著者
佐藤 豪 武田 憲昭
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究の目的は、振動覚を用いた感覚代行技術により、視覚依存性と体性感覚依存性の重み付けを変化させることにより、安定した姿勢制御を獲得できる新しい前庭リハビリテーションを開発することである。本研究により、頭部の傾斜情報を下顎の振動覚としてフィードバックできるウェアラブルデバイスを開発し、失われた前庭情報を振動覚として感覚代行することが可能となった。健常人に対しては、装用により視覚依存性と体性感覚依存性の低下し、一側前庭障害患者に対しては、視覚依存性と体性感覚依存性が変化することで歩行機能が改善し、めまいのQOLも改善した。両側前庭障害患者に対しては、歩行に対する装用効果を認めた。
著者
柴田 正貴 向居 彰夫 武田 功 荒 智 相井 孝充
出版者
日本家畜管理研究会(現 日本家畜管理学会)
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.48-57, 1982-08-28 (Released:2017-10-03)
被引用文献数
1

夏期の高温が乳量および乳成分率に及ぼす影響と牛舎冷房の効果を明らかにするために, 延べ20頭の泌乳牛を用いて1974年から3年間にわたり3回の試験を行った。その結果, 次のような知見を得た。1)日中の最高気温が30℃を越える7月後半から8月後半におけて, 放飼群(N群)の体温は39.5℃を, また呼吸数は85回/分を越えた。しかし, 冷房群(A群)では常に体温は38.6℃程度, 呼吸数は40回/分前後であり, 牛舎冷房による効果が認められた。2)体重にあたり乾物摂取量は, 試験IではN群の方が多く, 試験IIでは両群間に著差が認められなかった。N群の摂取量は運動場における測定であるためやや過大に評価される傾向にあったものの, 飼料摂取量に明らかな冷房効果が認められなかったことは, 舎飼いによる長時間の係留・拘束の影響も無視できないものと思われた。3)N群の乳量減少率は, 試験I, IIにおいて7月後半には20%を越え, 9月に至っても回復を示さなかった。6月後半から9月前半の間における減少率では年次間に差が認められたものの, 通常の夏であれば17〜20%を示すことが明らかにされ, また, この時期に泌乳最盛期をむかえるような高乳量のものでは更に大幅な減少を示すことが推察された。4)乳脂率などの乳成分率も6月後半から8月前半にかけて低い値を示す傾向にあり, 特にSNF率では「乳等省令」で定められた規格を下回る値を示しており, 乳成分生産の面でも夏期の高温が悪影響を及ぼしていることが示唆された。5)牛舎冷房によって日中の牛舎内温度を24℃以下に保った場合は, 夏期の高温に起因する乳量減少を防止しうることが明らかになった。
著者
武田 峻 山本 直樹 長井 紀章 出口 粧央里 平松 範子 初坂 奈津子 永田 万由美 松島 博之 久保 江理 佐々木 洋
出版者
日本白内障学会
雑誌
日本白内障学会誌 (ISSN:09154302)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.76-82, 2022 (Released:2022-07-19)
参考文献数
32

核白内障(nuclear cataract: NUC)の発症要因として,高温環境による影響が報告されている.今回,体温に着目し,水晶体再建術施行例を対象とし,体温とヒト水晶体上皮細胞(human lens epithelial cells: HLECs)中ミトコンドリア活性およびATP含量の関係,体温とNUC発症リスクの関連について検討した.NUC患者では体温36.5℃以下患者(L群)に比べ36.5℃超過の患者(H群)でHLECs中のミトコンドリアゲノムチトクロムcオキシダーゼmRNA発現量は増加傾向を示した.また,H群におけるATP量はNUC患者が透明水晶体患者に比較し高く,NUC患者ではL群より有意に高値を示した.一方,ロジスティック回帰分析によるL群に対するH群のNUC発症リスクのオッズ比は1.131(95% 信頼区間: 0.583-2.193)であり,有意な関連性は認められなかった.
著者
武田 植人 栗原 毅 鈴木 猛 佐々 学 三浦 昭子 松本 克彦 田中 英文
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.31-35, 1962-04-05 (Released:2016-09-05)
被引用文献数
2 7

1961年7月より10月までの間, 横浜市鶴見区師岡町付近で未吸血の蚊が炭酸ガスに多数集まつて来ることを利用してドライアイスと蚊張を用いたトラップを作り, 捕集される蚊について検討した.7月28日にはドライアイスの消費量が100g〜550gである蚊張に午後6時から9時までの3時間のあいだ3, 000〜8, 000の雌成虫を捕集することが出来た.侵入口の方向が発生源の反対側の方向および風下であると, より効果的に捕集することが出来, 多少の風力および蚊張の配置場所には著明な差が認められなかつた.ドライアイスとヤギおよびニワトリを入れた蚊張に集まる蚊の数はドライアイス>ヤギ>ニワトリとなり, 動物誘引法およびライトトラップ法に比べてドライアイストラップ法ははるかに効果的であつた.ドライアイスに集まる蚊の日週活動を8月4日から9月6日に至る間, 午後6時から翌朝午前6時まで一時間毎に採集し観察した結果, 午後7時から8時までに侵入数が最高となり以後漸次減少するが午前4時〜5時まで侵入は続いた.蚊の種類別による日週活動の差はあまり著明ではなかつた.
著者
武田 康宏
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.38-46, 2019-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
11

国語施策の歴史は,内閣告示の実行などによって,社会一般における表記の緩やかな統一を図るとともに,公用文や法令における揺れのない表記法,言わばある種の「正書法」の形成過程でもあった.昭和30年代の国語審議会における正書法についての議論を振り返った上で,公用文が揺れのない表記を前提としていることを,日本語において正書法を導入しようした場合のひな形として捉え直す.それらによって,日本語における正書法に検討の余地があったのかどうかを改めて考えようとする.
著者
武田 広誠 中屋 宗雄 甲斐 智朗 堀内 正敏
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.181-184, 2002-02-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
13

To investigate the correlation between obstructive sleep apnea syndrome (OSAS) and obesity, 71 OSAS patients whose sites of obstruction were diagnosed based on sleep nasendoscopy findings were studied. The patients were subdivided into three groups by body mass index (BMI) as follows: Group A, 24 patients with BMI less than 25 (kg/m2); Group B, 19patients with BMI between 25 and 28; and Group C, 28 patients with BMI more than 28. Variables examined include the apnea index (AI), 4% O2 desaturation index (DI), nadir SpO2, and cephalometric data (SNA, SNB, PNS-U, MP-H, PAS). AT and cephalometric data were not correlated with BMI, but DI and nadir SpO2 were mutually correlated with BMI. These data suggest that OSAS may be worsened by obesity. Of the 71 patients, 45 were treated with surgery based on sleep nasendoscopy findings, and 33 patients, AI, DI, and nadir SpO2 were evaluated after surgery. There was a 77.4% and 72.7% improvement in the AT and DI respectively, but neither were correlated with BMI. The response rates were slightly better than previous reports. We believe that careful patient selection using sleep nasendoscopy data as well as avoiding surgery for extremely obese patients when possible may contribute to good results of surgical treatments.
著者
武田 邦宣
出版者
日本弁理士会
雑誌
別冊パテント (ISSN:24365858)
巻号頁・発行日
vol.76, no.28, pp.79-92, 2023 (Released:2023-07-18)

5Gネットワークの展開、IoTの進展によって、SEPライセンスのあり方を巡り新たな問題が生じている。とりわけ問題となっているのは、部品から最終製品に至るサプライチェーンにおいて、誰がライセンス契約の締結主体になり得るのかというものである。これはバリューチェーンライセンスのあり方に関する問題と呼ばれ、FRAND宣言によってSEP権利者は望む者全てに対してライセンス義務が生じるとする立場(LTAの立場)と、FRAND宣言によってもSEP権利者はライセンス先について裁量を失うことがないとする立場(ATAの立場)が鋭く対立している。 本稿は同問題に関するEU競争法の議論を整理検討する。先例となるHuawei v. ZTE事件判決では、FRAND宣言によって、第三者にライセンスを受け得る「正当な期待」が生じるとされた。LTAの立場の論者は、同「正当な期待」を自らの主張の根拠とする。 本稿は同「正当な期待」を巡る学説状況を整理するとともに、対立する議論を中立化するためのあり方についての議論状況も検討する。
著者
澤口 拓磨 武田 聖司 木村 英雄 田中 忠夫
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.36-49, 2015 (Released:2015-12-18)
参考文献数
34
被引用文献数
1 3

It is desirable that the disaster wastes contaminated by radioactive cesium after the severe accident at the Fukushima Nuclear Plant are reused as much as possible in order to minimize the quantity to be disposed of. Ministry of the Environment showed the policy that the wastes containing cesium of higher concentration than the clearance level (100 Bq/kg) were reusable as materials of construction such as subbase course materials of pavements under controlled condition with measures to lower exposure doses. In this study, in order to provide technical information for making a guideline on the use of contaminated concrete materials recycled from disaster wastes as pavement, doses for workers and the public were estimated, and the reusable concentration of radioactive cesium in the wastes was evaluated. It was shown that the external exposure of the public (children) residing near the completed pavement gave the minimum radiocesium concentration in order to comply with the dose criteria. The recycled concrete materials whose average concentration of cesium lower than 2,700 Bq/kg can be used as the subbase course materials of pavements.
著者
坂野 秀樹 武田 一哉 鹿野 清宏 板倉 文忠
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J81-A, no.2, pp.261-268, 1998-02

スペクトル包絡と音源の独立操作により, ある話者の音声を別の話者へと連続的に変化させる音声モーフィングを提案する.本手法では次の手順で音声モーフィングを実現する.1)時間領域におけるDPマッチングにより単位波形の対応をとる.2)単位波形をスペクトル包絡と音源に分離する.3)周波数領域のDPマッチングにより周波数軸を非線形に伸縮し, スペクトル包絡間の対応付けを行う.4)スペクトル包絡および音源の補間を行う.5)位相情報を付与し, 単位波形を得る.6)PSOLA法により合成する.この手法を用いることによって自然音声の時間的変化に比較的近い補間が可能となり, 音声の調音結合部分をモーフィングにより生成する実験を行った結果, ケプストラム距離において従来法に比べ1.9dBひずみを減少させることができた.また, 対比較試験では男性から女性へのモーフィングにおいて89%, 女性から男性へのモーフィングでは93%の割合で本手法の方が品質が良いと判断されており, 本手法の有効性が示された.
著者
栗山 翔 松田 明久 山田 岳史 園田 寛道 進士 誠一 代永 和秀 岩井 拓磨 武田 幸樹 上田 康二 宮坂 俊光 香中 伸太郎 吉田 寛
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.57-61, 2023-04-15 (Released:2023-05-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1

近年,フレイル,サルコペニアが癌の治療成績に影響するという報告が多く見られる.身体的フレイルの重要な要因がサルコペニアであり,慢性炎症が原因となる.慢性炎症にはDAMPs(Damage‐Associated Molecular Patterns)が関与しており,circulating cell‐free DNA(ccfDNA)もDAMPsの一種であると考えられている.われわれは,ccfDNAの断片化の程度を測定し,周術期サルコペニア,ccfDNAと癌の治療成績の関連を検討した.術後半年後に撮影した腹部CT検査でPMI(Psoas Muscle Index)を測定したところ術後合併症を発症した群ではPMIが低値で,無再発生存期間が不良であった.また,術前にccfDNA LF(Long Fragment)を認めた症例では無再発生存期間が不良であった.術後合併症を発症しないことが重要であり,そのためにはサルコペニア,慢性炎症への対策が非常に重要であると考えられる.
著者
武田 誠 鬼頭 勇斗 小嶋 俊輝 野々部 竜也 久野 智弘 松尾 直規
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.I_1441-I_1446, 2015 (Released:2016-01-29)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

Recently, the serious inundation damage due to a local heavy rain has increased. This study treated the inundation damage due to heavy rain in Kasugai city. The characteristic of the inundation situation and the effect of raising of the building for the countermeasures of water disaster were shown clearly. After that, a simple inundation analysis without the sewer system model was carried out, and it was shown that the actual inundated area and the area with high inundation water depth of analysis results are in agreement. Moreover, the inundation analysis method in consideration of the origin was developed by using the T-SAS by Sayama et.al. The rain water behavior was analyzed by this analysis method. Therefore, the information of rain water flow for inundation control was obtained.
著者
武田 克彦
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1399-1406, 2021-12-18 (Released:2022-04-13)
参考文献数
38

触覚の仕組みとして,皮膚における4つの機械受容器について解説し,末梢神経脊髄から大脳に至る経路を述べた.次に,その経路における障害について述べた.触覚の高次の中枢である中心後回には階層構造があることが,Iwamuraらによる研究からわかった.そして,中心後回の損傷による感覚障害と運動障害について,筆者自身の研究からわかったことを報告した.触覚障害のリハビリテーション医療について,末梢神経障害の場合の方法と,脳血管障害例を対象とした場合の今までの報告の系統的レビューなどについて述べた.新しい試みもなされているものの,現状はまだまだという段階である.今後リハビリテーション医療を進めるうえで重要と思われる視点について最後に触れた.
著者
武田 元一 覚道 健治 白数 力也
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頸部腫瘍 (ISSN:09114335)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.53-55, 1991-05-20 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11

舌癌手術後の組織欠損症例に対し腟粘膜全層遊離移植により即時再建を行ったので報告した。患者は45歳女性で, 右側舌縁部のT2N0M0の扁平上皮癌であった。放射線療法および化学療法にて術前治療を行った後, 右側全頸部郭清術と舌の部分切除術を pull through にて行い, 同時に舌口底部の組織欠損部に5.5×4.5cmの腟粘膜全層遊離移植を行った。donor site は縫縮を行った。舌前方部で一部移植粘膜が壊死に陥ったが, それ以外の部分では生着し, 外観, 機能面で満足のできる結果であった。
著者
武田 英明
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第37回 (2023) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2Q5OS20a01, 2023 (Released:2023-07-10)

IT社会さらにAI社会と社会が発展するにつれ、人個人のあり方にも変化が求められている。本稿では伝統的な個人(individual)の概念から離れて、新たに分人(dividual)を基本とする人と社会のあり方を検討する。我々はすでにSNS等において自らの一部として参加していたり、分人的活動をしている。そこでむしろ、分人を社会の基本単位として社会を構成することで、よりIT/AI社会に適合したシステムになると考える。分人概念の歴史的経緯、分人型システムの要件、分人型システム実現への課題などをまとめる。
著者
武田 晋一郎
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.4, no.32, pp.217-222, 1956-09-28 (Released:2009-05-25)
参考文献数
1

A gyro horizon with laterally inclined axis can prevent the occurrence of the turning errors when the condition y0=αV/g is atisfied, y0 being the lateral inclination of the gyro axis, V the flyng speed of the airplane, α the precessional speed due to the pendulosity of the gyro system, g the acceleration of gravity. The electrically driven gyro horizon constructed by this principle was examined theoretically and tested in the laboratory and showed very small turning errors. The pendulosity of the gyro system was 60 gr-cm and 105 gr-cm, longitudinally and laterally respectively. y°=10', α=0.0234(rad/sec), v=73.1(m/s)=263(km/h) are the values satisfying the turning error preventhing condition for the inclined axis gyro horizon. The flying speed of the airplane could be increased indefinitely if the special alternating current generator whose frequency is proportional to the flying speed is used for the rotation of the gyro.
著者
武田 拓也 久野 桜希子
出版者
一般社団法人 日本デジタルゲーム学会
雑誌
日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集 第13回 年次大会 (ISSN:27586480)
巻号頁・発行日
pp.102-106, 2023 (Released:2023-03-30)
参考文献数
15

本発表では、ゼロ年代以前のゲーム雑誌の分析を行う。前半では、ゲーム雑誌が誕生し始めた1980 年代に焦点を当てる。その際、読者同士あるいは読者と編集者とのコミュニティがどのようなかたちで形成されていたのかを明らかにする。後半では、ゲームが社会的な認知を得ると同時に、ゲーム雑誌の創刊も相次いだ1990 年代の様相に着目し、ゲームに対する社会一般の眼差しと、それに対する読者および編集者の応答を考察する。
著者
武田 昌憲
出版者
学校法人 尚絅学園 尚絅大学研究紀要編集部会
雑誌
尚絅大学研究紀要 A.人文・社会科学編 (ISSN:21875235)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.A25-36, 2015-03-31 (Released:2019-02-16)

山口県文書館蔵『澄水記』は四国の伊予国(愛媛県)東部の戦国軍記である。「里伝」などの異文を含む特殊な作品なので,翻刻してみたものである。国語学的にも特殊な仮名遣いの訓がみられる。地方の軍記として有益である。