著者
長谷部 孝毅 堀 龍介 児嶋 剛 岡上 雄介 藤村 真太郎 鹿子島 大貴 田口 敦士 庄司 和彦
出版者
公益財団法人 天理よろづ相談所 医学研究所
雑誌
天理医学紀要 (ISSN:13441817)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.50-51, 2020-12-25 (Released:2020-07-17)

【目的】顔面神経麻痺疾患において,予後予測,治療効果判定のために正確な評価が必要である.誘発筋電図(electroneurography; ENoG)などの電気生理学的評価方法の他に,柳原法などに代表される顔面各部位の動きを評価し,その合計で麻痺程度を評価する主観的評価方法が簡便であり広く使われている.しかしながら,顔面表情の動きを見た目で評価する方法は複数あるものの,いずれにも共通する欠点として,あくまで主観的評価のため検者間で差異が生じる可能性がある他,各部位は3 段階評価のため,わずかな改善などを点数では評価しきれないという点が挙げられる.それらを解決する方法として,画像解析による評価方法はいくつか報告されているが,解析の手間や装置の問題などから広くは使われていない.一方で,近年米Apple 社の販売するスマートフォン(iPhone X 以降) は,その認証方式として顔認証を用いており,顔面運動を正確に捉えることが可能である.そこで我々は,顔面神経麻痺に対する客観的かつ簡便な評価方法を確立することを試みた. 【方法】iPhone XS を用いて検証した.各顔面の部位の動きを係数化し最大値を取得し,左右の比較を行うことで顔面神経麻痺を評価するアプリを作成した.それを用いて外来受診した顔面神経麻痺患者の評価を行い,主観的評価法との比較,及びENoG,積分筋電図との比較を行った. 【結果】アプリでの評価は既存の主観的評価方法と相関しており,特に頬,鼻翼,口角では強い相関が見られた.また,ENoG では相関関係が見られなかったものの,積分筋電図でも相関が見られた. 【結論】デバイスは一般に普及しているため,臨床応用に向けての素地は整っており,目的としていた客観的かつ簡便な評価アプリは開発出来た.顔面の動きの捉え方は,病態生理に基づきさらなる検証およびアップデートが必要ではあるが,非耳鼻科医,さらに言えば患者本人でも現状評価を行うことができるようになることが期待される.
著者
堀井 茂毅 川口 充康 川本 義海 川上 洋司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
no.22, pp.677-684, 2005

本研究は, 2年余りの運行休止を経て「えちぜん鉄道」として運行再開した地方鉄道に焦点を当て, 鉄道の運行休止・再開が地域にもたらした影響・効果を把握すること, それらを踏まえて今後の利用促進の検討に資する知見を得ることを目的としたものである. 利用者および沿線住民アンケート調査結果にもとづき, 鉄道の運行有一無一有の3つの状況下における人々の交通行動・生活活動, 意識面の変化について分析した結果, 交通手段選択だけでなく, それを通して生活活動面にも多大な影響を及ぼしたこと, 利用者のみならず非利用者に対しても送迎機会の増減や心理面的負荷の増減といった面で影響を及ぼしたこと等を明らかにするとともに, 今後の利用促進に向けてのいくつかの提案を行っている.
著者
吉留 大雅 平井 経太 堀内 隆彦
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6+, pp.53-56, 2017-11-01 (Released:2018-02-20)
参考文献数
8

食肉の加熱調理において,色は焼き加減を判断する重要な指標の一つとして用いられており,加熱調理中の肉色変化の予測および視覚化は,スマートキッチンなどの調理支援技術に大きく貢献する.本研究では,肉色の決定に大きく関与している色素分子,ミオグロビンの熱変性に焦点を当て,加熱による肉色変化を分光ベースで推定するモデルを提案した.また,提案モデルによる肉色変化の結果を可視化するために,時間変化に基づく肉の加熱CGシミュレーションを作成した.提案モデルにおいて,加熱した肉の分光反射率は,ミオグロビンの誘導体3形態および変性ミオグロビンの分光反射率の線形和で表されると仮定した.ミオグロビン各形態の割合は,誘導体3形態および加熱した肉試料の分光反射率をK/S値(吸収散乱係数比)に変換することで導出した.推定モデルによる分光反射率と実測による分光反射率を比較すると,変性前の推定モデルの分光反射率には一部の誘導体の分光的特徴が反映されなかったが,変性が進行すると,推定モデルに各誘導体の特徴が確認されるようになり,肉色も実測値に近くなった.
著者
堀井 俊章
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.85(453)-100(468), 2001-02-15

要旨 : 本研究は青年期における自己意識(感覚,感情など, 自己の内的側面に注意を向ける傾向である私的自己意識と,自己の容貌,言動など,自己の外的側面に注意を向ける傾向である公的自己意識から成る性格要因)と対人恐怖心性との関係を数量的に検討することを目的とした。高校生256名(男子103名,女子153名),大学生271名(男子108名,女子163名)を対象に両概念を測定する質問紙尺度を実施した。統計分析の結果,高校生男子は公的自己意識が概ね対人恐怖心性と無相関であった。すなわち,高校生男子では公的自己意識が必ずしも対人恐怖心性(特に対人恐怖的行動)と関連をもたないことが明らかにされた。しかし,高校生女子と大学生では公的自己意識が対人恐怖心性と有意な正の相関を示し両者の密接な関連性が示唆された。また,大学生では認められなかったが,高校生の私的自己意識は対人恐怖の自意識過剰性と有意な正の相関を示した。両者の関連については,私的自己意識の一側面である,心身の内的感覚や存在感覚に注意を向ける傾向と対人恐怖心性との関連という観点から考察された。 Summary : The purpose of this study was to investigate the relationship between self-consciousness (public and private consciousness) and anthrophobic tendency in adolescents. "The self-consciousness scale" measuring public and private consciousness and "The inventory of negative self-awareness in interpersonal relationships" measuring anthrophobic tendency were administered to 256 senior high school students and 271 college students. The results showed that for female senior high school students and college students, public consciousness and anthrophobic tendency correlated positively, while there was an uncorrelativeness for male senior high school students, and for high school students, private consciousness and part of anthrophobic tendency correlated positively, while there was an uncorrelativeness for college students. These results suggested self-consciousness was partial1y related to anthrophobic tendency.
著者
石原 康成 堀江 翔太 立原 久義
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101316, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】腱板断裂では,上肢挙上の際に,肩甲上腕関節における求心位保持能力の低下と,それに伴う肩甲胸郭関節,胸郭運動の異常が報告されている.したがって,腱板断裂患者に対して理学療法を行う際は,肩甲上腕関節のみならず,肩甲胸郭関節や胸郭にもアプローチする必要がある.しかし,腱板断裂における肩甲骨の位置異常と胸郭運動の特徴については明らかになっていないため,機能評価と効果的に肩甲胸郭関節や胸郭へアプローチする手技の確立を困難にしている.本研究の目的は,腱板断裂における肩甲骨の位置異常と胸郭運動の特徴を明らかにすることである.【方法】対象は,当院で腱板完全断裂と診断され鏡視下腱板修復術を施行された24 名(以下RCT群)(男性14 名,女性10 名,平均年齢69 歳,49 〜 86 歳)と,肩関節に既往のない40 〜60 代の健常者16 名(以下健常 群)(男性8 例,女性8 例,平均年齢51 歳,43 〜 64 歳)である.これら2 群の,上肢挙上に伴う肋骨・胸椎運動と下垂位での肩甲骨の位置を比較し腱板断裂における肩甲骨位置と胸郭運動の特徴を検討した.測定方法は,肩下垂位と130°挙上位の2 肢位で胸部3 次元CTを撮影し,骨格前後像と側面像にて肋骨・胸椎と肩甲骨の位置を評価した.肋骨の動きは,肋椎関節を基準として肋骨先端の上下方向への移動距離を測定した.胸椎の動きは,第7 胸椎を基準として胸椎伸展角度を測定した.肩甲骨の位置は,内外転方向の位置として,脊椎から肩甲骨内側縁の距離(Spine Scapula Distance,以下SSD),挙上下制方向の位置として,肩甲骨下角の高さを,回旋方向の位置として肩甲棘の傾斜を測定した.統計学的検討にはMann-Whitney’s U 検定を使用した.【倫理的配慮、説明と同意】病院倫理委員会の承認を得た上で,本研究の目的とリスクについて被験者に十分に説明し,同意を得た.【結果】RCT群の下垂位から130°挙上位までの肋骨移動距離は,挙上方向へ平均5.8mmであった.最大は第7 肋骨の9.7mmであり,第7 肋骨から離れるに従い移動距離は小さかった.健常群では挙上方向へ平均5.2mmであった.最大は第5 肋骨の9.4mmであり,第5 肋骨から離れるに従い移動距離は小さかった.2 群を比較すると,第9,11 肋骨でRCT群の肋骨移動距離が有意に大きかった(p<0.05).すなわち,腱板断裂により肋骨運動の中心が尾側にシフトしていた. RCT群の下垂位から130°挙上位までの胸椎伸展角度は平均2.4°であった.健常群では平均3.8°であり差はなかった.RCT群における下垂位でのSSDは平均60.3mm,健常群では平均68.6mmであり,RCT群で有意にSSDが小さかった(p<0.01).下角の高さと,肩甲棘の傾斜には差がなかった.すなわち,腱板断裂により肩甲骨は内転位に変化していた.【考察】本研究より,上肢挙上に伴う肋骨運動は,健常者では第5 肋骨を中心に挙上するのに対し,腱板断裂患者では第7 肋骨中心に挙上することが明らかとなり,腱板断裂により肋骨の運動中心が尾側へシフトすることが明らかとなった.また,腱板断裂に伴い肩甲骨の位置は内転位に変化することが明らかとなった.従来の報告によると,腱板断裂に伴い肩甲骨他動運動と肋骨運動が制限される可能性が指摘されている.また,肩甲骨位置異常は,肩甲骨周囲筋のバランス異常の存在を示唆している.この事実は,肩甲骨周囲での胸郭運動が制限されていることを示しており,これを代償するために,胸郭運動の中心が尾側へ移動した可能性が考えられた.【理学療法学研究としての意義】腱板断裂が、肩甲骨の位置と肋骨運動パターンに影響を与えることが明らかとなった.肩甲上腕関節のみならず,肩甲骨位置や肋骨運動パターンを考慮することで,より有効な理学療法を提供できる可能性がある.
著者
川波 祥子 井上 仁郎 高橋 公子 堀江 正知
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.237-245, 2011-09-01 (Released:2017-04-11)

電話交換手がヘッドホンから曝露される音圧を, 人工耳および音響測定用マネキンを用いた2段階の方法で測定した. スクリーニングとして実施した人工耳による測定では, 非通話時間を含む8時間の等価音圧レベル(Leq)が81.5dB, 通話時間のみのLeqが89.3dBと高かった. そこで, より作業者のヘッドホン着用に近い状態で測定でき, 鼓膜付近での測定値を外耳道入口での音圧に換算可能なマネキンによる測定(ISO11904-2)を行ったところ, A特性による日本産業衛生学会の等価騒音レベル(LAeq)の許容基準と比較すると得られた修正LAeqは非通話時間を含む8時間で68.3dB, 通話時間だけでは76.6dBであり許容基準を下回った. 今回のような静かな作業場(51.3dBA)での通信業務では, 80dB未満の音声でも良好な信号雑音(S/N)比が得られ, 聴力への影響は小さいことが確かめられた. また, 通話相手の性別, 電話機の種類による曝露音圧の有意差はなかった.
著者
堀 誠
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2010

制度:新 ; 報告番号:乙2271号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2010/4/27 ; 早大学位記番号:新5379
著者
長坂 行雄 土谷 美知子 坂口 才 南 卓馬 小南 亮太 堀 哲雄 一瀬 増太郎
出版者
洛和会ヘルスケアシステム
雑誌
洛和会病院医学雑誌 (ISSN:13411845)
巻号頁・発行日
no.25, pp.18-22, 2014-08-31

問診とバイタルサイン、身体所見は効率的な診断、治療に直結する。急性の症状はバイタルサインに、慢性期の病態は身体所見に反映され、脈拍数は呼吸数の4~5倍の数値をとるが、呼吸困難時に相対的に呼吸数の増加が著しければ肺疾患を示唆することが多い。また、頸部の呼吸補助筋が発達しておれば肺気腫の可能性が高い。肺野でクラックルを両側の肺底部で左右対称に聴取すれば間質性肺炎の可能性が高い。四肢末梢の皮膚温で心拍出量も推定できる。必要な検査や処置の選択も速やかにできるように、自信を持てる身体所見を把握することが必要である。(著者抄録)
著者
安枝光 堀田将也 成見哲
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.791-793, 2014-03-11

タイルドディスプレイは,複数のディスプレイを格子状に並べることで大画面を低価格で実現する手法である.本研究では,モバイルディスプレイを用いてタイルドディスプレイを実現することによって,安価で持ち運びが容易なモバイルとしてのタイルドディスプレイを実現する.タイルドディスプレイの実現にはFPGAを用い,モバイル化するにあたってディスプレイの回転や縦長表示などスマートフォンから出力する場合の固有の問題点を解決していく.また,歩きながらの使用を可能にすることで,モバイルタイルドディスプレイを動くデジタルサイネージ(もしくは電子サンドイッチマン)として使用することも視野に入れている.
著者
堀口 真利子
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
2014

identifier:http://hdl.handle.net/2237/20510
著者
堀江 新二
出版者
Japanese Society for Slavic and East European Studies
雑誌
Japanese Slavic and East European studies
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-16, 1996

In this paper, I tried to analyze the one of poems of Osip Mandel'stam "Voz'mina radost' iz moikh ladonjei". Mainly I examined the idea of Time and Love in Mandel'stam's Poem, focusing on the image of bees, which appears also in a collection of poems called "TRISTIA". Bees have often been a symbol of poets, from time immemorial in European poatic trandition. However for Mandel'stam, image of more implying. In his work, bees symbolize ideas of Life, Death and Love.Here Mandel'stam might imply, in very erotic love exists a secret mysterious interrelation exists between life and death. Let us take up an image of Time in Mandel'stam, Time and Love is a knotting point of Life and death, eternity and Moment. Erotic love seeens to be a hymn of joyful life, and at the same time it connotes the consanguinity to death after reproduction. A moment of delightful love egualls a moment of death. It symbolizes the exact moment that bees appear and die after they fly out of thier hive. Let us reread the work of Mandel'stamand enjoy its boundless charm and sound out its secret; The truth of erotic love. Absolutely because, Love moves, produces, increases and links together all the world. It is needless to say, including lyric poetry.
著者
久保 加織 吉田 愛 石川 直美 堀越 昌子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.174, 2010

<B>目的</B> 輸入柑橘類には、防カビ剤としてポストハーベスト農薬が使用されることが多い。本研究では、日本で食品添加物として使用が認可されている防カビ剤のなかの一つであるイマザリルのレモン各部位での残留濃度を調べた。さらに、イマザリルが添加されている米国産レモンを用いて、保存や洗浄、調理によってどの程度その量が変化するかについて調べた。<BR><B>方法</B> 試料には、2005年~2009年に京都市内あるいは大津市内の小売店から購入した国産および米国産のレモンを用いた。イマザリルは、厚生労働省公定試験法に基づいて抽出後、高速液体クロマトグラフィーにより分析した。レモンの保存は、10℃に設定した冷蔵庫内で行った。洗浄は、水洗やゆでこぼしのほか、洗剤や重曹、酢酸、エタノールを用いて行った。レモンの調理として、レモンティー、レモンのハチミツ漬け、レモンのすりおろした皮とレモン汁を加えたマドレーヌを調製した。<BR><B>結果</B> イマザリル使用の米国産レモンからは、イマザリルが基準内濃度で検出され、内皮や果汁に比べると外皮の残留量が高かった。10℃保存では、国産レモンは約1ヶ月で傷みがみられたが、米国産レモンに変化はみられず、4カ月保存後もイマザリル量の減少はなかった。レモンを水洗した後のイマザリル量は47.6%に減少した。レモンをハチミツに漬けたり、紅茶に加えたりすることで、ハチミツや紅茶にイマザリルが溶出し、50ml紅茶に10gのレモンを30秒間浸漬した時の紅茶への溶出は47.1%であった。焼成後のマドレーヌからもイマザリルが検出され、残存率は51.0%であった。以上のことから、洗浄や調理を行ってもかなりの量のイマザリルが食品中に残存することがわかった。
著者
堀 利栄 藤木 徹 樋口 靖
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.43-59, 2000-01-21
参考文献数
74
被引用文献数
3

付加体中に頻繁に含有される層状チャートの化学組成や同位体比は, チャートが堆積した場の環境や続成過程, また過去の大陸表面の化学組成や付加後のテクトニックなイベントを反映している.本論では層状チャートの化学組成や同位体比の解析例を示し, その問題点や将来性について議論した.REEやいくつかの主成分元素組成は, 層状チャートの珪質部と泥質部が濃度の差こそあれ同起源物質を含有していることを示しており, 珪質部は泥質部がSiO_2で希釈された部分とみなされる.さらに珪質部は, Sr同位体比による解析の結果, より初生的な情報を保持し易いことが示唆された.特に堆積場の酸化・還元状態は, 珪質部における一部の元素組成やS同位体比を用いることで解析可能であり, その一例としてFe^<2+>, Fe^<3+>の量比, AlやTi濃度で規格したMn, U, V比やS含有量をあげた.このような付加体堆積岩の環境解析において欠けてならない点は, 地球科学的な制約条件との整合性であり, 地球化学だけでなく他分野との総合的な議論が必要である.