著者
橋本 行洋
出版者
大阪大学国文学研究室
雑誌
語文 (ISSN:03874494)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.97-106, 2001-02

前田富祺教授退官記念国語学特輯
著者
橋本 昌典 横田 晃 松岡 成明 島 史雄
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.481-485, 1989-09-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
18

これまで内服および外科的治療が無効であったchorea-ballism様不随意運動重積状態の9歳女児に対し, 経静脈的に3週間, 最大量533mg/kg/日のGABAを投与して不随意運動を完全に消失させることができた.choreaやballismは大脳基底核GABAニューロンの機能低下が原因と考えられているが, GABA自体は血液脳関門 (BBB) を通過しにくいことからこれらの不随意運動には無効であると言われる.本例の場合, どのような機序でBBBを通過したのかは明らかではないが, GABAの大量静脈内投与はGABAニューロンの機能低下に基づく不随意運動に有効である可能性を示唆している.
著者
神谷 信秀 橋本 政宏 鈴木 富雄 伴 信太郎 中村 亮一 渡辺 宏久 祖父江 元
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.99, no.11, pp.2838-2842, 2010 (Released:2013-04-10)
参考文献数
10

抗NMDAR脳炎は卵巣奇形腫に随伴する辺縁系脳炎であり,若年女性に好発する.症例は16歳,女性.抗NMDAR脳炎の経過中に,家族などのかけがえのない人物が瓜二つの別の人物に入れ替わっているという妄想である,カプグラ症候群を併発した.抗NMDAR脳炎にカプグラ症候群が併発した報告は本例が初めてである.一方,抗NMDAR脳炎において海馬や扁桃体にIgGが沈着しているという報告があり,同部位はカプグラ症候群の責任病巣として知られている.今後,抗NMDAR脳炎患者が経過中に妄想や精神症状を示した場合には,病的言動に対してカプグラ症候群を念頭に置いた評価が必要である.
著者
橋本 哲弥
出版者
家の光協会
雑誌
地上 = Good earth (ISSN:09137815)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.58-63, 2017-01
著者
門 祐輔 山口 武典 橋本 洋一郎 里見 真美子
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.586-591, 1989-10-25 (Released:2010-01-20)
参考文献数
12

わが国で報告の少ないocular lateropulsionの症候学的位置付けを検討し, 責任病巣について考察した.延髄外側症候群11例中, 確実なocular lateropulsionは2例, 疑診例は7例であった.共同偏視の回復過程でこの徴候を認めた症例を提示し, 共同偏視が重要な役割を果たしていることを示した.Ocular lateropulsionは共同偏視を中心とする群と, それに小脳徴候を伴う群の, 2群に分けるのが適切であると考えられた.MRIの検討により, その責任病巣は延髄背外側にあると推定されたが, なお詳細な臨床病理学的検討が必要である.
著者
橋本 すみれ 地野 充時 来村 昌紀 王子 剛 小川 恵子 大野 賢二 平崎 能郎 林 克美 笠原 裕司 関矢 信康 並木 隆雄 寺澤 捷年
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 = Japanese journal of oriental medicine (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.171-175, 2009-03-20
参考文献数
13
被引用文献数
2

線維筋痛症による全身の疼痛に対し,白虎湯加味方が有効であった症例を経験した。症例は65歳女性。自覚症状として,夏場に,あるいは入浴などで身体が温まると増悪する全身の疼痛および口渇,多飲があり,身熱の甚だしい状態と考えて,白虎湯加味方を使用したところ全身の疼痛が消失した。線維筋痛症に対する漢方治療は,附子剤や柴胡剤が処方される症例が多いが,温熱刺激により全身の疼痛が悪化する症例には白虎湯類が有効である可能性が示唆された。
著者
村上 正人 松野 俊夫 金 外淑 小池 一喜 井上 幹紀親 三浦 勝浩 花岡 啓子 江花 昭一 橋本 修
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.893-902, 2009
参考文献数
24
被引用文献数
5

近年わが国でも注目されてきた線維筋痛症候群(fibromyalgia syndrome;FMS)は,長期間持続する全身の結合織における疼痛と多彩な愁訴を呈する慢性疼痛のモデルともいえる病態であるが,心身症としての側面を濃厚に有している疾患でもある.発症の背景には何らかの遺伝的,生理学的要因に加え,女性の内分泌的な内的環境の変化やライフサイクル上の多彩な心理社会的ストレス要因も大きく関係する.患者の90%以上に発症の時期に一致して手術・事故・外傷・出産・肉体的過労・過剰な運動などのエピソードがあり,天候,環境変化や不安・抑うつ・怒り・強迫・過緊張・焦燥などの心理的ストレスと連動して病態が変動する,強迫,完全性,執着などの性格特性がみられる,など強い心身相関が認められる.患者の尿中セロトニン,ノルアドレナリンの代謝産物である5HIAAやMHPG,骨格筋の解糖系に関与するアシルカルニチンはうつ病患者と同等に低値であり,FMSの痛みや倦怠感,多彩な身体症状,精神症状の背景にモノアミンやカルニチン代謝が関与していることが示唆される.FMSの治療には通常の対症療法が奏効しないため,的確な薬物療法が重要でSSRIやSNRIなどの抗うつ薬,抗けいれん薬,漢方薬などが併用される.さらにストレス緩和のための生活指導や心身医学的な視点からのカウンセリング,認知行動療法など全人的治療が必須である.この考え方はFMSのみならず他の慢性疼痛にも共通しており,薬物や理学的治療法などの「医療モデル」に加え「成長モデル」からアプローチする重要性は変わらないものである.
著者
橋本 直樹
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.508-511, 1982-08-15 (Released:2011-11-04)

昨年, 筆者らは「ビール5000年の旅」の映画製作を機に, 古代エジプトのビールづくりを再現した。本稿ではその際の資料の収集, 体験をもとに, 古代と現代のビールづくりの手法を比較, 対比しながら, 5,000年にわたるビールづくり発展の歴史を平易, かつ興味深く解説していただいた。
著者
橋本 摂子
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.49-63, 2003-06-30 (Released:2010-04-23)
参考文献数
18
被引用文献数
2 2

階層研究において, 女性の社会的地位をどのようにあらわすかは, 現在でも結論が出ていない問題の一つである.これまでに提案された解決策は, 主として2種類にわけられる.職業尺度を維持したまま, 地位の表示形式を変更する方法と, 尺度自体を変更する方法である.しかし見出されるべき「不平等」がリベラリズムに基づいた不平等である限り, 地位の表示形式は個人単位でなければならない.そしてこれまで用いられてきた職業地位はリベラリズム的倫理観に深い関わりをもつ尺度であり, その経験的妥当性こそが階層研究のリアリティを支えてきた.地位指標のこうした政治性は, 無職者と有職者を統合することでは女性の地位問題が解決しないことを意味している.階層研究の主題は, 職業を通じた個人単位の資源獲得ゲームにおける不平等の発見でしかない.女性問題はそこからの排除と疎外という形でのみ位置づけ可能となる.
著者
玉井 忠治 橋本 哲夫 松下 録治 岩田 志郎
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.502-507, 1970-04-05 (Released:2010-05-25)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

無担体ヨウ素131は,テルルの中性子照射でできたテルル131のβ壊変で得られるが,実際には,用いたテルル中に不純物として含まれるヨウ素の量により比放射能が左右される.したがって,高比放射能ヨウ素131を得るためには,テルル中に存在するヨウ素の量を求める必要がある.本報告では,Ge(Li)半導体検出器のエネルギー分解能のよいことを利用し,テルル中のヨウ素の非破壊中性子放射化分析法の開発を目的とし,ヨウ素の検量線を用いる方法と,テルルとヨウ素の放射能強度比から求める方法とを検討した.両方法を各種テルル化合物に適用し,試料中に含まれる1~100ppm程度のヨウ素を簡便に定量することができた.

2 0 0 0 OA 南京遺文

著者
佐佐木信綱, 橋本進吉 編
出版者
佐佐木信綱
巻号頁・発行日
vol.〔本編〕, 1921
著者
橋本 美貴 廣田 彬世 松本 藍 八尾 佳代子 鎌田 由美子 足利 学 中野 博重
出版者
藍野大学
雑誌
藍野学院紀要 (ISSN:09186263)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.51-57, 2005
被引用文献数
1

若者へのエイズ予防啓発活動に重要な役割を果たす媒体に着目し,無関心期の若者に受け容れられるパンフレットを作成し,C大学1回生計82名(男性46名,女性36名)を対象として,作成したパンフレットの評価を自記式質問紙を用いて実施した。パンフレットの評価は,(1)大きさ,(2)形,(3)デザイン,(4)字の大きさ,(5)内容の分量,(6)内容の分かりやすさについて行った。結果は,(1)大きさ,(2)形,(3)デザイン,(6)内容の分かりやすさは高い評価を得た。パンフレットを読んで今後,性行為時にコンドームを使用しようと思うと答えたのは,男性95.7%,女性91.7%であった。しかし,保健所の存在,レッドリボンの認識は低く,更なる啓発活動の必要性を強く感じた。
著者
橋本 知幸 數間 亨 武藤 敦彦 皆川 恵子 永廣 香菜 當山 啓介 足立 雅也 池田 文明 駒形 修 冨田 隆史 森川 茂 澤邉 京子
出版者
The Japan Society of Medical Entomology and Zoology
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.7-12, 2015-03-25 (Released:2015-09-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

A field evaluation of the acaricidal effect on ticks was conducted in Chiba Prefecture in 2014. Eleven formulations of organophosphates and pyrethroids, including emulsifiable concentrate (EC), flowable (FL), dust and CO2 gas formulation, were evaluated simultaneously. These formulations were respectively applied to zones 2 m wide by 17–60 m long with dosages between 0.05–0.25 g AI/m2, which are the recommended dosages for cockroach control in buildings. The numbers of ticks collected by the dragging method with flannels were compared between pre- and post-treatment. The genus Haemaphysalis and Amblyomma were captured during the test period. All the formulations drastically suppressed the tick density on day 1. High reduction rates of more than 90% were observed until day 4 in all formulations, and persistence for at least for 31 days was recognized in fenitrothion EC, FL and fenthion dust. Phenothrin CO2 gas formulation that flows in the air with little residue in the soil or on foliage also yielded a long suppression effect at a dosage of 0.05 g AI/m2. Tick infestation from outside the test plot seemed to be feeble after the treatment. These results suggested that all the formulations achieved superior suppression effect on the ticks.