著者
木野 孔司 片岡 弘一 塩田 重利 鄭 勲 仲井 義信 和気 裕之 泉 祐幸 大村 欣章 鹿島 健司 渋谷 寿久 折原 二郎
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.242-263, 1988

Tendernesses and mouth opening pains at the region of temporomandibular joints and/or in masticatory muscles are very common on temporomandibular joint disorder patients.<BR>We usually give these patients anti-inframmatory analgesics or muscle relaxants until the treatment plan is decided, or when the splint therapy is ineffective for removing the tenderness or pain.<BR>Recently we have had an opportunity to use a new anti-inframmatory analgesic of arylacetate derivatives, Amfenac Sodium (AMF) to the patients who have temporomandibular joint disorders, and have evaluated the analgesic efficacy, side effect and usefulness of this analgesic.<BR>27 patients aged from 16 to 71 years (severity: mild 11, moderate 14 and severe 2) were given AFM (200 mg/day for 14 days) and evaluated symptoms were spontaneous pain, tenderness, mouth opening pain, interincisal opening range, clickin sound and crepitus at the 7th day and at the 14th day.<BR>As a result, total improvements were as follows: excellent 4 (14.8%), moderate 13 (48.1%), little 9 (33.3%), no change 1 (3.7%).<BR>6 side effects (22.2%) were reported, but those were mild (5 cases), or moderate (1 case). No severe side effect was found.<BR>Consequently, we concluded the usefulness of AMF as followed: very useful 4 (14.8%), luseful 12 (44.4%), relatively useful 10 (37.0%). Total usefulness including very useful, useful and relatively useful was 96.2%.
著者
五井 龍彦 田中 裕久 中島 健一 渡辺 浩二
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.58, no.678, pp.203-209, 2010 (Released:2010-07-26)
参考文献数
6
被引用文献数
4 3

A half-toroidal traction drive CVT has a feature of small spin at traction pitch in whole speed ratio range of 1:4, which suits to transmit high rotational speed with minimum temperature increase of traction surface. Research activity on traction drive CVT has commenced in 1996 for applying it to an aircraft 24,000rpm constant-speed generator instead of a hydro-static transmission. This paper shows fundamental design of 90kW traction drive integrated drive generator, ``T-IDG", and stability analysis on a sensor-less electro-hydraulic speed control servo-mechanism by bond graphs. The performance test of T-IDG mounted on a test bench and an actual jet engine proved that the control system using sensor-less servomechanism can keep the generator speed within MIL-STD-704E allowable limit against steep changes of speed and load.
著者
鈴木 恭宜 大下 浩二郎 垂澤 芳明 野島 俊雄 豊島 健 藤本 裕
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.189-201, 2008-04-10 (Released:2008-10-06)
参考文献数
23
被引用文献数
1

This paper presents a probabilistic evaluation of electromagnetic interference caused by portable telephones in implantable cardiac pacemakers. Based on experimental results of electromagnetic interference in the 900 MHz and 1.5 GHz band PDC(Personal Digital Cellular)system in Japan, a distribution is extracted of the maximum distances between the affected pacemaker and a portable telephone. This paper shows that the distribution is approximated as a Rayleigh distribution using statistical analysis. The interfering probability for which the maximum distance of X cm is exceeded is defined based on the product of the cumulative distribution of the Rayleigh distribution and the ratio of the affected pacemaker types to the measured ones. The interfering probabilities that exceeded the maximum distance of 15 cm for the 900 MHz and 1.5 GHz band portable telephones are 5.0×10-4and 6.0×10-4, respectively. The expected values, which are a product of the interfering probability and the number of measured pacemaker types for the 900 MHz and 1.5 GHz band portable telephones, are 0.210 and 0.248, respectively. The continued surge in the number of pacemaker types indicates that the expected values will continue to increase. If the immunity of the new pacemaker types in the future maintains the same level as that in the present, this paper indicates that the maximum distance of the new pacemaker types must continue to be confirmed using the electromagnetic interference test.
著者
西島 健 高山 義浩 小林 智子 小澤 幸子 岡田 邦彦
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.67, 2007

【緒言】第2報では、2002年より2006年までの5年間に佐久総合病院を受診した新規HIV感染者について、AIDS発症者数、国籍、医療保険の有無、初診時受診契機、感染経路、転帰により分析する。そこから対策すべき課題を検討し、とくに佐久総合病院が実施もしくは検討している外国人感染者を対象としたHIV対策を紹介する。<BR>【結果】2002年1月より2006年12月までに39人の新規HIV感染者の受診があり、24人(61.5%)のAIDS発症者の受診があった。その国籍の内訳は、日本人27人(69.2%)、タイ人12人(30.8%)であった。また、タイ人感染者のうち医療保険のない者が6人(15%)を占めていた。これら39人の初診時契機は、AIDS関連疾患の発症 61.5%、その他の疾患による受診 17.9%、パートナー陽性のために検査 12.8%、妊娠時検査 7.7%であり、自主的に検査を受けて陽性が判明したケースは1例もなかった。感染経路は、84.6%が異性間性的接触であり、大多数を占めた。以下、同性間性的接触による感染 7.7%、薬物使用 2.6%、不詳 5.1%と続いた。また、その転帰は当院通院中 71.8%、死亡 10.3%、帰国支援 7.7%、行方不明 5.1%、他院に紹介 5.1%であった。<BR>【考察】農村地域ではHIV感染の拡大が進んでおり、いわゆる「いきなりエイズ」症例が全国と比しても高く、早期発見がすすんでいない状況が継続している。その背景には、自主的に検査を受けて判明するケースが認められないことからも、一般市民への啓発活動の遅れが大きな要因と考えられる。日本人については様々な施策が展開されつつある。しかし、次いで外国人への感染拡大が確認されるものの、無資格滞在外国人であることが少なくないため、自治体行政によるアプローチが困難となっている。よって、医療機関と地域のNGO活動との連携による展開が求められている。無資格滞在外国人の感染が判明した場合に、単に帰国させる対応では単なる感染者のたらい回しにすぎず、国内でもHIV検査を受けるように促すことができない。よって、陽性判明後に彼らが医療面・社会面において安心して受診できるシステムを事前に策定しておく必要がある。<BR>【提言】この地域でエイズ治療拠点病院として活動してきた佐久総合病院は、自治体や保健所などと連携して様々なHIV対策を実施もしくは検討している。しかしながら、外国人向けの対策は途上であり、感染増加の状況からも緊急の課題と考えている。これまでも外国人向けの医療相談会を年に2回程度実施してきたが、本年度より在日タイ国領事館と協力して佐久総合病院内に移動領事館を開設。このとき併せて、佐久総合病院として医療相談会を実施する方針としている。こうして、タイ人らへの社会的・身体的問題へ包括的に対応できる体制を整え、外国人らとの信頼関係を深めてゆきたい。また、無保険の外国人においてHIV感染が判明した場合、何らかの方式による医療費助成制度を策定し、帰国支援まで安定した医療サービスを提供できるようにしたいと考えている。
著者
七條 彰啓 中尾 茂 松島 健 大倉 敬宏
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学理学部紀要 = Reports of the Faculty of Science, Kagoshima University (ISSN:13456938)
巻号頁・発行日
no.52, pp.15-22, 2019-12-31

Position of block boundary around Kagoshima – Miyazaki/Kumamoto prefecture's border is investigated by using Block-Fault Model. Displacement velocity at each continuous GNSS site are estimated by least squares method. 37 block-fault models are made. Block rotation and fault deficit's rate are estimated using displacement velocities and ????2 are calculated. The boundary line from Akune, Kagoshima prefecture to Uchiumi of Miyazaki City, Miyazaki prefecture is the best model. The boundary plane is sloping to the south direction.
著者
小島 健
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.37-52, 2008-03

欧州統合の歴史は中世にまで遡って考えることもできるが,現在のEUの原型が形成されたのは第二次大戦後の復興の後半局面にあたる1950年代前半のことである.1952年の欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)の設立がそれである.本稿の目的は,ECSC設立前の欧州統合運動を考察することにある.欧州諸国政府が統合に向かって動くには,1945年の終戦後の民間における統合運動が大きく影響していた.しかし,従来の統合史研究は政府間ないし各国経済間の関係の分析に焦点が当てられ,非政府組織による欧州協調の動向に関心を払ってこなかった.こうした研究上の空白から,なぜ1950年代に入って大陸ヨーロッパ諸国政府が経済統合に向けて急速に舵を切ったのか,その背景にどのような人物や団体が影響を与えていたのかが明らかではなかった.本稿で考察する欧州経済協力連盟は,ヨーロッパの自由主義的政治家,経営者を中心として1940年代後半に結成され,経済統合についての研究,政策提言を行い,欧州統合を経済面から進める潮流を形成した.本稿では同連盟の設立期における活動を検証し,欧州統合が経済面で進展した背景の一端を明らかにする.
著者
飯島 健太 奥平 准之 石坂 幸人
出版者
一般社団法人 日本放射線影響学会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集 日本放射線影響学会第53回大会
巻号頁・発行日
pp.129, 2010 (Released:2010-12-01)

ヒトゲノム中には動き回りえる遺伝子(トランスポゾン)が約45%存在している。中でもLINE-1(Long interspersed nucleotide element-1)は全ゲノムの17%ほどを占めており、現在でも100コピー程度のLINE-1はレトロトランスポジション能を有している。LINE-1のゲノムへのランダムな挿入は直接的に遺伝子の変異をもたらすことに加えて、細胞内の遺伝子発現プロファイルを変化させることが報告されていることから、LINE-1と発がんとの関連が強く示唆されている。 近年の研究で、LINE-1のレトロトランスポジションが放射線などのDNA損傷により誘導されることが明らかにされており、この現象はDNA損傷応答において中心的な役割を果たすATMの活性に依存していることが示されている。 本研究ではLINE-1のレトロトランスポジションを測定できるレポーターの系とエンドヌクレアーゼによるDNA二重鎖切断(DSB)誘導系を組み合わせることにより、DSBが直接的にLINE-1レトロトランスポジションを誘導することを明らかにした。また、DSBにより誘導されるLINE-1の挿入個所の指向性に関して考察したい。 また現在ATMによるレトロトランスポジション制御機構についての解析を進めており、LINE-1タンパクがATMリン酸化タンパクと相互作用することが示唆された。放射線照射後に誘導される細胞形質変化・染色体不安定性とLINE-1のレトロトランスポジションとの関連性について議論したい。
著者
遠藤 正樹 小川 智美 鈴木 正則 太田 恵 森島 健
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Ge0071, 2012

【はじめに、目的】 理学療法養成課程の臨床実習は、理学療法士に必要な基礎的知識と基本的技能を実習指導者の指導・監督の下で実践し、専門職に必要な知識・技術・接遇を習得していく重要な教育の現場である。一方、近年の学生の特性として認められる学力・思考力の低下、ソーシャルスキルやコミュニケーションスキルの未熟さ、打たれ弱さなどは教育上無視できない状況にあり、総合評価で不可がつく学生も少なくない。経験豊富な教員であれば主観的にどのような学生が臨床実習でつまずくのか予測できるが、経験が浅い教員では予測することは難しく、実習前に効果的な対策を打つことができない。そこで、これまでの臨床実習における学生評価を利用して、どのような学生が実習でつまずいているのか予測できれば、早期に対策を打つことができ、学生も教員も臨床実習に備えることが可能になると考える。よって本研究の目的は、臨床実習評価の下位項目と総合評価の関係を明らかにし、学内教育での可能性を検討した。【方法】 対象は平成22年度、平成23年度の昼間部3年生、夜間部4年生とし、臨床実習評価を受けられた146名(男性100名、女性46名)を分析対象とした。臨床実習評価表は下位項目33及び総合評価、自由記載欄から成り、成績の段階付けは両者とも優・良・可・不可の4段階評価である。下位項目における評価内容は、1)専門職としての適性及び態度が10項目、2)理学療法の進め方1.理学療法を施行するための情報収集、検査測定が5項目、2.理学療法の治療計画の立案が4項目、3.理学療法の実施が4項目、4.担当症例に即した基礎知識が7項目、3)症例報告書の作成・提出・発表が3項目で構成されている。解析には成績の欠損が多かった3項目は除外し、30項目を使用した、統計解析は総合評価の合否を従属変数、下位項目を説明変数として多重ロジスティック回帰分析を行った。有意水準は5%とした。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は倫理委員会設置しておらず、同等の権利を持つ教務委員会の承認を得て実施した。なお、個人を特定するようなデータは含まれていない。【結果】 総合成績合格者137名、不合格者9名であった。多重ロジスティック回帰の結果、有意な関連は認められなかった。【考察】 臨床実習体験者を対象とし、総合評価との関連を調査するために、下位項目を複数投入しロジスティック回帰分析を行った結果、下位項目と総合評価との関連は認められなかった。総合評価で不可がついた学生の下位項目を調べると、不可がついていないにも関わらず不合格がついているケースや、逆のケースもあり、評価の基準があいまいなことが確認できた。また、不合格者の自由記載欄を確認すると、責任感のなさや消極的、受動的、自分にあまいといった評価表にないキーワードが共通してみられる。その背景には学生自身の基礎学力の低さやコミュニケーションスキルの未熟さがあると考えられた。よって総合評価の決めてには学生の実習への取り組む姿勢が基準となっている可能性がある。今後は自由記載欄を詳細に調査し、質的分析や下位評価項目の改訂を含めて検討が必要と考えられた。【理学療法学研究としての意義】 入学当初から勉強への取り組み方やコミュニケーションスキル、生活態度等の質的評価を学内で確立し、臨床実習の具体的場面と結び付けて指導していく必要性がある。
著者
寺島 健彦 山田 貴史 奥山 聡 横越 英彦
出版者
静岡県茶業試験場
雑誌
静岡県茶業試験場研究報告 (ISSN:03889114)
巻号頁・発行日
no.25, pp.61-67, 2006-03

茶の成分の一つであるテアニンの生理作用、特に脳機能が関係する生体反応(自律神経活動)や脳機能へ与える作用について、ラットを用いて研究を行った。(1)テアニンの投与は自律神経活動のマーカーである副腎からのアドレナリン分泌に影響を及ぼし、その作用様式は投与濃度により異なることが明らかとなった。(2)テアニンを摂取していることで、両側頸静脈閉塞によって引き起こされる学習能力の低下が抑えられた。(3)テアニンの長期摂取は、脳卒中の発症を遅らせ、その際に起こる組織障害を抑制することが明らかとなった。
著者
水田 貴将 高島 健太郎 西本 一志
出版者
Information Processing Society of Japan
雑誌
情報処理学会研究報告. HCI, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.1-7, 2018-03-09

バンド活動などにおけるドラム演奏は,主にパターン演奏とフィルインという演奏技法で構成されている.フィルインとは,パターンとパターンの間やパターンの最後などに差し込まれる即興的な演奏のことで,うまく活用することで楽曲に変化をつけることができる.しかし,フィルインでは自由な演奏が可能にも関わらず,毎回どこか同じような演奏してしまいうといった問題を抱えているドラム奏者も少なくない.これは,ドラム演奏における自己表現機会の損失と言える.我々は,この問題を解消すべく,「ExHabitter」を開発した.このシステムは,行き詰りの原因の一つと想定される「奏者の癖」をシーケンシャルパターンマイニングによって抽出し,GUI上で奏者の演奏に対するフィードバックを行うことで,行き詰まりからの脱却を支援する.本稿では,ExHabitterの構成について述べるとともに,ExHabitterを用いたユーザスタディの結果を示し,それに基づき提案手法の有効性について検証する. : A drum performance can be classified into two parts: "Pattern" and "Fill-in". Fill-in is an improvised performance, commonly performed at the end of a pattern or between patterns. A drummer can express his / her own creative idea in the fill-in performances. However, there is a problem that many drummers often unconsciously perform similar fill-ins. To solve this problem, we developed a system named "ExHabitter," which supports the drummers to get rid of the habitual fill-in performances. This system extracts "habits of the player" from his / her performances by using a sequential pattern mining technique, and provides feedback to him / her so that he / she consciously grasp his/her habitual performances to get out of the deadlock situations. This paper describes the setup of ExHabitter, and investigates its effectiveness based on results of user studies.
著者
新井 絢也 戸田 信夫 黒川 憲 柴田 智華子 黒崎 滋之 船戸 和義 近藤 真由子 高木 馨 小島 健太郎 大木 正隆 関 道治 加藤 順 田川 一海
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.92, no.1, pp.148-149, 2018-06-15 (Released:2018-07-19)
参考文献数
3

A 95-year-old female was transferred to our hospital for the purpose of the treatment of cholangitis due to common bile duct stones. One day after removal of bile duct stones with endoscopic retrograde cholangiopancreatography (ERCP) , she suddenly suffered cardiopulmonary arrest. Prompt cardiopulmonary resuscitation was performed, and the spontaneous circulation and breathing resumed. Contrast-enhanced computed tomography revealed pulmonary embolisms (PE) in the bilateral pulmonary arteries. PE is known as a common but sometimes fatal complication after surgery, and prophylactic approaches including early ambulation, wearing compression stockings, intermittent pneumatic compression, and anticoagulants have been proposed based on the risk of developing PE. However, only a few reports have focused on the development of PE as a complication after invasive endoscopic procedures. In this article, we discuss the risk factors and the prophylaxis policy against PE after ERCP.