著者
福田 豊 畑瀬 卓司 佐藤 彰洋 中村 豊 和田 数字郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-53, no.19, pp.1-7, 2021-05-06

IEEE 802.11ax は稠密環境での実効スループット特性の向上が図られており,講義棟など AP (Access Point) 密度が高い環境を含むキャンパス無線 LAN で通信特性の向上が期待できる.一方で安定した運用のためには,総スループット特性を考慮したチャネルボンディングの活用範囲や,後方互換性による旧規格との混在時の通信特性を明らかにする必要がある.そこで本研究では複数台の端末を準備し,異なるチャネル幅や旧規格との混在時におけるスループット特性を iperf3 を用いて計測し,キャンパス無線 LAN で IEEE 802.11ax を効果的に運用していくための知見を明らかにする.実験の結果,チャネルボンディングは同時接続端末数が 2,3 台程度と少なく,電波干渉の影響も低い場合に有効であること,また,IEEE 802.11n 端末が 1 台混在すると総スループット特性は 100 Mb/s 以上低下するため,対策が必要であることがわかった.
著者
福田 豊 中村 豊 佐藤 彰洋 和田 数字郎 岩崎 宣仁
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.41-48, 2020-11-26

本学は 2019 年 9 月に全学セキュアネットワークを更新した.このうち無線 LAN システムの更新は,学内アンケートから得られた要望と,利用動向調査 [13] から抽出した 5 つの改善点に基づいて実施した.具体的には(1)平均利用端末数の増加を見越したAPの増設,(2)稠密環境を考慮した IEEE 802.11ax[4] 対応機種の導入,(3)トラフィック増加に備えた有線側の増速,(4)講義に直接関係しないトラフィック制御,(5)利用動向に基づく AP 機材選定である.この更新により,AP は更新直前の 368 台から約 1.3 倍増加し 470 台となった.本稿ではこの改善点を元に行った具体的な更新内容と,2019 年度の利用動向について述べる.続いて導入前後の利用状況を比較して,実施した改善策の効果を検証し有効性を明らかにする.
著者
佐藤 彰准 宮尾 知幸 船津 公人
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第43回ケモインフォマティクス討論会
巻号頁・発行日
pp.1A04, 2020 (Released:2020-11-29)
参考文献数
7

定量的構造活性相関(QSAR)と定量的構造物性相関(QSPR)モデルは、化学構造から生物活性や分子物性を定量的に予測する。通常、分子構造のトポロジカル情報が利用されている(2次元分子表現、2D記述子)。しかし、分子は三次元空間に存在するため、構造情報が重要であると考えられる。多様な化合物に適用可能な3次元分子表現(3D記述子)として、被験分子と参照分子との類似性を示す方法が提案されている。本研究では、この3D記述子をQSAR/QSPRモデリング(回帰タスク)に導入した。さらに、3D記述子の2D記述子と比較し、訓練データの多様性の観点から、3D記述子のメリットを検討した。その結果、量子力学に基づく物性予測では、3D記述子の方が2D記述子よりも優れていることがわかった。また、特定の生物学的標的に対する低分子の活性を予測する課題では、訓練データやテストデータの多様性に関わらず、2種類の表現法による性能の差に一貫した傾向は見られなかった。
著者
福田 豊 中村 豊 佐藤 彰洋 和田 数字郎
出版者
情報処理学会
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.636-656, 2020-07-15

本学では2014年9月に全学ネットワークの更新を行い,IEEE802.11acに対応した機材の導入を行った.導入直後のAP(Access Point)数は253台であったが,建屋改修時や他部局リプレース時に講義室等を中心に増設し,2019年度までに368台となった.しかしこの5年間で無線LANの運用環境は大きく変化しており,次の更新に向けて無線LAN環境の増強策を検討するためには,既存無線LANの利用動向調査が必要である.そこで本稿では2014年9月から2018年度末までの無線LAN利用動向について調査し,更新に向けた知見を得たので報告する.
著者
佐藤 彰彦
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第41回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.MS3-2, 2014 (Released:2014-08-26)

1988年に塩野義製薬 医科学研究所が発足し,抗ウイルス薬研究を開始した.抗HIV薬研究の中で,我々が見出し,臨床試験入りした化合物として,NNRTI(非核酸系逆転写酵素阻害剤)のS-1153(Capravirine)をはじめとして,多くのINI(インテグレース阻害剤)を見出した. 抗HIV薬では,薬剤を長期に投与することから,薬剤耐性ウイルスの出現を克服することが最重要課題であり,耐性の出現メカニズムを詳細に研究し,その基礎研究を基にした創薬をすることが必要である.S-1153(Capravirine)の研究・開発時から,既存の抗HIV薬の耐性プロファイリングから,耐性ウイルスの克服を目標にした研究を続けてきた.我々は,安定して耐性ウイルスを分離する方法を見出し,このin vitroでの培養手法を用いることで,臨床試験と同じ耐性ウイルスが分離できることがわかった. この手法を用いて,薬剤耐性ウイルスの出現機構を考察したところ,耐性ウイルスの出現時期,頻度,変異部位は,ウイルスの変異率,変異ウイルスの増殖性,薬剤の抗ウイルス効果(選択性)に依存しており,薬剤濃度を高く維持できれば,耐性ウイルスの出現を抑えることができることを理論的に証明し,ウイルスの耐性出現をコントロールできるノウハウを習得した.この理論から,既存の耐性変異に対して活性が低下しない化合物を目標にして,多数の骨格をデザインし,長期培養しても高度耐性ウイルスが分離できない優れた特徴を持つ化合物群を見出した. 我々は,抗インフルエンザウイルス薬の研究も進めてきており,インフルエンザウイルスのin vitro試験での耐性ウイルス出現過程は,HIVと同じ傾向であるが,急性感染症であるインフルエンザ感染の場合は,耐性ウイルスに対するin vitroとin vivo効果は,HIVとは異なり,必ずしも一致しないことがわかってきている.各ウイルスの耐性出現理論について紹介したい.
著者
谷地舘 藍 佐藤 弘二 佐藤 彰 薮上 信 小澤 哲也 小林 伸聖 中居 倫夫 荒井 賢一 Ai Yachidate Koji Sato Akira Sato Shin Yabukami Tetsuya Ozawa Nobukiyo Kobayashi Tomoo Nakai Arai Ken Ichi
雑誌
【A】基礎・材料・共通部門 マグネティックス研究会
巻号頁・発行日
2010-12-16

センサ素子全体を薄膜プロセスにより作成した伝送線路型薄膜磁界センサを試作した。アモルファスCoNbZr薄膜とコプレーナ型伝送線路を組み合わせ、被測定磁界に対するキャリア信号の位相変化を検出対象とする磁界センサを製作した。試作した磁界センサのインピーダンスおよび位相変化を測定し、その結果を報告する。
著者
佐藤 彰
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.113-115, 2016 (Released:2016-04-15)
参考文献数
12
被引用文献数
1 4
著者
家治川博 佐藤彰洋
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.465-466, 2013-03-06

本稿では外国為替市場で取引される通貨ペアに注目し、日足の交換レートからそのボラティリティを予測する。予測に際し、過去の分散の値だけでなく、人間の興味や関心が定量的に得られるgoogleの検索履歴やインターバンクでの通貨ペアの取引回数など、いくつかの指標を組み込んだ回帰モデルを用いる。さらに尤度比検定を再帰的に用いて、時系列データを適切な箇所で区切ることで、回帰モデルの精度向上を試みる。尤度比検定を再帰的に行う際の停止条件や、回帰モデルに取り入れる指標を決定する方法について議論を行い、シミュレーションでその効果を調べる。最後に現実のデータに対して提案手法でバックテストを行い、予測の精度を調べる。
著者
中村 豊 佐藤 彰洋 福田 豊 和田 数字郎
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.42-49, 2017-11-30

九州工業大学では 2006 年 4 月に P2P アプリケーションを用いた著作権違反や不正なソフトウェアダウンロードに起因する情報セキュリティ ・ インシデントの全学的な対応を目的として,全学情報基盤室が設置された.また現場での対策組織とは別に,国立情報学研究所が公開している高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規定集を元に,本学情報セキュリティポリシー作成 WG によるインシデント対策フローの整備を行った.2013 年には,戸畑,飯塚,若松各キャンパス毎に行われていたネットワーク整備,管理業務を一体的運用に変更し,また情報セキュリティ対策強化を目的として全学情報基盤室を発展的に改組し,情報基盤機構情報基盤運用室を設置した.本報告では,主に情報基盤運用室がこれまで実施してきた九州工業大学における情報セキュリティ対策について報告する.
著者
技術ジャーナル部会 秩父 邦夫 深澤 信之 堀内 美穂 小林 京子 江口 隆 西脇 徹 岡本 二彦 佐藤 彰 野崎 淑之 松井 総子 今井 達朗 永吉 俊行 坂田 道隆 尾崎 与志也 石川 真理子 高田 昇 大江 英之 後藤 康之 荻野 慎次 木村 基 山本 亮太 吉良 昭道 技術ジャーナル部会
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.185-189, 2010
参考文献数
3

技術ジャーナル部会は,2010年3月現在,13の企業・団体の技術機関誌(技報)編集者からなり,各メンバーが輪番制で幹事を担当し,編集業務上の問題点や課題を活動テーマに掲げて討議を行うことで,互いに編集業務への知識を広げ,理解を深めるべく活動を行っている。本稿では,最初に当部会の概要を紹介し,次に活動内容の紹介として,メンバーが高い関心を示した最近の活動テーマ4件について具体的に説明し,最後に当部会の設立の経緯と,活動の変遷をインターネット普及前後に分けて紹介する。技報編集者は,自社の技術成果が分かりやすく正確に伝えられているかに意を注ぎながら編集作業を行っている。本稿が技報編集者の一助となり,また,当部会の活動に関心をお持ちいただく端緒となれば幸いである。
著者
江藤 敏治 弘野 修一 永田 賢治 加藤 順也 堀 剛 井戸 章雄 林 克裕 坪内 博仁 小野寺 誠 阿部 弘一 宮坂 昭生 川上 格 佐藤 彰宏 坂下 佳子 岩井 正勝 遠藤 龍人 滝川 康裕 鈴木 一幸 佐藤 俊一 鈴木 千衣子 内田 耕一 弘中 孝治 萱野 幸三 増原 昌明 坂井 田功 沖田 極 関山 和彦 井上 和明 与芝 真 半田 宏一 樋口 大介 井上 和明 関山 和彦 与芝 真 松原 寛 道堯浩 二郎 山内 雄介 井内 英人 長谷 部昌 山本 和寿 井上 愛 堀池 典生 恩地 森一 中西 崇 東俊 宏 狩山 和也 山野 智子 辻 孝夫 川口 光彦 糸島 達也 品川 克至 乾 あやの 小松 陽樹 松本 浩 茂木 陽 宮川 芳宏 藤沢 知雄 上本 伸二 猪股 裕紀洋 田中 紘一 平松 活志 橋本 悦子 谷合 麻紀子 野口 三四朗 長谷 川潔 林 直諒 次田 正 高崎 健 中島 一朗 渕之上 昌平 古川 博之 岸田 明博 大村 孝志 松下 通明 藤堂 省 藤田 美悧 清水 道夫 橋倉 泰彦 三田 篤義 窪田 達也 三輪 史郎 池上 俊彦 寺田 克 宮川 眞一 川崎 誠治 君川 正昭 渕之上 昌平 春口 洋昭 唐仁原 全 中島 一朗 阿岸 鉄三 白髪 宏司 伊藤 克己 高崎 健 橋本 悦子 林 直諒 田中 紘一 上本 伸二 猪股 裕紀洋 阿曽沼 克弘 江川 裕人 藤田 士朗 木内 哲也 林道 廣 田中 紘一 石井 邦英 古賀 郁利子 神代 龍吉 草場 信秀 佐田 通夫 坂本 照夫 加来 信雄 森岡 千恵 菊池 英亮 松尾 英城 中谷 吉宏 豊川 泰勲 富永 謙太郎 山尾 純一 福井 博 福田 邦明 安部井 誠人 遠藤 憲一 本橋 歩 正田 純一 松崎 靖司 田中 直見 古坂 明弘 高橋 正明 平本 淳 白浜 圭吾 永山 和男 田中 照二 Yusufu Youlutuz 松井 淳 持田 智 藤原 研司 小畑 達郎 中島 千種 岡山 昌弘 大野 研而 宮下 智之 田村 明彦 絵野 沢伸 鈴木 盛一 雨宮 浩 青木 達哉 小柳 泰久 山際 健太郎 川原田 嘉文 八木 真太郎 飯田 拓 横井 一 垣内 雅彦 足立 幸彦 飯田 拓 田端 正己 町支 秀樹 横井 一 川原 田嘉文 東口 高志 今井 俊積
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.189-198, 1999
著者
佐藤 彰洋 中村 豊 池永 全志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.346, pp.73-78, 2011-12-08

SSH総当り攻撃による被害は深刻さを増していることから,管理者にとって,その攻撃への対策は急務である.従来,管理者は,アクセスログやトラフイックから得られる情報を元にSSH総当り攻撃の発生を検出してきた.しかしながら,前者は,ネットワークに存在する全てのサーバのアクセスログを確認することは困難である.また,後者は,攻撃による被害の有無を把握できないことが問題となる.このような問題を解決するため,本稿では,フローの特徴に基づくSSH総当り攻撃検出手法を提案する.実験の結果,提案手法により通常の通信と総当り攻撃に加え,攻撃による被害の有無を高精度で識別できることを確認した.
著者
黒部 利次 今中 治 佐藤 彰
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.30, no.329, pp.200-205, 1981-02-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
3

A study has been conducted to calculate theoretically the impact fracture strength of Japanese paper on the basis of the orientation of its constituent fiber. The impact strength of paper is known to be defined as the energy which can be aborbed in the paper until its rupture during impact loading. The theoretical analyses have shown that the impact strength of Japanese paper is dependent upon the cut direction of specimen sheet; the magnitude of impact strength is the greatest in the cross direction of paper which is normal to the machine direction and decreases gradually with deviating from the cross direction of paper, while the minimum is seen in the range of the cut direction of 50 to 60 degrees. The theoretical predictions were supported by the results of experimental measurements of Haku-Uchi Gami (Japanese paper).