著者
高林 哲 増井 俊之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.100, pp.71-78, 2002-09-20

メールは一対一の情報交換だけでなく,メーリングリストを使ったグループコミュニケーションの手段としても活用されている.しかし,従来のメーリングリストは作成および管理に多くの手間がかかるため,気軽な用途には使いづらかった.本論文では,従来のメーリングリストの問題を解決し,メールを送るだけで手軽にメーリングリストを運営できるシステムQuickMLを提案する.QuickMLを利用することにより,いつでも・どこでも・誰でも手軽にグループコミュニケーションを行える.
著者
森本 和伸 林 貴宏 尾内 理紀夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1171-1180, 2006-04-15
被引用文献数
3

本稿では,ユーザが書いたblog 記事をもとに,ユーザの新たな興味につながる可能性のある他人のblog 記事を推薦するシステムMineBlog について述べる.MineBlog では,あらかじめウェブクローラを利用してblog 記事をウェブから収集しデータベース化しておく.データベース中のblog 記事から推薦記事を決定するために,関連性,相違性,話題性の3 つの尺度を用いてblog 記事を評価する.3 つの尺度は順に,ユーザが書いた記事とどの程度関連する話題を含んでいるかを測る尺度,ユーザが書いた記事とどの程度異なる話題を含んでいるかを測る尺度,一時期頻繁に話題にされた内容を記事中にどの程度含んでいるかを測る尺度である.これら3 つの尺度を定量化し,関連度,相違度,話題度を定義する.3 つの尺度によりblog 記事をスコアリングし,上位を推薦記事としてユーザに提示する.MineBlog の有効性評価を目的とした実験により,推薦した記事の約2 つに1 つはユーザの新たな興味につながる推薦記事であるという結果を得た.This paper reports on MineBlog: a recommender system of blogs. Posting a blog-article to the system, the system produces attractive blog-articles to the user and supports the user to discover his/her new interests. The system extracts some blog-articles for recommendation from a database by scoring with three kinds of criteria 窶髏 relevance, difference and topicality. Relevance is a criterion for measuring similarity between an article registered in a database and the user's posted article. Difference is a criterion for measuring dissimilarity between the articles. Topicality is a criterion for measuring whether an article mentions current topics. We experimentally examine the performance of MineBlog. Experimental results show that one of two recommended articles arouse user's new interests.
著者
木村 篤信 ドイチャー メーガン 井原 雅行 小林 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.454, pp.7-12, 2008-01-17
被引用文献数
1

パブリックスペースでのコミュニケーションを促進するため,タンジブル情報コンテナQLeavesを提案している.携帯を利用して,パブリックスペースにあるQLeavesと呼ばれる物理的なオブジェクトに文章や画像などの電子データを付け加えることで,パブリックスペースへの情報発信ができる.本稿では,広告理論を踏まえてパブリックスペースでの情報発信モデルを検討し,QLeavesシステムを構築した.また,日本科学未来館でのイベント用アンケートにQLeavesを利用し,検証実験を行った.実験観察の結果より,パブリックスペースでの情報発信を促進するための手法を議論する.
著者
唐澤 秀武 佐藤 秀樹 伊藤 暢浩 林 達也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.171-172, 1995-09-20

グループウェアはグループによる協調活動を支援する為のコンピュータシステムである。われわれが日常的に行なっている共同作業の一つに、文書の共同執筆があるが、現在この種の作業は依然として紙ベースで行なわれている場合が多く、共同執筆全体の一貫した電子的サポートには至っていない。エディタによる初稿の作成、手書きによる文書へのコメント、電話による詳細の打合せ等、共同執筆作業は様々なツール(エディタ、プリンタ、FAX、電話など)を用いて行われる。共同執筆作業においてはこれら多様なツールと作業形態が不連続につながっており、この不連続性が共同執筆作業の効率を下げる要因となっている。本研究では、このような作業の不連続性を解消し、文書作成/レビューの作業全体を一貫してサポートするシステムについて考察し、その実装を行った。
著者
渡辺 修 米本 恭三 宮野 佐年 小林 一成 河井 宏之 大熊 るり
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.48-52, 1998-01-18
被引用文献数
2

We report a case of cerebral contusion in a patient with ventricle peritoneal shunt(VP shunt) caused by a simple fall. Described is a 50-year-old man admitted with left thalamic hemorrhage with resultant severe consciousness disturbance and right hemiparesis. Although his general condition and consciousness were improved after conservative treatments, two weeks later decrcased mental status and anisocoria were noted. Head computed tomography(CT) scan revealed hydrocephalus which needed VP shunt following emergent ventricular shunting. After that, intensive rehabilitation programs were started. Independent ambulation was not achieved, however he was enable to transfer with minimal assistance. CT scan showed that the size of ventricular system was extremely reduced, which is so called "slit like ventricle." During transfer from his bed to the chair he fell and his head hit the bed. Immediately after that, he fell into deep coma state. CT scan showed left subdural hematoma, contusion and diffuse brain swelling. Overdrainage is a rare complication in VP shunt, however it caused a catastrophic event followed by traumatic brain injury.
著者
榎田 修一 林 豊洋 久保 登 北島 創 片山 硬 江島 俊朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.58, pp.35-40, 2007-05-17
被引用文献数
3

本論文ではパーティクルフィルタを用いたドライブレコーダ記録動画像中の先行車追跡手法を提案する.動画像中から先行車両の全体が捉えられた任意の1フレームを抜き出し,オペレータにより先行車両の外接矩形(追跡参照領域)を指定した後,他フレームについても先行車両の外接矩形(追跡対象領域)を自動的に抽出する.特に,パーティクルフィルタにおける幾何モデルの設計に注目し,テクスチャに基づく幾何モデル,ならびにHaar-Like特徴に基づく幾何モデルを比較検討する.結果,2つの幾何モデルから算出される尤度を組み合わせることで隠れが発生した際の追跡精度向上が確認された.
著者
林 和弘 門條 司
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.94-99, 2002-02-01
被引用文献数
5

日本化学会の定期刊行物の状況を紹介すると共に, 1993年の全文SGML化から1999年の有料公開までを含めた電子ジャーナル化ならびにJ-STAGEへの搭載までの経緯を解説する。一方これまでの構造化文書の運用における問題点の考察を加え, 一つの解決策としてTeX-3B2システムを紹介する。更に構造化文書の運用における潜在的な難しさを構造化エントロピーの概念を用いて解説し, 電子ジャーナルサービスの裏側に隠されているコスト要因を指摘すると共に, 健全なビジネスモデルを持つ電子ジャーナルサービスの難しさについて考察する。
著者
林 謙次郎 佐々木 義明 田頭 昭二 伊藤 和晴
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.T61-T64, 1981-06-05
被引用文献数
3

アルミニウム-アルミノンレーキの呈色は保護コロイドとしての分散剤の種類や濃度の影響を受ける.しかし,トリトンX-100のような非イオン性界面活性剤を分散剤として用いると安定な呈色が得られ,アルミニウムの弧光光度定量における従来法に比べ感度や精度の向上及び定量範囲の拡大をはかることができる.アルミニウムの定量について検討したところ,最大吸収波長537 nmにおけるモル吸光係数は2.2×10^4,感度は0.0012であり,(6.5×10^<-7>〜5.0×10^<-5>)mol dm^<-3> のアルミニウムの濃度範囲でベール則に従った.レーキ及びアルミノン中のフェニル基やカルボキシル基がトリトンX-100のポリエーテル部と水素結合してミセルの親水部分に吸着されて安定化され,その結果,スペクトルが変化し吸光度が増加すると考えられる.
著者
林 良彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.22, pp.73-80, 1999-03-04
被引用文献数
1

英語の語彙データベースであるWordNet1.6の名詞部分を日本語へ手動で翻訳した。翻訳にあたりでは,英語の語彙的概念ノードであるsynsetを構成する英語単語を翻訳するだけでなく,その定義文(gloss)をも日本語へと翻訳した.その結果として,語彙概念にインデックスされた日英の対訳コーパスが得られた。本報告では,この日本語化されたWordNet名詞データの基本特性について報告し,本データが日英語の対照研究における良いリソースであること示す.また,synset単語の対応や上記の対訳コーパスからのバイリンガル辞書の抽出について説明し,得られるバイリンガル語彙データの多言語情報検索への適用可能性について検討する.The noun part of the WordNet 1.6 English lexical database was translated into Japanese by human translators. In the course of the translation work, elemental English words/collocations in a synset were translated into Japanese counterparts, as well as the "gloss", which defines the English lexical concept. This translation work turns out to give us an aligned and conceptually indexed pararell corpus. This paper shows the basic characteristics of the "Japanized" noun part of the WordNet. We argue that the resulted data might be a good resource for comparative linguistics. In addition to these, we examine how the derived bilingual lexical data can be applied to cross-linguistic natural language applications, such as cross-language information retrieval.
著者
佐々木 祥 宮田 高道 稲積 泰宏 小林 亜樹 酒井 善則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.78, pp.407-413, 2006-07-14

近年急速に普及しているsocial bookmark は,これまで利用者が個別に管理していたbookmarkをネットワーク上で他の利用者と共有するサービスである.これらのサービスでは多くの場合,利用者がbookmarkに対して「タグ」と呼ばれる自由記述のキーワードを付与することによって管理を行うFolksonomyと呼ばれる分類法を採用している.このようにして利用者が付与したタグ情報の集合は,多数の利用者によって成長を続けるメタデータであるとみなせるため,このタグ情報を利用することにより効率的なコンテンツの検索や推薦を行うことができると考えられる.しかしながら,利用者はあくまで自分自身の嗜好に基づいてタグ付けを行っているため,分類に使用したタグ名そのものは,必ずしも他の利用者とって適切なものであるとは限らない.そこで本研究では,タグの持つ本質的な情報を,タグ名ではなく,タグによるコンテンツの分類情報であると仮定し,分類間の類似度に基づいて利用者に対して望ましいコンテンツの推薦を行うシステムを提案する.The web-based bookmark management service called social bookmark has recently come to be widely used. In the social bookmark, a user can add one or more keywords called `tags' to their own bookmark for future use. The tag information gathering from a lot of users allows us to classify the web contents including database of social bookmark. This classification method is known as Folksonomy. Furthermore, we can qualify the tag information as the effective meta-data for search and recommendation use. However, a user hardly adds tags considering other user's convenience. Because of this behavior, a user will be not satisfied with the way to classify web contents by the name of tags. In this paper, we assume that the essential information of tags are not tag names, but classifications of web contents by tags. Based on this assumption, we have proposed the content recommendation system based on the similarities between the classifications.