著者
西垣 貴央 小野田 崇
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

観測データをそのデータの高次独立性に基づきクラスタリングする手法を提案し,文書情報など,複数のクラスタに属する情報がある場合での有効性を示した。しかし,ユーザが望むクラスタリング結果とならない場合があった。そのため,ユーザ制約を考慮できるように提案手法を拡張する必要がある。本報告では,ユーザ制約を考慮できる一つの拡張方法について述べるとともに,その有用性をベンチマークデータによる実験で示す。
著者
大知 正直 関 喜文 川上 登福 小野木 大二 野村 眞平 吉永 恵一 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

家や車を購買する場合,さまざな商品を比較し検討をするだろう.本研究はこうした購買行動を考慮した推薦手法を提案する.不動産情報サイトの行動履歴を元に実験した結果,従来手法と比較し最大1.14倍将来的なCV率が上昇することがわかった.また,推薦ページへの遷移確率が0.4以上の場合効果があった.本研究は購買したい商品イメージがあいまいなユーザに対しても効果的な推薦を可能にする.
著者
小野 芳朗 小野 芳朗 水藤 寛 毛利 紫乃
出版者
岡山大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

化学物質の影響は、子供が感受性が高い。その曝露シナリオのモニタリング指標として、子供の集積する小学校の桜の葉を選んだ。桜はほとんどの小学校に植えられている。岡山市内19の小学校に許可を得て、4月から11月までの間、桜葉を採取した。得られた葉を、ひとつはチトクロームP450誘導を知るEROD活性を測定した。これらの測定に係わり、葉中の繊維を溶かすなどのテクニックを導入した。EROD活性は概して道路近傍の小学校に多い傾向がみられたが、有意な差をみることは難しかった。そこで、多環芳香族炭化水素類(Poly Aromatic Hydrocarbon : PAH)を測定した。対象とした小学校は、岡山市内を横断する国道2号線(片側3車線)をはじめ、主な国道沿いの立地や、市南部の工場地帯の立地、山間部の立地など特性をもたせた。その結果、概して道路近傍の小学校の桜葉は、PAHに汚染されていることがわかった。また南部工場地域の小学校のPAHが最も高く、移動発生源である自動車よりも国連発生源である工場の影響が強いことが示唆された。また、PAHの由来をオイルと燃料由来に分けて検討した結果、燃料由来の比量が大きく、大気中の排ガス発生源のものを桜葉が吸収していたことが明らかになった。さらに、これら桜の葉との相関をとるために、桜木の下の土壌、当該小学校における大気をサンプラーによって収集かつ近傍道路において道路近傍の大気、じんあいを採取し、これらのPAHと桜葉中のPAHの相関を求めたが、明確な相関はでず、桜葉中のPAHは、これら複数の要因の複合により形成されていることが示唆された。
著者
鈴木 道也 謝 国章 小野 光弘 鈴木 道隆
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.63-71, 1988-06-30 (Released:2009-09-04)
参考文献数
12

従来, 降雪片の落下速度に関しては, 雪片含水率, 雪片密度, 雪片質量等をそれぞれ関数とする実験式等が発表されている.降雪時の電波減衰に関連しては, とくにミゾレ, 湿雪のような比較的高密度の雪片に対する落下速度が問題であるが, 雪片密度を関数とした実験式では雪片密度に制約があって, 高密度の雪片についての実測値との適合は無理であった.さきに, 筆者らは2台のカメラを用いて雪片の大きさと落下速度を直接同時に観測する方法を報告したが, この方法による実測データをもとに, 雪片等価半径と落下速度との関係について再考察を加え, さらに粉体工学的手法を参考にして粒子の抵抗係数とレイノルズ数の関係および粒子形状補正の考え方を導入して, 雪片密度に制限を設けることなしに新しい計算法をすすめた。その結果, 高密度雪片に対しても落下速度の実測値にかなり近い計算結果がえられ, 今後の研究の手がかりをうることができた.
著者
石崎 一明 川人 基弘 今野 和浩 安江 俊明 竹内 幹雄 小笠原 武史 菅沼 俊夫 小野寺 民也 小松 秀昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.252, pp.17-24, 1999-08-05
被引用文献数
1

Javaはプログラムの安全性のために、例外チェックやポインタを排除したオブジェクトへのアクセスなど、他の言語より大きなオーバヘッドを持つ。またプログラムの柔軟性を提供するために、型検査、動的なクラスリンク、オブジェクトを伴ったインスタンスメソッド呼び出し、を提供している。これらの特徴を失うことなくプログラムの性能を改善するためには、実行時にバイトコードからネイティブコードへコンパイルを行うJust-In-Time (JIT)コンパイラが必須である。本稿では、JITコンパイラへ実装した以下の最適化、定数伝搬、不要コードの除去、例外チェックの除去、共通部分式の除去、型検査の単純化、メソッド呼び出しのインライン展開、メソッド呼び出しの一意決定、について述べる。さらに、9つのプログラムの実行結果より、これらの最適化が効果的であることを示す。
著者
小野 恭靖
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 第Ⅰ部門, 人文科学 = Memoirs of Osaka Kyoiku University (ISSN:03893448)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.51-55, 2013-09

日本語のことば遊びを積極的に活用した俳諧作品があった。その多くは江戸時代初期に貞門と称される人々の間で創作されたが、その一人であった野々口立圃には回文の発句を記した短冊が残されている。本稿はその短冊資料を紹介し、初期俳諧の歴史の中に位置付けることを目的とする。Some haikai (俳諧) made use of Japanese plays on words. Most of them were composed by the Teimon (貞門) group of haikai in the early period of the Edo era. Nonoguchi Ryuho (野々口立圃) was one of the members of the Teimon group. The oblong card in which he wrote the first phrase of the haikai using the palindrome remains now. The oblong card is introduced in this report. It is positioned in the history of the earlier haikai.
著者
小野 幸絵 田中 彰 末高 武彦 澤 秀一郎
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.208-213, 2007-07-30
被引用文献数
6

2004年10月23日夕方に新潟県中越地方で最大震度7の地震が発生した.著者は,地震直後に村ぐるみで避難しその後も仮設住宅で生活しているY村住民を対象として,地震前,地震直後,仮設住宅入居以降(地震から約50日)における歯磨きの状況などについて,2005年4月にY村診療所患者のうち協力が得られた388名に調査を行った.その結果は以下のようである.1歯磨き回数は,地震前に比べて直後では減少したが,仮設住宅入居後では地震前よりわずかに増加した.また,歯磨きの仕方について地震前と入居後で比較すると,地震前と同じ者が半数以上で,雑になった者は10%あまりであった.2地震直後は,うがい液でうがいをした者あるいは口をすすいだ者が多かった.歯ブラシは80%以上が3日以内に入手した.3地震直後に必要としたものは,歯ブラシ,うがい用のコップ,うがい液の順で多かった.今回の調査参加者は一地域のみで年齢的にも偏りがあるが,被災時そして被災前後の歯磨き状況についての実態と需要を把握することができた.
著者
石井 俊哉 江上 いすず 中野 徹 小野村 光正 中川 二郎 奥村 純市
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science (ISSN:0913882X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.171-176, 2007-12-25
参考文献数
9

現在、日本は銘柄豚ブームとも思えるほど、数多くの銘柄豚が存在する。その内容は品種、飼料や水の違いを訴えるもの、地域色を出したものなど多岐に渡り、皆様々なアピールを展開し、味の違いを訴えている。人の味覚的な好みは個人によって異なっており、銘柄豚だけが好まれるわけではない。従って、より多くの消費者に好まれるために、銘柄豚の開発段階で、人の好みの傾向を捉えておくこと、次代の消費動向の鍵を握る青年層の好みを把握することは重要と考えられる。そこで本研究は、日本の銘柄豚の代表格である黒豚肉(イギリス系バークシャー種)と一般豚肉(三元交雑種)を、味覚官能検査を主体に比較し、青年層の好みを把握することと、黒豚肉の味覚官能的な優位性を検証することを目的に行い、若干の傾向を得たので報告する。
著者
小野 定康
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.8-13, 2012 (Released:2013-02-20)
参考文献数
8

本解説は最近急速に注目されてきているディジタルブラックホール問題に直結するディジタルデータの半世紀以上の保存に関して述べている.なぜディジタルデータの長期保存が必要になっているか,既存ディジタル記録システムの寿命について,現実的な長寿命化の方法,ディジタル記録システムと密接に関係するセキュリティ問題の解決法,次世代の恒久保存が可能なディジタル記録システムの研究動向を示している.
著者
武吉 朋也 帆足 啓一郎 松本 一則 小野 智弘
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.2841-2853, 2012-12-15

インターネットの普及により,一般ユーザでもオンラインでのディスカッションを容易に行えるようになった.このような状況下では,多数存在するディスカッションのそれぞれについて,どの程度円滑に進行しているのか数値化することがユーザ,およびディスカッションサイトの管理者双方にとって必要である.そこで本稿では,ディスカッションの円滑な進行に寄与すると人間が感じる発言のディスカッション全体に占める割合を健全度と定義し,ディスカッションのデータから単純集計により取得可能な参加人数や発言間の時間間隔等の表層的特徴量と,ディスカッションの内容を表す単語の重要度からなるテキスト特徴に基づいて,ディスカッションの健全度を定量化する手法を提案する.人手で付与した健全度に応じてディスカッションに健全,半分程度が荒れ,荒れの3つのラベルを設定し,提案手法によるラベル予測の精度を評価した結果,テキスト特徴のみに基づく分類手法よりもF値が上回ることを確認した.これにより,本稿で述べる提案手法は健全度が高いディスカッションをユーザに提示し,参加を促すといった利用シーンへの適用が期待できる.The spread of online community sites such as social networking services has made it possible for common users to conduct discussions online. The rapid increase of such online discussions has aroused the demand of technologies to automatically present lively and exciting online discussions to the user, and also to detect "flamed" discussions to the service providers to prevent unnecessary collisions between users. This research proposes a novel method to quantify the soundness of online discussion based on simple surface and textual features extracted from online discussions. The features used by the proposed method needs neither a large-scale dictionary nor advanced text analysis. In addition, the features are generic, thus extractable from any type of online discussion. Our proposed method achieved higher F-measure for the classification of "sound" and "flamed" online discussions than typical text classification methods using term features, proving the effectiveness to select such discussions to system users.
著者
鑛山 宗利 鈴木 茂之 蜂谷 欽司 小野 文一郎 多田 幹郎 佐藤 公行
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.310-314, 1995-05-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1 1

Environmental ionizing radiations were surveyed in Okayama city during December of 1992, using a NaI (Tl) scintillation survey meter (TCS-161; Aloka, Japan) and a NaI (Tl) γ spectrometer (JSM-102; Aloka, Japan) ; measerments were carried out in fine days.Equivalent dose rate of environmental ionizing radiations was in the range of 0.048-0.171μSv/h, and the average was 0.082±0.019μSv/h. The dose rate was higher in hills than in fields. Therefore, it appears as if rocks have more radioactive materials than soils do.The distribution of the dose rates was analyzed from geological points of view. Mesozoic and Paleozoic layer was in the range of 0.067-0.095μSv/h, and the average was 0.080±0.008μSv/h. Rhyolitic layer was in the range of 0.076-0.105μSv/h, and the average was 0.088±0.010μSv/h. Granitic layer was in the range of 0.057-0.171μSv/h, and the average was 0.098±0.022μSv/h. Neogene Period layer was in the range of 0.057-0.114μSv/h, and the average was 0.076±0.015μSv/h. Quaternary Period layer was in the range of 0.048-0.114μSv/h, and the average was 0.076±0.013μSv/h.By γ spectrometry, 40K, 208Tl, 212Bi, 214Bi, and 228Ac were detected at Mt. Kaigara (0.171μSv/h), Tsushima (0.076μSv/h) and Fujita (0.048μSv/h), especially, 226Ra was detected at Mt. Kaigara. It seems that 40K was distributed uniformly in Okayama city area. Thas, the difference in the dose range is attributable to nuclides other than 40K.Now, we conclude that there has been no change of the dose rates of environmental radiation in Okayama city these 10 years.
著者
森田 達也 野末 よし子 宮下 光令 小野 宏志 藤島 百合子 白髭 豊 川越 正平
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.317-322, 2012 (Released:2012-04-13)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究の目的は, 在宅特化型診療所とドクターネットの両方が存在する1都市におけるがん患者の自宅死亡率の推移を明らかにすることを通じて, 在宅特化型診療所とドクターネットの地域緩和ケアにおける役割についての洞察を得ることである. 緩和ケアの地域介入研究が行われた1地域でがん患者の自宅死亡率を2007年から2010年まで取得した. 自宅死亡率は, 2007年の7.0%から2010年には13.0%に増加した. 自宅死亡総数に占める在宅特化型診療所の患者の割合は49%から70%に増加したが, 在宅特化型診療所以外の診療所が診療したがん患者の自宅死亡数も63名から77名と減少しなかった. 在宅特化型診療所と一般の診療所のドクターネットは排他的に機能するものではなく, 両方のシステムが地域に存在することにより自宅で過ごすがん患者の緩和ケアの向上に寄与する可能性が示唆された.
著者
小野 大輔
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

昨年度は、生物発光、多電極ディッシュを用い概日時計の中枢である視交叉上核(SCN)の分散培養を行い、個々の細胞の概日リズムにCRY1/CRY2が必要ではない事を明らかとした。さらにこれらの同時測定系を用い、脱同調したPer1発現リズムと同調した電気活動リズムがCry1-/-/Cry2-/-マウスのSCNに存在することを明らかとした。さらに最近Cryl-/-/Cry2-/-マウスのSCNのPER2::LUCに減衰していくリズムが認められ、一貫した結果が得られていない。これらの原因には測定系とマウスのageが考えられる。本年度はこの原因を検証するために、発達段階におけるSCNのPerl-luc,PER2::LUCのリズムを測定した。生後1日目(P1),P7,P14,P21,adult(8-16w)のマウスからSCNを切り出しメンブレン上で培養し、SCN全体の発光リズムを測定した所、P1,P7のCry1-/-/Cry2-/-マウスのSCNからはrobustなリズムが認められたが、このリズムはP14になると減弱し、P21,adultになると消失した。これらの結果はCry1-/-/Cry2-/-マウスのSCNのリズムは生後初期に出現し、離乳するP21付近で消失する事を示す。さらにこのリズムの消失は個々の細胞の脱同調である事を発光イメージングを用いる事で明らかとした。本研究結果はCRY1/CRY2に依存しない細胞間ネットワークが存在すること、そしてこのネットワークは離乳する生後3週間で消失する事を初めて示し、SCNの新たな細胞間ネットワークにCRY1/CRY2が関わっている事を明らかとした。