著者
加藤 則人
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.1414-1415, 2018 (Released:2018-12-13)
参考文献数
13
著者
松田 岳士 近藤 伸彦 渡辺 雄貴 重田 勝介 加藤 浩
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S44122, (Released:2020-08-28)
参考文献数
8

本研究の目的は,大学生の履修科目選択支援システムの改善を目指す評価の結果を検討し,表示内容の理解度や,システム利用の効果を確認することを通して,追加の機能開発や改善に寄与する示唆を得ることである.4大学から51名の学生が参加したヒューリスティック評価の結果,学生の多くは表示内容をおおむね理解できたと考えており,システムの有用性も認めていたことが示唆された.また,自らの弱点である能力を獲得することを促進する効果や,学生自身の自己管理学習レディネスや獲得したい能力に応じた科目選択に導く効果がみられた.一方で,ユーザビリティを損なう表示内容や,理解度が低い用語があることが指摘され,改善の余地が示された.
著者
加藤 征史郎 土井 守 楠 比呂志
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

世界自然保護連合が危急種に指定し、ワシントン条約では付属書Iに記載されるチーター(Acinonyx jubatus)は、ネコ科の野生動物の中では飼育下での自然繁殖が難しいと言われている。本研究の目的は、家畜などで確立された種々の研究手技を用いてチーターの飼育下個体の繁殖生理を明らかにするとともに、その人工繁殖技術を開発することにある。姫路セントラルパーク、姫路市立動物園、群馬サファリバーク、アドベンチャーワールドおよび浜松市動物園などの協力のもと、雄19頭、雌19頭,合計38頭のチーターを材料に用いて、当該研究期間に得られた主な研究成果は以下の通りである。1. チーターの精液性状は劣悪で、特に形態異常精子率が高いことが判明した。2. 精子の先体染色法にはナフトールイエローS・エリスロシンB染色が適当であった。3. 精子の保存用希釈液には、TEST-yolk液が米国で使用されているラクトース液(PDV)よりも好適であった。4. 雌の血中プロジェステロンは、9〜12週間隔で周期的に変動することを明らかにした。5. 妊娠判定に、腟スメア検査が有用である可能性を示唆した。6. 卵胞発育と排卵の誘起に、PMSGとhCGの投与が有効であることを、腹腔鏡下での観察により明らかにした。7. 子宮角内への精子注入カテーテルの非外科的経腟挿入を試みたが、子宮頸管より奥への挿入は物理的に困難であった。8. 卵核胞期の未熟卵母細胞は、低率ながら第一成熟分裂終期まで体外成熟できる可能性が示唆された。
著者
金子 義弘 加藤 宗規
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100178, 2013

【はじめに、目的】ハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)は安価で簡便な筋力測定方法である一方,膝伸展筋力など高い筋力値を測定する場合においては,徒手による固定方法では検者間による測定誤差が生じる可能性がある.この欠点を補うため,徒手に代わり運動を固定する固定用ベルトを使用した計測方法が考案され,先行研究では同一日でのtest-retest再現性について,若年および高齢健常者,脳血管疾患患者において良好な結果であったことが報告されている.しかし,運動器疾患を有する患者における再現性については報告されていない.そこで,本研究では,大腿骨近位部骨折術後の入院患者における本法のtest-retest再現性を検討するとともに,膝伸展筋力値による病棟内杖歩行自立のカットオフ値について検討した.【方法】対象は,大腿骨近位部骨折にて当院入院中で重度な認知症状がなく,免荷指示やその他の影響する疾患を有さない76名(女性60名,男性16名)である.内訳は,平均年齢80歳(55-97歳),平均体重46.7±10.3kg,手術内容は全人工関節置換術1名,人工骨頭置換術41名,骨接合術34名,手術から計測までの平均日数は26.5±8.4日であった.骨折に至った転倒原因は不明だが,計測時の移動能力は病棟内杖歩行自立以上が31名,杖歩行監視以下が45名であった.大腿四頭筋筋力の測定は椅子座位でアニマ社製等尺性筋力測定器 μTas MF-01を使用した.測定にあたり,被検者は体幹をベッドと垂直にして座り,両側上肢は体側両脇に位置して手をベッド面につき体幹を支持した.そして,パッドを含めセンサーを面ファスナーで被検者の下腿遠位部前面で足関節内果上縁の高さに固定し,さらに固定用ベルトでセンサーおよび下腿をベッド脚に固定した.測定肢の膝窩に折りたたんだバスタオルを入れ,測定時に大腿が床面と水平になるようにしたとともに,膝関節が90°屈曲位になるようにベルトの長さを調節した.等尺性膝伸展筋力は,5秒間の最大努力中における最大値として,健側および患側について各3回実施した.そして得られた結果から,3回の測定における再現性について,級内相関係数[The intraclass correlation coefficient;以下,ICC]と対応のある因子の一元配置分散分析により検討した.また,3回の最大値を採用した膝伸展筋力体重比を算出し,Receiver Operatorating Characteristic curveを用いて膝伸展筋力体重比による病棟内杖歩行自立のカットオフ値を検討した.なお,危険率は5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】対象者や家族には,研究の目的と方法,およびデータの管理と使用について書面を用いた説明を行い,同意を得た.【結果】膝伸展筋力測定の結果,健側の平均値(±標準偏差)は,1回目12.6±7.6 kgf/kg,2回目13.6±7.8 kgf/kg,3回目13.6±7.4 kgf/kg,患側の平均値は1回目7.6±4.3 kgf/kg,2回目8.2±4.3 kgf/kg,3回目8.5±4.4 kgf/kgであり,一元配置分散分析では両側ともに主効果を認めなかった.3回の測定の再現性について,ICC(1,1)の値は,健側が0.944(95%信頼区間;0.920-0.962),患側がICC=0.953(95%信頼区間;0.932-0.968)であった.また,3回の最大値を採用した体重比の平均値は,健側0.30±0.14 kgf/kg,患側0.19±0.08 kgf/kg,両側の平均値は0.24±0.10 kgf/kgであった.体重比による病棟内杖歩行自立のカットオフ値について,健側0.25 kgf/kg(感度0.65,特異度0.80),患側0.17 kgf/kg(感度0.80,特異度0.73),健患平均0.20 kgf/kg(感度0.70,特異度0.79)であった.【考察】固定用ベルトを用いたHHDによる等尺性膝伸展筋力測定は,大腿骨近位部骨折受傷後の入院患者においても,先行研究に報告された若年および高齢健常者,脳血管疾患患者と同様にtest-retestの再現性が高いことが考えられた.また,病棟内杖歩行自立のカットオフ値として今回示された膝伸展筋力体重比は,臨床における病棟内杖歩行自立の検討に関する一指標となると考えられた.【理学療法学研究としての意義】固定用ベルトを用いたHHDによる筋力測定方法は,大腿骨近位部骨折術後患者においても有効であることが示唆された.
著者
加藤 悠 中島 美那子 Kato Haruka Nakajima Minako 日本労働者協同組合連合会センター事業団 特定非営利活動法人ワーカーズコープ 茨城キリスト教大学
出版者
茨城キリスト教大学
雑誌
茨城キリスト教大学紀要. 1, 人文科学 (ISSN:13426362)
巻号頁・発行日
no.45, pp.119-129, 2011

This study attempted to illuminate the relationship to levels of self-esteem and parenting attitudes in mothers with infants. Mothers (N=81) completed the self-esteem scale (10 items) and the parenting attitudes scale (30 items). As a part of the results, the higher group of self-esteem indicated the higher level of parenting attitudes. Other results were that homemaker mothers tended toward lower degree of self-esteem and also indicated lower level of parenting attitudes in comparison with mothers working full-time. Single mothers have lower degree of self-esteem than married mothers with a significant difference. It is well known that children's self-esteem is influenced by mothers' self-esteem. For the purpose of improving mothers' self-esteem and children's self-esteem as well, it is necessary for mothers (especially for homemaker mothers and single mothers) that the burden of childcare is lightened.
著者
瀬川 昂生 有沢 富康 丹羽 康正 加藤 忠 塚本 純久 後藤 秀実 早川 哲夫 中澤 三郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.849-853, 1994 (Released:2008-02-26)
参考文献数
9

入院および外来の患者,延べ387名より胃管にて空腹時に有管法にて分画採取した基礎およびテトラガストリン刺激後のpH0.95からpH6.9までの標本,3206検体を用いて胃液のpHと滴定酸度(mEq/l)との関係について検討した.一定のpHに対応する滴定酸度は一定した値ではなく,かつその変動幅はpHが高いほど大であったが,pHが高くなるとともに酸度は全体として低下し,pH(X)と滴定酸度(Y)との関係の近似式(Y=369.19-424.09X+203.66X2-48.29X3+5.57X4-0.25X5)を求めることができた.また,これにより計算したヒト胃液のpHから酸度(mEq/l)を求める換算表を日常臨床のために呈示した.
著者
中俣 尚己 山内 博之 橋本 直幸 建石 始 小口 悠紀子 小西 円 堀内 仁 森 篤嗣 合田 陽子 加藤 恵梨 澤田 浩子 清水 由貴子 山本 和英
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

2018年7月7日に京都教育大学で第1回ミーティングを行い、作業方針を固めた。以下、「新規コーパス構築」「既存コーパス分析」のそれぞれの作業について順番に実績を述べる。新規コーパス構築では、120ペア、240名の調査協力者を集めることにした。関西60ペア、関東60ペアで、さらに性別でも「男男」「男女」「女女」でバランスをとる。その上で、話題選定班の協力の元、『実践日本語教育スタンダード』を元に15の話題を選定し、各5分ずつの談話を録音することにした。調査に先立ち、協力者への説明や、同意の取り方、さらには指示の出し方など細かいプロトコルを定め、共有した。2018年度は120ペアのうち55ペアの録音を完了し、ほぼ半分の録音が完了した。2019年10月に全作業を完了する予定である。既存コーパス分析では、名大会話コーパスの全てのファイルを目で読み、『実践日本語教育スタンダード』をベースに話題の分割を行うことにした。プレ調査の結果、各ファイルにつき3名の作業者を当てることが妥当と判断した。分割のための書式を定め、結果を機械分析班が作成したプログラムで加工し、その後対面ですり合わせ作業を行う。全129ファイルを4分割して作業を進めることにした。現在、分割の作業進捗度は75%程度であり、全体の25%については2019年3月にすり合わせの作業を実施した。なお、代表者は全ファイルの作業をすでに終えている。作業の完了は2019年9月の見込みである。
著者
加藤 元嗣 浅香 正博
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.10, pp.2614-2620, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Helicobacter pylori(H. pylori)は生涯に渡って胃粘膜に感染して胃炎を惹起する.慢性胃炎を背景として胃・十二指腸潰瘍,胃癌などの様々な上部消化管疾患が起きる.胃癌は組織型を問わずH. pylori感染粘膜から発生することがほとんどである.高度の萎縮,腸上皮化生,体部胃炎では分化型胃癌が,非萎縮や全体胃炎では未分化型癌の発生が高く,背景粘膜の炎症や萎縮の程度によって,胃癌リスクが異なる.動物実験ではH. pylori除菌が胃癌発生を抑制することが認められ,除菌を早期に行う方が胃癌予防の効果は強い.中国でのH. pylori除菌による無作為二重盲検比較試験では,除菌は胃癌発症を抑制しないとの結果であった.しかし,胃癌の内視鏡的切除後の異時性多発癌をエンドポイントとした無作為化試験がわが国で行われ,H. pylori除菌によって有意に異時癌の発症が抑制された.H. pylori除菌は胃癌の発育進展を抑制すると推測できる.胃癌撲滅のために,H. pylori除菌を基本に据えた施策を早急に計画するべき時期に入ったといえる.