著者
後藤 俊夫
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.69-78, 1972-03-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
50
被引用文献数
1 1
著者
鈴木 樹里 三輪 宣勝 熊崎 清則 阿部 政光 釜中 慶朗 松林 伸子 後藤 俊二 松林 清明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.361-366, 2001-04
参考文献数
17
被引用文献数
1 5

飼育下においてニホンザルの身体成長がどのようにまたどこの部位が変化するのかを明らかにするために,放飼場とケージという異なる飼育様式で1歳齢から7歳齢までの,雄77例,雌92例を対象に身体の各部36項目の生体計測を行った.ケージ飼育個体の計測値は多くの項目で放飼場飼育個体の値より小さかった.雌雄ともに初期発達期に成長率が大きい項目で育成空間の大きさの影響を受けやすいことが明らかになった.多くの項目は性成熟期の成長によって初期成長の遅れを回復するが,移動運動に関連する前腕最少周囲径,手長,下腿最少周囲径および足長では発達初期の影響を大きく受け,ケージ飼育個体の成長の遅延したままであった.雌の方が雄よりも飼育スペースの大きさの影響を受けやすいことも明らかになった.これらのことからニホンザルの持っている本来の成長を保証するためには,面積が広く且つ垂直方向に自由に運動できる飼育環境が必要であることが示唆された.
著者
後藤 俊夫
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.11, pp.1062-1067, 1982-11-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
1

1. Brief history of total syntheses of natural products. 2. Total syntheses are likened to mountain climbings. 3. Purpose of the total syntheses of natural products. 4. Total syntheses of natural products having polyfunctional groups. 5. Epilogue.
著者
三上 章允 西村 剛 三輪 隆子 松井 三枝 田中 正之 友永 雅己 松沢 哲郎 鈴木 樹里 加藤 朗野 松林 清明 後藤 俊二 橋本 ちひろ
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第22回日本霊長類学会大会
巻号頁・発行日
pp.90, 2006 (Released:2007-02-14)

大人のチンパンジーの脳容量はヒトの3分の1に達しないが、300万年前の人類とほぼ同じサイズである。また、脳形態とその基本構造もチンパンジーとヒトで良く似ている。そこでチンパンジー脳の発達変化をMRI計測し検討した。[方法] 霊長類研究所において2000年に出生したアユム、クレオ、パルの3頭と2003年に出生したピコ、計4頭のチンパンジーを用いた。測定装置はGE製 Profile 0.2Tを用い、3Dグラディエントエコー法で計測した。データ解析にはDr_View(旭化成情報システム製)を用いた。[結果] (1)脳容量の増加は生後1年以内に急速に進行し、その後増加のスピードは鈍化した。(2)大脳を前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に分けて容量変化を見ると前頭葉の増加が最も著明であった。(3)MRIで高輝度の領域の大脳全体に占める比率は年齢とともにゆっくりと増加した。[考察] チンパンジーとヒトの大人の脳容量の差を用いてチンパンジーのデータを補正して比較すると、5歳までのチンパンジーの脳容量の増加曲線、高輝度領域に相当すると考えられる白質の増加曲線は、ヒトと良く似ていた。今回の計測結果はチンパンジーの大脳における髄鞘形成がゆっくりと進行することを示しており、大脳のゆっくりとした発達はチンパンジーの高次脳機能の発達に対応するものと考えられる。
著者
中川 尚史 後藤 俊二 清野 紘典 森光 由樹 和 秀雄 大沢 秀行 川本 芳 室山 泰之 岡野 美佐夫 奥村 忠誠 吉田 敦久 横山 典子 鳥居 春己 前川 慎吾 他和歌山タイワンザルワーキンググループ メンバー
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.21, pp.22, 2005

本発表では,和歌山市周辺タイワンザル交雑群の第5回個体数調査の際に試みた無人ビデオ撮影による群れの個体数カウントの成功例について報告する。<br> カウントの対象となった沖野々2群は,オトナ雄1頭,オトナ雌2頭に発信器が装着され群れの追跡が可能であった。またこれまでの調査からこの群れは,小池峠のやや東よりの車道を南北に横切ることが分かっていた。<br> 今回の調査3日目の2004年9月22日にも,一部の個体が道を横切るのを確認できた。しかし,カウントの体制を整えると道のすぐ脇まで来ていてもなかなか渡らない個体が大勢おり,フルカウントは叶わなかった。この警戒性の高まりは,2003年3月から始まった大量捕獲によるものと考えられる。翌23日も夕刻になって群れが同じ場所に接近しつつあったのでカウントの体制をとり,最後は道の北側から群れを追い落として強制的に道を渡らせようと試みたが,失敗に終わった。<br> そこで,24日には無人ビデオ撮影によるカウントを試みることにした。無人といってもテープの巻き戻しやバッテリー交換をせねばならない。また,群れが道を横切る場所はほぼ決まっているとはいえ,群れの動きに合わせてある程度のカメラ設置場所の移動は必要であった。そして,最終的に同日16時から35分間に渡って27頭の個体が道を横切る様子が撮影できた。映像からもサルの警戒性が非常に高いことがうかがわれた。<br> こうした成功例から,無人ビデオ撮影は,目視によるカウントが困難なほど警戒性の高い群れの個体数を数えるための有効な手段となりうることが分かる。ただし,比較的見通しのよい特定の場所を頻繁に群れが通過することがわかっており,かつテレメーター等を利用して群れ位置のモニタリングができる,という条件が備わっていることがその成功率を高める必要条件である。
著者
坂井 正宏 永井 伸治 河野 明廣 後藤 俊夫 古橋 秀夫 内田 悦行 佐々木 亘 米谷 保幸 河仲 準二 窪寺 昌一 加来 昌典 田中 鋭斗 島田 秀寛 和仁 郁雄 遠藤 雅守 武田 修三郎 南里 憲三 藤岡 知夫 河野 貴則 杉本 大地 川上 政孝 長友 昭二 梅原 圭一 砂子 克彦 登倉 香子 中澤 幹裕 福田 祥吾 草場 光博 綱脇 恵章 大東 延久 藤田 雅之 今崎 一夫 三間 囹興 大久保 宏一 古河 祐之 中井 貞雄 山中 千代衛 奥田 喜彦 太田 篤宏 直川 和宏 清地 正人 田中 秀宏 Roy Prabir Kumar 文 雅可 佐野 栄作 中尾 直也 沓掛 太郎 衣笠 雅則 山口 滋 森 啓 鈴木 薫 中田 順治 上東 直也 山中 正宣 和田 一津 内藤 靖博 永野 宏 蓮池 透 谷脇 学 清水 幸喜 佐藤 俊一 高島 洋一 中山 通雄 湯浅 広士 津野 克彦 滝沢 実 小西 泰司 畠山 重雄 沈 徳元 劉 安平 植田 憲一 桐山 博光 西田 幹司 日浦 規光 市位 友一 松井 宏記 田中 広樹 井澤 靖和 山中 龍彦 久保 宇市 神崎 武司 宮島 博文 宮本 昌浩 菅 博文 沖野 一則 今井 浩文 米田 仁紀 上田 暁俊 門馬 進 斎藤 徳人 赤川 和幸 浦田 佳治 和田 智之 田代 英夫 Droz Corinne 古宇 田光 桑野 泰彦 松原 健祐 田中 歌子 今城 秀司 早坂 和弘 大向 隆三 渡辺 昌良 占部 伸二 小林 準司 西岡 一 武井 信達
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.27-55,60, 1998
著者
中井 智博 三橋 俊高 鈴本 宜之 舟橋 宏樹 後藤 亮吉 後藤 俊介 鈴木 ゆき 杉本 健治 星田 尚子 轟木 孝浩 松井 史子 酒井 順子 鈴木 ふみ子 河合 恵美子 早川 富博
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.4-12, 2009-05-30 (Released:2009-07-13)
参考文献数
8

介護保険制度の導入当初から,訪問リハビリテーションが漫然と在宅療養における介護サービスとして提供されることは適切ではないとされてきた。しかし,一方では利用者の目標設定をするために必要な評価方法が不十分であるのも現状である。機能的自立度評価法 (FIM) やBarthel Index (BI) を評価として取り入れるように推奨されているが,これらは「している活動」の評価であり,利用者の最大能力である「できる活動」を把握しなければ目標を設定するのは困難である。そこで,私たちは2005年に「できる活動」と「している活動」をそれぞれ同じ項目で評価し,点数化した生活機能スコア (functioning score: FS) という評価法を考案した。今回,2005年10月から2006年9月までの1年間で訪問リハビリの利用者を対象に評価を試行し調査した。「している活動」の合計得点は前回の44.1±13.7から今回の47.8±14.2へと有意に増加し (p<0.05),また「できる活動」の合計得点は前回の49.6±13.2から今回の51.6±13.5へと有意ではなかったが,増加傾向を示した。新しく考案した評価法で「できる活動」と「している活動」の差を明確にすることで,利用者のどこに問題があるのか的確に把握ができ,介護サービス事業者が共通の目標を設定できたと考えられた。
著者
柳井 徳磨 後藤 俊二 杢野 弥生 平田 暁大 酒井 洋樹 柵木 利昭 吉川 泰弘
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.41-48, 2003-03

サル類,特にマカク属において結核症は依然として重要な感染症である。アカゲザルに発生した牛型結核症および非定型抗酸菌症(鳥型結核菌症)の病理学的特徴について示す。アカゲザルの群れに牛型結核菌症が集団発生した。13例が急性の経過で瀕死に陥り,剖検では,肺,脾臓,肝臓,リンパ節および胸壁に著明な黄白色結節が認められた。組織学的には,いずれも肺および付属リンパ節,肝臓および脾臓に中心部が高度な乾酪壊死を示す結節状病変がみられた。結節状病変では,中心部は高度に乾酪壊死し、これを取り囲んで類上皮細胞,稀にランゲルハンス型巨細胞,さらにリンパ球の浸潤が認められた。抗酸菌染色では,乾酪壊死巣内には,少数の陽性桿菌が認められた。一方,非定型抗酸菌は,SIVに感染し免疫抑制状態にあるアカゲザルの腸管の粘膜と腸間膜リンパ節に肉芽腫性病変を引き起こした。多数の抗酸菌を容れた泡沫様大食細胞が肥厚した腸管粘膜および腸間膜リンパ節に認められた。マカク属は結核菌と非定型抗酸菌の双方に高い感受性を示すことから,集団発生の可能性に留意する必要がある。
著者
林 雄二 村井 章夫 野老山 喬 菅 隆幸 後藤 俊夫 磯江 幸彦 正宗 直
出版者
大阪市立大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1987

天然性のイリドイド、ゲニビンを原料にして、多くの多官能性イリドイド及びセコイリドイド類の合成を達成した(磯江)。皮膚刺戟性があり発癌プロモ-タ-として注目を集めているテレオシジンの全合成をおこなった。インド-ル環に直接置換基を導入する新しい方法で、インドラクタムVおよびテレオシジンB3及びB4を合成した(後藤)。環状モノテルペノイド生合成の際に、ゲラニル2-リン酸(GPP)は、(i)環化酵素内で2-リン酸基を引抜かれてリナリル状のカチオンを発生すること、(ii)酵素内で発生するカチオンは、植物種に特異的なConfigurationをもっていることを明らかにした(菅)。2-(6'-シリル-4'-キセニル)-3'、4'-ジメチル-2-シクロヘキセノンの2'位にかさ高い置換基(シリル基あるいはアルコキシカルボニル基)をもつ基質の環化による8,9-ジメチル基をもつクレロダン骨格の合成を検討した(野老山)。さきに開発した鎖状ポリエン環化剤を用いて、センダン科Lansium domesticumの抗アレルギ-性セコオノセラノイドのアグリコンLansiolic acidを合成した。同じ植物の種子の二重転位形リモノイドを構造決定し生合成経路を推定した。又、同植物の魚毒成分アファナモ-ルAを、分子内光環化により生じるブルボナン形中間体を経て合成する経路を検討した(林)。ジャガイモ塊茎組織はジャガイモ疫病菌あるいはアラキドン酸を接種されると過酸化水素を発生し、これに伴ってフィトアレキシンの蓄積が誘導される。人為的に過酸化水素で処理してもフィトアレキシン生成は誘導されるので、過酸化水素はジャガイモでのフィトアレキシン生成の直接の引金物質であることがわかった。同様の現象は、サツマイモ、インゲン、サトウダイコンでも見出された。ジャガイモを用いてフィトアレキシンの内因性エリシタ-の実在をはじめて証明すると共に、その単離研究をおこなった(村井)。