著者
佐々木 容子 鍋島 みどり 吉原 俊雄 高山 幹子 石井 哲夫 久保 長生 河上 牧夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.177-177, 1992-02-25

第10回学内病理談話会 平成3年11月16日 東京女子医科大学中央校舎 1階会議室
著者
半藤 保 小林 正子 久保田 美雪
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.21-28, 2007-04

大学生381人(男子100人,女子281人)に無記名アンケート方式により,性行動,性感染症に対する現況と知識,および意識について調査した。その結果,以下の点を明らかにした。1)初交年齢のピーク:男子16歳,女子17歳。2)18歳までの性交経験率:男子78.9%,女子76.1%。3)複数人の性パートナーをもつ割合:男子52.7%,女子56.4%。4)性感染症(STI)の種類について回答者の50%以下しか知らなかったもの:性器ヘルペス,淋病,B型肝炎,C型肝炎,尖形コンジローマ。5)性交時,必ずコンドームを装着するもの:約2/3しかなく,1/3は「ときどき」あるいは「全く」装着しなかった。しかも,装着は避妊目的であって,STI予防を目的としたものは約20%にしか過ぎなった。6)STI予防のためコンドーム装着の必要性を自覚するもの:男子55%,女子80%。7)STI罹患疑いのとき,性パートナーともども病院を受診するとしたもの:39%。
著者
原 涼子 奥出 祥代 林 孝彰 北川 貴明 神前 賢一 久保 朗子 郡司 久人 常岡 寛
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.107-111, 2011 (Released:2012-02-22)
参考文献数
11

目的:心因性視覚障害は、視力障害や視野障害の他に色覚異常を訴えることが多い。今回、心因性視覚障害と診断され、片眼の色感覚が消失した1例を経験したので報告する。症例:16歳、女児。右眼で見た時の色感覚の消失を自覚し、近医を受診。2009年6月に東京慈恵会医科大学附属病院眼科へ紹介受診となった。症例は高校生であり、部活動に加え生徒会や学校行事など、学校生活の中で様々な役割を担っており忙しい毎日を過ごしていた。矯正視力は右眼(1.5)、左眼(1.5)であり、右眼のGoldmann視野は、V/4イソプターのらせん状視野、I/4からI/1イソプターの求心性視野狭窄を呈した。色覚検査として、仮性同色表、New Color Test、色相配列検査を片眼ずつ行い、いずれの検査も右眼のみ強度の色覚異常が検出された。特にNew Color Testでは有彩色と無彩色を分けることが難しく、主訴と一致する結果であった。全視野刺激網膜電図における杆体反応・錐体反応の潜時・振幅は正常範囲内であった。頭部MRIに異常所見はなかった。心因性視覚障害と診断し、経過観察していたところ、2010年2月に、色覚が改善したと本人から報告があり、2010年5月に再度色覚検査、視野検査を行ったところ、結果は全て正常であった。経過中、左眼の視機能異常は検出されなかった。結論:心因性視覚障害と診断されたのが、文化祭の実行委員になった直後であったことから、ストレス等による環境的・心理的要因がその背景にあると考えられた。
著者
宮崎 滋 石田 美恵子 久保 善明 中川 高志 川村 光信 松島 照彦 林 洋 片岡 亮平 内藤 周幸
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.803-812, 1983

両側副腎皮質結節性過形成によるCushing症候群に,左副腎褐色細胞腫を合併した症例を経験した.この2疾患の合併の報告はこれまで見られていない.症例は46才,女性.主訴は皮疹,高血圧で,満月様顔貌,中心性肥満を認めた.内分泌学的検査では, ACTHは測定感度以下, cortisolは高値で, cortisol,尿中17OHCSはdexamethasone大量にて抑制されず, metyrapone, ACTHには過剰反応を示した.副腎シンチで両側とも描出され,副腎静脈撮影で円形の血管圧排像が見られた. CTで左副腎の腫大を認め, 1979年10月左副腎を摘出し,皮質結節性過形成に褐色細胞腫の合併が判明した. ACTHとcortisolとの間には逆相関がみられ,術後一旦cortisolが低下するとACTHは増加し,それに従つてcortisolが上昇するとACTHは低下した.このことは下垂体と副腎との間に二元支配の存在を疑わせるもので,相互に刺激・抑制を繰り返しながら徐々にnegative feedbackの作動点が上昇し,結節性過形成を生じるのではないかと考えられたが,視床下部・下垂体だけではなく副腎自体にも何らかの異常が存する可能性もあると思われた. ACTH分泌抑制の目的でbromocriptineを投与し, ACTH・cortisolは一旦低下し臨床症状も改善したが, 1年後には悪化した. Cushing症候群と副腎褐色細胞腫の関係は,術後ACTHの上昇を認めたので異所性ACTH症候群ではないと思われ,多発性内分泌腺腺腫症としての2疾患の合併の可能性も考えられず,現在までのところ明らかではない.
著者
横田 誠 久保 浩二 末田 武
出版者
JAPANESE SOCIETY OF PERIODONTOLOGY
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.930-940, 1989
被引用文献数
10 3

この研究は初期治療後に歯種や部位によって歯周ポケットの減少度に差があるかどうかを研究することである。被験者は中等度ないし重症の成人性歯周炎に罹患していた41名, 平均年齢40.8歳である。被験者はいずれも初期治療中を通じてオーレアリーのプラークレコードが10%以下を維持 (平均9.02±4.93%) していた患者である。5,938歯面のポケットが用いられ, ポケットの深さを測定し記録した。得られた結果は, (1) 初期治療後, 有意なポケットの減少が生じた (p<0.001) 。 (2) 初期治療によって浅い残存ポケットを示したのは4 2 1 1 2 4, 5 5, 5 3 3 5, 3 2 2 3である。また, 深い残存ポケットは1 1, 6 6, 7 7, 6 6, 7 7, 2 2, 3 3に観察された。 (3) 歯種による治療に対する反応性は5 4 4 5, 4 3 1 1 3 4で良好であり, 7 1 1 7, 7 7では不良であった。 (4) 部位による残存ポケットをみると舌口蓋側中央面が有意に浅く, 頬側中央が特に著明であった。深いポケットを示したのは隣接面である。 (5) 部位における治療に対する反応性をみると特にポケット減少性が悪いのは6 6近心口蓋面と口蓋側中央面, 7 7, 7 7の遠心舌口蓋面, それに1 1の近心口蓋面である。ポケット減少性が良いのは4 4の口蓋側中央面, 5 5, の頬側近遠心面, 4 4の近心舌側面である。<BR>以上の結果は歯周治療中に我々が注意しなければならない歯種や部位を明確にした。
著者
横山 一代 久保 裕也 森 一広 岡田 秀彦 竹内 秀次 長坂 徹也
出版者
社団法人日本鉄鋼協会
雑誌
鐵と鋼 : 日本鐡鋼協會々誌 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.683-689, 2006-11-01
参考文献数
35
被引用文献数
3 18

In order to make sure the great potential of steelmaking slag as a new phosphorus resource, domestic phosphorus material flow in Japan including iron and steel industry has been investigated based on the statistical data on 2002. It has been demonstrated that phosphorus in the steelmaking slag is almost equivalent with that in the imported phosphate rock in the view points of the amount and the concentration. Phosphorus exists mainly in the form of calcium-phosphate or its solid solution with calcium-silicate rather than the Fe_tO rich liquid phase in the slag and exhibits remarkable segregation in the solidified slag. If the strong magnetic field is applied to the crushed slag, precipitated calcium-phosphate solution phase can be separated from Fe_tO matrix phase due to the large difference of each magnetic property. It has also been indicated by the Waste Input-Output model that the phosphorus recovery from steelmaking slag by the new process proposed in the present work has great environmental and economical benefits.
著者
露無 慎二 舟久保 太一 堀 要 瀧川 雄一 後藤 正夫
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.294-302, 1985-07-25

Erwinia属軟腐病菌 (E. carotovora subsp. carotovora および E. chrysanthemi) を大根およびジャガイモに接種し, その腐敗組織内のペクチン質分解酵素活性を調べると, ペクチンリアーゼ活性がペクチン酸リアーゼ活性と同程度になるまで近づく場合があった。E. chrysanthemi (EC183) を大根熱水抽出液培地に培養すると, 両酵素の比活性が経時的に上昇した。さらに12種の植物抽出液について調べた結果, 全ての植物抽出液で同様な結果を得た。これらの結果から, 多くの植物抽出液中にはペクチン質 (ペクチン酸リアーゼの誘導物質を供給する) の他, ペクチンリアーゼの誘導物質であるDNA損傷物質が存在することが示唆された。そこで, これら12種の植物抽出液についてDNA損傷物質の存在をrecアッセイで調べた結果, 10種の植物抽出液にその存在を確認した。以上の結果から, Erwinia属軟腐病菌のペクチンリアーゼは植物体組織に存在するDNA損傷物質によって誘導される可能性が考えられ, 宿主植物の感染部位におけるその制御と病徴発現に果たす役割について考察した。
著者
江村 早紀 大久保 智生
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.241-251, 2012

本研究の目的は,個人-環境の適合性の視点から適応状態を測定する小学生用の学級適応感尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討すること(研究1)と作成された学級適応感尺度と学校生活の要因(教師との関係,友人との関係,学業)との関連を学級の特徴別に検討すること(研究2)であった。研究1では,因子分析の結果,「居心地の良さの感覚」「被信頼・受容感」「充実感」の3因子が抽出された。作成された学級適応感尺度は,信頼性と妥当性を有していると考えられた。研究2では,担任教師が認知している学級雰囲気をもとに学級を分類して,学級への適応感と学校生活の要因との関連について重回帰分析を用いて検討した。その結果,学級への適応感と「友人との関係」が最も強く関連する学級もあれば「教師との関係」が最も強く関連する学級もあったように,学級への適応感と学校生活の要因との関連の仕方は学級により異なっていた。また,どの学級においても「教師との関係」が児童の適応感と正の関連を示すという点で,青年の適応感と異なっていた。以上の結果から,学校における児童の適応感を検討する際には,学級集団の重要性や学級担任制という小学校固有の制度などの特色を考慮して,学級の特徴を踏まえたうえで,研究を行っていく必要性が示唆された。
著者
久保村恵著 中村宏絵
出版者
国土社
巻号頁・発行日
1981
著者
久保田 彰 古川 まどか 藤田 芳史 八木 宏章
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.113, no.3, pp.101-109, 2010
被引用文献数
2 3

根治切除可能な進行頭頸部扁平上皮癌に対する化学放射線同時併用療法 (CRT) の毒性および効果に関連する因子を検討した. stage IIIとIVの115例に対する放射線の中央値は66Gy (58-70) で, 化学療法は5FUの1,000mg/m<SUP>2</SUP> を4日間の持続点滴とcisplatinの60mg/m<SUP>2</SUP> の2コース同時併用を行った. grade 3以上の粘膜炎はN0が13%でN1-2は59%と有意差を認めた. 治療の完遂率はN0が87%, N1-2が82%で有意差はなかった. 経過観察期間の中央値は42カ月 (5.8-91) で3年生存率 (OS) は66%, 3年progression free survival率 (PFS) は55%であった. OSで有意差を認めたのはstage IIIの86%とIVの57%, T0-2の78%とT3-4の62%, N0-1の83%とN2の53%, adjuvant chemotherapy (nedaplatin/UFT) ありの77%となしの50%, 舌の33%と中咽頭の77%であった. PFSで有意差を認めたのは, T0-2の72%とT3-4の49%, CRの77%とPRの53%, 舌の22%と下咽頭の58%, 中咽頭の66%, 喉頭の53%であった. 多変量解析ではT3-4, N2, adjuvantなし, 舌がOS, PFSと有意に関連する独立した危険因子であった. 根治切除可能な進行頭頸部扁平上皮癌のCRTは有用である. adjuvant chemotherapyの追加でCRTの治療成績をさらに向上する可能性があるが, 舌癌は不良で他の治療を検討する必要がある.
著者
池田 陽一 久保田 彰 古川 まどか 佃 守
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.264-270, 2002-06-10
被引用文献数
2

頭頸部癌1次治療後に肺転移検索目的で行う胸部単純X-p検査の意義を検討した。1次治療後の胸部画像検査は,1~6カ月ごとの単純X-pと,1年に1~2回のCT検査を行っている。1987年以降当科を受診した遠隔転移および重複癌のない頭頸部癌新鮮例655例中,局所制御後に肺病変が出現したものは27例(4.1%)あり,23例が単純X-pで,4例がCTで発見された。その内訳は転移性肺癌22例,原発性肺癌5例であった。肺病変判明までの期間は平均23.0M(カ月)(1.9~90.9M)で,肺癌判明後の生存期間は平均11.5M(0.3~57.6M)で,5年生存率は0%であった。Wilcoxon法で生存率の有意差検定を行うと,良好な予後を認めたのは組織別にみた腺様嚢胞癌のみで,他はすべて有意差を認めなかった。以上より,1次治療後の単純X-pで肺転移,原発癌を発見しても予後不良であり,手術・放射線により明らかな延命は認められなかった。胸部単純X-p検査の再考とともに,治療については外来化療などQOLに配慮することが重要であると考えられた。
著者
長久保 光明
出版者
歴史地理学会
雑誌
歴史地理学 (ISSN:03887464)
巻号頁・発行日
no.127, pp.p25-35, 1984-12
被引用文献数
1
著者
若尾 卓成 疋田 雄一 常吉 俊宏 梶 真寿 久保田 裕明 久保田 隆之
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.391-399, 1999-05-15
被引用文献数
9 16

日本種シラスウナギの減少に伴い, 種を偽ったシラスが取り引きされている。この不正防止のため, 各種ウナギDNA塩基配列データを基に種のDNA鑑定法を開発した。各試料からDNAを抽出, ミトコンドリア・チトクロムb遺伝子のPCR産物を種特有塩基配列を認識する制限酵素で消化し, 電気泳動で判定した。日本種か否かの判別と共に, 代表6種につき種を判定した。各形状の微量試料から所要8時間, 試薬コスト500円の簡易・迅速・安価な種鑑定法を開発した。
著者
東山 幸恵 大嶋 智子 永井 亜矢子 若園 吉裕 久保田 優
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.909-916, 2012 (Released:2012-06-15)
参考文献数
16

小児期の栄養障害は成育に悪影響を及ぼすことが懸念されており、適切な栄養アセスメントと栄養状態改善への介入は重要である。しかし小児の栄養評価に関する議論は成人に比べ充分ではない。そこで筆者らは医療機関を対象に小児栄養評価についての質問票による実態調査を行った。その結果、栄養評価を実施するための各種基準値に関する検討、及び小児栄養評価に対する情報量の不足といった課題が浮き彫りとなった。また、病児、健常児を対象にWaterlow分類による栄養評価を行ったところ、病児だけでなく健常児においても栄養障害リスクのある児が一定数存在することが判明した。医療機関において病児の栄養評価を行う際には、健常児の栄養状態の特徴を理解したうえで、判定を行う必要であることが改めて示唆された。
著者
澤 貢 宇賀神 博 大久保 堯夫 芳賀 繁
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.202-210, 2001-10-15
被引用文献数
5

本研究の目的は運転時間の長さが運転士に及ぼす影響について, 妥当さと簡便さを併せもつ新たな質問票を開発することである.研究方法は一継続作業時間が100分, 200分並びに400分のシミュレータによる列車運転作業実験に適合した主観データを用い, 負担評価に表れた因子を分析するとともに, 抽出した各因子とパフォーマンスおよび生理・心理反応との関連性を検討した.実験課題は運転時刻表にしたがい最高速度140km/hの運転を行うことであり, 1区間23分の周回路線を5周, 9周または17周することにより, 運転時間が約100分, 200分, 400分となるように設定した.被験者は20歳から24歳の男子大学生計19名とした.研究の結果, 作業経過に伴う自覚感として, (1)眠気・疲労, (2)負担に抗する努力, (3)あき・集中困難の3因子の重要性を指摘した.「眠気・疲労」と「あき・集中困難」は作業継続に伴う蓄積された負担の抽出に, 「負担に抗する努力」は注意や努力の心的エネルギーの抽出に有効である.現場への適用を容易にするために, 前記3因子を代表する項目を各々2個, 計6項目からなる質問票を作成し, 提案した.
著者
並木 祐子 林 孝彰 奥出 祥代 竹内 智一 北川 貴明 月花 環 神前 賢一 久保 朗子 常岡 寛
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.123-128, 2010-12-29

<B> 目的:</B>小口病は常染色体劣性の遺伝形式をもつ先天停在性夜盲の一つで、視力、視野、色覚に異常はないと考えられている。以前、我々が報告した錐体機能低下および進行性の視野障害をきたし、<I>SAG</I>(アレスチン)遺伝子変異(1147delA)を認めた高齢者小口病の1例(臨床眼科 63:315-21, 2009)について、今回は、黄斑部機能、色覚について検討したので報告する。<BR><B> 症例:</B>70歳、男性。矯正視力は右(1.2)、左(1.5)、Humphrey視野(中心10-2全点閾値)の中心窩閾値は良好であった。スペクトラルドメイン光干渉断層計所見として、中心窩付近の視細胞内節外節接合部ラインは明瞭であったが、それ以外の部位では不明瞭であった。錐体機能を反映する黄斑部局所網膜電図で、a波およびb波とも著しい振幅低下を認めた。片眼ずつ色覚検査を行い、石原色覚検査表国際版38表では誤読数が右4/21、左3/21と成績は良好であった。Panel D-15では両眼ともpass(no error)であったが、Farnsworth-Munsell 100 hueテストにおいては、青黄色覚異常の極性に一致し、総偏差点は右268左292と年齢によるスコアを超える異常値を示した。<BR><B> 結論:</B><I>SAG</I>遺伝子変異(1147delA)陽性小口病の中には、黄斑部錐体機能が低下し、経過中に典型的な後天青黄色覚異常を呈するものがある。