著者
加藤 竜哉 後藤 真 Tatsuya Kato Makoto Goto
出版者
桜の聖母短期大学
雑誌
桜の聖母短期大学紀要 (ISSN:03868168)
巻号頁・発行日
no.39, pp.25-41, 2015-03

The present article describes a method for enhancing peer collaboration and active participation among college students through an alternative Co-Active Poster Session( C.A.P.S.) in an educational setting. The authors set four criteria to define an "effective" peer collaboration-focused poster session: It minimizes the necessity of creating a neatly designed poster which often requires time-consuming preparation; It reduces a presenter's emerging emotional pressure by liberating him/her from having to give a well-organized speech in front of an audience; It allows the audience to ask questions anytime during the session without hesitation; It enhances the dynamics of continuous discussion among all the participants. Three different kinds of educational workshops were conducted in 2014 to compare C.A.P.S. with traditional, presentation-focused poster sessions. The qualitative review of 116 participants' written reflections suggested that C.A.P.S. met all four of the criteria listed above and showed the potential of this co-active learning method.
著者
森 朝美 岩本 珠美 鄭 継華 西田 由香 杉内 香予 加藤 秀夫
出版者
県立広島大学
雑誌
県立広島大学人間文化学部紀要 (ISSN:13467816)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.27-32, 2007

小・中学生の心身は年毎に著しく発達する。心身の健全な発達において、睡眠、食事、排便などの基本的な生活習慣が重要な役割を果たしている。生活習慣と身体状況の相互関係を検討するために、広島県北の小・中学生を対象に実態調査研究を行った。また、同じ調査を気候条件の異なる時期に実施し、生活習慣と身体状況の相互作用と季節的な変化についても検討した。就寝時刻は学年とともに遅くなる傾向がみられた。夜更かしは朝食の欠食の原因となり、排便習慣へ影響を与えた。体脂肪率や血中ヘモグロビン、排便習慣には季節的な変化がみられた。また、朝食の欠食や睡眠不足は体脂肪率を増加させやすく、肥満のリスクを高めることが示唆された。
著者
加藤 剛平 田宮 菜奈子 柏木 聖代 赤坂 清和
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.17-26, 2011-02-20

【目的】地域在住要介護者等の外出頻度に関連する環境因子を横断研究により検討する。【方法】通所リハビリテーション利用者(77名)を対象にした。多重ロジスティック回帰分析を用いて,外出頻度が低い状態に関連する利用者の基本属性および環境因子を探索した。一週間の外出頻度を従属変数とし,性別,年齢,疾病の種類,日常生活活動能力,利用施設,一週間の通所リハビリテーション利用日数,環境因子を独立変数とした。環境因子は,Home And Community Environment(HACE)日本語版を用いて評価した。【結果】地域の障害の多さを示すHACE日本語版の地域移動性得点が高いことは,一週間の外出頻度が通所リハビリテーションの利用を除くと「まったく外出しなかった(調整オッズ比[95%信頼区間]:8.84[1.80-67.02])」と独立に関連した。また,通所リハビリテーションを外出頻度に含めた二次的分析でも同様の結果が得られた。【結論】地域の物的障害が多いことは,地域在住要介護者等の低い外出頻度に関連する環境要因として重要である。
著者
杉原 伸幸 松崎 益徳 加藤 由紀子
出版者
The Japan Geriatrics Society
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.403-410, 1992
被引用文献数
1

目的: 高齢者において, 骨カルシウム代謝が非炎症性の大動脈弁石灰化 (AVC) に関与しているか否かを検討した.<br>方法: 70・80歳代高齢者 (男性49例, 女性140例, 81.0±4.4歳) を対象に, 断層心エコー図により僧帽弁輪石灰化 (MAC) (-) 群とAVC (-) (C群), MAC (-) のうちAVCが一冠尖石灰化群 (A1群), 二冠尖石灰化群 (A2群), 三冠尖石灰化群 (A3群), およびAVC (+) とMAC (+) 群 (AM群) の5群に分類した. 骨量は腰椎CT検査に骨量ファントム (中外製薬, B-MAS) を用い海綿部骨量 (BMC: mg/cm<sup>3</sup>) を計算した. 血液検査は血清カルシウム, 血清リン, 副甲状腺ホルモン, カルチトニン, オステオカルシンを測定した.<br>結果: 男性において, BMC値は群間に有意な差異をみなかった. 女性において, BMC値はA3群がA1, A2群に比べ低値であったが, A1, A2, A3群ともにC群との間に有意な差異がなかった. 一方, BMC値はAM群がC群に比べ, 有意に低値であった (C群48±35 vs AM群29±24mg/cm<sup>3</sup>; p<0.05). 血液結果は男女とも群間に有意な差異をみなかった.<br>結語: 高齢者でのAVCは, 男女ともMACと比べ骨粗鬆症との関連が弱く, 主に他の要因 (おそらく圧負荷やストレスなど) の関与が考えられ, 血液因子の明確な関与も証明されなかった.
著者
日暮 聡志 奈良 貴幸 松山 博昭 細谷 知広 門岡 幸男 加藤 健
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.75-80, 2012

近年,肝臓における脂肪蓄積は異所性脂肪として注目されており,MSに関連する病態の発症に深く関わることが知られている。一方,チーズがMSに対して保護的な作用を示すことが種々の研究により明らかになってきている。しかしながら,チーズが肝臓の脂質代謝に及ぼす影響についてはほとんど知られていない。そこで,市販のゴーダタイプのチーズを,高脂肪かつ高コレステロールの飼料を投与した脂肪肝のモデルであるラットに28日間経口摂取させ,肝臓での脂肪蓄積に及ぼす効果を調べた。その結果,チーズの摂取により血清コレステロール濃度が低下し,肝臓の重量やトリグリセリド量,コレステロール量が減少した。また,チーズの摂取により糞中の脂質排泄量が増加した。したがって,チーズを経口摂取することにより,高脂肪,高コレステロール摂取に起因する脂肪肝を予防することができる可能性が示唆された。
著者
井野 英文 猿田 和樹 加藤寧 根元 義章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.280-289, 1997-02-15
被引用文献数
13

手書き郵便宛名の高精度な認識には 文字切出し 個別文字認識 郵便宛名辞書を用いた知識処理が必要になる.従来 これらの処理を組み合わせた手法が主に報告されているが そのほとんどの場合 単一の筆記具によって書かれた文字を対象としている.文字の平均的な線幅(以下 ストローク幅)がほぼ一定の湯合 接触.入込み文字に対処する手法として 射影ヒストグラムに対し 実際的に求めた闘値により切出し位置を決定する手法が有効であった.しかし 実際の郵便宛名には 筆・サインペン・ボールペン等 様々なストローク幅の文字が存在し これらの手法をそのまま適用するには限界があると考えられる.本論文では 筆記具に依存しない切出し手法として ストローク情報に基づく切出しアルゴリズムを提案する.提案法は ストローク幅 水平方向走査時の文字ストローク交差回数および射影ヒストグラムの変化量という文字ストロークに関する3つの情報を効果的に組み合わせることにより 切出し候補位置を適切に決定する手法である.認識実験では 郵政研究所が配布した手書き宛名サンプル画像を用いて提案法の有効性を示す.また 切出し部に関する評価実験では 提案法が従来法より優れていることを示す.In handwritten address recognition, it's important to segment characters correctly. Conventional methods mainly used fixed threshold to segment characters from handwritten address image. The problem of those methods is that they can not cope with variable stroke width of handwritten characters. In this paper, we propose a new algorithm in which adaptive threshold is used depending on the stroke information of character image. As a result, this algorithm obtained a high recognition rate for the test samples, distributed by Institute for Posts and Telecommunication Policy, MPT.
著者
崔 暁 加藤 ゆうこ 佐藤 靜治 須藤 鎮世
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.333-337, 1996-04-25

哺乳類の性決定遺伝子はSRY(ヒト)/Sry(動物)であるといわれるが,我々はウシのSry遺伝子をウシのゲノムライブラリーからクローニングし(本誌,66,994-1001,1995),また,FISH法によりY染色体長腕の末端にマッピングした(本誌,66,441-444,1995).PCR法によりヒツジおよびヤギのSry遺伝子の一部(HMGボックス)はウシのSry遺伝子と相同性が高いことが判明したので,ウシのSry遺伝子を用いてヒツジおよびヤギの染色体に対するFISH法を行った,ヒツジ(メリノ種)の染色体は出生直後死亡した雄の肺由来の培養細胞から,ヤギ(ザーネン種)の染色体は雄の血液細胞を培養して得た.その結果,ヒツジではY染色体の長腕に,ヤギでは同じく長腕の末端にマッピングされた.両種ともにY染色体は短く,ヒツジSryの絶対距離は末端に近いといえる.SRY/Sry遺伝子はヒトやマウスでもY染色体の末端またはその近傍(ともに短腕上)にある.精子形成に関与するといわれるZFY/Zfy遺伝子もヒトおよびマウスでSRY/Sryの近傍にあるが,ウシ,ヒツジ,およびヤギでも末端近くに位置する(未発表).マウスのH-Y抗原遺伝子はやはりZfyの近くに位置する.これらのことから,相同の染色体対からY染色体が進化する過程で,染色体内組換えや欠失により,機能を有する遺伝子はY染色体の末端へ追われたものと想定される.
著者
加藤 みゆき 長野 宏子 大森 正司
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.737-740, 2010-11-15 (Released:2013-07-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

The distribution method and consumption of tea products (except green tea) in Vietnam were studied. Fresh tea leaves are distributed in bundles like vegetables in South Vietnam, while in Hanoi, North Vietnam, fresh tea leaves are put into baskets and sold. Che xanh fresh tea leaves are infused by hot water together with ginger to serve for drinking. It presents a cool feel, although having some grassy smell.
著者
矢作 榮一郎 赤坂 江美子 加藤 正幸 生駒 憲広 馬渕 智生 田宮 紫穂 小澤 明
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.74, no.6, pp.599-603, 2012
被引用文献数
1

症例 1 : 62 歳,女性。1990 年頃から顔面,前胸部に皮疹が出現した。臨床および病理組織学的所見から,汗管腫と診断した。サリチル酸ワセリン,活性型ビタミン D<sub>3</sub> 誘導体,アダパレンのそれぞれの外用により臨床的治療効果を比較した。そのうち,アダパレン外用部位では,約 4 週間後に皮疹の平坦化と個疹の減数を認めた。症例 2 : 70 歳,女性。2009 年頃から外陰部に皮疹が出現した。徐々に個疹は増数し,疼痛が出現した。臨床および病理組織学的所見から,汗管腫と診断した。ステロイド外用療法では改善がなく,アダパレンの外用療法を試みた。その結果,皮疹の平坦化と疼痛の改善を認めた。両症例で外用療法開始約 1 ヵ月後に再度生検を施行したところ,病理組織学的に管腔構造の減少を認めた。汗管腫に対する治療の一つとして,アダパレン外用療法の臨床的有用性が示唆された。
著者
内田 吉文 本多 和彦 吉村 藤謙 間瀬 肇 加藤 英紀 片山 美可 米澤 泰雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1366-I_1370, 2011 (Released:2011-11-09)
参考文献数
7

In the Ise Bay, there is a problem of drifting debris. This study examines the validity to use an Artificial Neural Network (ANN) for the prediction of collection position of the drifting debris. The ANN model predicting the positions of debris generation and debris accumulation is constructed by checking suitable input data and ANN parameters and transfer function. The resulting ANN gives good predictions: 1) The fit ratio of the drifting debris generation positions is 83%; 2) The fit ratio of drifting debris accumulation positions is more than 50%; and 3) In front of Yokkaichi city and southward of Centrair (The central Japan International Airport) are the main places where drifting debris gathers.
著者
武田 維倫 糟谷 浩一 福冨 則夫 土居 隆秀 室井 克己 加藤 公久 室根 昭弘 佐藤 達朗 花坂 泰治 長尾 桂#北村 章二
出版者
[栃木県水産試験場]
雑誌
栃木県水産試験場研究報告 (ISSN:13408585)
巻号頁・発行日
no.45, pp.3-12, 2002-03 (Released:2013-10-08)

栃木県中禅寺湖では、平成7年に密放流によると思われるコクチバス(Micropterus dolomieu) が県内で初めて確認された。本種は北米原産の肉食魚であり繁殖力が強く、さらには冷水域や河川にも生息可能であることから我が国の内水面漁業や在来種に悪影響を与える事が懸念されている。そこで本種の効果的な駆除方法を確立することを目的として、平成7年から平成12年の間、毎年4月から9月にかけて本種の生態調査と駆除方法の検討を行った。期間中に捕獲したコクチバスは96尾、確認した産卵床は46個であった。捕獲方法の内訳は水中銃で33尾、地曳網で31尾、巻網で22尾、釣りで9尾、刺網で1尾であった。また、実際に産卵が行われた産卵床は10個であった。年度毎にみると、捕獲尾数、産卵床確認数ともに平成8年が最も多かった(42尾、18個)が、平成12年には捕獲尾数1尾、確認された産卵床数1個のみとなり駆除の効果が表れているものと思われた。捕獲魚の胃内容物のうち最も多く確認されたのはヨシノボリ(Rhinogobius sp. )とスジエビ(Palaemon paucidens)であったが、漁業対象種であるヒメマス(Oncorhynchus nerka)及びホンマス(Oncorhynchus sp. )の稚魚も発見された。コクチバス及びその産卵床は水温が12℃以上になる5月下旬から確認され始め、産卵床は水深1.3~4mの範囲で付近に障害物のある遠浅の砂礫地につくられる例が多かった。以上の結果から、中禅寺湖では水温12℃以上になる期間中に地曳網、巻網、水中銃を地形に合わせて使い分けて駆除を行うのが効果的であると考えられた。