著者
小林 明美
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.141, pp.L86-L68, 1983-02-21 (Released:2010-03-12)
著者
田林 明
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.41-65, 1987-06-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
87
被引用文献数
2 5

この報告では,日本の灌概システムを用水源に基づき類型化し,それぞれの類型の実態と分布状態を説明した.さらに灌漑システムの特徴を明らかにするために,その形成過程を検討した. 日本の灌漑システムは,(1) 河川, (2) 溜池, (3) 湖沼, (4) 地下水, (5) 溪流,そして (6) その他の灌漑システムに分類することができる.そのうち最も重要なものは河川灌漑システムであり,溜池灌漑システムはそれに次いでいる.日本列島の大半では河川灌漑システムが卓越しているが,特に東日本においてその傾向が強い.また,瀬戸内地方や近畿地方を中心にして溜池灌漑システムが優勢な地域が広がっている.さらに,より局地的であるが,関東平野では多様な灌漑システムが併存し,本州中部や四国,九州の山間部では溪流灌概システムが多くみられる。これらの地域差は1つには,降水量や地形などの自然条件の差異と対応するが,より本質的には社会的・経済的・文化的諸条件に規制されながら歴史的過程を経て形成されたものと考えることができよう.そこで日本の灌漑システムの形成過程を検討すると,弥生時代には天水や溪流を利用した個別的水利用がまず始まり,これが小河川の利用に進んだ.古墳時代になるとさらに溜池や中小河川利用が盛んになった.大河川の上中流を利用し扇状地性平野の開発が進んだのは江戸時代前半であり,江戸中期から大河川下流の三角州性平野の開発がすすんだ.明治期以降は灌漑システムの改善の時期であり,新しい施設や技術が導入された. 西日本においては古代の条里制遺構や中世の荘園制のもとで整備された小用水路が最近まで広く利用されており,現在の灌漑システムの基礎が古い時代に確立されていたと考えることができる.他方,戦国時代から江戸時代にかけての大河川を利用した用水創設と新田開発は,東日本で著しい水田増加をもたらした。河川灌漑に基礎をおく日本の灌漑システムの基本的性格は,この時期に成立したといえよう。ことに,樹枝状に分岐する水路系統を基盤として形成されている階層的・重層的配水システムとそれに対応する組織体系は日本の灌漑システムの特徴であるが,江戸期に確立し今日に至っているといえよう.
著者
伊藤 真利子 林 明明 金 吉晴
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PR-010, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

【背景・目的】カフェインは世界的にも好まれている飲料の一つであるが心理・生物学的影響について未解明の点も多い。カフェインの摂取により,安静状態での副交感神経系が優位になるとの報告がある一方で,パニック発作や不安症状が引き起こされるという報告もある。本研究では心身共に健康な成人を対象に,カフェイン関連の飲食物を制限した状態(制限期)と普段通りの量を摂取した状態(摂取期)とで,ストレス刺激への反応を観察した。【方法】20歳以上の男女23名が参加した。参加者には初回参加時にカフェイン関連の飲食物の漸減を求め,1週間後に実験室への来室を求めた。さらにその後1週間で再び元の摂取量までの漸増を求めて,合計3回の来室をもって参加終了とした。制限期と摂取期においてストレス刺激への反応を測定するため,安静時とホワイトノイズ提示後の不安(STAI),Visual Analog Scale,気分状態(POMS)の評定を求めた。【結果・考察】ノイズへの気分反応はカフェイン制限期・摂取期によらず概してネガティブであることを確認した。摂取期よりも制限期の方が不安,ストレスの程度が高く評定され,カフェインの摂取によるストレス反応の緩和が示唆された。
著者
東海林 明雄
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.83, no.4, pp.403-419, 2021 (Released:2022-02-16)
参考文献数
36

御神渡りは諏訪湖が有名で,20世紀初頭から研究記録があり,その成因は,氷板の熱収縮・膨張により「その隆起は氷温の上昇による,熱膨張によって起る」,つまり「氷温上昇時の昼間に起こる」とされて来た.そして,この成因論が「従来説」として一世紀に亙って踏襲されてきた.しかし,浜口は,この説が観測データによらない推論であった事に着目して,新しい成因論を提起した.その理論は,火山物理学と地震学的観点をもとにしている.それによると,御神渡りの隆起は「氷温低下時の夜間に起こる」ことになり,従来説の昼間とは逆の結果になる.本報では,これまでの屈斜路湖の御神渡りの割れ目幅の定量的観測やビデオカメラによる御神渡り発生映像記録,さらに最近の現地での観測による検証によって,夜間冷却時の氷板収縮時に開いた水面で新たな氷が生成され,昼間の氷温上昇時の氷板膨張により御神渡りは発生することを実証した.また,従来の研究は,御神渡り発現(発生)時の研究に留まっていた.本報では,一旦発現した御神渡りのその後の成長発達の観測記録を取得し,成長発達の基本プロセスを解明できたと考える.
著者
林 祐介 吉原 聡 吉田 久雄 見川 彩子 林 明人 藤原 俊之
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11613, (Released:2019-11-22)
参考文献数
28
被引用文献数
1

【目的】人工膝関節置換術(以下,TKA)術後患者における術後早期膝関節可動域が自立歩行獲得期間および在院日数に及ぼす影響を検討した。【方法】TKA 術後患者78 例を対象とした。年齢とBody Mass Index,術後4 日時点の膝関節可動域(自動・他動屈曲,自動・他動伸展),運動時痛と歩行時痛(Visual analogue scale),炎症所見(血清C 反応性蛋白)と術後7 日時点の膝関節伸展筋力(ハンドヘルドダイナモメーター)を評価し,在院日数および自立歩行獲得期間に与える影響を重回帰分析(ステップワイズ法)にて検討した。【結果】重回帰分析の結果,在院日数および自立歩行獲得期間に有意に影響する因子は,それぞれ自動膝屈曲可動域と年齢,および自動膝屈曲可動域と自動膝伸展可動域が抽出された。【結論】TKA 術後患者において,術後早期の自動膝関節可動域の拡大は,自立歩行獲得期間および在院日数の短縮に影響を与える可能性がある。
著者
丹野 誠志 羽廣 敦也 林 明宏 金野 陽高 上野 敦盛 葛西 和博
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.3315-3323, 2014 (Released:2014-09-27)
参考文献数
56

膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のコンセンサスガイドラインが2012年に改訂された.2006年初版と2012年改訂版の最大の違いは,分枝型IPMNの診療方針選択に関するアルゴリズムの変更である.初版では嚢胞径を重視したアルゴリズムが推奨された.しかし改訂版では,壁在結節や10mm以上の主膵管径といったhigh-risk stigmataの有無が重視され,さらに悪性の疑いを示す所見をworrisome featuresと定義した上で,それらを認めない場合は嚢胞径に応じた診療方針を選択するとしたアルゴリズムに変更された.一方,浸潤癌のみを悪性と定義したWHO分類にしたがってcarcinoma in situという用語を廃止し,同程度の異型を示す病変をhigh-grade dysplasiaと定めたことも大きな変更である.2012年改訂版は今後,その有用性についてさまざまな検証を受けるとともに,新たなエビデンスにもとづいてさらに改訂されていく必要がある.
著者
安陪 等思 淡河 喜雄 上野 隆登 堀田 まり子 林 明宏 吉田 一郎 早渕 尚文 佐田 通夫
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.193-199, 2002-06-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9
被引用文献数
1

【目的】医師となる過程に医療人としての自覚を認識するための明確な通過儀式がなかったので, これを白衣授与式として行った. 学生に対するアンケート調査を元に評価したので報告する.【方法】臨床研修として患者に初めて直に接する直前の2001年1月11日に第4学年112人を対象に白衣授与式を行った. 白衣授与式は学長, 医学部長, 病院長の出席を得て, 臨床の場にこれから第一歩を踏み出す学生に白衣と顔写真付きの名札を授与し, 医師を目指す医学生としての心構えを新らたにする目的で行われた. 式の翌日にアンケート調査を行い, 学生の意識調査を行った. 調査項目は医療に携わる責任感, 患者さんへの優しさ, 愛校心, 白衣に対する愛着, プロフェッショナルとしての意識, 医師としての使命感, 勉学する意欲, 厳粛な気持ち, 倫理的・道徳的生活を実行する意欲の9項目である. また, 教職員, 学生の聞き取り調査を加えた.【結果】アンケート調査のすべての項目において意識の向上が認められた (P<.0001). 約8割の学生が来年も引き続き行うことに賛意を示した. 確立した儀式の様式がないことに多少の問題もあったが, 意義深い試みであったとの評価を得た. 一方, 進級の決定と異なった時期であったので違和感をもった学生が多かった.【結論】不慣れな点もあったが教職員, 医学生ともに意義深い通過儀式としておおむね肯定的な意見が得られた. 医師としての専門職意識を育成するひとつの方法として有効な手段であると思われた. 今後は効果の継続性の有無, 意義, 利点や欠点について教職員と学生を含めた検討, 考察を行い, バランス感覚の取れた通過儀式として修正を加えたい.
著者
黒田 悌且 今木 甚一郎 石橋 忠良 小林 明夫
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.27-33, 1982

本稿は,沿線火災によって被害が生じた鉄道の鉄筋コンクリートラーメン高架橋の復旧工事について述べたものである。設計の考え方, 復旧に伴って行ったコンクリートの配合試験, 新旧コンクリート及び吹付けコンクリートの一体化試験結果について報告する。
著者
若林 明雄 東條 吉邦 Baron-Cohen Simon Wheelwright Sally
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.78-84, 2004
被引用文献数
9 194 42

Baron-Cohen, Wheelwright, Skinner, Martin, and Clubley (2001) constructed brief, self-administered instruments named the Autism-Spectrum Quotient (AQ), for measuring the degree to which an adult with normal intelligence has the traits associated with the autistic spectrum. In this paper, we report on a Japanese version of this new instrument. Three groups of Japanese subjects were assessed. Group 1 (<i>n</i>=57) consisted of adults with Asperger Syndrome (AS) or high-functioning autism (HFA). The other two groups were control groups. Subjects of Group 2 (<i>n</i>=194) were normal adults and those of Group 3 (<i>n</i>=1050) were students selected from five Universities in Tokyo and Chiba. The adults with AS/HFA had a mean AQ score of 37.9 (<i>SD</i>=5.31), which was significantly higher than the two control groups (Group 2: <i>X</i>=18.5, <i>SD</i>=6.21, and Group 3: <i>X</i>=20.7, <i>SD</i>=6.388). While eighty-eight percent of the adults with AS/HFA scored more than 33 points, only 3% of subjects in the two control groups indicated those points. Among the controls, males scored slightly but significantly higher than females. The reliability of the AQ in both test-retest and inter-rater measures were significantly high.
著者
若林 明彦 ワカバヤシ アキヒコ Akihiko WAKABAYASHI
雑誌
千葉商大紀要
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.335-352, 2004-12-31

1960年代後半から1970年代にかけて環境問題に取り組む思想は人間中心主義から人間非中心主義,つまり環境主義へと転換した。後者には様々な思想が含まれるがその中でもアルネ・ネスが提唱したディープ・エコロジー運動は思想だけでなく実際の環境保護運動にも大きな影響を与えた。本稿は,ネスのディープ・エコロジーの概念及びそれを基礎づける彼の環境哲学を概観するものである。彼は,人間中心主義的なシャロー・エコロジーに対して生命圏中心主義,生態系中心主義としてのディープ・エコロジーの原則を,それがどのような思想を持つ者でも同意できる八項目のプラット.ホームとして提起する。そしてそのプラット・ホームがどのように究極的規範から合理的に導出され,どのように環境保護のための実践的規則へと合理的に展開されるかを示す「エプロン・ダイアグラム」という図を呈示することによって,ディープ・エコロジー運動がいかに根源的かを示す。また,プラット・ホームを導出する究極的規範は,同一のものである必要はなく,各自がそれを宗教や哲学に求めてもかまわないとされる。そこでネスは,「自己実現!」を究極的規範とする彼固有の環境哲学「エコソフィT」を展開する。それは,利己主義的な自己(self)の枠組みを突破して行き,最終的には生命圏全体を包括する自己(Self)にまで自己を拡大することを意味している。
著者
福田 倫子 小林 明子
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Language and Literature (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.107-125, 2020-08-15

本研究では日本語学習者を対象に、「防災」をテーマにしたPBL授業を行い、学習者の発話内容から思考の変化の過程を追った。3回のディスカッションによる対話を録画して分析した結果、学習者は自ら問題を抽出し、資料を探し出して理解し、問題解決策の決定に達することができたことがわかった。段階的に問題解決策に対する思考が広く、深くなったことが示され、PBLの有効性がある程度示されたと考えられる。
著者
小林 明日香 渋川 周平 高野 晋 室 伊三男
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.74, no.10, pp.1180-1185, 2018 (Released:2018-10-20)
参考文献数
12

We have found that the number of packages influences contrast for brain tissue signals on fluid-attenuated inversion recovery (FLAIR). The purpose of this study was to evaluate the contrast of white and gray matters by changing the number of packages. In a volunteer study (n=8), FLAIR images were obtained with the various number of packages (number of package=2, 3, 4, 5). We investigated the same imaging condition at both 1.5 and 3.0T. The signal intensity of white and gray matters in all volunteers was increased as increasing the number of packages. Moreover, the contrast ratio between white and gray matters was slightly decreased. In our conclusion, the contrast between the gray and white matters on FLAIR was influenced by the number of packages.
著者
松島 公望 林 明明 荒川 歩
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
pp.1730, (Released:2019-10-21)
参考文献数
38

This study examined the relationship between Christian religious consciousness (CFC) and subjective well-being for Japanese Christians. Members of the Roman Catholic Church (status of denomination: Believers, n=58; Leaders, n=61) and of the A subgroup of the Holiness Church (status of denomination: Believers, n=646; leaders, n=102) participated in the research. Based on factor analysis, we developed a scale of CFC that contained three factors: “Christian doctrine-based belief,” “norms of religious activities,” and “relationship with other church members.” Hierarchical multiple regression analysis on CFC and subjective well-being showed that the people who had high “Christian doctrine-based belief” or a high “relationship with other church members” have high subjective well-being, and that they were partially influenced by subjective well-being among denominations. However well-being was not influenced by status of denomination. These results indicate that subjective well-being rests largely on CFC, although a small portion of it rests on the type of denomination.
著者
北村 明子 成澤 忠 林 明男 芦原 義久 石古 博昭 箕原 豊 徳竹 忠臣 加藤 達夫 栄 賢司 武田 直和
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.715-723, 1997-08-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
7
被引用文献数
2 4

夏に日本で流行する手足口病は, コクサッキーウイルスA16 (CA16) とエンテロウイルス71 (EV71) が主な病因ウイルスである. 簡便にCA16とEV71を型同定する方法を確立するため, VP4領域の塩基配列を解析し特異プローブの作製を試みた. CA16とEV71の標準株, CA16分離株4株, EV71分離株17株, 手足口病と診断された患者の咽頭拭い液2検体のVP4領域の塩基配列を直接解読し, VP4領域の3'側に存在する2カ所の血清型特異的なアミノ酸配列からCA16混合プローブとEV71混合プローブを設計した. エンテロウイルス標準株39株, CA16分離株7株, EV71分離株66株を用い, VP4領域を含む51非翻訳領域とVP2領域をエンテロウイルス共通プライマーで増幅し, サザンハイブリダイゼーションを行った. CA16混合プローブはCA16標準株を含むすべてのCA16分離株由来のPCR産物とのみ反応し, 他の血清型とは反応しなかった. また, EV71混合プローブはEV71分離株とのみ反応し, EV71標準株を含むすべての標準株やCA16分離株とは反応しなかった. 1995年の臨床検体を本法により直接型同定を行ったところ咽頭拭い液78例中70例 (89.7%) はCA16混合プローブと, 1例はEV71混合プローブと反応し, 水庖内容物15例のうち13例 (86.7%) がCA16混合プローブと反応した. 本法は臨床検体からのウイルス分離を必要とせず, 中和法よりも迅速かつ高感度に同定できる方法と考えられる.
著者
前川 昌則 鈴木 正宏 打林 明夫
出版者
The Imaging Society of Japan
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.450-453, 2015

近年のモバイル/SNS/クラウド/ビッグデータというIT環境の変化でワークスタイルが 「いつでも·どこでも業務」 へと変わっていく中,複合機も 「大型·高機能複合機への集約」 から 「しっかりした基本機能を備えた軽快な複合機を適材適所へ分散配置」 することが見直される傾向にある.このような環境に適した省スペース·高印刷品質·しっかりした基本性能·高メンテナンス等の特長を備えた商品が今回紹介する新MC8シリーズである.  2015年7月に発表した本商品のコンセプトは,複合機の 「ダウンタイムの削減」 であり,「仕事コストをダイエット」 をキャッチフレーズとして複合機市場での新しい価値を訴求する商品である.
著者
江林 明志 井上 和明 高橋 和明 渡邊 綱正 山田 雅哉 安田 宏 三代 俊治 与芝 真彰
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.60-64, 2009 (Released:2009-03-02)
参考文献数
25
被引用文献数
3 4

E型肝炎ウイルス(HEV)はアジア・アフリカにおける流行性肝炎の重要な原因で,一般にはself-limitedな経過を取るが,妊婦では重症化しやすく致死率が高く胎児の合併症も多いとされる.今回我々は本邦で初めて妊娠中のHEV感染により急性肝炎重症型に陥った邦人妊婦例を経験した.本例はインドに長期滞在して帰国後2週間で発症し,入院時の血清よりgenotype 1のHEV RNA(JHN-Kan07R,AB447389)が検出された.抗ウイルス治療開始後速やかに肝機能は回復し,早産であったものの周産期の合併症もなく,母児共にその後は順調な経過をとった.
著者
上野 隆登 吉田 一郎 犬塚 裕樹 堀田 まり子 鳥村 拓司 安陪 等思 香野 修介 林 明宏 渡邊 誠之 赤木 禎治 松尾 和彦 淡河 善雄 高城 喜典 宮崎 洋 佐田 通夫
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.303-308, 2004-10-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
8

医学部4年生の基本的臨床技能実習時に実施するOSCEと筆記試験, 5年生の臨床実習終了時に実施するOSCEと筆記試験, 6年生に実施する卒業試験を各1年ごとすべて受験した96名の医学部学生を対象に各学年次の成績に関する解析を行い, 卒業できた6年生と留年した学生間, および医師国家試験合格者と不合格者間の各年次における試験の合計点の平均値の比較検討, 卒業と国家試験への各学年試験成績の関連性の検討も行った. 各学年次試験成績は各学年間で有意な正の相関を示した. 卒業できた6年生と卒業できなかった学生間の各学年次試験成績の平均値は卒業生の方が卒業できなかった学生群に比較して有意に高い点数であった. また, 国家試験合格者群と不合格者群との各学年次試験成績の比較では, 各年次共に国家試験合格者群の方が高い点数であり, 6年次成績では有意差が見られた. これらの結果より, 医学部4年生に実施する基本的臨床技能実習と5年生の臨床実習が6年生の卒業試験成績に繋がり, ひいてはその成績が医師国家試験の結果に影響を及ぼすことが示唆された.