著者
久保 文明 砂田 一郎 松岡 泰
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

3年間で多くの成果を生み出すことができた。詳細は「研究発表」欄に譲るが、分担者である砂田・松岡による単著、および代表者によるいくつかの編著がその一例である。この間に解明された点は、民主党を素材にして党内穏健派とリベラル派の対立軸の激化、穏健派の支持基盤の特異性(共和党保守派と異なり、利益団体・政治団体レベルでの支持基盤がきわめて弱体であること、その代わり広く有権者にアピールし支持団体から自由に政策課題を提示できる強みをもつこと)、予備選挙における支持団体間競争の実相などの他、松岡が解明したように民主党内における黒人勢力の性格の大きな変質(抗議型から統治型へ)、砂田が論証したように同党内におけるリベラル派思想の変容などである。同時に、今日イラク戦争が民主党内において左派・反戦派を強化している様相も、予備選挙などの考察を通して指摘した(久保『米国外交の諸潮流』)。共和党に関しては、政治のインフラストラクチャー(下部構造、ないし基礎構造)の一部としての政治家養成機関・制度に着目した論文を公刊した。インフラストラクチャーとはシンクタンク、財団、メディア、大学、政治家養成機関などを指す。このような側面において、長年共和党は劣位に立たされてきた。したがって、当該部分を戦略的・選択的に強化することに共和党の方が熱心であったのも当然である。また、共和党における保守派の優位を理解するにあたってとりわけ重要な点は、1990年代の半ばから、反増税団体、銃所持団体、中小企業団体、キリスト教保守派団体、反環境保護政策団体、文化的保守派団体などがいわば大同団結し、共和党を、とりわけその保守派を支援し始めたことに注目することである。公刊されたさまざまな著書・論文において、このような党外部の政治団体の浸透・連合が果たす役割を解明できたことが本研究プロジェクトの大きな成果である。
著者
久保 勇
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

軍記を<武>の表現として捉え,歴史事象・地域伝承等へ視野を拡大し,「戦争の語り方」という課題設定から研究をおこなった。およそ以下の2つの成果を得た。1点目は<武>の表現が歴史事象としての「断罪」から「戦闘」へと変容していく傾向を把捉したことである。2点目は,江戸前期(17世紀半ば)の修史事業を契機として「軍記」はさかんに流動・伝播した。都市部では新たな物語(軍談など)の創作がおこなわれる一方,地方では伝播した軍記作品等が史書に近い形で受容されていくという2つの方向性が認められたのである。
著者
寧 波 久保 康隆 稲葉 昭次 中村 怜之輔
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.703-710, 1991
被引用文献数
2 4

チュウゴクナシ'鴨梨'の樹上および収穫後の成熟特性をニホンナシ'二十世紀'およびセイヨウナシ'ラ•フランス'と対比しながら調べた.<BR>呼吸活性は3種類とも樹上成熟に伴って増加した.収穫後の呼吸活性は'鴨梨'と'ラ•フランス'では, 収穫熟度にかかわらずクライマクテリック•パターンを示したが, '二十世紀'では, ノンクライマクテリック•パターンであった. 樹上成熟果のエチレン生成は, '鴨梨'では収穫期における落果直前, 'ラ•フランス'では成熟期の後半頃に始まったが, '二十世紀'では過熟になってもみられなかった. 収穫果実のエチレン生成は, '鴨梨'と'ラ•フランス'では明確に認められ, ACC含量とEFE活性もエチレン生成と同調した変化様相を示した. 特に'鴨梨'のエチレン生成量は極めて多く, 最も多量の場合には380nl/g•hrにも達した. また, 収穫時期が早いほど追熟中のエチレン生成量も多い傾向があった.一方, '二十世紀'では樹上ではある程度のACC含量の蓄積がみられたが, EFE活性が低く, エチレン生成は樹上でも収穫後もほとんどみられなかった.<BR>樹上成熟に伴うデンプンの急減と糖含量の増加は3種類ともみられたが, 糖組成は異なり, '鴨梨'と'ラ•フランスは樹上成熟期間を通じて終始果糖含量が最も高かったが, '二十世紀'ではショ糖含量が成熟期間中急増して最も高くなった.<BR>樹上成熟に伴う有機酸含量は, 'ラ•フランス'でリンゴ酸が急増したこと以外にはあまり変化がなかった. 収穫後は, '鴨梨'ではリンゴ酸含量が追熟中一度増加した後減少したが, 'ラ•フランス'では漸減傾向を示した.<BR>果肉硬度はいずれの品種とも樹上では減少し, 特に'ラ•フランス'では著しかった. 収穫後は, '鴨梨'では追熟中に果肉硬度はほとんど減少せず, 収穫時点の硬度を保持していたが, '二十世紀'では漸減し, 'ラ•フランス'では追熟とともに急減した.<BR>以上を総合すると'鴨梨'果実の成熟特性は多量のエチレンを生成するにもかかわらず, 果肉硬度の保持が良好であるという点で, 特徴づけられる.
著者
河合 昭悦 桑野 友彰 中島 久夫 水野 清史 西本 博之 久保田 信子
出版者
The Japanese Society of Clinical Pharmacology and Therapeutics
雑誌
臨床薬理 = JAPANESE JOURNAL OF CLINICAL PHARMACOLOGY AND THERAPEUTICS (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.193-198, 2003-07-31

The major factors that have heretofore prevented an efficient implementation of clinical trials include deviations from the protocol at the investigator's site, defectiveness in filling out the case report forms (CRFs), frequent monitoring and fixing work of patient data by the sponsor, handwritten preparation of various documents, and so on.<BR>As an experiment in electronic implementation of an efficient clinical trial utilizing information technology, we formed an electronic data capture (EDC) system that efficiently collects clinical data from the investigator's site, and applied it to a clinical trial. As a result, there was no patient with a GCP violation and thus all were eligible as study subjects and the number of correction log form (CLF) for CRFs was considerably reduced. In addition, it was possible to conduct an efficient clinical trial and shorten the study period by utilizing this EDC system. We discuss the future readiness for clinical trials based on this experience of implementation, as well as the challenges that lie ahead.
著者
清水 隆司 森田 汐生 竹沢 昌子 赤築 綾子 久保田 進也 三島 徳雄 永田 頌史
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.35-42, 2003-03-01
被引用文献数
3

職場のメンタルヘルスと自己表現スキルの関係を調べる準備調査として,自己表現スキルの1つであるアサーティブネスを測定するRathus Assertiveness Schedule (RAS)の日本語版を作成し信頼性・妥当性を検討した.対象は,某製造業A社の従業員364名とアサーティブネストレーニング(AT)を受講した社会人73名とした.方法は,AT受講者が受講前に回答した結果とATのトレーナーが客観的に受講者の自己表現を評価した結果を比較し,日本語版RASの妥当性を検討した.また,A社従業員の回答結果から内部一貫信頼性を調べた.次に,同意を得られたA社社員98名に対して再度調査を行い,再テストの信頼性を調査した.調査結果から,30項目全てよりも3-7,9,13,19,20,25,28を除く19項日の日本語版RASの方が,トレーナーの客観的評価と相関が高く,妥当性が高いと思われた.また,クロンバッハのα係数や,初回と2回目の結果の相関も共に0.80以上と高く,30項日及び19項日の日本語版RASの内部一貫信頼性と再テストの信頼性は高いと考えられた.今回の結果から,日本人のアサーティブネスを測定するには30項日全てよりも19項日の日本語版RASの方が好ましいと考えられた.
著者
櫻井 清一 霜浦 森平 新開 章司 大浦 裕二 藤田 武弘 市田 知子 横山 繁樹 久保 雄生 佐藤 和憲 高橋 克也
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

農村経済多角化に資する経済活動の運営方式と、地域レベルの経済活動を下支えする社会的成立基盤との関係性を分析し、以下の諸点を明らかにした。(1)農産物直売所が開設されている農村社会では、高齢出荷者の社会活動レベルの低下および出荷活動の停滞がみられる一方、後発参入者が広域的な社会ネットワークを広げ、出荷活動にも積極的である。(2)多角化活動の実践は地域社会における経済循環を形成している。(3)政府による農商工等連携事業において、農業部門の自主的な参画・連携がみられない。(4)アイルランドで活発な地域支援組織LAGはプロジェクト方式で自主的に運営され、地域の利害関係者間に新たな協働をもたらしている。(5)アメリカの消費者直売型農業にかつてみられたオールタナティブ性が変化し、対面型コミュニケーションが希薄化している。
著者
川久保 輝興
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. I, 人文科学 (ISSN:03893448)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.59-73, 1990-09

本論は,さきに当紀要に発表した(1988年12月)同名の論考の続きをなすものである。論考全体の目的は,15世紀末から大躍進をみせたヨーロッパの爆発的な,地球的規模の展開が,アジア,とりわけ日本や中国とどのように係わり,これらに対しどのような変革を迫ったか,またこのこと自体ヨーロッパにいかなる反作用を及ぼしたかを,歴史的・文化的次元で論ずるにあるが,本論は,前回のポルトガル及びスペインの発展の記述のあとをうけ,イギリスとオランダのアジア進出のありさまをたどり,東西の交渉を俯瞰する。Ce present essai fait suite a l'article que nous avons publie sous le meme sujet en 1988.Nous avons pour objet cette fois de decrire les faits historiques et culturels qu'ont traces au 17^e siecle les deux puissances europeennes,les Anglais et les Hollandais dans plusieures regions asiatiques.De ce travavail,nous essayons notamment de decouper des episodes signifiants des echanges culturels entre l'Europe et le Japon.
著者
北川 源四郎 椿 広計 藤田 利治 津田 博史 西山 慶彦 川﨑 能典 佐藤 整尚 土屋 隆裕 久保田 貴文 藤田 晴啓 奥原 浩之 村上 政勝 片桐 英樹 宮本 道子 曽根原 登 冨田 誠 笛田 薫 蓮池 隆 宮原 孝夫 安藤 雅和
出版者
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究では,科学的情報収集に基づく社会価値選択,価値を決定する構造モデル導出,価値のモデル上での最適化,最適化された価値の社会への還元からなる情報循環設計を科学的政策決定の統計数理科学的枠組みと位置づけ,政策の科学的決定に資する統計数理体系構築を目的とした.本研究を通じて,公的ミクロ情報分析統計基盤の確立,情報循環加速ツールの開発,時空間可視化ツールの開発を達成し,同成果を自殺予防対策研究,観光政策研究,産業環境政策研究に応用し,それぞれの政策立案に資する新たな知見を得るとともに,データに基づく政策を提言した.
著者
久保木 哲夫
出版者
おうふう
雑誌
言語と文芸 (ISSN:04523008)
巻号頁・発行日
no.126, pp.60-72, 2010-02
著者
川久保 陽基 東 和信 小杉 信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.33, pp.13-16, 2002-05-24
参考文献数
9
被引用文献数
2

自然な景観画像に今や人体は欠かすことは出来ない.しかし,現在の手法では予め指定する定まった動作生成が主流であるため作業が煩雑で結果の多様性にも欠ける.そこで,本研究では人間の動作の源泉を心理学に求め,自律的な動作生成を行う.まず,各人の性格や好みの定義と時間依存の変動パラメータを用い,葛藤を表現する事で行動選択に人間味を持たせた.また,他者に対して相対魅力値を評価することで対人関係に親密度を表現した.このようにして,各人体の生理的欲求と社会的欲求を自律的に生成し,具体的には大学における学生の行動をシミュレートした.
著者
佐藤 文昭 見上 彪 林 正信 喜田 宏 桑原 幹典 小沼 操 遠藤 大二 児玉 洋 久保 周一郎
出版者
北海道大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1987

本研究の主眼は有用な動物用リコンビナント多価ワクチンの作出に必要な基磯実験の実施にある。リコンビナント多価ワクチンはベ-スとなるベクタ-ウイルスとワクチンの決定抗原遺伝子を結合することにより作出される。ベクタ-ウイルスとしてはマレック病ウイルス(MDV)と鶏痘ウイルスに着目し、それらのチミジンキナ-ゼ遺伝子中に挿入部位を設定した。また同時に、MDVの感染から発病の過程に関る種々の抗原遺伝子の解折とクロ-ニングを行った。すなわち、ワクシニアウイルスをベ-スとしてNDVのHN蛋白遺伝子を組み込んだリコンビナントワクシニアウイルスを作出し、NDV感染防御におけるHN蛋白に対する免疫応答が感染防御に重要な役割を果たすことを明かにした。加えて、インフルエンザウイルスおよびニュ-カッスル病ウイルスの感染防御に関る抗原遺伝子の解折により、抗原遺伝子群の変異を検討した。続けて上記のウイルスベクタ-に外来遺伝子を組み込み、リコンビナント多価ワクチン実用化への可能性を検討した。すなわち、ニュ-カッスル病ウイルス(NDV)のヘマグルチニンーノイラミニダ-ゼ蛋白(HN蛋白)とマレック病ウイルスのA抗原の遺伝子をバキュロウイルスベクタ-に組み込み、生物活性と抗原性をほぼ完全に保持した蛋白を得ることができ、ワクチンとしての使用に有望な結果を得た。MDVの単純ヘルペスウイルス(HSV)のB糖蛋白類以蛋白遺伝子をバキュロウイルスベクタ-へ組み込み、高純度の蛋白を得た。さらに、本研究では、将来非常に有用なワクチンを作出するための基磯的な知見とリコンビナント多価ワクチンの実用化を近年中に可能にする実験結果も含むといえる。これらの有用な知見により、本研究は初期の目的を達成したばかりではなく、リコンビナントワクチン実用化への次の目標である野外試験による効用の証明のためにも一助となったといえる。
著者
久保 周一郎 八木 康一 小山 次郎 広瀬 恒夫 高橋 迪雄 伊沢 久夫
出版者
北海道大学
雑誌
総合研究(B)
巻号頁・発行日
1987

獣医学は本来,総ゆる動物に係る医学である. 今日の獣医学は幾多の曲析を経て多くの学際領域をもつ. このことは獣医学の多様性と表現され,多様化の傾向は諸外国に比ベ我が国で著しい. 本研究の目的は,獣医学の在り方について獣医学およびその関連領域の研究者が議論し,21世紀に対応できる獣医学の未来像を構築することである. このため,検討すベき領域および分担者を以下のように決め,各領域から見た獣医学の内容を調査分析し,その成果を昭和62年8月25日北海道大学学術交流会館において全国から参集した獣医学会員(約350名)を対象に公開シンポジウムを開催した. 1.久保,伊沢班員(北大・獣),高橋班員(東大・農),広瀬班員が(帯畜大)は獣医学の現状を分析し,比較医学および比較生物学としての獣医学および臨床分野における高度情報化システムの確立の重要性を強調した. 2.深沢利行班員(九大・農),羽田野六男班員(北大・水産),八木班員(北大・理)は動物性タンパク質確保とその生産動物の疾病防除に関し,畜産学・水産学および獣医学の研究組織の連帯の確立を指摘した. 3.日高敏隆班員(京大・理)は伴侶動物および産業動物の精神衛生について動物行動学の関与の必要性を強調した. 4.加藤巌班員(千葉大・医),小山班員(北大・薬)は実験動物あるいは動物実験の分野の発展に対する獣医学のより一層の貢献を要望した. 5.伊藤浩司班員(北大大学院環境科学)は環境科学および生態学の立場から獣医学における動物の生命倫理の確立を提案した. 6.葛西道生班員(大阪大・基礎工)は21世紀の獣医学の発展のため,獣医学領域における生物工学の研究体制の早期確立を強調した.以上の成果を総合し, その詳細を昭和62年度科学研究費総合研究(B)成果報告書(様式1, 冊子)に紹介すべく準備中である.
著者
伊沢 久夫 根路銘 国昭 児玉 道 見上 彪 藤原 公策 久保 周一郎 KODAMA Michi
出版者
北海道大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1984

ボツリヌス中毒:動物のボツリヌス中毒の原因毒素であるボツリヌス菌【C_1】型およびD型毒素、その重鎖および軽鎖を精製して單クローン性抗体(以下MAb)を作出し、本邦で保存する菌株の全ての毒素と反応させ、毒素が4つのグループに別れることを明らかにした。マウス肝炎:1株のマウス肝炎ウイルスに対するMAbを作出し、1部MAbはウイルスポリマーと、残るMAbはウイルス核酸と特異性を示すこと、また両MAbは他のマウス肝炎ウイルス株とも反応することを見い出した。マレック病:本病による腫瘍に由来する株化細胞の表面抗原に対するMAbを作出した。MAbは野外発病鶏の腫瘍細胞とも野外飼育鶏の末梢血細胞とも大差なく反応し、陽性例にあっても腫瘍また末梢血細胞を問わず陽性細胞の出現率は低率であることが分った。豚コレラ(以下HC):ブタ白血病由来腫瘍細胞とHC免疫豚の系、また精製HCウイルス免疫マウス脾細胞とP3U1細胞の系では融合は不成功に終ったが、HC感染豚腎細胞免疫マウスの脾細胞を供試し抗体産生細胞を最近樹立した。インフルエンザとパラミクソウイルス感染症:インフルエンザウイルスのHAとNAに対するMAbを用い、本ウイルスの抗原変異と組換え体の起源を、またパラミクソウイルスのMAbを供試して本ウイルスのエピトームの安定性と抗原変異を明らかにした。ウシ白血病:作出した地方病性ウシ白血病腫瘍関連抗原のMAbは、野外発病牛の腫瘍細胞全例と反応し、本病の生前診断や予知に使用しうる可能性を示唆した。伝染性膵臓壊死症:作出した抗体産生細胞はいずれも継代不能あるいは微生物によるコンタミネーションのために維持しえず、研究は不成功に終った。
著者
久保田 正 塩原 美敞 窪寺 恒己
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.15-20, 1991-01-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
10
被引用文献数
2 8

In this paper, a stomach content analysis of frilled shark Chlamydoselachus anguineus is presented based on 139 specimens caught incidentally by sergestid shrimp midwater trawling or bottom gill-net fishing conducted in Suruga Bay from 1984 to 1988. The food items of this shark were mostly decapodan cephalopods and fishes, which were found at the frequencies of 60.5% and 10.5%, respectively among the stomachs containing food. Food items found in the stomach, except for two cases of common squid Todarodes pacificus were digested to such an extent that it was not possible to identify the original shape. Therefore, species identification of decapodan cephalopods was performed by their beaks. These included bathypelagic species as well as epipelagic species. The empty stomach rate of specimens examined was 73.4% showing an extremely high level as compared with other deep-water sharks.
著者
中川 晋一 岡沢 治夫 久保田 文人 小峯 隆宏 雨宮 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FACE, 情報文化と倫理
巻号頁・発行日
vol.99, no.348, pp.1-8, 1999-10-09

要約国際共同研究としての次世代インターネットテストベッドプロジェクト間の相互接続を目的として、1999年G8-GIBNプロジェクトと共同で行ったAUP(利用規約)に関する調査研究をもとに、研究開発用ギガビットネットワーク、郵政省通信総合研究所APIIテストベッド、APAN、AIII、WIDE等の国際インターネットテストベッドとの相互接続を行って行く過程でインターネットレイヤモデルにおける社会的側面を加えた新規モデル提案の必要性を検討した。調査の結果、現在の1)ネットウークの目的、2)技術的基盤に関する情報、3)ユーザへの課金の有無を含む接続の際の要求事項、4)帯域割り当てや各種トラフィックの取扱いなどの規則、5)ネットワークのモニター方法、6)バックアップシステムなどに関しての周知の必要性、プロジェクト範囲についての定義が明瞭でない等の問題が示唆され、従来のネットワークレイヤモデルにポリシーを加えた新規層構造を検討した。
著者
三神 美和 小山 千代 大久保 つる 村田 みどり 重田 帝子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, pp.923-923, 1958-12-25

東京女子医科大学学会第89回例会抄録 1958年5月30日(金)午後2時30分 東京女子医科大学臨床講堂
著者
遠山 緑生 白鳥 成彦 大久保 成 木幡 敬史 和泉 徹彦 田尻 慎太郎
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.67-88, 2012-03-20

嘉悦大学では、デジタルネイティブ世代へのICT リテラシー教育内容を再検討し、2010 年度からの新カリキュラムの主要科目としてICT スキルズ・ICT ツールズ・ICT メディア・ICTコモンズの4 科目を開講した。この4 科目は「デジタルネイティブ世代を意識した、コンピュータ<で>教えるICT 教育」をコンセプトとする。4 科目全体の目標は、いわゆる初年次教育の一環として、PC やネットの利用をきっかけとしつつ、広く知的生産において必要とされるリテラシーの育成と、知的生産を通じたコミュニケーションの経験を積んでもらうことにある。ICT を活用した情報の<入力-編集-出力>という一連のプロセスを標準形とし、これを4 科目それぞれの特色を持つ様々な形のプロジェクト課題として実践する。本論文ではこれらの科目に関して、その概要と目標を述べるとともに、現在の科目編成に至る過程で行われた議論をまとめ、紹介する。