩行能力については10 mテストから歩行速度,歩行率,ストライド長を算出し,ピアソンの相関分析を用いて検討を行った.〔結果〕体幹伸展の自動可動域は,歩行速度とストライド長と強い相関関係を認めた.〔結語〕脳卒中片麻痺の体幹伸展可動域は,歩行能力との関連を示す指標であることが示唆された.このことから, 体幹伸展の自動可動域は, 脳卒中片麻痺の歩行と関連する機能の一つであると考える.
著者
菅原 久美子 和泉 眞喜子 宮下 ひろみ 中村 恵子 會田 久仁子 村上 知子 菊地 和美 北山 育子 真野 由紀子 松本 祥子 大野 智子 高橋 秀子 齋藤 寛子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.129, 2010

【目的】米利用の地域性および米消費減少の要因を探るために、東北・北海道地方における米の摂取・調理状況に関する調査を実施し、前報<SUP>1)</SUP>では米の嗜好、摂取頻度、米に対する意識等について報告した。本研究では、米飯と代表的な米料理の摂取・調理状況について、東北・北海道地方における特徴と地域性について比較検討した。【方法】前報<SUP>1)</SUP>、同様である。<BR>【結果】三食とも米飯を摂取する割合は、全体で46.6%であるが、各県・道別にみると山形県71.4%、北海道29.9%となり、一日の米飯回数には地域差がみられた。山形県では黒米、宮城県では五穀米の使用が多い特徴がある。また無洗米の使用経験は各県道ともに多く、認知度や利便性等が広く浸透していることが窺われた。残りご飯は炒飯、雑炊としての利用が最多であるが、焼きおにぎりへの利用には地域差がみられた。おにぎりの具材はいずれも鮭、梅干しが上位であるが、たらこは秋田・青森県、こんぶは青森・岩手・宮城県、かつおぶしは北海道で多かった。炊き込みご飯、混ぜご飯、ちらし寿司を作る割合は各々88.4%、75.7%、62.6%であり、炊き込みご飯は秋田県、混ぜご飯は福島県、ちらし寿司は岩手県で作る割合が多く、いずれの米料理も、具の調理状況と盛りつけ時の具の飾り方には地域的特徴がみられた。具材を種類別にみると、炊き込みご飯では山形県のいも類(しらたき、こんにゃく)ときのこ類、北海道の藻類(ひじき、海苔)と魚介類(ほたて貝、ほっき貝)、混ぜご飯では宮城県の鮭の出現率が高く、地域の特産物が多く利用されている状況が窺われた。<SUP>1)</SUP>日本調理科学会平成21年度大会研究発表要旨集、p.47(2009)
著者
松原 ひろみ 石井 明男 ピーター シルベストロ ハッサン ナシア デービット ルバン ピティア アルフォンス
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.24, 2013

2011年7月に独立した南スーダン共和国の要請により、JICAによる廃棄物管理能力強化のための技術協力プロジェクトが実施されている。しかし、プロジェクトの対象となるジュバ市では、廃棄物管理を実施する上で不可欠なデータが十分に蓄積されていなかった。そこで本調査では、実測値と聞き取りによって収集したデータを用いて、人口、ごみ量・質といった廃棄物管理に必要なデータをまとめた。人口は最小値として認識するとして推定値を設定した。ごみ量は、実測調査により原単位を求め、人口の推定値とともにジュバ市における住宅地でのごみ発生量を推定した。また、ごみ質調査により、重量及び容量のいずれの場合でも、有機物及びプラスチックでほとんどが占められており、特にプラスチックの排出量は先進国並みの割合であることがわかった。最終的には南スーダン側がこういったデータを活用して今後の運営や将来計画を策定することを期待する。
著者
田中 あさひ 新井 康通 平田 匠 阿部 由紀子 小熊 祐子 漆原 尚巳
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.504-515, 2019-10-25 (Released:2019-11-22)
参考文献数
21
被引用文献数
4

目的:本研究の目的は高齢者におけるポリファーマシー,抗コリン作動薬及び鎮静作用薬の使用による薬剤負荷の影響を調査することである.方法:川崎市在住非介護高齢者コホートThe Kawasaki Wellbeing Projectにて2017年3月から12月までに参加した396名を対象とした.ベースライン時の薬剤情報から薬剤数を算出,抗コリン作動薬及び鎮静作用薬に該当する薬剤から対象者のDrug Burden Index(DBI)を算出し薬剤負荷とした.アウトカム指標であるADL,IADL,MMSE,J-CHS,EQ5D5Lについて多変量回帰分析を行い,使用薬剤数又はDBIとの関連性を検討した.調整には性別,年齢,疾患数,教育歴,飲酒歴,喫煙歴を用いた.結果:解析の対象となった389名において年齢の中央値は86歳,男性は48%にあたる187名であった.ポリファーマシーに該当した対象者は243名(62%)であり,DBI該当薬の使用者は142名(36.5%)となった.各アウトカム指標の結果から本集団は身体機能,QOLが高く,フレイルのリスクの低い集団であることが分かった.使用薬剤数はJ-CHS(β:0.04),EQ5D5L(-0.01)と有意に負の関連を示し,DBIスコアはEQ5D5L(-0.04)と有意に負に関連していた.結論:調査結果から本集団は一般的な高齢者と比較すると身体機能及び認知機能の高い健康な集団であることが示された.しかし,ポリファーマシー及び抗コリン作動薬及び鎮静作用薬による薬剤負荷は高齢者のフレイル,QOLの低下と関連していることが示唆された.今後はより大規模で多角的な調査項目を含めた長期間の観察を行うことが望ましい.
著者
竹下 正哲 中西 一弘 高橋 丈博 蓑原 隆 前山 利幸 戸祭 克 益満 ひろみ 後藤 元
出版者
日本農作業学会
雑誌
農作業研究 (ISSN:03891763)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.183-194, 2018
被引用文献数
2

ドリップ灌漑はヨーロッパ,イスラエルなどを中心に世界に普及しているが,日本では全灌漑地の2%でしか使用されていない.その理由は,日本は四季を通じて十分な降雨があるため,露地栽培でドリップ灌漑は必須ではないとみなされてきたためと考えられる.本研究では,降雨が十分にある日本の露地において,ドリップ灌漑を導入することで,ピーマンの単位面積あたり収量を増加させることができるのではないかという仮説を検証した.「ドリップ灌漑の有無」「固形肥料・液体肥料の違い」の2要因を設定し,そのどちらが影響しているか,あるいは交互作用があるかを検証するために,ピーマンを用い,二元配置の分散分析実験を行った.結果は,「固形肥料・液体肥料の違い」に関わらず,ドリップ灌漑をした試験区の方が,ドリップ灌漑をしなかった試験区(天水のみ区)より収量(生重量),乾燥重量,着果数が増加した.とくに収穫量が落ちてくる9,10月の収量が,ドリップ灌漑区で多くなっていた.その差の要因は多頻度灌水にあると考えられ,日本の露地のように十分な降雨がある耕地においても,ドリップ灌漑により毎日定期的に灌水することで,ピーマンの着果数を増やし,収量を増加させることができることが示唆された.