著者
山田 和政 山田 恵 塩中 雅博 坂野 裕洋 梶原 史恵 松田 輝 植松 光俊
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.103-106, 2005 (Released:2005-07-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

本研究の目的は,閉眼および開眼片足立ち測定,Multi-Directional Reach Testの3評価結果における転倒群と非転倒群の比較,転倒回数との関連性および3評価結果間の相関について調べ,高齢者の転倒要因とされるバランス能力をどのような視点から捉えるべきか検討した。結果,いずれの評価結果においても転倒群が有意に少ない値を示し,また,転倒回数が多い者ほど値が少なかった。転倒群では,各評価結果間すべてにおいて有意な相関が認められた。以上より,転倒要因として圧中心保持能力と圧中心偏移能力の両方の視点からバランス能力を捉える必要のあることが示唆された。
著者
日原 公大 田代 甚一郎 山口 喜雄 梶原 良成 松島 子さくら 株田 昌彦
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

対話型美術鑑賞授業を充実させるために、大田原市街かど美術館展覧会を用い学生に鑑賞ツール研究を課題とした。画家、彫刻家についての研究(中学生に対し作品内容の伝達方法の研究、および表現内容の研究等)をした。その結果、自からの学びの重要性を学生自身が体感し自己の学びにフィードバックさせ、学力向上が確認できた。
著者
梶原 克教
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究において発見できたのは、アフリカ系およびカリブ系の文化が修辞法の面において強く示す傾向が、先進的技術革新を通じて広く環大西洋にみられるようになった文化的側面と緊密な親近性を持つという点であった。それは、言語における形体的修辞法と、身体が示す擬態性との、さらにはサンプリングテクノロジー等により可能となった反復性との関連においてである。すなわち、地理的・人種的・民族的に後進的とされるアフリカ・カリブ系の文化が、先進テクノロジーと強い親近性を示し、新たな文化的潮流を生み出していることが立証できたのである。
著者
梶 弘和
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

タンパク質や細胞などの脆弱なバイオ材料の機能を最大限に利活用するためには、生理環境下での加工プロセスが極めて有効である。本研究では、細胞の脆弱性に対応したバイオファブリケーション技術を開発して、in vitro細胞組織工学への展開を図った。マイクロ流体技術、ソフトリソグラフィー技術、表面技術等をハイドロゲルや高分子ナノシート等と効果的に融合させることで、細胞周囲環境の制御が可能な2次元および3次元培養系を作製して細胞組織機能の評価を行ったところ、これらの系が機能性の筋肉組織等の形成に有用であることが示された。
著者
スタワリー ジーラナット 加藤 俊吾 高見 昭憲 畠山 史郎 嘉手納 恒 渡具知 美希子 友寄 喜貴 与儀 和夫 ジャッフェ ダニエル シュバルツェンデゥルバー フィル プレストボ エリック 梶井 克純
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.350-361, 2007-11-10
被引用文献数
2

大気中のオゾン(O_3),一酸化炭素(CO),揮発性有機化合物(VOC)を沖縄本島の辺戸岬において2004年の春に観測を行なった。後方流跡線による解析により,C(中国方面),K(韓国方面),J(日本方面),O(太平洋方面)という分類で観測地点まで空気塊が到達する経路ごとに分けた。CおよびK方面からの空気塊でこれらの濃度は高くなり,O_3はそれぞれ56.4,62.2ppbvでCOは240,209ppbvであった。O_3が高濃度だがCOが高くない輸送イベントがあり,それがK方面の方がC方面より月平均O_3濃度を高くしていた。最も低濃度はO方面であった。J方面の空気塊は中間の濃度となった。VOCは炭素数が増えると大気中濃度が減少する傾向が見られ,これは時間が経過した空気塊を測定していることを示している。飽和炭化水素についてこのような傾向が見られるのは,清浄な大気を観測しており近傍の影響を受けないことを示している。VOCの主な除去過程はOH反応や希釈である。観測されたさまざまなVOCの比の変化は,アジアでの国での測定結果と一致している。C方面およびK方面からのイソペンタン/ノルマルペンタンの比はこれらの発生源での組成の変化を示唆している。
著者
岡田 忠司 杉下 朋子 村上 太郎 村井 弘道 三枝 貴代 堀野 俊郎 小野田 明彦 梶本 修身 高橋 励 高橋 丈夫
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.596-603, 2000-08-15
被引用文献数
29 194 25

医薬品として販売されているγ-アミノ酪酸製剤(合成GABA製剤)は,脳代謝促進作用があり,脳梗塞・脳出血後遺症等,脳血管障害の諸症状の改善や血圧上昇抑制効果が認められている.また最近の医学分野の研究では,更年期障害や初老期の自律神経障害にみられる精神的症状の緩和にも効果があると報告されている.<br>本試験では,コメぬかから分別製造した「GABA蓄積脱脂コメ胚芽」を用いて,更年期及び初老期の被験者20名に対する効果をプラセボとの比較にて検討した.<br>その結果,更年期及び初老期に見られる抑うつ,不眠,イライラ,不定愁訴の自律神経障害の改善に,GABA蓄積脱脂コメ胚芽が高い効果を示すことが明らかになった.またこのほかに,高血圧症や肝機能の改善作用も示され,服用に伴う副作用も全く見られなかったことから,毎日摂取できる機能性食品素材として高い利用価値を有していることも明らかになった.
著者
町田 史門 梶山 朋子 嶋田 茂 越前 功
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.2092-2103, 2014-09-15

SNS(Social Networking Service)が幅広い年齢層に急速に普及し,SNSに投稿されるライフログにより,多くの人々がコミュニケーションを活発化している一方,SNS投稿に起因したプライバシ侵害のトラブルが多く発生している.その原因の1つとして,SNSユーザによる,個人に関する情報の漏洩がある.本論文では,SNSユーザの不用意な投稿による個人に関する情報の漏洩が,実際に発生していることを確認するために,Twitterアーカイブにおけるこのような情報漏洩の存在率の試算評価を行った.次に,本試算評価を受け,SNS投稿時に発生する情報漏洩を自動検知する第一歩として,非公開とすべき情報の内容分類と開示レベルを対応付けた,SNSにおけるプライバシ侵害情報分類表の提案とその評価を行った.さらに本分類表の特性を活かし,センシティブデータの漏洩有無の通知と,SNS投稿者を中心としたネットワーク内における公開対象者の自動設定を提供するシステムを提案した.Social Networking Service is rapidly becoming popular for all ages nowadays. Users communicate by posting messages in SNS. On the other hand, posting messages through SNS increases invasion of privacy. One of the reasons is SNS users themselves often leak their sensitive data unintentionally. In this paper, to confirm leakage of sensitive information by unintentional posts, we evaluate the abundance ratio of sensitive data in Twitter archive. As a result, we define and evaluate a classification table of invasion of privacy for SNS that is based on classification according to contents of information which should be kept private, and disclosure level as the first step to detect privacy leaks automatically. We also propose a system that provides automatic configuration of disclosure target based on SNS egocentric network.
著者
梶原 秀一 橋本 幸男 松田 敏彦 土谷 武士
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.515-520, 2000-05-15
被引用文献数
8 6

This paper discusses a motion control of horizontal bar gymnast robot with two links and one passive joint on the bar. First, we show that the amplitude of the swing of the first link increases with resonance and parametric excitation by swinging the second link periodically. Next, we propose the control method using entrainment to produce each excitation by swinging the second link 'in phase' with the motion of the first link. In our method, the control input is consisted of periodic solution of van der Pol's equation inputted the angular velocity of the first link. Finally, we present experimental results that swing up control and continuous giant swings can be realized in the real robot.
著者
梶原 理絵 乗松 貞子
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.5-9, 2014 (Released:2014-03-28)
参考文献数
11

目的 : 覚醒度に及ぼす背面開放端座位の影響を, 自律神経機能および大脳機能から検討し, 加えて背面開放端座位における指先圧の有無の影響も考察することである.方法 : 健常成人女性20名を対象に安静仰臥位と背面開放端座位における大脳機能, 自律神経機能を, 2007年10月から11月に測定した.結果 : 被験者は平均25.8±4.1歳であった. 背面開放端座位は安静仰臥位よりも, 脳波のβ波含有率, 心拍数, 拡張期血圧値が高値を示し, 副交感神経活動は低値を示した. また, 指先圧の有無による背面開放端座位の効果は, すべての指標において有意差が認められなかった.結論 : 背面開放端座位は, 自律神経機能のみならず大脳機能においても覚醒度の上昇に効果的な姿勢であることが示唆された. また, 手掌接地した背面開放端座位で, 指先に力を入れた状態と入れない状態を比較すると, 大脳機能, 自律神経機能からは覚醒度に差は認められなかった.
著者
近藤 健一郎 梶村 光郎 藤澤 健一 梶村 光郎 藤澤 健一 三島 わかな
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は以下の諸点において従来の近代沖縄教育史研究を発展させた。第一に標準語教育実践に関して、方言札の出現時期とその歴史的意義、また発音矯正が全県的な教育課題となる契機と過程を明らかにした。第二に宮良長包に関して、沖縄の音楽教師の系譜の中に位置づけ、また彼の作詞作曲した「発音唱歌」(1919年)の教育実践上の特質を明らかにした。第三に沖縄県初等教育研究会の討議内容を通史的に明らかにした。さらに、沖縄県教育会機関誌『沖縄教育』(1906~1944年)の悉皆的な収集においても成果を収めた。
著者
奥田 浩司 梶谷 崇
出版者
石川工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

大正時代の日本において、デモクラシー運動が興隆する。その一方で、デモクラシーの思想は、朝鮮の知識人及び朝鮮人留学生に受け入れられている。朝鮮の知識人及び朝鮮人留学生は、雑誌・機関誌・新聞などの諸メディアを通して、デモクラシーの思想を紹介している。本研究では、朝鮮の知識人及び朝鮮人留学生のデモクラシー思想について、朝鮮語雑誌を中心に、調査・考察を行った
著者
町田 史門 梶山 朋子 嶋田 茂 越前 功
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.2092-2103, 2014-09-15

SNS(Social Networking Service)が幅広い年齢層に急速に普及し,SNSに投稿されるライフログにより,多くの人々がコミュニケーションを活発化している一方,SNS投稿に起因したプライバシ侵害のトラブルが多く発生している.その原因の1つとして,SNSユーザによる,個人に関する情報の漏洩がある.本論文では,SNSユーザの不用意な投稿による個人に関する情報の漏洩が,実際に発生していることを確認するために,Twitterアーカイブにおけるこのような情報漏洩の存在率の試算評価を行った.次に,本試算評価を受け,SNS投稿時に発生する情報漏洩を自動検知する第一歩として,非公開とすべき情報の内容分類と開示レベルを対応付けた,SNSにおけるプライバシ侵害情報分類表の提案とその評価を行った.さらに本分類表の特性を活かし,センシティブデータの漏洩有無の通知と,SNS投稿者を中心としたネットワーク内における公開対象者の自動設定を提供するシステムを提案した.
著者
岡崎 美智子 道重 文子 梶谷 佳子 中橋 苗代 仲前 美由紀 那須 潤子 石垣 恭子
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

新人看護師の臨床判断力を高める目的で開発した学習支援システムの第三者評価を行った。システムは、学習理論(Steinaker and Bell's:1979)に基づき5段階で構築した。対象者は、新人看護師、中堅看護師、専門看護師、看護系大学の学生、大学院生、教員であった。結果は、現任教育および看護系大学の実習指導に有用であった。課題はステップ3の事例内容をシンプルにし、事例数を増やすことであった。
著者
滝沢 宏光 近藤 和也 先山 正二 梶浦 耕一郎
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

術中の胸膜浸潤診断に自家蛍光を用いることで正診率が向上することを示した.蛍光内視鏡所見とHE染色標本の蛍光顕微鏡所見は,胸膜浸潤部位において同様の所見を呈しており,肺癌の胸膜浸潤部における自家蛍光減弱は癌の浸潤性を反映している可能性を組織学的に示すことができた.胸膜の自家蛍光の変化にcollagenⅠ, fibronectinが関与している可能性がある.肺癌切除症例を対象とした後ろ向き検討では,リンパ節転移は胸膜浸潤症例で有意に多く,胸膜浸潤症例にスキップ転移も多いことが示された. 術中に胸膜下に注入したICGの蛍光を観察することで,スキップ転移経路を可視化できる可能性も示すことができた.
著者
岩本 テルヨ 田中 愛子 小田 日出子 梶原 江美 小野 聡子 末光 順子
出版者
西南女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、看護師の日常の看護ケアに潜む「やわらかい暴力」の顕在化を目的に、入院経験のある53名と看護師19名を対象に看護師の対応に関する思いや考え方について語ってもらい、質的帰納的に分析した。入院経験者は傷つけられた、不愉快等の対応として、看護師としての【節度がなく上から目線】、一人一人に配慮しない【組織優先で、決まりきった対応】や【気持を配慮しない】関わり、【未熟な技術】、看護師からの【言葉や説明がない】ことをあげた。さらに看護師の【関わりが少ない】状況で、看護師が【ニーズに気づかない】ために自分でなんとかするしかないとの思いを抱いていた。これらのカテゴリーは看護師自身がよくないと考える対応とほぼ重なり合っており「やわらかい暴力」の具体が示唆された。