著者
葛西 駿 及川 拓弥 木村 純 小川 弘貴 三島 友義 中村 徹
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.136, no.4, pp.444-448, 2016

This paper demonstrates the impact of tilted Mg ion implantation for the threshold voltage control of GaN MISFETs for the first time. The threshold voltage of the MISFETs by using Mg implantation shifts up to -1 V, whereas that without Mg ion implantation is about -8 V. The GaN MISFET achieved maximum drain current of 165 mA/mm and an extrinsic transconductance of 30 mS/mm. These results indicate a definite availability of our process in normally-off GaN MISFETs for power switching device applications.
著者
鈕 龍 [マツ]本 真佑 佐伯 幸郎 中村 匡秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.110, pp.73-78, 2014-06-19

近年,センサ技術や無線技術の飛躍的な進歩に伴い,屋内測位システム(Indoor Positioning System,IPS)の研究が盛んである.また,屋内位置情報を用いた屋内ロケーションアウェアサービス(Indoor Location-Aware Service,InLAS)に注目が集まり,いくつの実用化事例も登場している.しかしながら,現状では,IPSとInLASが密結合しているため,InLASが複雑化し開発効率が低下してしまう.先行研究で,IPSで得られる屋内位置情報をその目的や用途,推定手段に依存せずに,中立的に表現するためのデータモデルData Model for Indoor Location(DM4InL)を提案している.本研究では,DM4InLを基づいて,InLASのための屋内ロケーション問い合わせサービス(Indoor Location Query Services,ILQS)の実現を目指し,ILQSのAPIを検討する.これらのAPIを利用することで,InLASの開発者はIPSの詳細な実装を知らなくても屋内情報を取得することができ,効率的なInLAS開発を実現できる.
著者
石川 俊浩 中村 登流
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.159-171, 1988-08-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
9
被引用文献数
2

1985年の春と秋の渡り期に,新潟県上越地方のいわゆる頸城平野に渡来したシギ•チドリ類の採食行動を調査した.採食行動については歩く歩数とつつく回数を記録し,これを種別,環擁別に比較した.1)シギ科はほとんど停止することなく歩きながら採食していくが,チドリ科はつい球み回数と同じくらい停止をしている.2)シギ科,.チ.ドリ科ともに科内では体の小さいもの翠ど単位時間あたり高頻度についぼんでいる傾向がみられた.3)チドリ科は春,秋ともにシギ科よりついばみ回数が少ない傾向があり,ついばみ回数種間差より歩数の種間差が大きかった.4)一方,シギ科は春,秋とおして一般にチドリ科よりもついばみ回数が多く,かつその変異は非常に大きかった.5) シギ科のハマシギとキリアイは,水の中に入るとつつき採食からさぐり採食になり,その分嘱の使用時間が増えるため歩数が減る.6)以上より,シギ科の生態的分離は嘱の使い方に重点がおかれているが,チドリ科のそれは歩幅を変えることに重点がおかれていると考えられる.
著者
久次米麻衣 清貴幸 中村太戯留 田丸恵理子 上林憲行
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.519-520, 2011-03-02

情報系大学におけるノートテイキングは高校までと違い,<br />板書を中心とする講義は少なく,写すだけのノートテイキングが良いとは言えない.<br />しかし,授業スライドを写しただけのノートや復習行為も行っていない<br />という現状がある.本研究は,大学講義に適したノートの取り方を<br />提案する事を目的とし,NHK「テストの花道」(第15・16回)の放送で<br />紹介されたノートテイキングの技術を複数定義し,比較を行った.<br />結果,テストで高得点を得た人のノートは,矢印や記号を用いた構造化や,<br />講義後に復習することを意識したノートテイキングを行っていることが分かった.<br />特に,矢印を使って関連付けをすることで情報の整理を<br />行っている可能性が示唆された.
著者
西村 桂一 前田 樹海 中村 きよみ
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.155-160, 2012 (Released:2012-08-21)
参考文献数
18
被引用文献数
1 4

わが国の栄養学では,類似した数種の食品を野菜類や肉類などの「食品群」としてまとめて,食育や食事療法などに活用している。一方,中医営養学では,食べることにより体を温める食品を温性,冷やす食品を寒性とするなど,食品の体への作用を「食性」として分類している。これまでに「食品群」と「食性」との関連性を調べた研究はない。そこで,『食物性味表』(日本中医食糧学会編著)記載の291品を『日本食品標準成分表』の「食品群」で分類し,「食品群」と「食性」との関連性を調べた。その結果,調味料や香辛料類にからだを温める「食性」を持つ物が多いこと,穀類や藻類などにからだを冷やす「食性」を持つ物が多いなど,いくつかの「食品群」と「食性」とのあいだに統計学的に有意な関連がみられた。これらの情報は今後,食品による健康作りへの活用が期待される。
著者
加藤 秀章 高橋 和明 中村 誠 池内 寛和 平野 敦之 安倍 夏生 新井 雅裕 三代 俊治
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.524-527, 2011 (Released:2011-08-29)
参考文献数
5
被引用文献数
2 3

Two 71-year-old males (Case 1 and 2) with liver dysfunction were admitted to our hospital and diagnosed with acute hepatitis E due to detection of hepatitis E virus (HEV) RNA or IgM class anti-HEV in their sera. Since they ate the same rare wild boar meat at the same ritual, the boar meat was considered to be the infection source. Phylogenetic analysis showed that HEV strain identified in Case 1 segregated to a cluster of "Aichi/Shizuoka Strains". It seems that the "Aichi/Shizuoka Strain", an atypical genotype 4 strain compared to those found in other part of Japan, is prevailing within this small geographic area.
著者
中村 萬次
出版者
四日市大学
雑誌
四日市大学論集 (ISSN:13405543)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.273-288, 2001-09-01
著者
塚田 義典 田中 成典 窪田 諭 中村 健二 岡中 秀騎
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.796-812, 2015-10-15 (Released:2015-11-13)
参考文献数
16
被引用文献数
1 6

我が国では,高度経済成長期に集中整備された多くの道路橋が老朽化しており,適切な長寿命化修繕計画の策定が急務である.適切な点検・補修計画の策定,および工法の選定には,現況の形状を正確に把握する必要がある.しかし,現地での再測量作業には通行止め等の措置が付随するため,全国で約70万橋を対象に実施することは,コスト面と人的資源の面で困難である.この問題に対して,MMSを用いることにより道路の通行止めを行わずに道路橋上部工の現況を3次元で可視化する研究がなされている.しかし,MMSは道路に面した領域のみを計測対象にしていることから,路面だけのモデルにとどまり,上部工全体のモデルを生成することはできない.加えて,橋梁の下部工のモデル化も不可能である.そこで,本研究では,地上設置型のレーザスキャナとUAVを用いて取得した点群データから橋梁の上部工と下部工を一体とした3次元モデルの生成手法を提案する.
著者
杉山 英子 中沢 ひとみ 中澤 公美 渋沢 明希子 高橋 実沙登 中村 真理子 永下 祐衣 前角 みちる 松本 秀樹 石尾 さゆり 小澤 里沙 横山 伸
出版者
長野県短期大学
雑誌
長野県短期大学紀要 = Journal of Nagano Prefectural College (ISSN:02861178)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.13-17, 2011-12

The present study investigated the stereotypes of the ideal male and female face shapes depicted in Japanese comics (manga) and their influence on body image. General trends of face shapes in male and female figures (n=1381) were analyzed in manga published during 2006-2008. In manga for female readers, both males and females have a thinner cheek-jaw silhouette, while in manga for male readers, they have a natural cheek-jaw silhouette. Moreover, compared with females’ face shapes of males depicted in all the manga categories have more variation of face shape. Interestingly, males in manga stories for adult female readers are depicted with the highest frequency of thin cheek-jaw silhouette. The meaning of the thinner cheek-jaw silhouette in manga is discussed.
著者
杉山 英子 中沢 ひとみ 中澤 公美 渋沢 明希子 高橋 実沙登 中村 真理子 永下 祐衣 前角 みちる 松本 秀樹 石尾 さゆり 小澤 里沙 横山 伸
出版者
長野県短期大学
雑誌
長野県短期大学紀要 (ISSN:02861178)
巻号頁・発行日
no.66, pp.13-17, 2011
被引用文献数
1

The present study investigated the stereotypes of the ideal male and female face shapes depicted in Japanese comics (manga) and their influence on body image. General trends of face shapes in male and female figures (n=1381) were analyzed in manga published during 2006-2008. In manga for female readers, both males and females have a thinner cheek-jaw silhouette, while in manga for male readers, they have a natural cheek-jaw silhouette. Moreover, compared with females' face shapes of males depicted in all the manga categories have more variation of face shape. Interestingly, males in manga stories for adult female readers are depicted with the highest frequency of thin cheek-jaw silhouette. The meaning of the thinner cheek-jaw silhouette in manga is discussed.
著者
平岡 修宜 荒井 修亮 中村 憲司 坂本 亘 三田村 啓理 光永 靖 米田 佳弘
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.910-916, 2003-11-15
被引用文献数
10 6

関西国際空港護岸域において採捕したスズキに超音波発信機を装着し,2001年8月に9個体,11月に11個体を放流した。護岸域に設置した受信機で行動を連続測定した結果,受信が記録され続ける個体と放流直後から記録されない個体が確認された。記録が続いた個体でも,1日以上記録の途切れる期間があり,受信範囲(約350m)を越える沖合へと移動したと考えられる。産卵期以前は小潮時に,産卵盛期は寒波・低気圧の到来時に多くの個体で記録が途切れた。スズキの沖合への移動はこれら生息環境の変化に対応していると推察された。
著者
中村 文哉
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学社会福祉学部紀要 (ISSN:1341044X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.41-57, 2003-03-20

The theme of this paper is the forms of "homeland" may take. The author asserts that two forms of "homeland" exist:One is the homeland as substance, that is as a physical space, and the second is the homeland as meaning, something that exists in our field of consciousnesses or memories. This phenomenon can be clearly seen in the case of immigrants who have lost their physical homeland but still retain their homeland in their mind and heart. The experience of losing one's substantive homeland results in gaining a meaningful homeland in abstract form. This is the result of the vivid symbolism of human experiences. In Chapter 1, the author discusses "homeland" as birthplace and the very important meaning of nativity for us. A discussion on the contingency of one's birth which draws from Tonnie's category "Gemeinshaft", Cooley's "primary group" and Schutz's" world of everyday life" follows. The author contends that social personalities are formed by the social-cultural orders and habits experienced in one's homeland. In Chapter 2, the author asserts that so long as any experience with homeland is based on Schutz's "umweltichen Erliberness" (the situation founded on face to face relationships), immigrants will vividly live in the homeland as a meaning in place of their substantive homeland. In Chapters 3 to 5, the author describes the homeland of the peple who live in Kamagasaki, a town of day laborers in Osaka. The town is populated by immigrants from Okinawa and people who have experienced Hansen Disease in Okinawa.
著者
中村 史
巻号頁・発行日
2015-03-25

Hokkaido University(北海道大学). 博士(文学)
著者
上野 奨太 中島 駿平 岡田 洋平 中村 潤二 喜多 頼広 庄本 康治
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100660, 2013 (Released:2013-06-20)
被引用文献数
1

【はじめに、目的】 直流前庭電気刺激(Galvanic vestibular stimulation: GVS)は耳後部から経皮的に前庭系を直流電気刺激する神経生理学的手法である。GVSの電極配置を両側乳様突起とし,直流電流を通電することにより陽極側への身体傾斜が誘発される。近年,GVSは治療手段としても利用され,両側乳様突起間でのGVSにより,パーキンソン病の体幹側屈や脳卒中後の半側空間無視の軽減効果についての報告も散見される。またパーキンソン病の前屈姿勢異常に対しGVSを実施し,立位時の体幹屈曲角度が改善したとする報告では,両側乳様突起と隆椎棘突起両外側間を刺激している。健常人を対象に両側乳様突起間へのGVSが立位姿勢制御に与える影響についての報告は数多く存在するが,両側乳様突起と隆椎両外側間へのGVSが立位姿勢制御に与える影響についてはほとんど検討されていない。本研究の目的は両側乳様突起と隆椎両外側間でのGVSを健常人に対して実施し,GVSの極性と刺激強度が前後方向の立位姿勢制御に与える影響について検討することとした。【方法】 対象は内耳疾患,てんかんの既往歴および体内に金属を有する者を除外した健常若年者10名(男性6名,女性4名,22.1±0.3歳)とした。対象者の肢位は重心動揺計(G-6100,アニマ)上における閉眼閉脚立位とした。電極を両側乳様突起と隆椎両外側に左右二対貼付し,重心動揺計と同期した電気刺激装置(SEN-8203,日本光電)により7秒間の矩形波を用いて電気刺激を行った。刺激条件は2種の極性(乳様突起陽極,乳様突起陰極)と3種の刺激強度(1.0,1.5,2.0mA)を組み合わせた計6条件とし,各条件は被験者ごとにランダムな順序で別日に実施した。測定項目は7秒間のGVS時の足圧中心(center of pressure:COP)の偏位方向および最大偏位距離とした。各条件において6試行実施し,COPの最大偏位距離は6試行の平均値を代表値とした。統計解析は同一極性による刺激強度間でのCOPの最大偏位距離の差をFriedman検定の後,Wilcoxon符号付順位和検定を用いて検討した。 Friedman検定の有意水準は5%,Wilcoxon符号付順位和検定の有意水準は1.6%とした。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は畿央大学研究倫理委員会の許可を得た上で実施した。全対象者に実施前に本研究の趣旨と目的を十分説明し,自署による同意を得た。なお,本研究はヘルシンキ宣言に基づき,被験者の保護には十分留意して実施した。【結果】 乳様突起陽極では全ての刺激強度において10名全員のCOPは刺激中に後方へ偏位し,乳様突起陰極では1.0mAで10名中9名,1.5mA,2.0mAで10名中8名のCOPが前方へ偏位した。乳様突起陽極条件では,刺激強度間でCOPの最大偏位距離に有意差を認め,2.0mAは1.0mAと比較してCOPの最大偏位距離が有意に大きかった(P=0.0069)。乳様突起陰極条件では刺激強度間のCOP最大偏位距離に有意差は認められなかった。また,めまいや嘔気,強い痛み等の副作用を訴える者はいなかった。【考察】 GVSの極性を乳様突起陽極,隆椎外側陰極にすることによりCOPの後方偏位を,乳様突起陰極,隆椎外側陽極にすることによりCOPの前方偏位を誘発可能であり,乳様突起陽極のGVS時のみ刺激強度依存的にCOPの後方偏位が増加した。両側乳様突起間のみでのGVSは刺激強度に依存して陽極方向へ身体傾斜も強まると報告されており,これはGVSが耳石器を刺激して左右方向への加速度感覚が発生したためと考えられている。今回の乳様突起と隆椎外側間のGVSにより耳石器への刺激方向が変化し,COPの偏位は前後方向への加速度感覚が生じたことによると考察する。さらに極性変更により相反する方向への加速度感覚が発生し,刺激後のCOPの偏位が逆方向になったと考えられる。GVSによる刺激強度依存的なCOPの後方偏位の増加は,刺激強度増加に伴い耳石器における活動電位が強くなったためと考察する。GVS後のCOPの前方偏位に刺激強度依存性がなかった原因は,前足部のメカノレセプターの分布密度が踵部より高く,立位前方傾斜時には前庭感覚よりも体性感覚依存度が高い可能性がある。今後乳様突起,隆椎両外側へのGVSを臨床適用していくには,刺激時の筋活動,肢位による反応の差異,長時間介入による持続効果について検討する必要がある。【理学療法学研究としての意義】 両側乳様突起と隆椎両外側へのGVSでは,極性を変化させることにより前方あるいは後方への姿勢誘導が可能であり,後方誘導には刺激強度依存性があることが明らかになった。パーキンソン病の前屈姿勢異常などに対してGVSを治療手段として利用する際の刺激方法を考慮する一助となると考えられる。