著者
前川 侑子 田口 華麗 牛込 祐司 佐藤 匠 小林 啓悟 芳賀 智宏 町村 尚 東海 明宏 松井 孝典
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.A71-A86, 2022 (Released:2022-09-05)
参考文献数
50

鳥類ではポイントカウントやラインセンサス等によりモニタリング調査が行なわれている.近年,費用対効果が高く,調査圧の少ない新しい調査として,録音データからAI技術により鳥類の鳴き声を自動で検出・識別する方法が試行されているが,その詳細な方法は定まっていない.そこで,本研究では,いくつかの異なる条件での鳥類の鳴き声の識別精度を比較することで,鳴き声の識別を行なう際の最適な条件を検討した.なお,条件としては,最適な音声の検出(長時間のデータから効率的な解析を行なうための前処理)方法・学習する音声の時間幅・学習の手法を検討した.対象種は,環境省レッドリストにおいて絶滅危惧Ⅱ類に指定されているサシバで,解析には2地点で録音したサシバの鳴き声を含む音声をもちいた.その結果,音圧が1-3dB上昇した時点を検出し,2-3sの時間幅で切り出した音声をもちいて,畳み込みニューラルネットワークにより学習を行なうことで,高精度で鳴き声を検出できることがわかった.交差検証と汎化性能のF値は最高でそれぞれ0.89,0.71であった.
著者
萬谷 和香子 小林 皇 野藤 誓亮 松木 雅裕 橋本 浩平 加藤 慎二 舛森 直哉
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.283-285, 2018-06-30

We report a case diagnosed as both necrotizing fasciitis and frostbite of the male external genetalia. The patient was a 58-year-old man with diabetes mellitus. He was referred to our hospital with swelling of his penis and icing there for 3 weeks. We diagnosed his condition as necrotizing fasciitis of the external genitalia and decided to perform an emergency operation. Although we consulted plastic surgeons about debridement of a large area, they considered that there was no necessity for it because the scrotum, perineum and abdominal wall were frostbitten. The final clinical diagnosis was necrotizing fasciitis of the penile region and frostbite around the perineal region. We performed partial penectomy without debridement. Through collaboration with another medical department it was thus possible to avoid unnecessary invasive treatment.
著者
市川 清人 三田 雄志 堀 修 小林 隆夫
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.419-427, 2008-07-25 (Released:2011-08-25)
参考文献数
15

顔全体および顔パーツを個別に識別することで, 隠れを含んだ顔でも識別できる頑健な顔検出手法を提案する. 従来法の多くは顔全体の情報による手法であるため 隠れを含む顔の検出が難しかった. 提案手法は, AdaBoostに基づいて学習した 各識別器の出力を線形判別分析および決定木を利用して 統合し顔か非顔かを判定する. 決定木を利用することで識別器の利用を制御し, 隠れのある顔でも検出できる手法である. 隠れを含む顔および隠れを含まない顔の識別実験において, 過剰検出率が0.1%のときの正検出率は, 顔全体だけの識別器を用いた場合の31%, 決定木を用いないですべての識別器を統合した場合の48%に対して, 提案手法は88%という結果となり, 隠れを含む顔を検出するために, 効果的な手法であることを実証した.
著者
塚谷 才明 小林 沙織 金原 寛子 山本 美穂 長東 菜穂 酒井 尚美 中村 さおり 小林 孝行 兼田 美紗子 牧野 桜子 赤田 拓子 岡部 克彦 小森 岳 高塚 茂行
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.247-257, 2020-12-31 (Released:2021-04-30)
参考文献数
28

【目的】誤嚥性肺炎患者の中長期的な生命予後に関する報告は少ない.この研究の目的は,誤嚥性肺炎患者の中長期的生命予後ならびに予後因子を明らかにすることである.【方法】本研究は,後方視的に検討したコホート観察研究である.2018 年4 月から2019 年3 月までの1 年間,耳鼻咽喉科に嚥下評価依頼のあった症例のうち,主病名が誤嚥性肺炎の入院患者を対象とした.脳血管障害急性期に続発した誤嚥性肺炎例,嚥下評価前の肺炎急性期に死亡した例は対象外とした.生命予後に関係する因子として,年齢(3 群:74 歳以下,75 歳から89 歳,90 歳以上),性別,嚥下障害重症度(2 群:正常~機会誤嚥,水分誤嚥~唾液誤嚥),日常生活自立度(2 群:非寝たきり,寝たきり),BMI(3 群:18.5 以上,18.5~16,16未満),代替栄養の有無,既往症・併存症(肺炎既往,脳梗塞既往,パーキンソン病,認知症,高血圧,糖尿病)に関して多変量解析を行い,ハザード比(HR)を求めた.患者生死,生存日数,代替栄養導入の有無に関しては,2020 年1 月から4 月の期間,電話による聞き取り調査を行った.【結果】誤嚥性肺炎患者は109 例,年齢中央値86 歳,64 歳以下は5 例のみで104 例は65 歳以上であった.調査期間内の死亡67 例,生存42 例,生存期間中央値254 日,6 カ月生存率54.8%,1 年生存率41.8% であった.予後因子のHR は高齢1.76,男性1.78,水分誤嚥以下の嚥下機能2.01,寝たきり2.39,BMI 低値1.60,代替栄養導入あり0.27 と,6 項目すべてにおいて有意差を認めた.既往症・併存症では,パーキンソン病があると生命予後悪化を認めた(HR5.00)が,その他は有意差を認めなかった.【結論】誤嚥性肺炎患者の半数以上が1 年の時点で死亡していた.高齢,男性,水分誤嚥以下の嚥下機能,寝たきり,BMI の低下が生命予後を悪化させる因子であり,代替栄養の導入は生命予後を改善した.既往症・併存症のうちパーキンソン病は生命予後を悪化させた.
著者
小林 薰 柊 幸伸
出版者
一般社団法人 日本理学療法教育学会
雑誌
理学療法教育 (ISSN:24368008)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.2_52-2_61, 2023-10-31 (Released:2023-11-28)
参考文献数
31

目的:心肺蘇生教育の実施状況と内容および救命活動体制の整備と傷病者発生の実態を調査した。方法:対象は,理学療法士養成校延べ295校とした。心肺蘇生教育,救命活動体制,傷病者発生に関して郵送調査を行った。結果:295校中,141校から回答が得られた(回収率47.8%)。講習会は80.1%の養成校で開催されており,75.2%が講義と実技を組み合わせた形式であった。女性傷病者を想定した実施は,講義では29.5%,実技では15.7%であった。危機管理マニュアルがあると回答したのは24.1%であり,AEDは97.2%が学内にあると回答した。ケースの有無については3校の報告があり,学生においては「運動会・体育祭」で発生していた。結論:心肺蘇生教育は多くの養成校で開催されていたが,女性傷病者を想定していたのは講義29.5%,実技15.7%であった。基礎的な教育に加えてより実践的な取り組みを導入することや,危機管理マニュアル,AEDの適正配置といった体制を整備しておくことが必要である。
著者
林 浩之 池上 昂平 赤峰 修一 市來 龍大 金澤 誠司
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成25年度電気関係学会九州支部連合大会(第66回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.217, 2013-09-13 (Released:2016-01-17)

水中放電で生成されるOHラジカルは高い酸化力を有し、従来の水処理では対応することができなかった難分解性の有機化合物を分解することができる。本研究では水中放電で生成されたOHラジカルと過酸化水素の計測を試みた。水中放電は針対球電極を使用し,パルス高電圧を印加して発生させた。OHラジカルの定量にはテレフタル酸二ナトリウムを使用する化学プローブ法を用いた。過酸化水素の定量には硫酸チタン比色法を用いた。過酸化水素はおもに水中放電によって生成したOHラジカルの再結合により生成すると考えられている。化学プローブ法によるOHラジカルの推定量を過酸化水素の濃度から算出した量と比較して検討も行った。
著者
浅田 晴久 松田 正彦 安藤 和雄 内田 晴夫 柳澤 雅之 小林 知 小坂 康之
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2018年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.73, 2018 (Released:2018-12-01)

1.はじめにモンスーンアジア、中でも東南アジア大陸部稲作圏の国々ではすでに食糧自給がほぼ達成されたことから、農業技術開発・普及および農村開発は、国家戦略の中では優先順位が下がっている。つまり「緑の革命」期の政府による、「技術の押し売り」的状況が改善し、近代農業技術の画一的な普及状況が一変している。国によっては農民の自発的な技術変革が顕著に見られるようになってきており、農業技術発展において各国の状況にはかなり大きな温度差が生じつつある。伝統農業時代に存在した、地域による多様性が再び出現しつつあると言える。また、世界の農業技術が向かっている方向も、多収技術から持続性、安定性、安全性、低投入技術へと移り、脱化学農業の動きも活発である。この変化を国際的な比較を通じて整理し、地域発展の共時的現象として確認し、地域の固有性との関連で農業技術発展における意義を明らかにすることが本研究の目的である。近年、特に2000年以降、地域研究およびそれに隣接する分野の諸研究において農業技術の現状を具体的に記述し、その変容等の意義を問う研究事例がほとんど見られなくなってきている。これは「緑の革命」という東南アジア諸国に共通した農業・農村開発国家戦略が主政策でなくなりつつあることにも関係している。しかし、そのような状況下であるからこそ、東南アジア各国では、国家の圧力から放たれた農民の自由意志による近代と伝統の統合によるもう一つの技術革新が静かに進行していると言える。まさに東南アジア大陸部では、地域の固有性に強く立脚した農業技術発展がその多様性を大きく開花させつつあると言える。このことは現在までほとんどまとまった形で報告されていない。本研究は、水田稲作に着目して、その現象の実態と現代的意義を明らかにする。それにより、地域研究に携わる研究者コミュニティと東南アジアの人々とともに、将来の農業技術のあり方について考えるという意義ももつ。2.研究手法本研究は、京都大学東南アジア研究所の共同研究として2016~2017年度の2年間、浅田が代表を務めて実施した。各国を担当する研究チームを、インド・アッサム(浅田)、バングラデシュ(安藤)、ミャンマー(松田)、ラオス(小坂)、カンボジア(小林)、ベトナム(柳澤)、という形で編成した。研究期間と予算が限られていたため、新たに現地調査を実施するという形式はとらず、各担当者が、これまで現地のカウンターパートとともに行ってきた研究成果を持ち寄り、研究会を定期的に開催して情報交換を行った。各国で近年みられるようになった新しい稲作技術の動向を整理し、モンスーンアジア全域で共通している問題を考察した。 3.結果と考察本研究の成果として、以下の知見が得られた。「緑の革命」の推進期まで、アジア各国では、食料自給を高めるために、政府によるトップダウンにより農民の間に稲作技術が普及していったが、現在は、農民が自由に技術を選択できる状況になっている。各国において機械化農業が進んでいるが、省力化・効率化など技術面での多様性が増している。各国政府は自給率を達成した後もなお収量を重視しているが、農民はコストを重視しており、両者にギャップが生じている。特に農外就労機会の増加、農村から都市への人口移動により、農業就業者の数はいずれの地域でも減少傾向にあり、稲作の持続性にとって大きな問題となりつつある。農業・農村の魅力を高めるには、国家が一方的に関与するだけでなく、農民の主体性も認められなければならない。もはやトップダウン型の政策が通用する時代ではないため、農村の現場で起こっている変化を肯定的に捉えて評価しないと、いかなる農業政策も定着させることは難しいと考える。
著者
岡部 公樹 吉川 知伸 宮本 学 金子 恵美 吉田 幸一 緒方 美佳 渡邉 暁洋 本村 知華子 小林 茂俊
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.424-433, 2023-12-20 (Released:2023-12-20)
参考文献数
15

【目的】大規模災害現場で薬剤師がアレルギー疾患患者に対応する際の問題点,アンメットニーズを明らかにするため調査を行った.【対象と方法】災害医療に携わる薬剤師に日本薬剤師会,日本病院薬剤師会を介し無記名のWEBアンケート調査を行った.【結果】235名から回答を得た.アレルギー疾患に関する情報を平時は電子媒体で得たい薬剤師が多く,災害時はアプリ,紙媒体で得たい薬剤師が平時より増加した.アレルギーポータルや既存の資材の利用者は少なかった.支援で調剤・携行した薬は抗ヒスタミン薬が多かったが,アレルギー疾患関連薬剤の携行量や剤型の不足が問題であった.吸入補助器具やアドレナリン自己注射薬は携行数と比べ今後の携行が推奨されていた.患者指導で重要な事として79.6%の薬剤師が「避難時の薬剤手帳の携帯」と回答した.【結論】アレルギーポータルや資材の普及,支援時期毎の携行薬リスト作成,薬剤手帳を携帯して避難することの啓発が必要である.一方,使用期限の短いアドレナリン自己注射薬の災害時の供給方法は今後の課題である.
著者
西藤 奈菜子 川端 康雄 若林 暁子 吉川 真衣 金沢 徹文 寺嶋 繁典 米田 博
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.64-74, 2021 (Released:2021-01-01)
参考文献数
23

本研究では, P-Fスタディを用いて, 併存疾患の背景に存在する診断閾下の自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder : ASD) のアセスメント可能性について検討した. P-Fスタディの量的分析の結果, 閾下ASD群は非ASD臨床群に比して評定不能のU反応が多く認められた. 質的分析では, 閾下ASD群のU反応において, 「対処困難」 「状況承認」 「自己本位」 「状況誤認」 の4つの特徴が, 全24場面に対する回答内容において, 「過度な他責」 「共感に乏しい自己主張」 「状況に不適当な発言」 「違和感のある語用」 の4つの特徴が認められた. また, 閾下ASD群は非ASD臨床群に比して, U反応の 「状況誤認」, 回答内容の 「状況に不適当な発言」 「違和感のある語用」 が多く認められた. P-Fスタディには, 診断閾下のASD者が有する一見しただけでは表面化しにくい対人交流の課題が反映されやすい可能性があり, 二次的な症状の背景にある診断閾下のASDの把握に有用であると考えられる.
著者
大内 田鶴子 玉野 和志 林 香織 鰺坂 学 廣田 有里 小山 騰 ディアス ジム 斎藤 麻人 吉田 愛梨 細淵 倫子 清野 隆
出版者
江戸川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

グローバリゼーション下、地域社会と市民・近隣組織に関する新たな理論枠が必要になっている。本研究は新しい社会に対応する近隣組織について実態を把握し、論点を整理した。1.イングランドでは自治会規模の住民組織が準自治体となっている。2.シアトル市ではボトムアップ式の協議体を設置し、合意形成能力を獲得し、その後政治対立に巻き込まれ機能不全に陥った。3.シアトル近郊の極小自治体の長期存続は、住民の凝集性の維持につとめたこと、コモンズの維持管理を行っていることなどによる。4.個人が情報のコントロール力を持ちつつある現在、ITによる意見交換の仕組みと個人の情報発信のスキルが必要であることが明らかになった。
著者
福林 良典 木村 亮
出版者
国際開発学会
雑誌
国際開発研究 (ISSN:13423045)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.153-166, 2009-11-15 (Released:2020-01-29)
参考文献数
19
被引用文献数
1

In this paper, a civil engineering approach in tackling poverty in rural area of developing countries is introduced.Provision and maintenance of rural roads are instrumental in economic development, the economy of most of developing countries is agricultural and large proportions of their population live in the rural areas where accessibility and road conditions are largely poor. Roads become impassable during the rainy season preventing transportation of farm produce to markets and thus accounting for a large proportion of losses incurred by farmers who otherwise depend on agriculture.The authors, with this recognition, have carried out full scale model driving tests and field demonstrations on rural road maintenance using Do-nou “a Japanese term for soilbag” and involving rural people themselves. In this method, only locally available material is required and all procedures are conducted manually. This process is participatory, organized farmers' groups who are trained by the authors repair and maintain the road; armed with the transferred knowledge, the farmers continue to maintain their road with Do-nou even after the civil engineers are gone. It is found that the road maintenance with Do-nou is so simple and effective that the farmers who participated in the construction were encouraged, motivated and felt owners of the road. Additionally it can be said that Do-nou technology gives people the motivation to improve their life leading to poverty reduction.In order to meet goals of this newly developed technology, it is important that the technology take root in the target communities. In this study, four approaches of technology transfer in four countries have been used.An approach for poverty reduction as civil engineers has been established through focused subject of study, relevant technological development, field demonstrations and knowledge extension/transfer. By following up this approach, the community people in the third world will be able to access the marckets and services hence poverty reduction.
著者
川添 由貴 横江 千寿子 林 正祐 井上 美香 前川 博治 竺 珊 丹羽 均
出版者
一般社団法人 日本歯科麻酔学会
雑誌
日本歯科麻酔学会雑誌 (ISSN:24334480)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.135-137, 2020-10-15 (Released:2020-10-15)
参考文献数
6

A bronchial fiberscope (BFS) is an endotracheal intubation device for obtaining a clear view of various intubation devices in difficult intubation situations. However, intubation can still be difficult even if a BFS is used, and various additional intubation aids may be required. We report a patient with cervical kyphosis in whom the insertion of a BFS into the trachea was difficult despite a clear view of the glottis.  A 24-year-old man with autism, mental retardation, and severe head anteflexion resulting from cervical kyphosis was scheduled to undergo dental treatment under general anesthesia. During tracheal intubation, the patient’s glottis could not be visualized using either a GrideScope® or a McGRATHTM because of a narrow oral cavity caused by trismus and impaired anterior sliding of the mandibles. We used a BFS and obtained a clear view of the glottis but were unable to advance the tip of the BFS to the glottis because of the large distance between the glottis and the BFS tip. We then used a Deschamps needle inserted into the oral cavity to change the direction of the intubation tube and succeeded in achieving tracheal intubation. Deschamps needles are instruments that were originally used in ophthalmic surgery. We believe that Deschamps needles could be useful instruments during intubation, especially in cases with narrow oral cavities.
著者
網代 広宣 小林 雄也 平田 昂大 板野 圭佑 佐藤 慎也 酒井 直也 仲島 佑紀
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.49-55, 2023-10-31 (Released:2023-11-07)
参考文献数
18

本研究は117名の高校野球選手を対象にCOVID-19感染拡大防止措置が実施された年と前年の傷害発生率を調査し比較した.季節別では,2019年と比較し,2020年の夏季で肩・肘傷害,冬季は足・足部傷害が増加した.各季節のポジション別では,夏季の投手・内野手の肩傷害,秋季で内野手の肘傷害,冬季で外野手の足・足部傷害が増加した.今後は得られた特徴より,傷害予防を講じていく必要がある.