著者
河内山 義夫 山口 勝巳 橋本 周久 松浦 文雄
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.32, no.10, pp.867-872, 1966-10-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
21
被引用文献数
17 19

A blue-green chromoprotein was isolated from the eel serum and characterized for some physico-chemical properties. It behaved homogeneously both in ultra-centrifugation and in electrophoresis. Its absorption maxima appeared at 279, 383 ?? 4 and 704 ?? 5mμ in an aqueous solution, indicating presence of a biliverdin-like prosthetic group. The isoelectric point was at about pH 4.7 and the molecular weight (M8. D), 89, 100. It showed no toxicity to mice, suggesting that the pigment and the toxicsubstance in eel serum are different.
著者
橋本 泰央 小塩 真司
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.87.15215, (Released:2016-07-09)
参考文献数
43
被引用文献数
2 3

This study was used to develop a Japanese version of the International Personality Item Pool-Interpersonal Circumplex and examined its reliability and validity. Participants included 625 Japanese university students. They completed the IPIP-IPC-J and one or two other scales: the Japanese version of Ten Item Personality Inventory (Oshio et al., 2012); a short form of the Japanese Big Five Scale (Namikawa et al., 2012); the Japanese Version of Dark Triad Dirty Dozen (Tamura et al., 2015); the Friendship scale (Okada, 1995); or the Assertion Inventory (Murayama et al., 1991). The IPIP-IPC-J was administered again to 65 participants five weeks later to determine test-retest reliability. The results generally supported the reliability and validity of the IPIP-IPC-J.
著者
倉斗 綾子 橋本 都子 上野 佳奈子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.664, pp.1073-1081, 2011-06-30 (Released:2011-11-16)
参考文献数
26
被引用文献数
2 2

Through this study, the important issues for planning open-plan learning environment were summarized as follows:1. Teachers are satisfied with ‘open space’ for various learning style and they want to use open spaces more conveniently.2. Teachers recognize advantage of open-plan learning environment in terms of learning effects and psychological aspect. However, if the indoor environment such as acoustic condition has significant problems, teachers don't highly evaluate the open-plan.3. Open-plan learning environments work properly in the cooperative teaching management system by each grade.4. When student numbers exceeds the capacity of learning environment, it is difficult to manage a grade as a group. In this case, class activities are mainly managed by each class and the class uses open space as an extension of its classroom.5. Teachers require the classrooms that can be both open and closed condition with appropriate acoustic performance for open-plan learning environment.
著者
江⽊ 盛時 ⼩倉 裕司 ⽮⽥部 智昭 安宅 ⼀晃 井上 茂亮 射場 敏明 垣花 泰之 川崎 達也 久志本 成樹 ⿊⽥ 泰弘 ⼩⾕ 穣治 志⾺ 伸朗 ⾕⼝ 巧 鶴⽥ 良介 ⼟井 研⼈ ⼟井 松幸 中⽥ 孝明 中根 正樹 藤島 清太郎 細川 直登 升⽥ 好樹 松嶋 ⿇⼦ 松⽥ 直之 ⼭川 ⼀⾺ 原 嘉孝 ⼤下 慎⼀郎 ⻘⽊ 善孝 稲⽥ ⿇⾐ 梅村 穣 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻⾕ 正明 對東 俊介 武⽥ 親宗 寺⼭ 毅郎 東平 ⽇出夫 橋本 英樹 林⽥ 敬 ⼀⼆三 亨 廣瀬 智也 福⽥ ⿓将 藤井 智⼦ 三浦 慎也 安⽥ 英⼈ 阿部 智⼀ 安藤 幸吉 飯⽥ 有輝 ⽯原 唯史 井⼿ 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲⽥ 雄 宇都宮 明美 卯野⽊ 健 遠藤 功⼆ ⼤内 玲 尾崎 将之 ⼩野 聡 桂 守弘 川⼝ 敦 川村 雄介 ⼯藤 ⼤介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下⼭ 哲 鈴⽊ 武志 関根 秀介 関野 元裕 ⾼橋 希 ⾼橋 世 ⾼橋 弘 ⽥上 隆 ⽥島 吾郎 巽 博⾂ ⾕ 昌憲 ⼟⾕ ⾶⿃ 堤 悠介 内藤 貴基 ⻑江 正晴 ⻑澤 俊郎 中村 謙介 ⻄村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 ⻑⾕川 ⼤祐 畠⼭ 淳司 原 直⼰ 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松⽯ 雄⼆朗 松⼭ 匡 峰松 佑輔 宮下 亮⼀ 宮武 祐⼠ 森安 恵実 ⼭⽥ 亨 ⼭⽥ 博之 ⼭元 良 吉⽥ 健史 吉⽥ 悠平 吉村 旬平 四本 ⻯⼀ ⽶倉 寛 和⽥ 剛志 渡邉 栄三 ⻘⽊ 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五⼗嵐 豊 井⼝ 直也 ⽯川 雅⺒ ⽯丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今⻑⾕ 尚史 井村 春樹 ⼊野⽥ 崇 上原 健司 ⽣塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕⼦ 榎本 有希 太⽥ 浩平 ⼤地 嘉史 ⼤野 孝則 ⼤邉 寛幸 岡 和幸 岡⽥ 信⻑ 岡⽥ 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥⽥ 拓史 ⼩倉 崇以 ⼩野寺 悠 ⼩⼭ 雄太 ⾙沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 ⾦⾕ 明浩 ⾦⼦ 唯 ⾦畑 圭太 狩野 謙⼀ 河野 浩幸 菊⾕ 知也 菊地 ⻫ 城⼾ 崇裕 ⽊村 翔 ⼩網 博之 ⼩橋 ⼤輔 ⿑⽊ 巌 堺 正仁 坂本 彩⾹ 佐藤 哲哉 志賀 康浩 下⼾ 学 下⼭ 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉⽥ 篤紀 鈴⽊ 聡 鈴⽊ 祐⼆ 壽原 朋宏 其⽥ 健司 ⾼⽒ 修平 ⾼島 光平 ⾼橋 ⽣ ⾼橋 洋⼦ ⽵下 淳 ⽥中 裕記 丹保 亜希仁 ⾓⼭ 泰⼀朗 鉄原 健⼀ 徳永 健太郎 富岡 義裕 冨⽥ 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊⽥ 幸樹年 内藤 宏道 永⽥ 功 ⻑⾨ 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 奈良場 啓 成⽥ 知⼤ ⻄岡 典宏 ⻄村 朋也 ⻄⼭ 慶 野村 智久 芳賀 ⼤樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速⽔ 宏樹 原⼝ 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤⽥ 基 藤村 直幸 舩越 拓 堀⼝ 真仁 牧 盾 增永 直久 松村 洋輔 真⼸ 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村⽥ 哲平 柳井 真知 ⽮野 隆郎 ⼭⽥ 浩平 ⼭⽥ 直樹 ⼭本 朋納 吉廣 尚⼤ ⽥中 裕 ⻄⽥ 修
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
pp.27S0001, (Released:2020-09-28)
被引用文献数
2

日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG2016)の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG2020)の目的は,J-SSCG2016と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG2016ではSSCG2016にない新しい領域(ICU-acquiredweakness(ICU-AW)とPost-Intensive Care Syndrome(PICS),体温管理など)を取り上げたが,J-SSCG2020では新たに注目すべき4領域(Patient-and Family-Centered Care,Sepsis Treatment System,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な117の臨床課題(クリニカルクエスチョン:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQには,日本国内で特に注目されているCQも含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員24名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班を2016年版に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,117CQに対する回答として,79個のGRADEによる推奨,5個のGPS(Good Practice Statement),18個のエキスパートコンセンサス,27個のBQ(Background Question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG2020は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。
著者
橋本 洋一郎
出版者
日本自律神経学会
雑誌
自律神経 (ISSN:02889250)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.51-55, 2020 (Released:2020-04-02)
参考文献数
10

脳脊髄液減少症の診断の第一歩は,病歴の詳細な聴取である.特に片頭痛,緊張型頭痛,薬物乱用頭痛をベースに脳脊髄液減少症を発症してきた場合には,複数の頭痛について根気強く病歴を聞いて,解きほぐして,ベースにある頭痛とともに新たに発症した脳脊髄液減少症(通常,鎮痛薬が効かない慢性連日性頭痛,起立性頭痛)を病歴で疑う必要がある.起立性頭痛を呈する体位性頻脈症候群の鑑別でも病歴は重要である.脳脊髄液減少症の発症初期は安静だが,体位性頻脈症候群では可能な限り安静を避けるようにするといった対応が必要であり,2つの疾患の鑑別は重要である.脳脊髄液減少症の経過中に体位性頻脈症候群に変わってくる症例への対応も重要である.
著者
橋本 廣子 宮田 延子 下井 勝子 山田 小夜子
出版者
岐阜医療科学大学
雑誌
岐阜医療科学大学紀要 (ISSN:18819168)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.33-38, 2008
被引用文献数
2

本研究は,育児支援の立場から母親にどのような育児不安があるのか,育児不安を軽減させるために,何時,どのような支援や施設を利用しているかを調査し,今後どのような育児支援が必要であるのかを明らかにすることを目的に研究を行った。調査結果から,80%以上の母親が育児についての心配事を持ち,心配事は妊娠中から3歳児まで続いており,相談相手としては夫と実家の母親が主であった。手助けが欲しかった時期は妊娠中からあり,子どもの3〜4ヵ月時点で手助けして欲しい内容は変化した。育児のために利用した主な施設は児童センター・公園・育児サークルであったが,利用者は少なかった。家族形態・就業形態・子どもの数と心配事の有無・相談の有無・手助け希望の有無・育児施設利用の有無との関係を見たが,いずれも有意の差は得られなかった。育児不安内容では,「叱りすぎなど子どもを虐待していると感じていると思う」において,核家族より他に同居家族がいる母親に多く,有意差が見られた。
著者
橋本 慎太郎 仁井田 浩二 松田 規宏 岩元 洋介 岩瀬 広 佐藤 達彦 野田 秀作 小川 達彦 中島 宏 深堀 智生 古田 琢哉 千葉 敏
出版者
公益社団法人 日本医学物理学会
雑誌
医学物理 (ISSN:13455354)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.88-95, 2013 (Released:2014-10-21)
参考文献数
32

PHITS is a general purpose Monte Carlo particle transport simulation code to analyze the transport in three-dimensional phase space and collisions of nearly all particles, including heavy ions, over wide energy range up to 100 GeV/u. Various quantities, such as particle fluence and deposition energies in materials, can be deduced using estimator functions “tally”. Recently, a microdosimetric tally function was also developed to apply PHITS to medical physics. Owing to these features, PHITS has been used for medical applications, such as radiation therapy and protection.
著者
松田 秀人 高田 和夫 橋本 和佳 栗崎 吉博 伊藤 裕 長嶋 正實 斉藤 滋
出版者
特定非営利活動法人 日本咀嚼学会
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.95-100, 2001

咀嚼能力の測定にジューシーフレッシュガムを用いていたが, 製造中止となったため, 代替ガムの選定を目的とした. 咀嚼能力測定ガムとして, 5種類のガムを試みたが, 歯科用キシリトールガムが最適であった. 噛む回数が20~60回では, 噛む回数に正比例して溶出糖量が直線的に増加し, その相関係数はR<SUP>2</SUP>=0.9946であった. また噛むのに要した時間は, 噛む回数に比例して直線的に増加し, その相関係数はR<SUP>2</SUP>=0.998であった. 歯科用キシリトールガムを用いて咀嚼能力を測定する際の噛む回数は, 噛む回数と溶出糖量が正比例の関係にある20~60回の中間の40回が妥当であり, このガムを用いて咀嚼能力を測定することが可能である. 他のガムの場合にはこのような結果が得られなかった.<BR>実際に歯科用キシリトールガムを用いて, 高校1年生を対象に咀嚼能力を測定したところ, 溶出糖量と人数との関係は正規分布に近い形を示した. しかも, 男女生徒間の溶出糖量には有意差が認められた. また, 咀嚼能力が強い群が21人 (16.7%), 咀嚼能力が普通の群が85人 (67.5%), 咀嚼能力が弱い群が20人 (15.9%) となった.これらの結果は, ジューシーフレッシュガムを使用した場合と同様な結果となり, 咀嚼能力の測定には, 製造中止となったジューシーフレッシュガムに代わり, 歯科用キシリトールガムが使用可能である.
著者
川上 直人 池田 心 石井 岳史 橋本 剛
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. GI, ゲーム情報学 (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2020-GI-43, no.13, pp.1-8, 2020-03-06

世界的に親しまれているチェスと似たようなルールを持ちながら不完全要素のあるボードゲーム『ガイスター』では,駒を交互に動かし 3つある勝利条件のいずれかを目指す.ガイスターでは強い AI プレイヤの研究が盛んにおこなわれている一方,教育,楽しさを目的としたコンテンツ生成の研究もあり,2019年3月には『詰めガイスター問題』が発案された.詰めガイスター問題は,ガイスターにおいて確実に勝てる局面を問題化したものであり,終盤力を上げる教育的コンテンツとなっている.2019年11月には,逆向き生成法と証明数探索により19手問題が生成された.また,別アプローチとして後退解析によって得られた37手問題も紹介され,後退解析によって長手数問題を効率的に生成できるのではないかと考えられている.本研究では,駒数が少ない局面に限定し,『詰めガイスター問題』の後退解析をおこなった.結果,駒数が 2対2の場合において「一般問題」では勝ち191,992局面,負け514,214局面,引き分け654局面,最長勝ち19手,「公開問題」では,勝ち783,232 局面,負け402,822局面,引き分け227,666局面,最長勝ち37手になることを確認し,引き分けの存在を確認できた.また,先行研究で議論されていなかった,問題のカテゴリ分け,解の一意性について定義,実験をおこない,いくつかの知見を得た.
著者
阿部 敏紀 相川 達也 赤羽 賢浩 新井 雅裕 朝比奈 靖浩 新敷 吉成 茶山 一彰 原田 英治 橋本 直明 堀 亜希子 市田 隆文 池田 広記 石川 晶久 伊藤 敬義 姜 貞憲 狩野 吉康 加藤 秀章 加藤 将 川上 万里 北嶋 直人 北村 庸雄 正木 尚彦 松林 圭二 松田 裕之 松井 淳 道堯 浩二郎 三原 弘 宮地 克彦 宮川 浩 水尾 仁志 持田 智 森山 光彦 西口 修平 岡田 克夫 齋藤 英胤 佐久川 廣 柴田 実 鈴木 一幸 高橋 和明 山田 剛太郎 山本 和秀 山中 太郎 大和 弘明 矢野 公士 三代 俊治
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.384-391, 2006-08-25
被引用文献数
18 56

極く最近まで殆んど不明状態にあった我国のE型肝炎の実態を明らかにする目的で,我々は全国から総数254例のE型肝炎ウイルス(HEV)感染例を集め,統計学的・疫学的・ウイルス学的特徴を求めてこれを解析した.その結果,[i]HEV感染は北海道から沖縄まで全国津々浦々に浸透していること;[ii]感染者の多くは中高年(平均年齢約50歳)で,且つ男性優位(男女比約3.5対1)であること;[iii]我国に土着しているHEVはgenotype 3とgenotype 4であるが,後者は主に北海道に偏在していること;[iv]年齢と肝炎重症度との間に相関があること;[v]Genotype 3よりはgenotype 4による感染の方が顕性化率も重症化率も高いこと;[vi]発生時期が無季節性であること;[vii]集積症例全体の約30%は動物由来食感染,8%は輸入感染,2%は輸血を介する感染に帰せしめ得たものの,過半の症例(約60%)に於いては感染経路が不明のままであること;等の知見を得た.<br>
著者
小黒 康裕 高橋 秀和 山下 雄一郎 菊池 伸 藤田 雅人 平山 聡 加納 大幹 橋本 栄 門間 玄三 井上 俊輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.19-22, 2011-03-15 (Released:2017-09-21)
参考文献数
3

0.25μm 1P3M CMOSプロセスを用いて,300mmシリコンウエハに202mm×205mmのCMOSイメージセンサを開発した.画素サイズ:160μm^2,画素数:160万画素であり,画素内電圧ゲインアンプ,列差動読み出し回路を搭載している.これにより,高感度(25Me^-/lx/s),低ノイズ(13e^-rms)を実現しており,低輝度でも鮮明な画像を撮ることができる.本報告では,300mmウエハサイズCMOSイメージセンサの概要およびセンサ性能について述べる.
著者
橋本 佳明 二村 梓
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.650-652, 2007-12-28 (Released:2012-08-20)
参考文献数
3

目的:血液検体の血清分離遅延により血清カリウム値が変動すること,さらにその変動は放置温度や放置時間により異なることが報告されている.今回,東京の某健診機関で見られた血清分離遅延による低カリウム血症率の上昇について分析した.方法:2003年4月から10月の間に職域健診をうけた2,645名のデータを解析した.4月から7月の検体は採血後7-10時間で,8-10月の検体は採血後0.5-1時間で血清分離された.成績:各月の低カリウム血症(3.4mEq/1以下)率は,4月12.7%,5月14.1%,6月21.5%,7月24.5%,8月1.6%,9月0.8%,10月0.6%であった.高カリウム血症(5.1mEq/l以上)率は4-7月0.28%,8-10月0.58%であった.結論:東京の4月から7月の気温で全血を7-10時間放置すると低カリウム血症率が著しく上昇することが判明した.血液検体の血清分離は速やかに行う必要がある.
著者
橋本 かほる 能登谷 晶子 原田 浩美 伊藤 真人 吉崎 智一
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.336-340, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
16

0歳代から金沢方式(文字-音声法)で言語訓練中の聴覚障害幼児4例を対象に,日本語対応手話に指文字または手話による助詞が挿入された文に含まれる格助詞の出現時期について検討した.(1)格助詞の初出年齢は1歳11ヵ月~2歳2ヵ月で,健聴児の時期とほぼ同時期であった.(2)4例ともに共通して初出した格助詞は「を」であった.(3)聴覚障害児であっても,幼児期早期より日本語の文構造に沿った日本語対応手話よる単語(助詞は指文字または手話)を用いることにより,健聴児の助詞の発達にそった理解・表出が可能であることが示唆された.
著者
橋本 寿哉
出版者
大東文化大学環境創造学会
雑誌
環境創造 (ISSN:13468758)
巻号頁・発行日
no.18, pp.1-32, 2013-11

1397年に創設されたメディチ銀行は、現代の持株会社組織に似た構造をもつ大規模商業組織として発展を遂げ、15世紀のメディチ家の政治的、文化的活動を支えたが、創設から半世紀以上に亘って、フィレンツェの本部組織で記録されていた3冊の秘密帳簿が20世紀中葉に発見された。3冊の帳簿には、本部組織や各地の拠点の結成契約書が書き写された他、本部組織において記帳された会計記録が含まれていた。持株会社形態の組織体制が完成された1435年以降の帳簿には、各地の拠点を設立するための資本の拠出や各拠点で稼得した利益額の計上及び分配等が、複式簿記を用いて整然と記帳されており、巨大組織の効率的な管理を実現するため、各地の拠点を含む組織全体の会計実務を総括する体系的な実務が行われていたことがわかる。しかし、定期的な帳簿の締め切りや決算書等の作成は行われておらず、最終的には、メディチ家当主らの持分管理に重点を置いたものへと変化していった。
著者
岩本 宗昭 山中 英明 阿部 宏喜 渡部 終五 橋本 周久
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.93-99, 1990-01-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
37
被引用文献数
30 32

Yellowtail, bartailed flathead and Japanese striped knifejaw were spiked at the brain, and stored at O°and 10°C. Yellowtail set in rigor-mortis after 2h, irrespective of storage temperature, attaining the full-rigor state after 7h at O°C and 15h at 10°C. Rigor-mortis of bartailed flathead started after 10h at O°C and 13h at 10°C. This species reached the full-rigor state after 20h at O°C and 40h at 10°C. In the case of Japanese striped knifejaw, rigor-mortis began to appear immediately after killing at O°C whereas after 4h at 10°C. The full-rigor state was attained with this fish after 13 and 20h, respectively, in the above order of storage temperature. Therefore, rigor-mortis proceeded roughly two times slower at 10°C than at O°C, regardless of fish species. In accordance with rigor-mortis progress, the muscle of each species showed a 2-3 times slower decrease of ATP concentration when stored at 10°C than when stored at O°C. Disappearance of creatine phosphate preceded that of ATP while lactate accumulation was nearly maximal when ATP disappeared, irrespective of fish species and storage temperature. No marked differences in initial ATP concentration were observed among the fish species examined. The highest lactate level was encountered in yellowtail which exhibited the fastest progress of rigor-mortis at either storage temperature. Japanese striped knifejaw showed a much lower accumulation of lactate than yellowtail, the accumulation of which was even lower than that in bartailed flathead. On the other hand, rigormortis progress of Japanese striped knifejaw was comparable to that of yellowtail and somewhat faster than that of bartailed flathead.
著者
橋本 和明 福島 裕 斎藤 文男 和田 一丸
出版者
弘前大学医学部・弘前医学会
雑誌
弘前医学 (ISSN:04391721)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.147-152, 1989-06

死亡時年齢が満16歳以上のてんかん患者38例(男24例,女14例)を対象として,その死亡・死因について検討した.死因を発作と直接関係のある群(A群),発作と直接関係のない群(B群),詳細不明のもの(C群)に分類すると,各々11例,19例,8例であった.発病から死亡までの期間は,それぞれ7.3年,14.1年,16.5年とA群で有意に短かった.A群のうち溺死が6例と最も多く,その死亡は日常生活の中で起こっており,生活指導の重要性が示唆された.自殺が4例(11%)を占め,いずれも精神障害を合併し発作も抑制されておらず,治療に際しては,発作のコントロールとともに心理的・社会的関わりが必要と思われた.全症例中,発作が抑制されていたものは6例(16%)のみで,発作を有するものに死亡が多くみられるといってよいと思われた.
著者
二宮 敬虔 小川 原嘉明 橋本 樹明 広川 英治 村中 昇 前田 健 藤原 宏悦 飯田 浩 河原 哲雄 木村 雅文 高安 星子 NINOMIYA Keiken OGAWARA Yoshiaki HASHIMOTO Tatsuaki HIROKAWA Eiji MURANAKA Noboru MAEDA Ken FUJIWARA Kouetsu IIDA Hiroshi KAWAHARA Tetsuo KIMURA Masabumi TAKAYASU Hoshiko
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告 (ISSN:02852853)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.1-92, 1995-03

本報告では, 1991年8月30日に M-3S II-6 号ロケットにより打ち上げられた"ようこう"の姿勢制御系に関する詳細な説明を行う。"ようこう"は近地点高度約500km, 遠地点高度約800km, 軌道傾斜角約31゜の軌道に投入され, そのミッションとして軟 X 線帯及び硬 X 線帯の各高分解能望遠鏡を使用して, 太陽の精密な X 線画像を日々撮り続けている。 "ようこう"にはこれまでにない高分解能の X 線太陽望遠鏡が搭載されているため, 撮像された太陽像にブレが生じないように非常に高い安定度の姿勢制御が要求されている。このため姿勢制御系はバイアスモーメンタム方式に基づく姿勢安定化を図った上で, アクチュエータとして2台の強力なモーメンタムホイールと高速応答の小型コントロールモーメントジャイロを使用することによって精密で安定な太陽指向姿勢を保持し, この制御要求に応えている。本報告書の構成は以下のとおりである。第1章で衛星の形状, 地上支援系を含む姿勢制御系の概要を, 第2章で姿勢制御モード構成と各モードの制御方式概要を, 第3章で機体の力学特性と姿勢擾乱特性を, 第4章で"ようこう"に搭載した姿勢制御系機器の性能を, 第5章で地上支援系の構成, 機能を, 第6章で打ち上げ前に地上において確認してきた姿勢制御系の動作確認試験の目的と概要を, 第7章で飛翔結果に基づく姿勢制御系搭載機器の動作, 姿勢制御性能, 及び衛星に働く空力外乱トルクの推定結果について記述している。
著者
真下 いずみ 四本 かやの 角谷 慶子 橋本 健志
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.87-95, 2019-02-15 (Released:2019-02-15)
参考文献数
19
被引用文献数
1

併存障害を有する成人期ADHD患者に訪問作業療法を実施した.症例は40歳代の女性で,家事や育児を遂行できず入退院を繰り返していた.訪問作業療法では,注意の持続困難を考慮した片づけの工程の簡素化,視覚優位の特性を活かした視覚的手掛かりの設置などを行い,症例の遂行能力に適合するように環境を調整した.同時に,同居家族に心理教育を行い,多職種連携を行った.結果,症例は家事と育児を遂行できるようになり,介入後2年間入院しなかった.以上から,成人期ADHD患者の訪問作業療法の意義は,作業療法士が障害特性に関する医学的知識と作業の専門的知識を活用して,患者の生活を再建することであると考えられた.