著者
筒泉 堯 堀尾 尚志
出版者
日本産業技術史学会
雑誌
技術と文明 (ISSN:09113525)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.1-24, 2004-03-30
参考文献数
54
著者
木谷 裕亮 堀田 博 本多 一郎
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.49-52, 2002-01-15
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

小麦4品種(バンドウワセ,農林61号,つるぴかり,あやひかり)を,様々な栽培条件や収穫時期で栽培・収穫した.収穫物は60%粉(A粉)に製粉し,色相(L*, a*, b*値)を測定し, Ca, K, Mg, Cu, Fe, Mn, Znの含有量を測定した.<BR>ミネラル含有量と小麦粉の色相を比較したところ,窒素施肥量の増加により色相が低下した場合,Mg, Cu, Znの含有量が増加し,収穫時期の遅れに伴って色相が低下した場合,Ca, K, Mg, Znの含有量が減少したが,Feの含有量は増加した.<BR>また,鉄の含有量の増加に伴ってL*値の減少が観察され,鉄の含有量とL*値の間には相関関係があった(相関係数は0.70-0.84)ことから,鉄が小麦粉の色相と関連していることが示唆された.
著者
堀江 幸生
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.257-258, 2020-02-20

ビットコインは,しばしばリバタリアンが理想的な社会を創る道具として引用されている.ただし、ビットコインを支える技術であるブロックチェーンは,アナキズムにも適した特性をもつ.中央当局を経ることなく緩い匿名性を提供するビットコインの能力は,リバタリアンの支持を得ている.さらにアナキズムを支持するブロックチェーン・テクノロジーの考察は,暗号アナキストに偏っている. 本稿では,ブロックチェーンの説明後,暗号アナキズムとは異なるデジタル・アナキズム・モデルを提案し,アナキズムをを支えるテクノロジーとして理想的であるブロックチェーン特有の協力的性質を複数の局面から考察する. これにより本稿では,ブロックチェーンは単なるリバタリアンや暗号アナキストの道具ではなくて,デジタル・アナキズムのガバナンスを強化するものだと提案する.
著者
筒井 昭仁 瀧口 徹 斎藤 慎一 田村 卓也 八木 稔 安藤 雄一 岸 洋志 小林 秀人 矢野 正敏 葭原 明弘 渡辺 雄三 小林 清吾 佐久間 汐子 野上 成樹 小泉 信雄 中村 宗達 渡辺 猛 堀井 欣一 境 脩
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.329-341, 1994-07-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
35
被引用文献数
4

著者らは, 日本における飲料水中フッ素濃度とエナメル斑の発現状況の関係を明らかにすることを目的に, 1978年以来, 東北, 関東, 甲信越地方で飲料水中フッ素濃度の測定を継続的に行ってきた。その結果, フッ素濃度の変動が少なかった7つの天然フッ素地域を確認した。水道給水系は26あり, フッ素濃度は0から1.4ppmの範囲に分布していた。フッ素濃度を確認してきた地域に生まれ, 当該の水道水を利用して育った小学5, 6年生1,081名を対象に, 1987年歯牙フッ素症検診を行った。歯牙フッ素症の分類にはDeanの基準を使用した。また, 非フッ素性白斑についてもDean基準の白濁部面積算定基準を準用して分類した。確認された歯牙フッ素症はいずれもmild以下の軽度のものであり, very mild以上のフッ素症歯所有者率と飲料水中フッ素濃度との間に有意な正の相関関係 (r=0.485, p<0.05) が認められた。また, 非フッ素性白斑歯所有者率と飲料水中フッ素濃度との間には有意な負の相関関係 (r=-0.429, p<0.05) が認められた。全エナメル斑発現状況と飲料水中フッ素濃度の間には特別な傾向は認められなかった (r=-0.129, ns)。CFIは0.04から0.30であり公衆衛生上問題のない地域と判定された。この度の研究結果は, わが国の歯牙フッ素症に関する疫学研究において不足しているとされていたデータ部分を補うものであり, わが国の至適フッ素濃度研究に寄与するものであると考察した。
著者
川口 博明 笹竹 洋 野口 倫子 秋岡 幸兵 三浦 直樹 武石 嘉一朗 堀内 正久 谷本 昭英
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.143-146, 2016-03-20 (Released:2016-04-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

近年,動物の乗り物による移動の機会が増えている.動物福祉の観点から,輸送ストレスを軽減する対策が必要になってきている.今回,輸送ストレスによる乗り物酔い症状(嘔吐,流涎,元気消失)を示す11頭の犬に対して,より副作用の少ない輸送ストレス軽減のための新規鍼治療を試みた.この鍼治療は円皮鍼という貼り付けるタイプの鍼を経穴「耳尖(じせん)」に装着する簡便な方法であり,全例の嘔吐,流涎,元気消失を抑制した.今後,獣医診療に鍼治療が利用されていくことが期待される.
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[334],
著者
三田 修三 長倉 弘幸 勝見 則和 堀田 滋 川合 清行 村上 元一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.799-804, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
8

シリンダボアのクロスハッチ形状を考慮した潤滑モデルを開発し,ピストンリング列-シリンダボア間の摩擦特性予測に適用した.クロスハッチ角の縮小(30°→10°)に伴い,油膜形成が促進されて摩擦平均有効圧が1kPa 以上低減できることを予測し,実部品を用いたラボ計測および浮動ライナ法での実動時測定により効果を確認した.
著者
田中 孝治 梅野 光平 池田 満 堀 雅洋
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.356-367, 2015-09-01 (Released:2016-03-01)
参考文献数
29
被引用文献数
8

It is not difficult for residents, for the most cases, to know the knowledge of disasterprevention, while it is quite difficult for them to take appropriate evacuation behavior.For example, it is easy to know why flooded underpasses should not be gone through bycars. It is just because cars would be submerged and got stuck on the way. However,people sometimes fail to apply such knowledge to take an appropriate action, due tothe so-called knowledge-to-action gap. In the present study, a preliminary investiga-tion and two experiments were conducted. The purpose of the investigation is to clarifythe kinds of unsafe evacuation behavior with reference to newspaper articles on flooddisaster over the past 15 years. The two experiments are to examine if the knowledge-to-action gap can be confirmed by means of paper-and-pencil tests consisting of knowledgeand intention tasks. Preliminary investigation revealed ten kinds of unsafe evacuationbehaviors in flood disaster. Experiments 1 and 2 indicated that participants take unsafeevacuation behaviors even though they have appropriate knowledge. In addition, theexperiment 2 indicated that they perceived danger in unsafe evacuation behaviors andflood disaster situation.These results demonstrate an aspect of unsafe evacuation be-havior, and the importance of disaster prevention education, which has to be carefullydesigned to bridge the gap between knowledge and action for disaster prevention.
著者
田中 利枝 岡 美雪 北園 真希 丸山 菜穂子 堀内 成子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
pp.JJAM-2017-0041, (Released:2018-05-18)
参考文献数
59
被引用文献数
1 3

目 的産科看護者に向けた,早産児の母親の産褥早期の母乳分泌を促す教育プログラムを開発する端緒として,母親の母乳分泌を促すための搾乳ケアについて探索する。対象と方法PubMed,CINAHL Plus with Full Text,医学中央雑誌Web, Ver.5を用い文献検索を行った。さらにCochrane Libraryに掲載されている搾乳に関するレビューに用いられている文献を追加した。その中からタイトル,抄録,本文を参考に,早産児の母親の母乳分泌量をアウトカムとする文献を抽出し,Cochrane Handbook,RoBANS,GRADE Handbookを用い,文献の質の評価を行った。また,研究目的,方法,結果について整理し,母親の母乳分泌を促すための搾乳ケアを抽出した。結 果35文献が抽出され,介入研究24件,観察研究11件であった。無作為化,隠蔽化,盲検化に関する記述が不十分で,サンプルサイズが検討されていないなど,ランダム化比較試験の質は低く,交絡変数の検討が不十分なために非ランダム化比較試験の質も低かったが,観察研究から実践に活用可能と考えられるエビデンスが得られた。早産児を出産した母親の母乳分泌を促すための搾乳ケアでは,分娩後,可能な限り1時間以内に搾乳を開始すること,1日7回以上の搾乳回数,1日100分以上の搾乳時間を確保すること,手搾乳と電動搾乳の両方について十分な説明を行い,乳汁生成II期に入るまで電動搾乳に1日6回以上の手搾乳を追加すること,カンガルーケアを実施することが有用だとわかった。結 論今後は,産科看護者による早産児を出産した母親への搾乳ケアに関する実態把握を行い,母親の母乳分泌を促すための搾乳ケアが実践できるような教育プログラムを開発していく。
著者
堀子 喜浩 三好 崇之 山下 徹 小酒 英範 益子 正文
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.881-886, 2012

ディーゼル燃料噴射装置のノズルシート部の摩耗機構の解明のために,市販のコモンレール式燃料噴射装置を基に製作した摩耗試験機を用いて,燃料添加剤濃度,シート部温度をパラメータとして試験を実施し,摩耗量計測,摩耗部の電子顕微鏡による観察,EPMAによる摩耗表面元素分析を行っている.得られた結果より,シート部摩耗機構として,シート面に生成される酸化スケールの剥離による摩耗の可能性を示している.
著者
堀 美保 三浦 真弘 荒尾 博美 原田 千鶴 島田 達生
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.20-28, 2009-06-05 (Released:2016-08-25)
参考文献数
21
被引用文献数
2

皮神経は静脈注射時において損傷する恐れがある. 本研究では, 顕微鏡を用いてヒト上肢の局所解剖を行い皮静脈と皮神経の関係を調べた. 本検索には解剖体 6 体 7 肢を用いた. 皮静脈は, 皮下脂肪が少ない個体では表皮から約 1 ~ 2 mm に位置しており, 皮下脂肪が多い個体では表皮から 5 ~ 10 mm の深い位置に位置していた. 内側前腕皮神経の 2 つの枝は尺側皮静脈の内側, 背面もしくは側方を近接して走行していた. 尺側皮静脈と肘正中皮静脈は, 内側前腕皮神経の側面, 背面を走行していた. 外側前腕皮神経の 2 枝は, 橈側皮静脈の両側を伴行する特徴を見出した. 1 つもしくは 2 つの枝は,内側前腕皮神経か外側前腕皮神経のどちらか一方が肘正中皮静脈に分岐していた. 皮神経は, 尺側皮静脈において多く, 肘正中皮静脈で最も少なかった. 皮静脈と皮神経の位置的関係を正確に知ることは安全な静脈注射技術を獲得するうえで重要な情報であると考える.
著者
堀内 雅生 山口 隆子 松本 昭大
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2020年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.93, 2020 (Released:2020-03-30)

温暖な地域における風穴の研究事例は少ない。今回は,鹿児島の桜島において著者らが新たに確認した「黒神風穴」について報告する。風穴の気温は18.8℃で,外気温(23.8℃)と比べて5.0℃低温であった。風速は0.15ms-1であった。 清水・澤田(2015)の巻末資料より,全国の風穴情報をGIS上に取り込み,気象庁のメッシュ平年値(2010)より各風穴周辺の年平均気温を求めた。すると,黒神風穴は御蔵島の風穴(温風穴)と同率で,日本国内において現在確認されている風穴の中で最も周辺の年平均気温が高いことが分かった。
著者
堀 洋元 上瀬 由美子 下村 英雄 今野 裕之 岡本 浩一
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
no.1, pp.248-257, 2003
被引用文献数
1

本研究では,職場における違反と個人特性との関連について明らかにすることを目的としている.サンプリングによって抽出された501名の有職者男女の回答を分析した結果,1)職場において3割から5割の人が個人的違反を経験しており,不正かばいあい経験は1割前後,不正の非難・回避経験は2割前後存在することが明らかになった.2)職場における違反と個人特性との関連を検討した結果,違反に対する抵抗感には自尊感情や関心の狭さが,違反経験には公的自意識や認知的複雑性が影響を与える個人特性として特定された.個人特性は本来変容しにくいものとしてとらえられているが,変容可能なソーシャルスキルとして置き換えることによって,職場における違反抑止のための心理学的装置として応用可能である.
著者
堀 輝 杉田 篤子 香月 あすか 吉村 玲児 中村 純
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.64-68, 2015 (Released:2017-02-16)
参考文献数
17

我が国の病院を受診するうつ病患者数が増加している。うつ病治療においては精神療法,薬物療法,環境調整などが行われるが,寛解率は決して高いわけではない。さらに,たとえ寛解に至り職場復帰したとしても,再休職率も高いことが知られている。つまり現在の治療に加えて非薬物療法の役割が期待されている。その中で運動療法における役割は大きい。うつ病治療における運動療法はノルアドレナリン神経系を介して精神症状の改善,活動性の維持によって就労の継続に寄与する可能性がある。またうつ病予防という観点から運動療法の役割も大きいとされ,抑うつ状態の軽減,睡眠リズムの改善効果が期待されている。
著者
堀田 千絵 十一 元三
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.17-23, 2014 (Released:2014-07-23)

It is well-known about the abnormalities of the abilities to remember and preserve information in the individuals with Autism Spectrum Disorder (ASD). Many previous studies have focused on the difference by a final memory performance between individuals with ASD and Typical Development (TD). Then, the aim of this study was to examine the learning process until learning in the individuals with ASD, compared to TD. The participants of ASD and TD groups studied all 24 words pairs. Each word pair was tested until they could reach a criterion, two consecutive testing sessions. Learning processes were examined with four measures of (1) the total number of trials and (2) the number of trials for each pair until two consecutive correct responses, (3) the performance of two consecutive correct responses during study trials and (4) the response time for each word during study trials. Finally, at 30 minute later. they were asked to recall each corresponding word for 8 cues randomly selected from 24 pairs. The results showed that the number of trials until learning (the measurement of (1) and (2)) in ASD group were much than that in TD, whereas, in ASD group, the performance of two consecutive correct responses during studying trials (the measurement of (3)) and final performance after 30 minutes on corresponding words to 8 cues was prominently less than that in TD group. These results are discussed in terms of the memory dysfunction related to adaptation in ASD.
著者
原 政人 赤堀 翔 深谷 宜央 山本 優
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.300-306, 2018 (Released:2018-04-25)
参考文献数
13

上下肢のしびれや痛みを主訴に来院する患者は多い. 鑑別診断を行うにあたり最も重要なのは, 神経診断を確実に行うことである. 症候と神経診断である程度の診断を固めた後に, 画像所見, 電気生理学的所見を総括し, 診断を確定する. 神経高位として, 脳・脊髄・神経根以外に上肢では, 胸郭出口症候群, 手根管症候群, 肘部管症候群, ギオン管症候群などを, 下肢では, 腓骨神経絞扼障害, 足根管症候群, 梨状筋症候群などを考慮する必要がある. 末梢神経絞扼障害においては, しびれ・痛みの神経支配領域を考えるのが診断にたどり着く近道である. Tinel徴候, 肢位による症状誘発テストは末梢神経疾患の診断においては今なお非常に有用である. 最近では, MRIや超音波検査などの画像診断が発達してきているが, 電気生理学的検査が今も重視されている. 末梢神経絞扼障害においては, 初期の症状においては局所安静が非常に有用で, その他, 理学療法, 薬物療法などの保存的治療が中心になる. 症状が強く日常生活に支障をきたしているもの, 筋力低下をきたしているもの, 症状が進行するものに対しては手術を考慮する. 日本は, 諸外国とは異なり, 神経診断と外科治療が分担されておらず, このためむしろフィードバックが確実に得られ, 診断能力の向上, ひいては手術手技の向上に寄与している可能性がある. 診断においては神経内科医, 治療に関しては整形外科医も関与しているが, 末梢神経疾患は神経全体を扱うことのできる脳神経外科医が取り組むべき疾患である.