著者
牧 良樹 中村 聡史
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

これまでの研究で,ネタバレが小説の面白さを増加させる場合があることが示唆されているが,ネタバレの問題について十分に研究されているとは言い難い.そこで我々は,読み進めた度合いがネタバレの影響は増減すると考え,コミックを対象とした実験を実施し,ネタバレ遭遇タイミングを人により変更することでその影響を調査した.その結果,3分の2の部分まで読んだ段階でネタバレされると面白さが減少することを明らかにした.
著者
中村 卓史
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, 2004-04-05
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
小谷 章夫 種村 嘉高 密山 幸男 朝井 宣美 中村 安久 尾上 孝雄
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.296-305, 2006 (Released:2011-08-25)
参考文献数
16

ユビキタス社会における情報流通の中で,最も重要な役割を担うもの の一つが「文字情報」である.携帯電話やナビゲーションシステム,DTVなどの 電子ディスプレイには,日々膨大な文字情報が絶え間なく映し出されており,表示する文字の可読性がきわめて重要になっている.従来の紙媒体での 文字情報は,改良を続け洗練された活字を使って印刷されているので可読性の 高いものが多いが,電子ディスプレイ上に表示されるフォント開発の歴史は浅く,現在も可読性を向上させるための改良が続けられている.本稿では,可読性の高いフォントの開発において重要な指標の一つとなって いる「文字重心」を定量化するために,ポテンシャルエネルギーを用いた 文字重心位置取得手法を提案する.実験の結果,従来手法では考慮されていな かった文字のシルエット内部のストローク位置による影響を加味した 文字重心算出が可能となり,取得精度が向上された.
著者
岡本 有紀子 服部 慈久 中村 康夫 紙本 薫 鈴村 宏
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.59-68, 2015 (Released:2015-10-01)
参考文献数
19

Objective: Incidents, such as disturbance of consciousness due to adverse reactions of medications during automobile driving, could cause a serious accident.  Although automobile driving is indicated to be “prohibited” in the package inserts of many drugs, no explicit guidelines are available in Japan on specific guidance to patients.  Therefore, we attempted to prepare guidelines for medication guidance regarding automobile driving.Methods: We investigated the number of incidents involving traffic accidents and the disturbance of consciousness cases reported in “Japanese Adverse Drug Event Report” database by “Pharmaceuticals and Medical Devices Agency (PMDA).”  We also analyzed descriptions regarding automobile driving found in package inserts and guidelines to determine a risk level for each medication.Results: Guidelines for medication guidance were prepared based on four-level classification of drugs for which “prohibition” of automobile driving was indicated in their package inserts; these levels are “conform to pertinent guidelines,” “strictly prohibited,” “prohibited,” and “conditionally prohibited.”  The contents of the guidance prepared for some drugs were different from their package inserts.Conclusions: The guidelines prepared in this study can be expected to become a support tool to ensure close attention to cautions regarding automobile driving.  Because some contents of the guidance are different from that described in the package inserts, it is desirable to obtain agreement with physicians in hospitals adopting these guidelines.  In addition, guidelines based on a broader range of information should be prepared in the future.
著者
間下 大樹志 小石原 暉 福井 康祐 中村 英光 浅見 忠男
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.71-78, 2016-08-20 (Released:2016-08-23)
参考文献数
36
被引用文献数
36

近年,ストリゴラクトンの生合成や情報伝達に関する研究は飛躍的に進展しており,ストリゴラクトン加水分解活性も併せ持つストリゴラクトン受容体D14の構造に関してもその結晶構造が詳細に解析されている.筆者らはこれまでにD14とストリゴラクトンの相互作用について解析し,X線結晶構造解析によりD14によるストリゴラクトン加水分解産物であるD-OHがD14に再認識されることを見出した.本研究ではこの結晶構造解析情報を利用してファーマコフォアモデルを構築しin silicoスクリーニングを行い,約470万の化合物ライブラリーの中から受容体に結合することが予測された候補化合物XM-47を得た.またXM-47は水溶液中で容易に2-methoxy-1-naphthaldehyde (2-MN)へと加水分解することが予測されたが,酵母ツーハイブリッド系やイネへのストリゴラクトン作用の解析系を用いた実験の結果,2-MNがストリゴラクトン情報伝達阻害剤として機能することが示された.
著者
堀田 饒 中村 二郎 岩本 安彦 大野 良之 春日 雅人 吉川 隆一 豊田 隆謙
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.47-61, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
10
被引用文献数
24

アンケート調査方式で,全国282施設から18,385名が集計され,1991∼2000年の10年間における日本人糖尿病患者の死因を分析した.18,385名中1,750名が剖検例であった.1) 全症例18,385名中の死因第1位は悪性新生物の34.1%であり,第2位は血管障害(糖尿病性腎症,虚血性心疾患,脳血管障害)の26.8%, 第3位は感染症の14.3%で,糖尿病性昏睡は1.2%であった.悪性新生物の中では肝臓癌が8.6%と最も高率であり,血管障害の中では糖尿病性腎症が6.8%に対して,虚血性心疾患と脳血管障害がそれぞれ10.2%と9.8%とほぼ同率であった.虚血性心疾患のほとんどが心筋梗塞であり,脳血管障害の内訳では脳梗塞が脳出血の2.2倍であった.2) 剖検例において死亡時年齢から糖尿病患者の死因をみると,血管障害全体では年代が上がるにつれて頻度が高くなるが,腎症および脳血管障害の頻度には40歳代以上では年代による大きな差は認められなかった.しかしながら,虚血性心疾患は年代の上昇に伴って増加し,50歳代以上では他の血管障害に比して頻度が高く,70歳代では血管障害全体の約50%を占めていた.悪性新生物は,40歳代以上の各年代で最も高く,60歳代においては46.3%と極めて高頻度であった.また,感染症による死亡には40歳代以上の各年代で大きな差はなかった.3) 血糖コントロールの良否が死亡時年齢に及ぼす影響をみると,血糖コントロール不良群では良好群に比し,男性で2.5歳,女性で1.6歳短命であり,その差は悪性新生物に比し血管合併症とりわけ糖尿病性腎症と感染症で大きかった.4) 血糖コントロール状況および糖尿病罹病期間と血管障害死の関連を検討すると,糖尿病性腎症,虚血性心疾患,脳血管障害ともに血糖コントロールの良否との関連性は認められなかった.罹病期間に関しては,大血管障害は細小血管障害である糖尿病性腎症と比較して糖尿病歴10年未満でも頻度が高かった.5) 治療内容と死因に関する検討では,食事療法単独21.5%, 経口血糖降下薬療法29.5%, 経口血糖降下薬の併用を含むインスリン療法44.2%とインスリン療法が最も多く,とりわけ糖尿病性腎症では1,170名中683名58.4%を占め,虚血性心疾患での1,687名中661名39.2%, 脳血管障害での1,622名中659名40.6%に比べて高頻度であった.6) 糖尿病患者の平均死亡時年齢は,男性68.0歳,女性71.6歳で同時代の日本人一般の平均寿命に比して,それぞれ9.6歳,13.0歳短命であった.前回(1981∼1990年)の調査成績と比べて,男性で1.5歳,女性で3.2歳の延命が認められたが,日本人一般においても男性1.7歳,女性2.7歳の延命が観察されており,糖尿病の管理・治療が進歩したにも拘らず,患者の生命予後の改善に繋がっていないことが明らかとなった.
著者
箕輪 はるか 北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 二宮 和彦 稲井 優希 大槻 勤 木野 康志 小荒井 一真 齊藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 高宮 幸一 竹内 幸生 土井 妙子 上杉 正樹 遠藤 暁 奥村 真吾 小野 貴大 小野崎 晴佳 勝見 尚也 神田 晃充 グエン タットタン 久保 謙哉 金野 俊太郎 鈴木 杏菜 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 髙橋 賢臣 竹中 聡汰 張 子見 中井 泉 中村 駿介 南部 明弘 西山 雄大 西山 純平 福田 大輔 藤井 健悟 藤田 将史 宮澤 直希 村野井 友 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 山守 航平 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

【はじめに】日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした研究グループにより、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質の陸域での大規模な調査が2011年6月に実施された。事故より5年が経過した2016年、その調査結果をふまえ放射性物質の移行過程の解明および現在の汚染状況の把握を目的として本研究プロジェクトを実施した。2016年6月から9月にかけて、のべ9日間176名により、帰還困難区域を中心とする福島第一原子力発電所近傍105箇所において、空間線量率の測定および土壌の採取を行った。プロジェクトの概要については別の講演にて報告するが、本講演では福島県双葉郡大熊町・双葉町の土壌中の放射性セシウム134Csおよび137Csのインベントリ、土壌深部への移行、134Cs/137Cs濃度比、また空間線量率との相関についての評価を報告する。【試料と測定】2016年6・7月に福島県双葉郡大熊町・双葉町の帰還困難区域内で未除染の公共施設36地点から深さ5 cm表層土壌を各地点5試料ずつ採取した。試料は深さ0-2.5 cmと2.5-5 cmの二つに分割し、乾燥処理後U8容器に充填し、Ge半導体検出器を用いてγ線スペクトルを測定し、放射性物質を定量した。【結果と考察】137Csのインベントリを航空機による空間線量率の地図に重ねたプロットを図1に示す。最大濃度はインベントリで137Csが68400kBq/m2、比放射能で1180kBq/kg・dryであった。インベントリは空間線量率との明確な相関がみられた。深部土壌(深さ2.5-5.0 cm)放射能/浅部土壌(深さ0-2.5 cm)放射能の比はおおむね1以下で表層の値の高い試料が多かったが、試料ごとの差が大きかった。また原子力発電所より北北西方向に134Cs/137Cs濃度比が0.87-0.93と明確に低い値を持つ地点が存在した。
著者
榎本 拓真 中村 文彦 岡村 敏之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.385-394, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
17
被引用文献数
2 1

本研究では, 近年, 導入が進む大型SCの公共サービス機能の導入の中で, 特にアクセス公共交通導入に着目し, アクセス費用のモード問比較, 買物行動の実態評価を通じ, 郊外大型SCのアクセス公共交通導入実態と, 郊外大型SCへの公共交通乗り入れによる地方都市における買物行動の手段転換可能を明らかにした. 結果として, 郊外大型SCへのアクセス公共交通は, 多様な導入形態があり, 高いLOSを担保する事例も確認した. さらに, 買物行動の実態分析と自動車とのアクセス費用比較から, アクセス公共交通の優位性は認められず, チョイス層でも買物行動時の自動車利用が固定化し, 所要時間が公共交通より長くても自動車を選択する傾向を示し, 手段転換が困難であることを示した.
著者
蔡 碧 新海 昭 向 秀夫 中村 重正
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.81-85, 1972-01-20

Healthy sweet potato and morning glory plants were inoculated by feeding with infective leafhoppers, Orosius ryukyuensis, on each plant. The infected plants were examined by electron microscope. In the sweet potato plants, no mycoplasma-like organism (MLO) was observed before the appearance of initial symptoms, but as soon as the initial symptoms appeared, many branched filamentous form and bacilliform MLO were observed. In the phloem cells of sweet potato and morning glory plants which showed typical symptoms, numerous MLO ranging between 75 to 1, 400mμ in size were observed. In the morphology and distribution of MLO, there was no difference between both hosts. There appeared to be some differences in the morphology of MLO found in different plant parts: leaf vein, pedicel, stem, petal, and root. In mature phloem cells, MLO were often found crowded along the cell membrane. In immature phloem cells adjacent to apical meristem of stem, and petal, possible reproductive forms of MLO were observed in the cytoplasm. MLO were frequently found within sieve pores, suggesting that MLO might move through these pores. In the phloem cells of diseased plants, numerous large multivesicular bodies were frequently observed. In the vacuoles of these cells, high density of the square crystals varying in size from 0.1 to 2μ were also frequently observed.
著者
星野 真人 村越 一支 中村 清彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.490, pp.47-52, 2000-12-01

短期記憶には、"magical number"といわれる7±2項目程度の容量限界が存在することが知られている.また、反応時間に着目して、記憶項目数がある値を越えると反応時間が急激に増大するようなnew magical number4±1も提唱されている.課題の中にはこのnew magical numberが現れない課題も見られる.本研究では、このnew magical numberの発現が、視覚刺激を被験者が学習済みか未学習かに依存していることを調べるため、知り合いと知らない人物の顔画像提示による心理物理実験を行った.その結果、(1)知り合い画像提示でmagical numberの増大が見られた.このことは短期記憶保持に対する長期記憶の効果を示している.また、(2)new magical number周辺で、反応時間の増大勾配が飽和していくという現象が見られた.このことは、被験者がnew magical number4±1近辺で、直列悉皆走査から記憶の走査戦略を変えているということを示している.
著者
中村 輝子 増田 芳雄
出版者
帝塚山大学
雑誌
人間環境科学 (ISSN:09193790)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.85-112, 1996