著者
福本 健冶 池田 冶 小野 典彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理
巻号頁・発行日
vol.96, no.77, pp.33-38, 1996-05-24
被引用文献数
1

近年, 強化学習を利用して, 未知の環境で振る舞うエージェント群に, 試行錯誤的に学習を行なわせ, それらの間に何らかの協調関係を組織化させることが試みられている. しかし各エージェントの状態空間は, そのタスクが他のエージェントとの連携をともない複雑化するにしたがい爆発してしまい, それらに効果的に強化学習を行なわせることはきわめて難しくなる. ここでは, 単純な強化学習の枠組みでは状態数が爆発してしまうマルチエージェントによる典型的な学習問題として, "追跡問題"をとりあげ, 各追跡者エージェント群に構造的Q学習を組み込むことによって, その状態空間の爆発を回避すると共に, それらに分業や群れ行動をともなう協調行動を獲得させることを試みる.
著者
齊藤翔一郎 亀岡 弘和 小野 順貴 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.90, pp.85-92, 2006-08-08
被引用文献数
1

本稿では 音楽音響信号の多重ピッチ推定を行う手法であるSpecmurt分析をMAP推定の観点から定式化し 事後確率を最大化することによって基本周波数分布と共通調波構造パターンを求めるアルゴリズムについて述べる.我々はこれまでに非線型写像を用いて基本周波数分布に関する先験情報を利用しつつ共通調波構造パターンを推定する手法を提案してきた. この手法は直感的には理解がしやすいが アルゴリズムが何を目的関数としているかなどの見通しが立ちにくく アルゴリズムの収束も保障されなかった. そこで我々はSpecmurt分析における多重ピッチ推定を事後確率を最大化する推定として定式化し直し 今までの反復推定に新たな解釈を加えるとともに そこで明らかになった問題を踏まえ事後確率を最大化するような新たなアルゴリズムを提案する.評価実験によって平均で64.11%のMIDI変換正解率を得た.This paper describes a iterative algorithm for estimating a fundamental frequency distibution and a harmonic structure pattern by reformulating Specmurt analysis form a standpoint of maximum a posteriori probability. We have proposed specmurt Analysis which calculate the fundamental frequency distribution of multi-pitch music signals by iterative estimation algorithm using non-linear mapping function based on prior information. This iterative algorithm is easy to understand, but it is not obvious what the algorithm considers as an objective function, and the convergence is not ensured. Therefore, we make a explanation of the algorithm from the standpoint of maximum a posteriori probability, and propose a new algorithm based on MAP estimation. Evaluation result shows an avarage 64.11% accuracy of WAV to MIDI conversion.

1 0 0 0 OA 陶器全集

著者
小野賢一郎 編
出版者
民友社
巻号頁・発行日
vol.第1, 1931

1 0 0 0 OA 仏教美術概論

著者
小野玄妙 著
出版者
丙午出版社
巻号頁・発行日
1917
著者
小野 茂之 駒田 陽子 有賀 元 塘 久夫 白川 修一郎
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.67-75, 2005
被引用文献数
2

消化管運動は, 睡眠-覚醒リズムと同様なサーカディアンを有しており, 腸内細菌の細胞壁に由来すると考えられるムラミルペプチド類は, 睡眠物質として作用することが知られている.便通状態が, 睡眠健康に影響している可能性が考えられる.本検討では, 便通状態としてローマ基準IIで定義した機能性便秘(FC)および過敏性腸症候群(IBS)に着目し, 東京圏在住の成人若年女性を対象に, 便通状態と睡眠健康の関係を調査用紙による自己申告法を用い調査した.FCおよびIBS群で, 対照群に比べ, 睡眠随伴症に関する得点が高く平日の全日の眠気も強かった.IBS群では, 平日の睡眠時間が有意に短縮していた.生体リズムの同調因子である朝食の欠食頻度が, FC群で高かった.生体リズムに関連した就床時刻, 睡眠時間および睡眠習慣の不規則性も, FCおよびIBS群で高かった.本検討より, 1)FCおよびIBSを含む便通不良群の睡眠健康は, 便通良好群に比べ, 睡眠健康が障害されている, 2)便通状態は睡眠健康に関係していることが示唆された.便通状態と睡眠健康の関係は, 睡眠健康を考える際の要因として注目に値すると思われる.
著者
小野 正芳
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-21, 2013-07-25

日本の財政再建に向けた第一歩として2014年4月から消費税率が8%に、2015年10月から10%になることが決定している。消費増税においては消費税収の安定度、消費課税の国際的水準という点から、その正当性が主張されている。しかしながら、消費税収の所得税収に対する相対的安定度、消費課税の国際的水準という点を詳細に検討してみると、それらが消費税増税の正当な根拠とはなり得ないことが明らかとなる。消費税収は所得税収よりも相対的に安定しているといわれているが、所得税収の大きな部分を占める給与収入に基づく税収に関していえば、消費税収よりもよほど安定している。結果的に所得税収が消費税収よりも不安定になっているのは、給与収入を給与所得に変換する際の手続き(各種控除)の影響であり、それは政府によってコントロール可能な要因である。また、消費課税の国際的水準について、税率という面でみれば確かに日本の消費課税の水準は低いといえるが、税額という面でみれば日本の消費課税の水準はそれほど低くない。むしろ、国際的水準でみれば所得課税の水準が低いのである。すなわち、日本においては消費税を増税すべきではなく、所得税を増税すべきである。本稿は、納税主体の大部分を占める個人を対象として、その経済的価値の流れという視点から課税関係を整理し、上記のような結論に至っている。
著者
小野 達哉
出版者
京都大學人文科學研究所
雑誌
東方學報 (ISSN:03042448)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.169-199, 2011-08-31

The Qing 淸 government often announced that it transferred han 漢 elite officials from central posts (han-lin-guany 翰林官 and ke-dao-guan科道官) to local posts (dao-yuan 道員) on a large scale in shun-zhi 順治 era. This also included that they could return to high ranking central officials (jing-tang 京堂) after their experiences as local officials. This article calls it nei-wai-hu-yong 內外互用. Such a personal transfer aimed at making the new elite course and overthrowing the former custom of promotions. 748 On the other hand, nei-sheng-wai-zhuan 內陞外轉was the former promotion course of han漢elite officials. This system promoted a few han elite officials from ke-dao-guan to jing-tang 京堂 or dao-yuan 道員 annually. For this reason, there was a conflict over official posts between nei-wai-hu-yong and nei-sheng-gai-zhuan. This article researches whether the personal transfer through nei-wai-hu-yong could achieve its aim or not. The essence is as follows. When nei-wai-hu-yong was carried out, it shocked han elite officials very much. They feared that this personal transfer meant dropping out from elite course. In fact, although the Qing government made effort to push nei-wai-hu-yong, real use of personnel appointment tended to preserve former nei-sheng-gai-zhuan. Comparing nei-wai-huyong with nei-sheng-gai-zhuan, nei-sheng-gai-zhuan was given good treatmentobviously. Even rules of personnel appointment ordered that ke-dao-guan of neisheng- gai-zhuan took priority over officials of nei-wai-hu-yong in personnel appointment. Officials of nei-wai-hu-yong were made to stand in disadvantageous situation clearly. These viewpoints show firm stability of han officialʼs elite course. Each official post was given proper rank for each han officialʼs situation, and he was promoted to proper official post for his situation. Preserving such a personnel appointment was shared by han officials as norm, and it supported stability of bureaucratic organization. Han officialʼs norm for personnel appointment decided whether the policy of personal transfer succeeded or not.
著者
小野崎 隆 吉成 強 吉村 正久 八木 雅史 能岡 智 種谷 光春 柴田 道夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.363-367, 2006-12-15
被引用文献数
3

一重咲き,八重咲きの花型はカーネーションの重要形質の一つである.カーネーション連鎖地図作成に用いた集団を材料に,バルク法により一重咲き,八重咲きの形質に関与するRAPDマーカーを探索した.その結果,野生種Dianthus capitatus ssp. andrzejowskianus由来の劣性一重咲き遺伝子と連鎖する4つのRAPDマーカーが見いだされた.特に,同一のバンドパターンを示したOM19-800,AT90-1000,DT52-700は,一重の45個体で存在し八重の82個体で存在せず,一重八重の形質とマーカーバンドの有無が完全に一致し,一重咲き遺伝子に密に連鎖することが示された.これらのうちAT90-1000のSTS化に成功した.連鎖解析の結果,この一重咲き遺伝子は作成したカーネーション連鎖地図において第16連鎖群に座上することがわかった.得られたSTSマーカーの汎用性を検証するため,一重のカーネーション4品種からDNAを抽出してマーカーの有無を調べたが,4品種ともマーカーは存在せず,本分離集団以外への汎用性は認められなかった.
著者
高畑 文雄 小野里 好邦 嶋本 薫 初田 健 三橋 龍一 青木 由直 棚橋 真 村井 純 佐藤 亨 木村 磐根 藤崎 清孝 大迫 陽二 立居場 光生 都築 伸二 田崎 三郎 岡 育生 藤原 値賀人 越後 宏 康 健 大沼 孝一 佐藤 利三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.435-456, 1997-05-25
被引用文献数
28

衛星の高機能化,無線周波数帯Kuバンドの使用,地球局設備の小型化・低廉化,電気通信事業法の改正に伴う民間企業の衛星通信ビジネスの参入などによって, 衛星通信に関する大学独自の実験・研究が可能になったことをふまえ, 大学を中心とした多数の教育機関と電気通信事業者からなる組織化された研究・実験機関である「ディジタル衛星通信の大学間高度共同利用研究協議会」を設立した. 本報告では, 上記協議会について概説した後, 協議会のもとで衛星を介して実施されている主要な実験・研究として, マルチメディア衛星通信, 北海道統合通信網, 知的通信による手話画像伝送, インターネットアーキテクチャにおける衛星通信の利用などを取り上げて, その内容を紹介する.
著者
小野 博 穂屋 下茂 田中 周一 工藤 俊郎 加藤 良徳
出版者
福岡大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

多くの教員は学生のコミュニケーション能力を感覚的に把握しているが、数値化された測定方法が共通化されていないため、測定方法を開発した。学習に際し大学生に求められるコミュニケーション能力の構成要素は、(1)発信力、(2)受信力、(3)初対面積極性、(4)学習積極性の4要素が重要だと考えた。約6、000名の学生に質問紙調査を実施した(1)質問紙の評価、(2)教員の面接による評価、(3)客観的な日本語力調査を実施し、学生のコミュニケーション能力と基礎学力等の検討を行い、教員の感覚と一致する測定方法を開発した。
著者
小野 恭靖
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 1 人文科学 (ISSN:03893448)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.31-38, 2006-02

短歌形式の文学のひとつに道歌(どうか)と呼ばれるものがある。道歌は宗教的または道徳的な教訓を読み込んだ和歌であるが、むしろ狂歌に近い性格を持つ場合も多いと言える。筆者は道歌に関心を持ち、既に『道歌心(こころ)の策(むち)』や『道歌百人一首麓枝折(ふもとのしおり)』についての論考を発表したが、本稿では一休和尚に仮託された道歌集のひとつで従来顧みられることのなかった『一休和尚いろは歌』を紹介し、位置付けることを目的とする。Ikkyu was a Zen priest who lived in Kyoto at the Muromachi era. Irohauta was a instructive song for the common people. There are a lot of unknown materials about instructive songs. "Ikkyu-osyou Irohauta(一休和尚いろは歌)" is one of this. This report is the basic research of "Ikkyu-osyou Irohauta(一休和尚いろは歌)."
著者
戸田 英雄 小野 令美
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.37, no.8, pp.655-663, 1982-08-05

Rabinowitzの提出した数値積分についての難問を紹介する. この問題は普通の数値積分公式では, IMT公式を除けば8桁だすのはまず無理であろう. 積分区間の端点に特異性のある積分のための高橋・森の数値積分公式(DE公式)を用いた所, 全く機械的に答が求められた. この難問も含めて各種の例題を中心にしてDE公式の紹介をする. なお使用に際して, 有限桁で計算するために起こる誤差の防止等, 数値計算上の注意も述べる.