著者
中川 博文 東 俊晴 松原 由紀 白石 成二 中尾 正和 山崎 京子
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.334-338, 2008 (Released:2008-04-16)
参考文献数
10

厚生労働省の 「輸血療法の実施に関する指針」 が2005年9月に改定された後, AB型患者の大量出血に対して異型適合血輸血を考慮した2症例を経験した. 緊急輸血に携わる医療従事者は, 異型適合血輸血の適応に関する認識を新たにするとともに, 危機的出血に際して迅速に適合血の選択を確認できるよう小冊子を配置し, 定期的な勉強会を開催するなど, 速やかな緊急輸血実施のための院内体制の整備に努める必要があると考えられた.
著者
山崎 武次郎
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.307-310, 1958-10-10 (Released:2013-05-10)
参考文献数
9

The author reports a rare case of left recurrent nerve paralysis in an infant aged 1 year and 10 months and male. He refers to cardiac diseases as its chief causes. The main cause is the compression of the nerve by the aorta and left pulmonary artery. Concerning other etiologic cardiac diseases he further states that in the stenosis of the mitral valves or their insufficiency, the dilatation of the 2nd cardiac arch is remarkable in X-ray findings.
著者
山崎 正樹 櫻井 澄 根上 彰生
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.297-302, 2013-10-25 (Released:2013-10-25)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

本研究は、施行から約10年が経過し、一定の事例が蓄積されてきた都市再生特別地区におけるソフト分野の公共貢献に着目し、東京都を対象とした提案・実施状況の実態の調査及び課題と改善方策の考察を行った。2012年8月現在における、東京都で提案されたソフト貢献を整理した結果、全24事例のうち22事例、貢献内容としては64件が提案され、種別としては「都市や街の魅力の向上」に寄与するものが約4割を占めることが明らかになった。次に提案されたソフト貢献の実現状況の把握のために、稼働済事例を対象に開発事業者・運営事業者及び東京都へのヒアリング調査を行った結果、東京都と開発事業間で提案内容実施にかかる協定が締結されており、全ての事例でソフト貢献が実現されていることが確認できた。運営形態は事業者が自ら運営事業を行う「自主型」が約6割、運営委託を行う「誘致型」約4割であり、概ねの事例で建築物稼働日より1年前には運営主体が決定している。しかし、素案上の「イメージ」を実現できない事例や、都決時以降に追加されたソフト貢献が評価されない事例、ソフト貢献の有効的な利活用が事業者の努力次第となること等の課題もみられた。
著者
山崎 志郎
出版者
土地制度史学会(現 政治経済学・経済史学会)
雑誌
土地制度史学 (ISSN:04933567)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.4-17, 1996-04-20 (Released:2017-12-30)

The mobilization system during the War consisted of two stages. In the first stage 1937-41 the long-range mobilization system was formed, in later stage 1942-45 nonmilitary section was restrained thoroughly, so mobilization of munitions industry was managed barely but whole ecomomic plan resulted in collapse. The distinctive features of the mobilization system are the market mechanism, the profit incentive, and the competitions in strategic industries, integrated into the system ingeniously from first to last. In the first stage the munitions mobilization plan and the capacity expanding plan ensured the increase of long-range demand and the priority of materials supply. Many low-ranking and newly-estabilished companies invested in plants and equipments positively. But the outbreak of the European War and the International trade restriction made the consistency of the lowprice policy and the overall expansion of companies of the plan difficult. The profit pool system, the more strict priority supply system and the cooperative finance system were introduced into the mobilization system to ensure the long-range price stability and the mobilization. Soon after the outbreak of the Pacific War the production of fundamental materials began to decrease. The increase of the output in shipbuilding and the aircraft indusutry became the critical issue of the mobilization. The Government gave up the consistency of the whole economic plan. The inconsistency of supply and demand plan of all sorts of materials came out. The Center and the Prefectural government mobilized materials, labor, transportation capacity, electric power, fuel, etc. to a small number of specified companies. Thus the huge industries of precision, electlic, transport machine appeared in Japan during the War at the sacrifice of the other industries.
著者
山下 貴子 山崎 佳代
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.62-70, 2022-02-28 (Released:2022-02-28)
参考文献数
13

本研究は,介護現場における職員と利用者がサービスを通じてともに満足感を得るためにはどのような要因が必要であるか,介護現場がとるべき対応について検討を行った。先行研究より「離職要因」「サービス品質」「サービス・プロフィット・チェーン」「リスク・コミュニケーション」から職員および利用者の満足感の構成要因を検討した。続いて先行研究で用いられた概念の指標を基に質問項目を作成し,職員と利用者を対象に定量調査を行った。職員への調査からは「サービス価値」,「人間関係」,「マネジメントの質」,「信頼」,「リスクマネジメントの必要性」,「リスクマネジメントの浸透」の6つの因子間に正の相関があり,互いに労働条件にも強く影響し,働くモチベーションやサービス品質を決定づける重要な要因であることを確認した。また利用者満足度の分析では,「ケアマネージャーの品質」「提供サービス品質」「施設サービス品質」のそれぞれ正の関係がみられ,利用施設の「心理的ロイヤルティ」向上へ作用していることも確認でき,利用者満足向上と働きやすい職場環境の両立にむけた新たな視座を提供することができた。
著者
山崎 浩司 木原 雅子 木原 正博
出版者
日本エイズ学会
雑誌
日本エイズ学会誌 (ISSN:13449478)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.121-130, 2005

目的: 若者に対するエイズ予防介入プロジェクトの一環として, 地方A県の女子高校生が, なぜ性交渉時にコンドームを使わないようになってしまうのかを質的研究法を用いて分析する.<BR>対象と方法: A県の女子高校生41名に対し, フォーカス・グループ・インタビューを8グループ実施した. 対象者として, 交際相手を有すると思われる友人同士6名前後を, スノーボール・サンプリングによりリクルートした. 分析は修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを使った.<BR>結果: 対象者は「治る性病より直らない妊娠」をより心配しているにも係わらず, 実際のコンドーム「使用は相手次第」であり, 結果的に膣内・膣外射精を繰り返し, それでも簡単には妊娠しないことを経験的に学習して「独自の避妊意識」を形成し, コンドーム不使用を定着させていた. また, 交際相手が社会人の場合は「妊娠してもかまわない」と考えたり, コンドーム購入を恥ずかしさ等による「購入阻害」要因により回避したり, 不快経験から「コンドーム嫌悪」に陥ったりして, 不使用に至っていた. さらに, 対象者が仮にSTDに関心を抱いても, 入手できる「予防学的情報の不足」から, コンドームを使わない「独自の予防認識」を形成し, やはり不使用に終っていた.<BR>結論: コンドーム不使用における相互作用プロセスを含む若者の多様な性文化の把握なしでは, 包括的なエイズ予防法を開発しがたい可能性が示唆された.
著者
大屋 周期 山崎 嘉孝 中村 剛之 森重 聡 山口 真紀 青山 一利 関 律子 毛利 文彦 大崎 浩一 内藤 嘉紀 大島 孝一 長藤 宏司
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.1605-1610, 2020 (Released:2020-12-08)
参考文献数
15

多中心性キャッスルマン病は,リンパ節病理像によって特徴づけられるリンパ増殖性疾患でIL-6高値を特徴としている。症例は17歳の日本人男性,発熱,頭痛,倦怠感,体重減少を伴っていたが,血圧は正常であった。臍下部に可動性良好な腫瘤を触知し,血液検査所見は小球性貧血,低アルブミン血症,IL-6高値,sIL-2R高値,VEGF高値を示した。造影CT検査で55 mm大の骨盤内腫瘤と腸間膜周囲のリンパ節腫大を認め,多中心性キャッスルマン病を疑い骨盤内腫瘍を摘出した。術後,血圧が緩徐に上昇し可逆性後頭葉白質脳症による痙攣を発症した。高血圧の精査で,術前の血中ノルアドレナリン,ノルメタネフリン高値が判明し,摘出標本でIL-6およびクロモグラニンAが陽性であることから,IL-6産生パラガングリオーマと診断した。多中心性キャッスルマン病に類似した発熱,貧血などを来す病態の鑑別診断として,血圧上昇を伴わない症例でもIL-6産生褐色細胞腫・パラガングリオーマを考慮する必要がある。
著者
中澤 満 大黒 浩 間宮 和久 山崎 仁志
出版者
弘前大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

年度当初に立てた研究計画ではカルシウム結合タンパク質の変異が網膜変性にどのような影響を及ぼすかを遺伝子改変動物の作成ならびにRNA技術を用いた遺伝子発現抑制によって検討することであったが、この研究の準備を進める段階でヒト網膜色素変性モデル動物に対するカルシウム拮抗薬の視細胞保護効果を明らかにする必要性が新たに生じたため、まず第一に後者の実験を行うこととした。カルシウム拮抗薬による視細胞内のカルシウムイオンの変化がカルシウム結合タンパク質などを介した視細胞保護効果を持つかどうかを明らかにすることの方が臨床研究上より重要であると判断したためである。この実験においてヒト網膜色素変性モデル動物としてrds(retinal degeneration slow)マウスを入手した。このマウスは視細胞特異的な構造タンパクであるペリフェリン・rdsをコードする遺伝子の変異を持ち、ホモ接合体では視細胞外節の形成異常から網膜変性をきたす。そのヘテロ接合体は非常に緩徐な視細胞変性をきたし、ヒト常染色体優性網膜色素変性のモデルとされる。まず、rdsマウスとbalb/cマウスとの間にrdsヘテロ接合体を作成し、そのヘテロ接合体が経時的に緩徐な網膜変性をきたすことを観察した後、このマウスに生直後から腹腔内にニルバジピン(カルシウム拮抗薬の一種)を連日投与した。薬物投与群と非投与群(対照群)の網膜変性の進行度を網膜電図のa波、b波の振幅から比較検討したところ、投与群の方が統計学的に有意に網膜変性の進行が遅延していた。この結果、rdsマウスヘテロにおいてもカルシウム拮抗薬の視細胞変性抑制効果がみられることが明らかになった。次に、カルシウム拮抗薬投与による網膜内の遺伝子発現の変化をみるためマイクロアレイ法を用いた検索を行った。現在その結果を解析検討しており、次のカルシウム結合タンパク質の遺伝子変異を導入したモデル動物の作成を準備している段階である。
著者
山崎 彩夏 武田 庄平 黒鳥 英俊
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.23, pp.85, 2007

昨今は動物福祉の観点から、飼育動物の特性を考慮し、その欲求を理解した飼育環境の改善が求められるようになってきた。動物本来の行動がより発現されるような刺激を備えた飼育環境では、より主体的な行動の時間配分の表出が促され、行動レパートリーが増加することが知られている。本研究では、2005年3月に多摩動物公園(東京都日野市)に新設されたオランウータン飼育施設において、より多様で、立体的かつ広大化するという飼育環境の変化が、飼育下オランウータンの行動にいかなる質的・量的変容を及ぼすかに関し検証することを目的とし、中長期的・縦断的な観察を行ってきた。旧施設と比較し、新施設では、「飛び地」と称される約50本の自然林に覆われた面積2,092_m2_の放飼場、および「スカイウォーク」と称される全長152mのタワーが設置され、オランウータンによる、3次元空間のより多様な利用が可能となった。観察対象はボルネオオランウータン3個体(ジプシー;メス,推定51歳、チャッピー;メス, 34歳, ポピー;オス,6歳)とし、2005年3月から2006年11月の期間のうちの計156日、9:30~15:30の時間帯において、観察対象個体を1分間毎に走査するスキャンサンプリング法を用いて観察し、各観察対象個体の行動と利用空間を、瞬間サンプリング法を用いて記録した。観察した行動は、採食・休息・移動・社会的行動の各カテゴリーに分類した。その結果、新施設移動直後に活動性の低下傾向が確認され、新奇環境に対する反応性がみられた。その後は、採食に費やす時間の増加、移動と社会的行動に費やす時間の減少が示された。また、移動行動レパートリーの大幅な増加、特に立体的な空間を移動する際の行動レパートリーの増加が確認された。以上から、複雑な放飼場の構造と利用可能な空間の増大、採食対象の増加が、オランウータンの行動パターンに影響を与えたことが示唆された。
著者
山崎 彩夏 武田 庄平 黒鳥 英俊
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.21, pp.33, 2005

野生下では昼夜地上から10-20mの高さで過ごす事が多く樹上性の大型類人猿であるオランウータンは、飼育下においても立体的空間の中で自発的に上層部を好み、行動のタイプ別に利用する空間を使い分けている事が知られている。この様に全ての動物種は各々の生態状況に応じて特異的な形態適応・生理学的適応を遂げ、加えて行動学的性質との総合された結果として種としての独自性を持つに至る。またこの独自性こそが、動物にとって最重要となる生存・繁殖の為に、限られた時間をどのようにやりくりするのかを決定づける要因となり、その自発的に決定された時間の配分パターンは我々に様々な示唆を与えてくれるであろう。本研究では東京都日野市の東京都多摩動物公園で飼育されるボルネオオランウータン3個体、ジプシー(メス、48才)、チャッピー(メス、31才)、ポピー(オス、4才)の3世代に渡る母子を対象として、それまでの比較的平面的な旧飼育施設から、平成17年3月に完成した、高さ12m長さ150mを超える空中施設「スカイウォーク」を含め立体的広がりを持つような新オランウータン飼育施設に移動した場合、各対象個体が展示時間内に採食・休息・移動にあてる時間の配分、そして利用空間の在り方が、従来の飼育施設と比較してどのように変容し新環境に適応を遂げてゆくのか、その行動観察の第一報を報告する。恐らくオランウータンにとってより必需な行動ほど、より時間配分レベルの変化量が少ないまま維持されると推察される。さらにはこれまで潜在的欲求としては存在するが環境要因的に表出されなかった行動が増加する可能性もある。行動時間配分の変化を比較する事で飼育下オランウータンの生活において、どの行動の比重がより高いのかも示す事ができるだろう。
著者
山崎 彩夏 武田 庄平 黒鳥 英俊
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.22, pp.74, 2006

平成17年3月に多摩動物公園(東京都日野市)で完成した「行動展示(その動物種本来の行動特性の発現を促す機能を備えた飼育展示環境)」を導入した国内最大規模のオランウータン飼育施設が完成した。本研究では、空間が立体的広がりと複雑な環境刺激を有するようになるという飼育環境の構造的・質的変化に伴い、飼育下オランウータンにおける各行動が占める時間割合や活動性、空間利用等が如何に変容をもたらし、新規環境に対しどのような適応過程を遂げるのかに関し、中長期的な行動観察を中心として比較検討することを目的とする。<br> 観察は多摩動物公園で飼育されるボルネオオランウータン、ジプシー(メス、推定50才)、チャッピー(メス、32才)、ポピー(オス、5才)の3個体を対象とし、9時30分-15時30分の時間帯において、1分間隔の瞬間サンプリング法により、各個体の行動を行動目録に基づき観察シートに記録した。同時に放飼場平面図に、個体毎に利用した位置と高度を記録した。記録した行動は行動カテゴリーに沿って採食、休息、移動に分類し、各行動項目において観察対象個体が費やす行動時間配分を算出した。観察は旧飼育施設では2005年3月4日から2005年3月22日までの期間中の15日間、新飼育施設では2005年4月28日の一般公開から約1年間行った。<br> 2005年7月の第21回霊長類学会大会では、新規飼育環境へ移動直後にオランウータンが示した行動変容について報告したが、本発表ではより中期的な適応過程の経過を示す。
著者
山崎 達雄
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.131, 2020 (Released:2020-11-30)

歴史的にみてごみの処理が社会的に問題となるのは、近世に入ってからである。川を塵捨場のように心得る風潮が生まれ、各都市で川への塵芥の投棄が目立ち、塵捨場の整備も進められた。明治になると、外国人の目を意識してか、立小便、入れ墨や裸体の禁止等が、明治6年に制定された「地方違式?違条例」によって取り締まられ、塵芥の川への投げ捨てや道等への放置も禁じられている。これまで当たり前であったことが陋習とみなされ、規制されたのである。条例を子供まで理解できるように、条文にルビがふられ、えときした「図解」も作成された。「図解」のなかには鮮やかに彩色されたものもあり、「違式詿違条例」の「図解」の出版状況を概括するとともに、それらを通じて、明治初期の塵芥処理事情を考察したい。
著者
加藤 直樹 村瀬 康一郎 松原 正也 興戸 律子 日比 光治 山崎 宣次
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.27, pp.332-333, 2011

岐阜大学の教育清報データベースSIS-TEMにおける教育情報資産を継承するとともにコンテンツ共有を可能とするシステムを「実践の智DB」として開発している。本研究では,このコンテンツ共有機能を具現化するためのスマートフォルダについて検討し,コンテンツの登録に加えて,相互参照のための検索条件を設定したフォルダ機能,相互のコメント等の登録と検索への反映などに関する機能について報告する。
著者
木村 和寛 山崎 和彦
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

本研究では人間中心設計(HCD)を基本としたデザインプロセスを活用して、映画をあまり観に行かない日本の20代女性をターゲットユーザにした映画を楽しく観に行くことをサポートするサービスデザインを提案する。現状調査、ユーザ調査、コンセプト抽出、アイデア展開、簡易プロトタイプの制作、詳細プロトタイプの制作、ユーザ評価のプロセスを踏み、最終成果物として、俳優で映画を楽しむタブレット向けアプリケーションを制作した。このアプリケーションは、日本の20代女性が映画の情報の中でも出演俳優を重要に考えていることや、1人では映画を観ない傾向にあることがインタビュー調査でわかったので、そのヒントをもとにアイデアを出した。好きな俳優のコミュニティを友達同士でつくり、映画に誘いあって観に行くことを促すSNSとなっている。ユーザは好きな俳優を探して、友達と盛り上がっているうちに映画の情報を得て、無理なく友達と映画を観に行くことができる。このサービスを通して若者の映画離れの問題を解決し、映画産業を活発にすることができると考える。