著者
瀬尾 育弐 宮島 泰夫 橋本 敬介 神田 良一 手塚 智 岩間 信行 橋本 新一 小笠原 洋一 阿部 康彦 本郷 宏信
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.109-117, 2005
参考文献数
11

生体の複雑な構造把握や術中応用のために超音波による3次元イメージングのニーズが高まっている。電子スキャンとメカスキャンを融合した装置はすでに製品化されているが, リアルタイム性, プローブサイズなどの問題がある。ここでは, 2次元アレイトランスジューサを使ったリアルタイム3次元超音波(以下RT-3D)を開発した。振動子は64×64=4, 096からなり, バッキング材を通して振動子面に対し垂直に信号線を引き出し, S/N向上のためインピーダンス変換器ICをプローブ内蔵した。振動子配列はスパースアレイとし, 送受おのおの1, 000chの信号線を取り出し, ビームフォーミングされた受信信号はリアルタイムボリュームレンダリング処理を行い, 15 volume/sで3次元表示した。
著者
新谷 和文 古川 裕子 大川 久美子 宮下 亜衣 本郷 富 瓦林 啓介 古島 悦子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.G0954, 2006

【はじめに】病院等の施設におけるインシデント・アクシデントレポートは、転倒・転落事故が最も多いことが報告されている。<BR>転倒・転落には身体機能・薬物・認知・環境など多様な要因があるといわれている。また、抑制廃止や活動向上などの対策は、リハビリテーションの効果を上げる要因ではあるが、転倒のリスクは向上するといえる。そこで転倒・転落事故減少を目的とした多職種によるチームを作り、会議とカンファレンスを開催したのでその内容を紹介する。<BR>【転倒・転落事故の実態】当院での平成15年10月から平成16年9月の1年間のインシデント・アクシデントレポートは385件で、うち転倒・転落に関するものは134件(34.8%)と最も多く、月別の発生件数件数では新入職員や部署異動の4月が21件と最も多かった。また、リハビリテーション科の転倒・転落事故は55件で、うち担当以外の患者様を受け持った時の事故は12件(21.8%)であった。当院のセラピストが担当以外の患者様を受け持つのは1~2週間に1度でありこの発生率は高率といえる。これらは転倒・転落事故は患者様を正確に把握していないことが大きな原因と考えられた。<BR>【会議・カンファレンスの開催】転倒・転落事故防止を目的とした会議、カンファレンスを平成17年6月より開始した。<BR>会議・カンファレンスとも月に一度行っている。転倒・転落防止会議は看護師およびリハスタッフで行っている。主な議題は、転倒・転落に関する事故報告・環境面の改善策・危険者のスタッフへの周知・予防のための知識についての教育などである。<BR>また、転倒防止カンファレンスは会議のスタッフに薬剤師・管理栄養士を追加した多職種で開催している。主な内容は転倒危険者の正確な把握とその対策である。まず、病棟看護師から転倒危険者をリストアップしてもらい、各部署が評価を行っている。具体的には看護師が転倒スコアのチェックおよび病棟での危険行為状況、理学療法で身体機能(ファンクショナルリーチテスト)および自己管理能力、作業療法・言語聴覚士による認知機能(HDS-R)、薬剤師による転倒関連の薬剤チェック、管理栄養士による栄養面のチェックなどを行い、カンファレンスを開催している。これにより多方面での転倒リスク把握に努めている。また、これらの評価をもとに対策を立てスタッフに周知している。<BR>【考察】転倒防止のための会議・カンファレンスを開催し、センサーマット購入、ベッドのキャスターの固定性向上、ポータブルトイレの正しい使い方の徹底など転倒防止のための成果が徐々に見られてきている。また、各部署による転倒の評価を行うことにより、転倒危険者の正確な把握が向上してきており、転倒発生状況は減少傾向のように思える。今後は、この会議・カンファレンスが転倒・転落事故防止に成果をあげているかどうかを検討する予定である。<BR><BR>
著者
篠田 功 本郷 健 本村 猛能
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.17-36, 1998

情報リテラシーとメディア・リテラシーは, もともと「読み書き能力」の意味する"Literacy"から生まれた。このリテラシーは, すべての人が身につけるべき基礎的能力という意味を持つようになって, 「読み書き」に算が加わり, 3R'sとなった。それらはさらに, 生活や職業に関わる基礎的能力として発展し, 高次の認知的能力にまで拡大する。情報リテラシーやメディア・リテラシーはその延長上にある能力で, 今世紀の終わりになってもたらされた情報爆発ともいうべき社会の実状を反映するものである。情報リテラシーとメディア・リテラシーは, 情報とメディアに対応するものであり, 情報やメディアに関する理解・操作・判断・選択・表現などの能力や, さらに情報の探索・評価などの能力までも含むと見られる。しかし, 現状では, それらの総合的検討は必ずしも十分でないようであり, これからの課題と考えられる。またもう一つは, 発達段階や教育内容に応じて, 特定のリテラシーを焦点化したカリキュラム開発であり, その検討を課題としたい。
著者
本郷 峻
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
pp.34.014, (Released:2018-06-27)
参考文献数
87

Camera trapping is a new method widely used to assess animal distribution, density and behaviour. Although recent studies have reviewed general patterns in camera trap studies and provided recommendations in their usage, primate studies using camera traps have yet to be thoroughly reviewed. Here, I conducted a systematic search for studies using camera traps in primatology (camera trap primate studies [CTPS]). Finding 57 papers published between 2001 and 2017, I recorded their study objectives and methodologies. The number of CTPS started to increase from 2010, and more than half of CTPS (64.9 %) focused on behaviours. The majority of behavioural CTPS investigated foraging behaviours, including tool use, geophagy and predation, while we also found studies exploring activity rhythms, terrestrial behaviour, habitat use and social behaviours. Some studies used camera traps to complete mammal checklists in study areas and confirm the presence of focal primate species. Some ecological CTPS estimated population density using spatial capture-recapture models and capture rates, and I also found a study calculating occupancy probabilities of arboreal primates. I then point out several issues we have to consider when deploying cameras (sensor sensitivity, image type and camera placement) and analysing images obtained (definitions of independent events and potential biases in detection probability). Unfortunately, several CTPS were not designed to test their study questions sufficiently, and many articles failed to report essential information to facilitate repeatability. I argue that future researchers conducting CTPS should focus on nocturnal primates, explore novel methodologies to use the camera-trap images themselves for primate colour and morphology, develop methodologies for density estimation of arboreal primates, and use sophisticated study designs and reporting. Primatologists will be able to test their existing hypotheses using new technologies.
著者
小田 晃 大野 宏之 本郷 國男 小川 淳一 浅野 広樹
出版者
社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.32-37, 2000

The hydraulic model experiment is used often to make the design of Sabo works. But reports to confirm the reliability of the hydraulic model experiment are not so much. Because the plan flood occurrence is rare in the field.<br>In this report, the hyetograph and the maximum rainfall in September 15-16, 1998 at Uono river were compared with the plan. And the peak discharge during this flood was guessed by the maximum rainfall and the catchment area around Uono river. Those were shown to almost equal the plan from this study.<br>The hyerograph was guessed from data of water level on Oogawara gaging station at the confluence of Daigenta river and Uono river during this flood. And the disaster occurrence time and location during this flood were compared with the experiment results under the same arrangement condition of Sabo facilities. The trend of those coincided with the experiment results.<br>We compared the flood scale and flood situation of field with the plan flood and the experiment results. Those in the field almost equaled the plan and the experiment. And it was shown that the hydraulic model experiment was useful to make the design of Sabo works from this report.
著者
山本 利一 鈴木 航平 北畠 謙太郎 本郷 健
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.35-42, 2018 (Released:2018-05-21)
参考文献数
17

本研究は,「思考支援ツール」を活用し,「学習の振り返り」や「学習の整理」の効果を,教員研修を通して検証した..対象の教員は,学習の振り返りなどは重要であることを認識しているが,時間的制約などから,それらの活動を実施している割合が少ない実態が示された.思考支援ツールを活用することで,学習の振り返りが容易にでき,その結果を簡単に分類・整理ができるため,これらの活用は有用であるという意見が示された.また,教員は,これらを活用した具体的な授業案を想定・提案することができた.
著者
鎌田 靖弘 大城 伸明 屋 宏典 本郷 富士弥 知念 功
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.121-130, 1997-02-25
参考文献数
17
被引用文献数
1

ギンネムには毒性物質ミモシンが存在するため,家畜に多量給与するとミモシン中毒症を引き起こすので,飼料としては制限給与している.このミモシン中毒症の治癒,解明を行うためには実験動物にその中毒症を誘発させる必要がある.そこでまずブロイラー雛にミモシン中毒症を迅速で簡易に誘発させる研究を行い,またその中毒時のミモシンの代謝についても調べた.まず,7日齢のブロイラー雄雛にギンネム種子を粉砕し20メッシュの篩を通した種子粉末(ミモシン含量6.55%)を,市販飼料に0,10,15,20添加し各々12日間自由給与した.その結果,各種子粉末飼料群では食欲不振,体重増加の減少がみられ,更に座り込み,足をけいれんさせる特異的な脚弱症状,および腎臓の肥大化がみられた.また各組織でミモシンが検出され,特に羽毛,皮膚および腎臓で高い値が得られた.更に1%粗ミモシン飼料を自由給与すると,15%種子粉末飼料給与時と全く同程度の中毒症が認められミモシン中毒症と断定された.次に粗ミモシンを250mg/日,経口投与しながら市販飼料を給与すると,食欲不振と体重増加の減少は緩和した.しかし,各組織中でのミモシン含量は15%種子粉末飼料給与と同様に存在した.次に加齢とミモシン中毒症との関係を調べた.1,2,3,4および5週齢で15%種子粉末飼料を12日間給与すると,食欲不振,体重増加の減少は加齢に関係なく見られたが,組織中のミモシン含量は加齢に伴って減少した.最後に,ミモシン中毒症の雛に市販飼料を20日間給与し4日ごとに屠殺し,体内でのミモシンの代謝を調べた.その結果,まず市販飼料を給与した初日から食欲が回復し,採食量は市販飼料給与後17日目で対照群と有意差が認められなくなった.それに伴って体重も増加した.また各組織のミモシン濃度は羽毛,甲状腺では20日目でもミモシンが認められた.それに対し腎臓,血清,肝臓は4日目から,総排泄物は8日目から検出されなくなった.皮膚,筋肉,冠,精巣は20日目でも極少量のミモシンが検出された.
著者
森 謙作 寺田 雅之 石井 一彦 本郷節之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.129, pp.11-16, 2004-12-20
参考文献数
9

電子価値を公平に交換可能なプロトコルをICカードへ実装し,プロトコルの実用性の検証を行った.実装にあたり,電子財布などの取引アプリケーションからの利用が容易であること,および電子価値の交換を電子商取引として実用的な速度で行えることを目的とした.また,ICカードのI/F設計において分散ICカード環境のためのフレームワークであるTENeTを利用することにより,ICカード間のメッセージのやり取りをアプリケーションから隠蔽し,ICカードとアプリケーションとのI/Fを簡素化することができた.実装の結果,プロトコルのコードサイズは約6KB,プロトコル処理時間は約1.8secであり,現在市販されているICカードを用いて,上記プロトコルを実用的な性能で実現可能であることを示した.This paper reports the result of our implementation of the fair exchange protocol for electronic rights on smartcards. In this implementation, we adopted TENeT, a framework which enables smartcards to directly communicate one another, to simplify the interface between smartcard and application programs. Our implementation built on current smartcards can exchange electronic rights in less than 1.8sec, which is practically sufficient for electronic rights trading markets.
著者
松本 沙羅 玉城 耕二 柴原 健太郎 本郷 由貴 木下 佳子 西條 修光
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.268_3-268_3, 2016

<p> オープンスキル系のバスケットボール競技では、絶えず変化する状況の中で、その場に応じた的確な状況判断が要求される。これまで、認知的トレーニングの研究が多くなされてきたが、一致した効果はみられていない。その原因の一つは、認知的トレーニングの介入効果が主に指導者の評価に依存し、選手自身の状況判断の変容に目が向けられていないことである。例えば、夏原はMcpersonの言語報告から知識を定量化する方法を用いて、熟練者ほど優れた知識構造を持っていることを明らかにしている。そこで本研究は、選手自身の知識構造の変容を明らかにすることで、認知的トレーニングの介入効果を検討することにした。実験参加者は関東大学女子2部リーグに所属するA大学の女子バスケットボール部員14名であった。認知的トレーニングの介入効果を検討するために、関東大学女子1部リーグの公式戦の映像を用いた状況判断テストに加え、40分のゲームを行った。状況判断テストでは、当該状況での判断に至るまでの知識構造を目的、条件、動作の分類から評価し、介入前後での変容について検討した。方法の詳細及び結果、考察については発表当日に報告する。</p>
著者
寺田 雅之 山口 高康 本郷 節之
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.1483-1500, 2017-09-15

個人に関わるデータの公開・提供にあたっては,開示されたデータから個人のプライバシが漏洩することを防ぐ必要がある.本稿では,それらのデータを匿名化された個票データ(microdata)である匿名化個票として開示する際において,強い数学的な安全性が示されている差分プライバシ基準を充足しつつ,データの有用性を高く保つ方式を提案する.提案方式は,属性空間を完全に分割した分割表と個票データは多重集合の意味で等価であることに着目し,完全分割表に対するLaplaceメカニズムの適用と,ベクトル空間における最近傍探索に基づく非負制約,整数制約,総数制約の充足により匿名化個票を得る.また,提案方式の有用性を評価するために,売上履歴を模したロングテイル性を持つ擬似的な個票データを用い,L2距離,KS-距離を指標として従来方式と定量的に比較評価し,従来方式と比べて元データの性質をより強く保持する匿名化個票が得られることを示す.

1 0 0 0 平氏滅亡

著者
五味文彦 本郷和人編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2008

1 0 0 0 征夷大将軍

著者
五味文彦 本郷和人編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2009