著者
小菅 正裕 渡邉 和俊 橋本 一勲 葛西 宏生
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.69-83, 2012-09-28 (Released:2012-10-26)
参考文献数
33
被引用文献数
1 5

We have investigated the inland seismic activity induced by the 2011 Off the Pacific coast of Tohoku (Tohoku-oki) Earthquake in the northern part of Tohoku district, using JMA catalog and newly determined focal mechanism solutions. The seismicity is quite high in the Akita prefecture, forming newly activated clusters. The cluster locations are complementary for the periods before and after the Tohoku-oki Earthquake. A stress tensor inversion using focal mechanism data indicates that the stress field has changed from reverse-faulting regime to strike-slip regime, with a counter-clockwise rotation of the maximum principal stress axis and the replacement of the other two principal axes. This change is qualitatively explained by the weakened E-W compressional stress due to megathrust faulting of the Tohoku-oki Earthquake. Thus the new stress field in the investigated area is unfavorable to the preexisting fault planes of reverse faulting, which brought the complementary seismic activity. Among the three active clusters in the Akita prefecture, the one to the north of Moriyoshi volcano is interesting, because the swarm-like activity forms a volumetric source with a dimension of about 3 km. Considering a possible existence of crustal fluid suggested by a reflected phase, delayed beginning of seismic activity about 2 month from the Tohoku-oki Earthquake, and the migration of seismic activity, the induced seismic activity in the area may be related to a response of crustal fluid to the coseismic stress change. Detailed investigation of the result of stress tensor inversion reveals the existence of local stress field superposed on the regional field represented by the average stress tensor. Inferred local stress field exists in the Tsugaru Strait area, southern part of Akita prefecture, and Kitakami Mountains.
著者
橋本 雄
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.818, pp.69-77, 2016-07
著者
國井 康晴 マノロックン・ スラデー 橋本 秀紀
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.117, no.5, pp.500-505, 1997-04-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
2

In this paper we propose a 1DOF master-slave system called HandShake Device (HSD). HSD is composed of 2 systems: one is a master system, which is grasped by an operator, the other is a slave system, which grasps the operator's palm. Two HSDs are respectively placed at a local site and a remote site so that people can physically communicate (by shaking hands) each other through HSDs. HSD applies the virtual model method as an algorithm of tele-operation (tele-handshake). HSD was exhibited in SIGGRAPH'95 with Network Neuro Baby (NNB) which is an Artificial Life acting as a network agent in the computer network. HSD is an interface device which an operator can communicate with NNB physically.
著者
井上 渉 橋本 周司 大照 完
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.367-368, 1993-03-01

筆者らはすでにメロディの楽譜を参照しながら、歌声から自動的に歌唱テンポを検出し、伴奏をつけるシステム、つまり「歌に合わせて伴奏が流れる」適応型カラオケの試みについて発表している。このシステムでは、任意の調で、また曲の途中から歌っても、歌唱の進行している小節を判定し、自動的に歌声に合わせた伴奏をつけることができる。今回報告するシステムは、カラオケにおいて、歌の音程がはずれているときに、正しい音程とのズレを検出し、自動的に歌声の音程を補正することにより正しい音(歌声)を実時間で出力させるものである。

2 0 0 0 公家事典

著者
橋本政宣編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2010
著者
橋本 貢士 小川 佳宏
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.4, pp.697-702, 2015-04-10 (Released:2016-04-10)
参考文献数
10

肥満症の発症と進行には,遺伝因子である肥満関連遺伝子と,栄養や運動などの環境因子が密接に関与している.近年,次世代シークエンサーの登場により全身の遺伝子多型が網羅的かつ迅速に解析することが可能になり,新たな肥満関連遺伝子であるfat mass and obesity associated(FTO)遺伝子が同定された.また,環境因子による遺伝子発現制御機構であるエピジェネティクスの肥満症における新たな知見,特に,DNAメチル化による遺伝子発現制御機構の知見が急速に蓄積している.
著者
橋本 恭之 木村 真
出版者
関西大学経済学会
雑誌
関西大学経済論集 = Economic review of Kansai University (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.303-321, 2015-03

本稿の目的は、夕張市における公営事業と国保事業の現状と課題をあきらかにすることである。本稿で得られた結果は、以下のようにまとめることができる。第1に、財政破綻後の観光施設の運営方法として採用された指定管理者制度は、さまざまな課題を抱えていることがあきらかになった。指定管理者制度のもとで観光施設の延命を図るよりも、民間への売却ないし無償譲渡を優先して考えていくべきだろう。第2に、夕張市の病院会計の赤字は、診療所に縮小することで解消が図られてた。しかし、老朽化に伴い移設計画が検討されているものの、市の人口中心地への移設はへき地医療の指定がはずれてしまうなどの課題を抱えている。第3に、夕張市の国保事業会計は、赤字が解消されている。ただし、2010年度以降、赤字解消により保険料が引き下げられ、受診率と 1人あたり医療費も上昇傾向にあることから今後注意が必要である。第4に、夕張市の下水道事業は、一般会計からの繰り出し不足、利用者の伸び悩みなどにより多額の累積赤字を抱えるに至った。地方都市においては、インフラ整備の優先順位を考える必要があることがわかった。
著者
高田 利武 橋本 仁司
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.77-85, 1973-12-30 (Released:2010-11-26)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本研究は不充分な正当化により惹起される不協和の効果とそれの発生する付加的条件を分析的に解明することを目的とする. Freedman (1963) は魅力を欠く作業を行なうことに対する正当化が少ない場合作業への好みが増大する “不協和効果” は, その正当化が作業に先だって与えられた場合に限って現われることを見出したが, 作業自体が著るしく魅力に乏しいものであれば作業後に正当化が与えられた場合でも “不協和効果” が生ずることが仮説され, 二つの実験が行なわれた.実験Iでは連続10分間休憩なしに加算作業を被験者に行なわしめることにより不快な興味に乏しい作業が創出され, 実験IIでは先行実験と同じく乱数を記入する作業が用いられた. 正当化の程度とそれを与える時期はFreedman (1963) に大略準拠して操作された.実験Iでは正当化を与える時期に拘らず正当化の程度が小である時にはそれが大である場合よりも有意に (p<. 01) 作業は魅力あるものと評価された. 一方実験IIでの作業は実験Iの作業よりも元来魅力のあることが判明し, ここでは正当化の程度とそれを与える時期との交互作用は有意 (p<. 01) で, 作業前に正当化が与えられる時にのみ “不協和効果” が得られ, 先行諸実験の結果と一致した. これらは上記の仮説を支持するものである.以上の結果に関連して, 発生した不協和の低減手段および正当化の時期と不協和発生の有無について若干の論議がなされた.
著者
永野 久志 高田 安章 鈴木 康孝 杉山 益之 橋本 雄一郎 坂入 実
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1105-1110, 2013

駅や商業施設,スタジアムなどの,非常に人が多い場所で爆発物の検査を行うため,被験者の手元周辺の検査に特化した爆発物蒸気のサンプリング部を開発した.サンプリング部を駅の自動改札機のICカード認証部を模した形状とし,ICカードをICカード認証部にかざして通過する間に,手やICカードに付着している化学物質から発散する蒸気を質量分析計に吸引し検出する構成とした.ICカード認証部に沿って流す気流について検討した結果,ICカードに付着したtriacetone triperoxide(TATP)や2,4,6-trinitrotoluene(TNT)などの蒸気圧の高い爆薬成分を,約1秒で検出できることを確認した.これにより,駅などの人の往来の非常に多い場所において,人の流れを妨げずに爆発物の検査を実施できる見通しを得た.
著者
松村 博文 大貫 良夫 加藤 泰健 松本 亮三 丑野 毅 関 雄二 井口 欣也 橋本 裕子
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Science Museum. Series D, Anthropology (ISSN:03853039)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-28, 1997
被引用文献数
2

Fourty seven human skeletons dating Formative Period (2,000 B. C. A. D 0) were recovered from the Kuntur Wasi, Loma Redonda, Huacaloma and Kolgitin sites in Cajamarca region, Peru. The artificial cranial deformities, which can be classiffied into the tabular erect type, were observed in nine skulls from these sites excepting the Kolgitin site. The dental caries was frequently found in the Kuntur Wasi people though less frequently than in the recent Peruvians. The facial morphology is not homogeneous, and the aristocratic features are found in some skulls from the Kuntur Wasi and Roma Ledonda sites. The sexual difference of estimated stature is great in the Kuntur Wasi and Huacaloma people. The squatting facets are present in all tali examined, suggesting that the inhabitants customarily sat in the squatting position or walked up and down rocky mountains.
著者
松本 好太 橋本 修 藤原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.296, pp.33-38, 2004-09-07

本研究では,電子レンジのドア全周構造のシールド効果およびその性能向上を目的とした改善法について,並列FDTD法を用いることにより検討を行った.具体的には,まず,市販の電子レンジに使用されるドア全周構造を詳細にモデル化し,漏洩波に対するシールド効果について解析を行い,次にシールド性能の改善法として,チョーク構造の周期スリットに着目し,スリット幅および高さに対するシールド効果の変化について検討した.この結果,市販モデルにおいて実用上の技術基準を満たすシールド効果がドア上下左右において得られること,またスリットの寸法に対するシールド効果の変化を定量的に確認し,電子レンジドア構造のシールド性能向上に向けた基礎的な資料を提供することができた.
著者
橋本 俊郎 小島 均 佐竹 秀雄
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.822-825, 1991

らっきょう漬の製造法の改善のため,生ラッキョウの塩漬時の食塩濃度を低食塩区(3%,6%)と高食塩区(12%,20%)に分けて室温下に8週間貯蔵し,2週目ごとに調味加工して食味品質の比較を行った.<BR>食塩濃度12%以上の区では微生物の生育が強く抑制され,成分の変化が少なかった.しかし,低食塩区では微生物が旺盛に増殖して塩漬4週目で乳酸菌が10<SUP>7</SUP>/ml,酵母が10<SUP>6</SUP>/ml台に達し,漬液の濁度の増加,pHの低下,乳酸及びアルコールの生成をもたらした.低食塩区のうち3%区の塩漬らっきょうを原料とした製品品質は劣ったが,6%区の塩漬らっきょうの場合は良好であった.この時の脱塩時間は高食塩区の場合のほぼ1/10となり,脱塩に要する水量を著しく減少することができた.3%区の漬液中の乳酸量は塩漬4週目で0.4%に達したが,6%区では0.22%とおよそ半量に留まり,乳酸発酵が適度に抑制されたものと思われる.