著者
大塚 正之 井出 祥子 岡 智之 櫻井 千佳子 河野 秀樹 Hanks William. F.
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、主客非分離、自他非分離の場の理論に基づき、言語及び非言語コミュニケーションが場の影響を深く受けていること、日本語は、場の影響が大きく場内在的な言語であり、英語は場の影響が小さく場外在的な言語であり、それが日英翻訳を困難にしていることが明らかとなった。また日本語のコミュニケーションでは、複雑系における自己組織化現象が多く起きていること、当初場の影響を強く受けて活格、能格であった言語が場の影響が小さくなるに連れて対格言語化したこと、異文化コミュニケーションを行う上で、それぞれ文化が持っている場の違いがコミュニケーションの障害となっていることなどの点もある程度分かってきた。
著者
長岡 智明 渡邊 聡一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.97, pp.83-88, 2008-06-13
被引用文献数
8

近年,様々な高分解能数値人体モデルが開発され,それらのモデルを利用した数値シミュレーションにより,人体に対する電磁界の曝露評価が盛んに行われるようになってきた.NICTでも2mm分解能を有する日本人を対象とした数値人体モデルを開発している.これらのモデルは概ね3GHzまでの曝露評価に利用可能であるが,今後,無線通信機器は3GHz以上の高周波帯電波の利用が見込まれることから,これらの周波数に対応した超高分解能数値人体モデルを整備する必要がある.そこで以前から,筆者らは平滑化を伴った任意分解能モデルへの再構築を可能とする高分解能化手法を提案している.本稿では,この高分解能手法をNICTで開発している3歳児数値人体モデルに適用した0.5mm分解能モデルを用いて,1GHzから10GHzのE偏波およびH偏波平面波が人体の前方から後方に伝播した場合の全身平均SARをFDTD法により推定した.
著者
西澤 奈津子 大隅 清陽 藤森 健太郎 稲田 奈津子 金子 修一 石見 清裕 桑野 栄治 野田 有紀子 安田 次郎 和田 英信 松岡 智之 末松 剛 吉永 匡史 武井 紀子
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

古代日本においては、律令制の導入に続いて、8世紀になってから礼の本格的な導入が始まり、9世紀には儀式書の成立という形に結実する。その後9世紀から12世紀にかけての古代から中世の変革期において、中国の礼を受容して形成された儀式が支配構造との関係でどのように変容したかを、中国の賓礼や軍礼、凶礼などに該当する儀式を検討することによって明らかにした。また、同時期の中国や朝鮮半島諸国の礼や儀式の変化と比較することによって、日本の儀式の変化の特徴に迫った。その結果、中国において当該期に礼や儀礼が庶民化すること、皇帝権力の伸長により変化があることなどが確認された。
著者
小野崎 隆 吉成 強 吉村 正久 八木 雅史 能岡 智 種谷 光春 柴田 道夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.363-367, 2006-12-15
被引用文献数
3

一重咲き,八重咲きの花型はカーネーションの重要形質の一つである.カーネーション連鎖地図作成に用いた集団を材料に,バルク法により一重咲き,八重咲きの形質に関与するRAPDマーカーを探索した.その結果,野生種Dianthus capitatus ssp. andrzejowskianus由来の劣性一重咲き遺伝子と連鎖する4つのRAPDマーカーが見いだされた.特に,同一のバンドパターンを示したOM19-800,AT90-1000,DT52-700は,一重の45個体で存在し八重の82個体で存在せず,一重八重の形質とマーカーバンドの有無が完全に一致し,一重咲き遺伝子に密に連鎖することが示された.これらのうちAT90-1000のSTS化に成功した.連鎖解析の結果,この一重咲き遺伝子は作成したカーネーション連鎖地図において第16連鎖群に座上することがわかった.得られたSTSマーカーの汎用性を検証するため,一重のカーネーション4品種からDNAを抽出してマーカーの有無を調べたが,4品種ともマーカーは存在せず,本分離集団以外への汎用性は認められなかった.
著者
孫 玉平 崎野 健治 吉岡 智和
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.61, no.486, pp.95-106, 1996
被引用文献数
6 9

<p>1. 序 本論文の研究目的は、1) 図1に示す横補強筋により拘束されたコンクリートに対して著者らが提案した応力・ひずみ関係モデルが、他のモデルとの比較の上において、RC柱の中心圧縮性状のみならず図2に示す応力を受ける柱の曲げ性状の予測にも用い得るかどうか、2) それが適切に出来ない場合は、必要な修正法を検討することである。 2. コンクリートの応力・ひずみ関係 著者らにより提案されたコンファインドコンクリートの応力・ひずみ関係は(1)式により表される(図3参照)。(1)式中の3つのパラメーター、すなわち、(1)コンファインドコンクリートの強度fcc^1、(2)強度時ひずみεco、(3)下り勾配に関系するパラメーターD、はそれぞれ(2)、(3)、(4)式により与えられる。提案モデルと中心圧縮実験結果との比較を図4に示す。図4には比較のためにSheikh、Manderら、六車らにより提案されたモデルと修正Kent & Parkモデルも一緒に示してある。図4から分かるように、著者らの提案したモデルが最もよく実験結果と一致する。 3. 鉄筋コンクリート断面の曲げ挙動 3.1 解析方法と結果の検証 軸力と曲げを受ける鉄筋コンクリート断面の曲げモーメント曲率関係は次の仮定をおくことにより解析的に求めることができる。(1)平面保持の仮定、(2)主筋は完全弾塑性体とする、(3)コンクリートの引っ張り強度は無視、(4)コンクリートの応力・ひずみ関係は(1)〜(4)式により表される、(5)無拘束のかぶりコンクリートは、0.004以上のひずみを生じた場合は応力を負担しない。 断面と軸力が与えられた場合の曲げモーメント・曲率関係(以下M-φ関係と書く)は、断面を図5に示すように分割して数値積分を行う断面分割法により比較的簡単に求める事が出来る。 解析的に求めたM-φ関係と、一定軸力下で均等曲げモーメント(図2(b)参照)を受ける鉄筋コンクリート柱の実験により得られたM-φ関係の比較を図6に示す。図6から分かるように、低軸力を受ける試験体については提案モデルと他のモデルによる解析結果に殆ど差がないが、高軸力を受ける試験体については、提案モデルを用いた解析結果が最大曲げモーメントも大曲率時の挙動も実験結果を最もよく説明できることが分かる。 3.2 数値計算による検討 軸力の大きさと横補強筋の拘束度合いが高強度鉄筋コンクリート断面のM-φ関係に及ぼす影響を定量的に検討するために、図7に示す断面について数値計算を行った。解析により求めたM-φ関係とM-ε_<ce>/ε_<co>関係を強度上昇係数K (=f_cc'/f_c')と軸力比n (=N/Agf_c') をパラメーターにとり図8に示す。ε_<ce>はコンクリートの圧縮縁のひずみであり、ε_<co>はコンクリートの最大応力時のひずみで(3)式で与えられる。 図8より分かるように、無拘束断面のM-φ関係にはピーク点が1つしかない。しかしながら、横補強筋がある場合はピーク点が2つ表れるようになる。かぶりコンクリートの最外縁が剥離をし始めた時に断面は最初のピークモーメント(以後M_<pp>と書く)に達し、その後コアコンクリートに対する拘束効果が効き始めるまで曲げモーメントは低下する。その後再び曲げモーメントが上昇して第2のピークモーメント(以後M_<cp>と書く)に達する。横補強筋で拘束された鉄筋コンクリート断面の最大曲げモーメントを求めるためには、M_<pp>とM_<cp>の2つのピークモーメントを求める必要がある。 4.曲げ終局強度 本節においては、曲げ終局強度をより簡単に求める略算法を提案する。この簡略化は、圧縮誠におけるコンクリートの実際の応力分布を、圧縮縁からβXの距離の所に合力C(=αf_<cc>'/BX)が作用する等価な長方形分布のストレスブロックに置き換えることによってなされる(図9参照)。 圧縮縁ひずみがε_<ce>の時の実際の応力分布と等価な長方形ストレスブロックのパラメーターαとβを求める一般式は、両者の合力と一次モーメントが等しいという条件より(5)式により与えられる(図9参照)。柱断面の曲げ終局強度を評価するときは、一般的なαとβの値ではなく、コンクリート圧縮縁のひずみがε_<cm>というある特定値に達した場合の値が必要となる。M-φ関係における最大曲げモーメント時のコンクリートの圧縮縁のひずみを本論文では終局ひずみと呼ぶことにする。主筋や横補強筋のない無筋コンクリート断面の場合で中立軸の位置が断面内にある場合は、ストレスブロックパラメーターβとαの比が最小になるときに最大曲げモーメントに達することが証明できる。図8には鉄筋コンクリート断面のM-ε_<ce>/ε_<co>が示されているが、図中にβとαの比が最小になった時のがξ(=ε_<ce>/ε_<co>)の値を一点鎖線で示している。無拘束コンクリートの場合もコンファインドコンクリートの場合もβとαの比が最小になった時、ほぼ最大曲げモーメントに達すると見なして差し支えないことが図より分かる。したがって、終局ひずみε_<cm>の算定式として(6)式を提案する。(6)式で与えられる終局ひずみ時のαとβの値をα_mとβ_mとすると、近似的に(7)式(8)式により与えられる。 また、(9)式で拘束鉄筋コンクリート柱断面のMppとMcpを求める際に、断面圧縮縁や断面せいhなどの取り方については図10を参照されたい。 5. 鉄筋コンクリート柱の曲げ挙動 本節においては、実験において直接測定された材端の塑性ヒンジのM-φ関係と3節で述べた解析により得られたM-φ関係の比較をまず行うことにする。図11と図12にSheikhらおよび六車らによって得られた片持ち柱の塑性ヒンジ領域のM-φ関係実験値と解析値の比較を示す。いずれの実験においても、正負交番繰り返し実験が行われているが、図11と図12にはM-φ関係の正荷重時包絡線が実験値として示されている。M-φ関係実験値の曲げモーメントの値は軸力による付加曲げモーメントを含んだ材端(スタッブに隣接する断面)の曲げモーメントであり、また、曲率は塑性ヒンジ領城中の平均曲率である。いずれの試験体においても、曲げ終局強度実験値は解析値よりも大きいことが分かる。この主な原因、材端スタッブの拘束により危険断面が材端よりも曲げモーメントが小さい柱の内部へ移ったためと考えられる。もう一つの原因としては、主筋のひずみ硬化の影響が考えられる。本論においては、軸力と曲げせん断を受ける柱の材端の曲げ終局強度と第4節で提案した方法で求めた曲げ終局強度計算値の比を強度上昇比と定義して、これを既往の実験データを用いて定量的に求めることにする。 強度上昇を求めるために用いた実験資料の概要を図13に示す。実験資料としては、文献(1)で用いられた中心圧縮試験体の資料の場合と同じく、一辺の長さが200mm以上の正方形断面試験体に限定した。すべての試験体は軸力・曲げせん断を受けて曲げ破壊したと報告されている試験体である。図14に強度上昇係数に関する実験値(M_<uexp>/M_<cal>)と軸力比の関係を示す。 解析値としては提案法以外にACI規準法と日本建築学会の略算式を用いた場合の結果も参考のために図14に示している。曲げ終局強度実験値M_<exp>は部材角が0.02rad以内で観測された正荷重時の材端モーメントの最大値でN-δモーメントも含んでいる。 第4節で提案した方法で求めた曲げ終局強度としてはM_<pp>とM_<cp>のうち大きい方を取った。図14中黒い四角で示している試験体はM_<cp>>M_<pp>となった試験体で、直線型横補強筋の拘束により曲げ終局強度の上昇が期待できたと思われる試験体である。図14から分かるように、強度上昇係数は軸力比に強く依存する。この原因は、軸力が大きくなるほど中立軸深さは深くなり、コンクリートの性状に依存することになり、スタッブ拘束の効果がより大きく表れるためと思われる。曲げ強度上昇比は(10)式により与えられる。(10)式は図14に示す実験資料を用いた回帰分析により得られたものである。ここで、M_<u. cal>ま軸力と曲げせん断を受ける柱の材端の曲げ終局強度計算値、M_<cal>は第4節で提案した略算法による計算値である。図15に示すようにコンクリートの圧縮強度、主筋の降伏応力度、せん断スパン比に関わらずM_<u. exp>/M_<u. cal>の値はほぼ一定で、平均値と標準偏差はそれぞれ1.00と0.07となる。 6.結論 1) 直線型横補強筋で拘束されたコンクリートの応力・ひずみ関係について提案された、著者らのモデルも含む5つのモデルについて比較研究を行った。高強度コンクリートを用いた中心圧縮柱、および軸力と曲げモーメントを受ける柱に関する既往の実験結果との比較により、低軸力を受ける柱と横補強筋による拘束が強い柱の場合は5つのモデルともほぼ同じ</p><p>(View PDF for the rest of the abstract.)</p>
著者
田岡 智志 渡邊 敏正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.549, pp.73-80, 2000-01-19
参考文献数
24

k辺連結化問題とは、与えられた無向グラフG=(V, E)に付加して得られるグラフG'=(V, E∪E')がk辺連結となるような最小辺集合E'を求める問題である。本稿では、"辺付加により新たに多重辺を作らない"、という条件を加えたk辺連結化問題を扱う。一般には、この問題はNP-hardであり、Gの葉と呼ばれる点集合の総数により問題の難しさが変わることが知られている。本稿では、Gの辺連結度をσとするとき、k=σ+1且つGが2σ+6個未満の葉を持つ場合を考え、リーフグラフの最大マッチングにより生成される葉数と不飽和葉数の関係により、多項式時間の最適解法、あるいは、近似比3 / 2の近似解法、それぞれを提案する。
著者
亀岡 智美 中山 登志子 舟島 なをみ
出版者
独立行政法人国立国際医療研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、チーム医療の要である看護師が専門性発揮状況の自己評価に活用できる尺度の開発をめざす第一段階として、他職種と協働・連携する中、看護の専門家の立場から意識的に展開している実践を解明した。全国45病院の看護師902名を対象に質問紙調査を行い、収集したデータを質的帰納的に分析した。結果は、看護師が、看護の専門家の立場から意識的に展開している実践35種類を明らかにした。それは、〈患者の個別状況を考慮しながら健康上、生活上の問題解決を支援する〉、〈患者や家族の心情、苦痛や本音を聞き出し、必要な人物に代弁して伝える〉等である。このような本研究の成果は、最終目的とする尺度開発の基盤となる。
著者
沖 忠親 田岡 智志 渡邉 敏正
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.7, pp.1-8, 2010-02-26

2 部グラフの k 辺連結化問題 (以下,UW-Bipartite- (k+1) ECA (*, MA) と略記) は以下のように定義される: 「無向 2 部グラフ G = (V + ∪V-,E) が与えられたとき,辺付加後のグラフ G' = (V + ∪V- ,E∪E') が (k + 1) 辺連結 2 部グラフであるような最小の付加辺集合 E' を求めよ.」本稿では,G が k 辺連結であるときに最適解を算出する高速アルゴリズムを提案し,k ∈ {1, 2} のとき線形時間で解けることを示す.The k-edge-connectivity augmentation problem of bipartite graphs (UW-Bipartite-kECA(*, MA) for short) is defined as follows: "Given an undirected bipartite graph G = (V+ ∪V-,E), find a smallest set E' of edges such that G' = (V+ ∪V-,E∪E') is a k-edge-connected bipartite one." In this paper we propose a fast algorithm for finding an optimum solution to UW-Bipartite-(k + 1)ECA(*, MA) when G is k-edge-connected with k > 0, and show that it can be solved in linear time for k ∈ {1, 2}.
著者
後藤 浩介 西沢 健 田中 一雄 松岡 智之
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.6-9, 1998-03-30

阪神淡路大震災以降、防災への意識が一気に高まり、各家庭や自治体などで防災資材や食料の備蓄、準備が進められている。しかし、個人的なサバイバルのための食料や、避難所生活で必要となる仮設トイレなどに比べて、震災発生から避難所生活に至るまでに発生する災害に対する準備例えば倒壊家屋からの救出、二次災害防止、消火活動などに関わる資材にまでは、なかなか進んでいないのが現状である。一方、現状の防災用品の備蓄場所については、小学校や公民館、市役所など公的な施設に集中的に管理されているか、街区公園の防災倉庫、自治会役員宅などに収納されている場合が多い。ところが、家屋の倒壊や火災についてはいつ、どこで発生するか分からないという点で1箇所に集中して配備するより、災害時の早急な対応のためには分散して収納、配置することが望まれている。また、公園等に設置されている防災倉庫については、ベニヤ板による手作りの倉庫や家庭用の既製品が流用されていることも多く、倒壊、火災などで利用出来なくなる恐れも指摘されている。その他、景観的には狭い公園の敷地に唐突に置かれていたり、日常の利用がないために公園のスペースを狭くしているなどの問題も発生している。本プロジェクトは、上記のような防災用品の備蓄および防災倉庫の現状を背景として、二次災害を防止するための救助用資機材を分散して準備すること、及びそのために日常的な利用価値をあげて分散配置を促すことを目的としてベンチの基礎部分を収納スペースとした防災対応の新しいストリートファニチュアの開発である。
著者
池野 英利 村岡 智之 西垣 浩也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.45, pp.91-97, 1997-05-16

ミツバチは2つの刺激を組合せて与えることによって,連合学習を獲得することが知られている.この学習メカニズムは,刺激の受容から行動の制御に至る神経回路の最も基本的な記憶機能であり,連合学習という立場で神経系の機能を統一的に捉えることができると考えられる.ミツバチのパターン識別についての行動実験では,分岐路の片側に餌が置かれたY字迷路により訓練が行われる.本研究では,連合学習を基に,このY字迷路におけるミツバチのパターン識別から行動制御に至る神経機構を数理モデルで記述した.これにより,Y字迷路におけるミツバチの行動について,時間的変化を含む解析が可能となった.
著者
劉 本柱 岡 智弘 三上 真人 小嶋 直哉
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.63, no.611, pp.2500-2506, 1997-07-25
被引用文献数
1

Predominant resonance can occur in flow-induced noise from an expansion-cavity-type muffler for particular combinations of muffler configuration and flow velocity. This phenomenon is caused by self-excited oscillation based on the feedback response from acoustic resonances of the muffler to shear flow. Usually, the sound pressure level is much higher when predominance of tail pipe resonance rather than cavity resonance occurs. The predominance of tail pipe resonance is shown to be strongly influenced by both the frequency characteristics of acoustic amplification of the tail pipe and the frequency of velocity fluctuation with a certain phase criterion. The predominance phenomena can be generalized using a new dimensionless independent variable, (L/l')(1/M), where L, l' and M are cavity length, acoustically equivalent tail pipe length and Mach number in the tail pipe, respectively.
著者
岡 智明 永田 圭司 伊藤 誠
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.7-8, 1996-09-04

普通, 人間の身体は身長の高い人, 低い人, 筋肉質な人, そうでない人など, 身体特徴に個人差がある。また, 同じような体格を持つ異なる人の間でも, 歩き方, 腕の振り方など動作の特徴に個人差が出て来る。そこで身体特徴, 動作の特徴などをパラメータ化して, 人が見て, それらの値から各個人を識別可能なような個性的な人体モデルの自動合成をするものを考える。 また録画データから運動パラメータの抽出し,モデルに適用して半自動的にアニメーションを生成する。
著者
井口 貴志 高藤 大介 田岡 智志 渡邉 敏正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.387, pp.41-46, 2005-11-03

辺重み付き有向グラフをネットワークと呼び, 辺重みの増減という辺操作を考える.なお辺重みを無限から有限に減少(それぞれ, 有限から無限に増加)させることは, 辺の追加(辺の削除)に対応する.動的最短経路問題(DSPPと略記)は次のように定義される: "任意のネットワーク, ソースと呼ばれる指定頂点s, 任意の辺操作系列が与えられたとき, 各辺操作の実行後のネットワークにおける最短経路木を再構成せよ".DSPPの応用として, OSPFやIS-ISのようなリンクステート・アルゴリズムに基づいたルーティングプロトコルにおいて, DSPPを効率良く解くことが必要となる.大規模なネットワークと非常に長い辺操作系列に対する実験結果では, Narvaez(2000年)らがで提案したNST(BF)が, 我々が試した現在の10種類の解法の中で最も高速に解を求めることを示した.また, DSPPを解くには, 静的な解法を繰り返して解くよりも, 動的な解法の方が高速に解を求めることも示した.