著者
堀田 修
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 = Stomato-pharyngology (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.37-42, 2010-03-31
参考文献数
7

慢性上咽頭炎はそれ自体が症状を欠き, 内視鏡検査では肉眼的に判別困難であるため, 臨床現場で耳鼻咽喉科医の注目を集めることは稀である. しかし, 上咽頭表層のリンパ球は健常者においてもT, B細胞とも活性化された状態にあり, 上咽頭は口蓋扁桃同様に生理的炎症部位である. 急性咽頭炎を伴う感冒時にはCD4細胞の活性化が増強され, 回復期にはB細胞の活性化の亢進が認められる. 上咽頭の線毛上皮細胞はMHC class II抗原を発現し抗原提示能を有することから, 上咽頭における抗原の慢性刺激により生じた慢性上咽頭炎が扁桃性病巣感染, 歯性病巣感染と同様な病巣感染的役割を果たし, 二次疾患の発症に関与することが推察される.
著者
堀 哲郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.115, no.4, pp.209-218, 2000 (Released:2007-01-30)
参考文献数
57

従来,脳と免疫系は各々それ自体,独立した自律系として捉えられ,別個に研究されてきた.しかし,近年,生体に社会心理的なストレスを与えたり,脳の特定部位を破壊,刺激すると,免疫機能が影響を受けることや,免疫反応の条件付けが可能であることなどから,脳の活動変化が免疫系に影響を及ぼすことが示された.また,感染,炎症に伴い誘起される神経系と内分泌系の反応が免疫系からの情報に依存することも明らかになってきた.そのような知見を背景に,脳と免疫系とはお互いに影響し合うという「脳・免疫系連関」は一つの研究領域として1970年代に確立し,爾来急速に発展し,現在に至っている.この現象が成立する背景には,脳と免疫系が情報伝達物質(サイトカイン,ホルモン,神経・内分泌ペプチド,古典的神経伝達物質)と受容体を共通に持っているという事実がある.脳は,免疫臓器を支配する自律神経系や内分泌系とを操作して免疫系の働きを修飾している.一方,免疫系も上記の情報伝達物質を産生し,体液性および神経性に神経および内分泌系へ信号を送り,多彩な急性期反応を発現させ,それらの反応が逆に免疫系の働きに影響を与えるという複雑な干渉が両者の間に存在する.かくして脳と免疫系とは共同して個体全体として生体防衛に当たることが明白になってきた.本稿では,脳・免疫系連関において主要な働きをする情報伝達物質であるサイトカインの中枢神経作用とそれを媒介する神経伝達物質について,インターロイキン-1の働きを中心に抄述する.
著者
堀内 征治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.43-46, 2007-01-15
被引用文献数
1

我輩は「虫」である.住まいはPC.我がご主人が開発したプログラムの中で生まれ,運よく生き残っているバグである.ご主人は,高専3年生.全国の高専生がプログラミングの創造性と技術力を競う「全国高等専門学校第17回プログラミングコンテスト」(プロコン)に参加するためのソフトウェアを開発したチームリーダーを務めている.我輩は,彼をご主人と思っているが,彼は,まだ我輩の存在にも気づいていないという,不思議な関係でもある.そして,我々は今,このプロコン本選が開催される茨城県ひたちなか市に向かっている.新幹線から常磐線特急に乗り換えるまでは順調.1時間遅れの発車に不安感はあるものの,学生諸君は,徹夜を続けた体をシートに預け,電車は静かに上野を離れた.2006年10月7日の午後のことである.
著者
堀川 朝広 久保田 健治 小田 勇一郎 原 慎太郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.680-685, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
14
被引用文献数
3

【はじめに】内側開大式高位脛骨骨切り術(以下OWHTO)は術後に膝蓋骨低位が発生する問題点がある.我々は膝蓋骨低位にならない手術手技として近位骨片に脛骨粗面を連続させ骨切りを行う方法(distal-tuberosity osteotomy, 以下DTO)を施行してきた.本研究では従来の遠位骨片に脛骨粗面を連続させる方法(proximal-tuberosity osteotomy, 以下PTO)とDTOを比較検討した.【対象と方法】OWHTOを施行した59膝をPTO群(P群)30膝とDTO群(D群)29膝とに分けた.それぞれの骨切り開大角度,脛骨後傾角,術前術後の膝蓋骨の高さ,また鏡視下に膝蓋大腿関節面を評価した.【結果】平均開大角度はP群9.4°,D群12.0°であった.脛骨後傾角はP群で10.8°から11.8°,D群で10.1°から10.9°に増大したが有意差はなかった.Blackburne-Peel比でP群が術後に平均0.11(有意差あり),D群が平均0.05(有意差なし),Caton Deschamps indexではP群が術後に平均0.12(有意差あり),D群が平均0.05(有意差なし)低下した.また,P群では開大角度が増大するにつれて膝蓋骨がより低下したが,D群ではほぼ変化しなかった.膝蓋大腿関節の変性はP群で33.3%が進行したが,D群では9.1%のみが進行し86.4%は不変であった.【考察】DTOは術後の膝蓋骨低位や膝蓋大腿関節変性を抑えうることが示唆された.
著者
堀端 章 松川 哲也
出版者
近畿大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

紀の川流域の地域遺伝資源である薬用紫蘇の1系統について、外観特性および機能性成分含有量に関する遺伝を調査した結果、本系統は形態的特徴および機能性成分含有量に関して固定していると考えられた。一方、この高機能性シソの機能性向上と周年生産技術の確立を目指して、単色光補光による生育調節を試みたところ、青色光補光が花成を顕著に抑制し、ペリルアルデヒド含有量が高く維持する効果をもつことが明らかとなった。
著者
堀 雅裕
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.257-265, 2003-12-20 (Released:2007-10-10)
参考文献数
59
被引用文献数
2

Water soluble inorganic substances such as (NH4) 2SO4 and NaCl in aerosol particles have been considered to serve as the only cloud condensation nuclei (CCN) in the atmosphere. Recent observational studies, however, indicate that some of the organic compounds in aerosols also play an important role in the activation of CCN comparable to the inorganic particles' contribution. This article reviews recent observational and laboratory experiments conducted to measure various physico-chemical properties of organic substances that determine the high activation capability of pure organic particles and that of organic and inorganic mixtures as CCN.
著者
堀場 厚 鈴木 信行
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.307, pp.58-63, 2010-04

会社の経営を引き継ぐうえで心がけたのは、「『会社のスピリット』は父からしっかり継承する。しかし、新しい環境変化に対応するため必要な改革は、自分自身の信念で実施する」ということでした。独創性の源になった"不謹慎"な社是 我が社のスピリットとは、社是の「おもしろおかしく」です。堀場製作所は、世の中にないモノを生み出す開発型企業として成長してきました。
著者
赤堀 将孝 亀山 一義
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.325-334, 2019-06-15 (Released:2019-06-15)
参考文献数
21

本研究は,日常生活圏域ケア会議に参加する他職種を対象に,作業療法士が果たせる役割を調査し,テキストマイニング手法により,個別ケア会議,日常生活圏域ケア会議,地域ケア推進会議に共通する役割と,それぞれに異なる役割を明らかにすることを目的とした.その結果,共通する役割は,生活のアドバイスをすることであった.また,個別ケア会議では身体機能や動作に対するアドバイス,日常生活圏域ケア会議では集団に対する関わり,地域ケア推進会議では施策の取り組みを考えることが,役割として明らかになった.そのため,これらの役割を把握した上で,それぞれの地域ケア会議へ参画していく必要性が示された.
著者
堀澤 眞澄
出版者
日本庭園学会
雑誌
日本庭園学会誌 (ISSN:09194592)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.14-15, pp.63-68, 2006-03-31 (Released:2011-05-20)
参考文献数
11

養浩館と千古の家庭園は、山田宗偏がその作庭に関与していると考えるが、両庭の三尊石組についても、同様に江戸時代初期元禄、宝永の頃に宗偏が石組を作ったのではないかと推定する。
著者
堀之内 秀仁 関根 郁夫
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.10, pp.3064-3071, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
42

肺がんの罹患率,死亡率には人種,性別による違いがあることが古くから指摘され,能動喫煙や受動喫煙を中心とした環境要因がその差異の大きな要因となっていることが明らかにされてきた.一方,近年,宿主である患者側の要因や,がんの生物学的特徴についての研究が成果を挙げ,注目を集めている.分子標的薬であるゲフィチニブやエルロチニブの有効性には人種差や性差があり,その背景にはEGFRの遺伝子変異頻度の違いが存在することが明らかにされた.イリノテカンの代謝に関わるUGT1A1の遺伝子多型,フッ化ピリミジン系抗がん剤の代謝に関わるDPDの遺伝子多型が明らかにされ,それぞれ人種により頻度が異なることも示されている.これらの知見により,人種差や性差による治療効果,副作用の違いについて理解が深まるだけでなく,適切な対象者を選んだ治療や,副作用の頻度を抑えた治療が可能となり,肺がんの新たな治療戦略が生み出されている.
著者
酒井 佑輔 堤 之恭 楠橋 直 薗田 哲平 堀江 憲路 松岡 篤
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.3, pp.255-260, 2019-03-15 (Released:2019-06-07)
参考文献数
28
被引用文献数
7

The Tetori Group in the Shiramine area (Ishikawa Prefecture, central Japan) is subdivided into the Gomijima, Kuwajima, Akaiwa, and Kitadani formations (from bottom to top). A variety of animal and plant fossils have been reported from the Kuwajima, Akaiwa, and Kitadani formations, but the depositional ages are still poorly constrained. We obtained the first reliable zircon U-Pb age from the Akaiwa Formation of the Tetori Group in the Shiramine area using laser ablation inductively coupled plasma mass spectrometry. The dated sample was taken from the lower part of the Akaiwa Formation along the Osugidani River (Shiramine area), and its U-Pb age is 121.2±1.1 Ma (95% confidence interval).
著者
堀江 幸生
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

強い人工知能と,神の想いで創造された魂の起源・人の価値・人を人たらしめるものとの間には,キリスト者に,聖書的な教えとは何かと言う神学的な葛藤を問い続ける.それは,キリスト者として信仰が試される場でもある.技術の進歩が遅い時,キリスト者は人工知能の領域における技術的成果の可能性が,神によって本質的に制限されているという主張には関係しないことが可能であったが,強い人工知能の誕生可能性が大きくなるに連れて無視できる事柄ではなくなった.本稿では,キリスト者の聖書的な理解が,強い人工知能と対峙すべきか否か,またそれを強い人工知能にどのように作用すべきかを考察した.結果は,強い人工知能の出現を神は妨げるものではないが,強い人工知能の倫理的な影響は慎重に考慮する必要があることを提示した.
著者
堀 秀昭 藤本 昭 木下 寛隆 久保 憂弥 林 正岳
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.E3P2215, 2009

【目的】高齢者の転倒による骨折は、筋骨格系の廃用症候群を生じさせ、全身の心身機能、生活機能が低下するといわれている.特に要支援、要介護1等の軽度者に、転倒骨折を予防する目的で運動器の機能向上が実施されている.前回学会で、生涯スポーツ別の身体能力を調査し、生涯スポーツ実施の有無で身体機能に有意な違いが見られ、生涯スポーツの実施による介護予防を提唱した.今回、転倒経験と生涯スポーツ、身体機能との関係について調査した.<BR>【方法】対象は、765名(平均年齢73.3±7.3、男性248名、女性517名)で、スポーツ実施高齢者366名(平均年齢69.8歳)とスポーツ非実施高齢者399名(平均年齢76.5歳)とした.スポーツの種類は、エスキーテニス、バウンドテニス、ラージボール卓球、シルバーバレーボール、グランドゴルフ、マレットゴルフ、ゲートボール、太極拳とした.身体機能評価は、片脚立位時間、握力、5m速度とし、同時に転倒経験について調査した.分析は、SPSSVer11にて、ロジスティック回帰分析、変数増加法ステップワイズ(尤度比)により分析した.またROC曲線を用いてカットオフ値を求めた.尚対象者には研究に関する説明を行い同意を得た.<BR>【結果】1、転倒経験とスポーツ実施の関係:転倒経験を従属変数としスポーツ実施、年齢、性別を共変量としてロジスティック解析を行った結果、スポーツ実施が有意な関係を示し(p<0.05)、オッズ比0.654であった.スポーツ実施者は366名中44名(12%)、非実施者は399名中69名(17.3%)に転倒経験があり、χ<SUP>2</SUP>検定で両群に有意に違いが見られた.2、転倒経験とスポーツ種目別の関係:転倒経験を従属変数としスポーツ8種目を共変量としてロジスティック解析を行った結果、太極拳が有意な関係を示し(p<0.05)、オッズ比0.217であった.3.転倒経験と身体機能の関係:5M歩行速度に有意な関係(p<0.05)を示し、オッズ比1.179であり、カットオフ値3.0秒であった.4.スポーツ実施と身体機能の関係:5M歩行速度と握力に有意な関係(p<0.01)を示し、オッズ比0.237、1.163であり、カットオフ値は、3.0秒と25.6Kgであった.<BR>【考察】今回転倒経験と生涯スポーツとの関係について調査し、生涯スポーツを実施している高齢者は、転倒経験が少なく、特に太極拳を行うと転倒の0.217倍となることが分かった.敦らによる太極拳は足関節の柔軟性の改善に有効としており、太極拳の運動要素を実施することでバランス機能が維持されるのではないかと考える.また転倒経験と身体機能の5M歩行と握力に関係が認められ、目標数値として5Mを3秒、握力25.6Kgが示されたことで、今後の介護予防事業につなげていきたい.また今回、転倒経験と年齢の関係が認められず、これはスポーツを実施することで高齢者においても転倒の危険性が軽減することが示された.
著者
茂木 正樹 藤澤 睦夫 山下 史朗 堀内 正嗣 片木 良典
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.583-589, 2011 (Released:2011-11-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

64歳女性.6年前に右小脳梗塞を発症後外来通院中であった.朝起床できず発語が認められないため来院.神経学的所見では下肢優位の右片麻痺と失語を認め,MRAにて左前大脳動脈(A2)の閉塞を認めた.入院後,ワルファリンによる抗凝固療法施行にても左後大脳動脈(P2),および左中大脳動脈(M1)の脳梗塞を再発した.CA19-9が12000 U/ml以上と著増を示し,腹部CTにて膵尾部に内部壊死を伴い多発性の肝転移を伴う径4 cmを超える腫瘍が認められ,再発性脳梗塞は進行性膵癌に伴ったTrousseau症候群と診断し,第34病日より抗凝固療法を低分子ヘパリンに変更した.膵癌はStage IVbで進行度が著しく,他院消化器内科と相談のうえ緩和治療を施行.入院2カ月後に永眠された.今回膵癌に伴い脳梗塞を繰り返したTrousseau症候群の1例を経験したので報告する.
著者
堀井 恵美子
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.449-450, 2019-05-25

大学時代に指導を受けた先生の奥様の「卒業したら,女医は3倍働かないと認められない」という一言を,卒後40年たった今も忘れることはない.当時は女子医学生10%の時代だったから,ずっと男性の中で実習も部活も行ってきた.女性整形外科医は稀有の時代だったから,どこへ行っても女性1人は続いたが,違和感なく過ごしてきた.整形外科の仕事が好きだったので,長時間業務も気にならず,無我夢中で楽しく日常診療を行ってきた. 研修医以降のキャリアの形成には,指導医の役割が重要である.卒業時点では男性医師と同じスタートラインに立っているが,まず,科を選択するにあたって,好き・嫌いよりも,“体力的にどうか?”,“出産・育児を乗り越えられるか”などを考慮せざるを得ない.特に外科系を選択しようとすると,これらの不安材料は足かせとなる.キャリアと家庭を両立できるかどうかは,家族の支援と,社会の理解と,そしてなによりも指導医(上司)の理解が不可欠である.私の時代は一般的にはそれらを期待できず,恵まれた環境にいる人とスーパーウーマンだけがそれを享受できた.実際,大学時代の同期(女性)の中で,育児経験者は半数以下で,厳しい環境であったことがうかがえる.
著者
堀田 尚徳
出版者
広島大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

我が国の刑事手続では、起訴前段階において、身体拘束された被疑者及び弁護人が捜査機関側の有する身体拘束の根拠となった資料の内容をほとんど知ることができない。その結果、身体拘束から被疑者を解放するための諸制度を十分に活用できていないという問題がある。これに対して、アメリカでは、予備審問において身体拘束の根拠となった資料が開示される。この予備審問は、日本の勾留理由開示制度の制定過程に一定の影響を与えたと考えられる。そこで、予備審問に関する議論から示唆を得ることにより、勾留理由開示制度を、起訴前段階において被疑者及び弁護人が身体拘束の根拠となった資料の内容を知る手段として位置付ける解釈論を提示する。