著者
駒田 元希 山本 寛 中村 勝一 高橋 卓 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.417, pp.17-22, 2011-02-11

本研究では,超高速のインターネット衛星WINDSの通信特性を再現できるネットワークシミュレータ(NS2)のモジュールを開発することを目的とする.このために,WINDS上でTCPの基本的な通信特性の計測を行い,RTT,ジッタ,パケットロスの特性を明らかにした.これらの特性の中で,本研究ではTCPの通信性能に大きな影響を与えるパケットロスに着目した.評価結果より,パケットロスの原因である伝送路上のエラーがポアソン過程で発生することが分かった.また,WINDSの伝送フレームの構造に起因する,伝送路エラー発生時に同時にロスするパケット数は1または6となる頻度が高いことが分かった.そこで,このようなWINDSに特徴的なパケットロス特性をモデル化LNS2のモジュールとして開発した.
著者
柴田 壮一 中村 俊貴 小林 由布子 庄野 浩子 八木澤 啓司 左右田 和枝 宮下 博幸 松原 肇
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.46-49, 2016 (Released:2016-06-13)
参考文献数
8

Objective: From September 2009, the Department of Pharmacy of Kitasato University Kitasato Institute Hospital started operation room services, and the pharmacist in charge also responds to the inquiries from the operation room staff (doctors and nurses) concerning pharmaceutical compounds.  In the present study, we collected the inquiries and analyzed their contents in order to understand the information of pharmaceutical compounds required by the operation room staff.Methods: The inquiries from operation room staff received between October 2009 and March 2012 were collected and the contents were analyzed.Results: A total of 625 inquiries (mean, 20.8 inquiries per month) were received.  Regarding the contents of inquiry, the most frequent inquiry was on “the presence or absence of the stock” (70.7%), followed by “drug information” (17.0%), “handling of controlled substances” (5.9%), and “handling of non-controlled substances” (4.2%).  For “the presence or absence of the stock,” the most common pharmaceutical compounds inquired were antibacterial agents, anesthetics, and infusion fluids.  For “drug information,” the contents were diverse, ranging from drug efficacy to operation method, whether compounds are included in hospital drug list, in-hospital preparations, and drug selection.  For “handling of non-controlled substances,” the most frequent inquiries were associated with the expiration date after unsealing.Conclusion: The most frequent inquiry from the operation room staff was on “the presence or absence of the stock,” and the common subject of inquiry was presumably pharmaceutical compounds frequently used at the time of surgery.  The analysis showed that the operation room requires a wide range of information.
著者
中村 亮太 井上 亮文 岡田 謙一 市村 哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.79, pp.73-77, 2007-05-25
参考文献数
7

今日,就職の面接やお見合いなどで用いられる個人写真はスピード写真機や写真屋で撮影されることが多い.しかしながら,撮り直しができないことや気に入らない写真が出力されてしまうことが多いという問題がある.従来,画像認識による客観的な評価によって写真を選別する技術は存在するが,ユーザの好みなどの主観的評価を反映することはできていない.ユーザの好みに合った写真を的確に選ぶためには,ユーザの好みを推定する新たな仕組みが必要である.そこで本稿では視線を用いた顔写真の自動選別システムを提案する.本システムでは写真閲覧時の視線の軌跡を用いて好みの写真を自動的に選択することが可能である.
著者
中村 亮太 井上 亮文 岡田 謙一 市村 哲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.56, pp.73-77, 2007-06-01

今日、就職の面接やお見合いなどで用いられる個人写真はスピード写真機や写真屋で撮影されることが多い。しかしながら、撮り直しができないことや気に入らない写真が出力されてしまうことが多いという問題がある。従来、画像認識による客観的な評価によって写真を選別する技術は存在するが、ユーザの好みなどの主観的評価を反映することはできていない。ユーザの好みに合った写真を的確に選ぶためには、ユーザの好みを推定する新たな仕組みが必要である。そこで本稿では視線を用いた顔写真の自動選別システムを提案する。本システムでは写真閲覧時の視線の軌跡を用いて好みの写真を自動的に選択することが可能である。Recently, the photograph of user's face used to job-interview and marriage meeting is often taken in the instant photograph machine or the photograph shop. However, the user cannot retake and users might not like the photograph. Although there are technologies that evaluate the photograph by using the image recognition, they cannot consider the user's subjective evaluation. To choose a corresponding photograph to user's preference accurately, a new mechanism to presume user's preference is necessary. So, we propose the automatic selection system of the photograph by using eye movement. Our system can automatically select the photograph of user's preference by using direction of eyes when the user is looking at the photograph.
著者
中村 秩祥子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.442, pp.67-72, 2013-02-15

まず,英語俳句と日本語俳句についての相違点及び英語俳句の日本語俳句を踏襲している点を述べる.次に1982年から1992年の間に公表された北アメリカ英語俳句(North American English-language haiku)から佳作を選択して編集されたHaiki Momentの中の作品を対象に,作者が何らかの感銘を受けた風景をどのように言語表現し,それを解釈する読み手はどのように,その言語を解釈して共感を得るのかをSperber&Wilson(1995)による言語理論に基づいて分析していく.最後に,分析結果から英語俳句作品の特徴的な点をまとめる.
著者
中村 芳平
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.297, pp.106-108, 2001-03

グルメ杵屋と元気寿司という二つの上場企業の社長、大阪外食産業協会会長など、椋本の肩書は多い。そしてもう一つ、椋本には意外な肩書がある。大阪初芝学園理事長というものだ。 椋本が全く異業種である学校法人の理事長に就いているのは、一般の目から見ると分かりにくいところがある——。
著者
川上 雅彦 中村 清一 金子 日和 滝沢 潤 馬場 美智子 三上 正志
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.467-471, 1998
被引用文献数
1

医院と総合病院医師の禁煙指導に違いがあるであろうか。アンケートにより都内の医院医師245人(C群)と総合病院医師366人(G群)を比較した。その結果喫煙率は両群とも本邦の一般市民より低率であり, 年齢による傾向は見られなかった。診療中患者に喫煙状態を聞いている医師の割合に差がなかったが, 聞いている医師の間では, 疾患により必要があれば聞く医師に比し, 全員/ほとんど全員に聞く医師はG群で多かった。喫煙患者に禁煙アドバイスをしている医師はC群で多かったが, している医師の間では積極的にしている医師がG群で多かった。C群では医師自身の喫煙状態や喫煙に対する態度が禁煙指導の熱意と関連したが, G群ではこの関連を認めなかった。以上より, C群の医師は患者に禁煙アドバイスを行いやすい環境にあること, G群には専門診療分野の性格上これを行いにくい医師と禁煙指導に積極的な医師がいることが推測された。
著者
菅波 盛雄 斉藤 仁 廣瀬 伸良 中村 充 林 弘典 増地 克之
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-12, 2005-07-31 (Released:2012-11-27)
参考文献数
20

IJFは2001年までは「判定方式」,2002年からは「ゴールデンスコア方式」を採用している。本研究は,2000年から2003年までの4年間に国際柔道連盟が主催した4大会を対象として,試合終了時に両試合者のスコアが同一であった試合の分析を試みた。2000年世界Jrナブール大会と2001年世界選手権ミュンヘン大会,全1,356試合の中で「判定」によって勝敗が決したのは73試合(5,4%)であった。2001年世界Jr済州島大会と2003年世界選手権大阪大会,全1,285試合の中で「GS」によって勝敗が決したのは42試合(3.3%)であり減少がみられた。「判定」によって勝敗が決した73試合を施技ランクB,Cおよび組み手主導権の3項目で比較した結果,審判員の判定が3対0の時にプラスポイントが確認された選手が勝ちとなったのは73,8%であった。一方,2対1の時はプラスポイントでの勝ちが41.9%と減少がみられたことから,全員一致の判定の困難さが窺える。同様の手法で「GS」に入る前の試合分析から,「GS」への移行が妥当と判断されたのは11試合(26.2%)であり,残りの31試合(73.8%)は項目比較によって優劣に差がみられた。「GS」導入によって試合時間は「判定方式」に比べて長くなるが,「判定」に対する「GS」の試合時間比は4分の試合で1.43倍増に対して,5分では1.28倍と減少が認められた。「GS方式」の導入によって,試合終了時に同一スコアとなる試合が激減した。また,実質上の試合時間を抑制する傾向が窺え,延長時間の問題も許容範囲であると言える。「GS」による試合は,罰則よりもポイント取得によって勝敗が決する方向にあり,勝負判定の客観化を推進するためには有効な改正であった。
著者
岩本 舞 中村 真人 小島 俊輔
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.3_3-3_8, 2014 (Released:2014-05-31)
参考文献数
8

Learning computer programming requires students to deal with different variations of assignments. Instructors, on the other hand, have difficulty giving students many assignments due to time constraints for marking the work of students. This study presents an online judge system to check the students’ assignments so that they can be provided with more assignments. In this system, a client doesn’t have to build a special environment for students to learn. We implemented a function to detect illicit copies on the system and announced the fact about the function to students. 125 students who had used the system received a questionnaire about the detection function and 80% of them replied positively that the system can prevent illicit copying, with 92% saying that the system is effective in learning computer programming.
著者
中村 健太郎
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.100-106, 2015-05-01 (Released:2015-05-01)

日本音響学会は1936年発足以来,「音」に関するあらゆる分野の学術交流の場として,学会誌・論文誌の発行,研究発表会や研究会,技術講習会の開催などを進めている。現在,約4,300名の会員が活発な活動を行っている。本稿では,学会誌での論文発行,研究発表会などを中心に,日本音響学会における学術情報発信の現状を紹介し,その課題について述べる。和文誌には和文論文に加えて解説記事や特集記事を毎号掲載している。英文誌も35年以上発行しており,J-STAGEにおいてオープンアクセスで公開している。本稿では,論文発行などの研究情報の発信状況と課題について概説する。
著者
中村 豪志 川畑 翔 川野 裕也 萩原 純一 加茂 智彦 小川 芳徳
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.269-273, 2016 (Released:2016-04-29)
参考文献数
20

〔目的〕縦手すりにもたれて,一側上肢で下衣を上げ下げする動作の効果を検証することとした.〔対象〕健常な男性10名とした.〔方法〕服の上から「短パン」を装着し,これを上げ下げする動作を測定した.手すりなしと手すりにもたれた姿勢で動作を行い,時間,重心総軌跡長,矩形面積,耳垂の上下移動距離の姿勢による相違点を解析した.〔結果〕手すりにもたれた動作では,手すりなしの動作と比較して,重心総軌跡長,矩形面積,耳垂移動距離の平均が有意に低かった.手すりにもたれた動作では,上げる動作における重心総軌跡長と矩形面積,下げる動作における矩形面積と耳垂移動距離で正の相関がみられた.〔結語〕一側上肢で下衣を上げ下げする動作は,縦手すりに寄りかかることでバランスが向上する.
著者
中村 士
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究. [第III期] (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.54, no.275, pp.192-214, 2015-10-24

A star map with an elaborate appearance was discovered in 1998 on the ceiling inside the Kitora burial mound of Nara Prefecture (hereafter we call it the Kitora star map). From archaeological evidence, this ancient tumulus is considered to have been constructed between the end of the 7th century and the beginning of the 8th century. We had a chance to make anew positional measurements of the 28-xiu constellations depicted on this circular star map, with the purpose of inferring their observed time epoch. As sky positions of stars are subject to change due to the precession, we can estimate when the stars in the Kitora star map were observed. We adopted a statistical least-squares approach to minimize the mean positional shift for all the 28-xiu standard stars, where the positional shift of a star means the difference between its measured position and the one calculated using precession theory. For a confidence level of 90%, the confidence interval of the observation year for the Kitora star map was found to be [123BC, 39BC], or approximately 80BC ± 40. This obviously indicates that the star map is of Chinese origin. Thus, in order to investigate the relationship of the Kitora star map to ancient Chinese star catalogs, we made a statistical analysis of Shi-shi's Star Catalog, the oldest star catalog in China. By applying to it the same analysis technique as the one adopted for the Kitora star map, we obtained the confidence interval to be [65BC,43BC]. Comparison of this interval with that for the Kitora star map strongly suggests that the latter was drawn based on the Shi-shi's Catalog. A similar analysis of the Korean star map stone-inscribed in the 14th century, Ch'onsang Yolch'a Punyajido, also showed nearly the same time epoch. Finally we discuss the political and social background why the Kitora star map was produced in such an early time in Japan.
著者
石井 隼太 戸田 智基 猿渡 洋 Sakuriani Sakti 中村 哲
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-8, 2011-10-21
被引用文献数
2

静粛な環境などの発声行為自体を躊躇する状況においても音声入力を可能とする技術として,微弱な体内伝導音声である非可聴つぶやき (Non-Audible Murmur: NAM) を用いた音声認識 (NAM 認識) が提案されている.NAM は多人に聴受されないほど小さなささやき声であり,体表に直接圧着させる NAM マイクロフォンによって収録される.その一方で,ユーザの動作によっては,NAM マイクロフォンの圧着環境が大きく変動するため,収録信号に雑音が混入する.本報告では,ユーザ動作に起因する雑音が NAM 認識に与える影響を調査し,2 つの NAM マイクロフォンで収録されるステレオ信号を用いた雑音抑圧法を提案する.また,実験的評価により,提案法の有効性を示す.Recently, speech recognition with Non-Audible Murmur (NAM) was proposed in order to enable to use speech interfaces in quiet environments where we hesitate to speech. NAM is a very soft wispered voice detected with NAM microphone, which is one of the body-conductive microphones. The detected NAM signal suffers from noise caused by speaker's movement because the setting condition of NAM microphone is changed. In this paper, we investigate the effect of the noise on NAM recognition and propose a blind noise suppression method using a stereo signal detected with two NAM microphones. Experimental evaluations are conducted to show the effictiveness of the proposed method.