7 0 0 0 OA みりん

著者
津田 淑江
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.44-48, 2009 (Released:2015-02-27)
参考文献数
12
被引用文献数
3
著者
山田 正子 竹内 枝穂 中澤 勇二 津田 淑江
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.108-115, 2003-05-20

モツァレラチーズを凍結乾燥および加熱した場合における遊離アミノ酸量と物性の変化について検索を行った。その結果,以下の知見が得られた。1.生チーズを凍結乾燥することにより,アスパラギン酸,セリン,グリシン,アラニン,リジンが有意に増加し、スレオニン、グルタミン酸,グルタミン,バリン,シスチン,イソロイシン,チロシン、フェニルアラニンが減少した。2.凍結乾燥チーズは加熱により,アスパラギン酸,スレオニン,グルタミン酸,バリン,シスチン,イソロイシン,ロイシンが有意に増加し,セリン,グルタミン,ヒスチジンが減少した。3.加熱された生チーズと凍結乾燥チーズとを比較すると,加熱した凍結乾燥チーズのアスパラギン酸,スレオニン,セリン,グルタミン酸,グリシン,アラニン,バリンおよびヒスチジンが有意に多く,減少したのはアルギニンのみであった。これらのことから,生および凍結乾燥チーズいずれも,加熱によるタンパク質分解で遊離アミノ酸が増加していると推定された。4.物性については,高温加熱および加熱後の放置時間が長いほど軟らかさの程度の低下および破談強度の増加がおこり,チーズが硬くなることが明らかとなった。生チーズについては,150〜200℃加熱で加熱後の放置時間が10分以内であれば,加熱前の軟らかさおよび破談強度に近い値を得られることが分かった。また,加熱による影響は凍結乾燥チーズのほうが大きく,150℃の加熱でも軟らかさの減少が起こることが明らかとなった。5.官能検査をおこなった結果,生および凍結乾燥チーズ間に硬さ,弾力性,伸長性,コクおよび総合評価では有意差は認められなかった。生チーズと同様に,凍結乾燥チーズも加熱調理に有用であると考えられた。以上のことから,高温加熱でなければ,生および凍結乾燥チーズが日常の調理においても風味向上のために利用できることが示唆された。
著者
山口 庸子 土屋 みさと 津田 淑江
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.397-406, 2007 (Released:2010-07-29)
参考文献数
19
被引用文献数
1

In recent years, sales of electric dishwashers for household use (called dishwashers) have increased rapidly due to the increasing number of women in the workplace and also to the appeal of these devices in reducing housework. For these reasons, dishwashers have become popular within a short period of time. This study examined the environmental load of dishwashing using one old and one new dishwasher compared with washing by hand, under conditions of constant cleaning efficiency, and examined ways to reduce the environmental load of dishwashing. Cleaning efficiency was evaluated after washing using the BLT-DW method and the ATP method. In addition, the average amounts of power and water consumed for one dishwashing were also measured. As a result, it became clear that the amounts of CO2 emissions during use greatly exceeded the amounts of CO2 emissions during manufacturing for both dishwashers, regardless of the age of the dishwasher or the dishwashing program selected. In addition, the CO2 emissions attributable to power consumption comprised the highest group of such emissions compared with emissions corresponding to the use of detergent and water. A method that included presoaking for 20 min was shown to reduce CO2 emissions significantly by reducing the amount of detergent used, although the total amount of water used increased. Therefore, we confirmed that presoaking was an effective method for reducing the environmental load when using dishwashers. The CO2 emissions through dishwashing by hand in cold water were shown to be approximately 25% of those generated using a dishwasher. However, it became clear that the CO2 emissions for dishwashing by hand exceeded those of a dishwasher if the water was gas-heated by 5°C or more. Therefore, it was confirmed that dishwashing using a dishwasher represented a more environmentally-friendly method in the winter, when water is cold.
著者
木下 枝穂 久保倉 寛子 石田 丈博 津田 淑江
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.146-155, 2007-06-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
27

本研究では,煮加熱におけるジャガイモの機能性成分の変化におよぼす本みりんの影響を検討した。アスコルビン酸量および風味形成に関与するアミノ酸分析を行った。また,DPPHラジカル消去活性を測定し,抗酸化活性の検討を行った。その結果,本みりんは,加熱によるアスコルビン酸の減少を抑制していることが明らかとなった。この効果は,本みりん中に含まれるエタノールによるものではないことが明らかとなった。アミノ酸分析の結果,みりん溶液およびエタノール溶液でジャガイモを加熱することにより,ジャガイモの構成アミノ酸は減少し,遊離型のアミノ酸量は増加した。このことより,本みりんおよびエタノール溶液で加熱することにより,ジャガイモに含まれるタンパク質やペプチド内の結合の加水分解が促進されたと考えられた。また,少量の煮汁で加熱した場合,本みりんによるラジカル消去活性は大きく増加した。
著者
津田 淑江 小寺 俊子 大家 千恵子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1009-1020, 2002-10-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
30

本研究では女性の食生活と低体重児出産および適正体重児出産との関係を調べた.食物摂取頻度および食行動パターンの調査を行い, 妊娠1年前の母親の食物摂取頻度, 年齢, 身長, 体重と新生児の体重を調べた.調査データーから低体重児出産婦および適正体重児出産婦の平均値には違いは見られなかった.しかし低体重児出産婦は適正体重児出産婦よりBMI19.5未満の人が多かった.食物摂取頻度調査の結果, 両出産婦ともエネルギー, タンパク質, カルシウム, 鉄の摂取量が低かった.また低体重児出産婦はコンビニエンスストアやスーパーマーケットの惣菜の利用が多く, 3食外食でも平気, スナック菓子をよく食べる, ダイエットで食事制限の経験があり, 偏食がある事が明らかとなった.これから次の世代を出産する女性にとって, この現状を改善し, 低体重児出産防止のために, 若いころからの家庭での食教育が重要であることが示唆された.
著者
櫻井 美代子 大越 ひろ 増田 真祐美 大迫 早苗 河野 一世 津田 淑江 酒井 裕子 清 絢 小川 暁子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】 食文化視点より次世代に伝え継ぎたい日本の家庭料理を掘り起こすことを目的とする。<br /><br />【方法】 神奈川県内の主だった14地域である横浜市中区・横浜市泉区・川崎市多摩区・鎌倉市・三浦市・大和市・相模原市(旧津久井)・伊勢原市・秦野市・小田原市・大磯町・山北町・真鶴町・清川村の地域を中心に調査を行った。それらの地域の年配者に昭和年35年前後から昭和45年前後の食生活について聞き取り調査を行った。それらの料理内容をまとめ,文献による補足調査を行い,検討を行った。<br /><br />【結果・考察】<br />神奈川県は、立地により海・山の産物を利用した料理が多くみられた。水田を多く所有する地域ばかりでなく,水田や畑作からの裏作として,小麦・蕎麦・豆類が作られている地域も多く存在する。<br />その中で今回は,間食(おやつ)に注目し報告を行うこととする。神奈川県全域で小麦粉製品の所謂,粉物が多く登場する。行事(祭り等)での頻度が多い酒まんじゅうやまんじゅう類の他,小正月,どんど焼き等でのまゆ玉飾りがあげられる。月見の十五夜や十三夜に供えるだんごの他,日常では、春先のよもぎだんごや草の花だんご,へらへらだんごなどのだんご類のいろいろな種類がうかがえる。そのだんご類の材料としては,米粉,小麦粉,さつまいも粉などが使われている。行事等で供えられただんごは,きなこやあん,砂糖醤油などをつけて食されていた。また,日常のおやつとしては,蒸しパンや庭木として育てられた果物類なども間食としてあげられる。
著者
津田 淑江 大家 千恵子 瀬戸 美江 久保倉 寛子 稲葉 敦
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.288-297, 2006 (Released:2007-09-20)
参考文献数
10
被引用文献数
5 3

The study examined the volume of Life Cycle CO2 emission from Japanese, Western and Chinese dishes that are daily consumed by the Japanese, especially it compared the volume of CO2 emission depending upon a different cooking process. The results of the analysis revealed as follows. 1. CO2 emission is greatly influenced by the purchase of in-season product and the use of food ingredients produced in nearby prefecture. 2. It is clear that the size of cooking pot, adjustment of cooking temperature, whether or not to use a pot cover while cooking could affect on the reduction of CO2 emission. It is necessary to devise suitable cooking process for CO2 emission reduction because CO2 emission could be increased depending on certain cooking process such as boiled or steamed. The volume of CO2 discharged from cooking by one household is limited; however it becomes larger when taking the total number of Japanese households into account. (49,530,000 according to 2005 census) It is evident that every household should concern on CO2 emission from cooking since it could reduce the environmental burdens.
著者
高橋 英二 辻本 進 津田 淑江
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集 第3回日本LCA学会研究発表会(会場:名古屋大学)
巻号頁・発行日
pp.112, 2007 (Released:2008-02-09)
被引用文献数
1

鶏のから揚げ一食400g当りの家庭調理と冷凍食品工程の LC-CO2比較評価を行った。材料購入から食卓に上るまで のバウンダリで、廃食用油は燃料代替とし、冷食フロー は家庭調理をベースとしたモデルフローを前提とした結果、 家庭調理の標準フローで一食当りのLC-CO2は冷凍食品と ほぼ同等の500g-CO2程度となったが、家庭での油の使い 回しが1回だけの場合は、家庭調理のLC-CO2は冷食の2倍 近い値となった。今後他のメニューでも比較評価を予定。 本研究結果は日本LCA学会食品研究会でも発表済み。
著者
津田 淑江 久保倉 寛子 辻本 進 上田 玲子 大家 千恵子
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.157-167, 2007 (Released:2010-11-29)
参考文献数
29
被引用文献数
3 3

As the first step to examine a possibility of Japanese food stability, model menu was selected for home cooking with purchased ingredients and the environmental burden was evaluated by LC-CO2 emission from cooking at home. Menu selected for the study were Toasted bread and fried egg for the breakfast, Chinese noodles in soup for lunch, and three different styles of dinner; Japanese dishes (Dinner 1), Western dishes (Dinner 2) and Chinese dishes (Dinner3). For each menu, LC-CO2 emission from ingredients was calculated and LC-CO2 emission from cooking was added, then total LC-CO2 emission for the whole meal was estimated. CO2 emission from cooking meals for one day was 1400g-CO2 (average of 3days), which was not high level, but it could affect the environmental considering the number of households. The cooking methods produced the lowest LC-CO2 were “Deep-fry” and “Stir-fry”, whereas “Boil” and “Steam” showed high level of LC-CO2. Looking at the level of LC-CO2 combined from ingredients and cooking, breakfast showed the lowest LC-CO2 among the selected menu. Japanese style dinner showed low level of LC-CO2 from ingredients but high level of LC-CO2 from cooking. As for Western style dinner, beef used for Hamburger steak produced much higher level of LC-CO2 based on an accumulated method. Therefore, the Western style dinner produced LC-CO2 approximately twice as much as Japanese style or Chinese style dinner. This study estimated LC-CO2 emission from the selected menu of home cooking. To analyze environmental burden of Japanese food life style more realistically, it is necessary to study environmental burden from meals eaten at restaurants and dishes using prepared or processed food even when home cooking, utilizing statistics of average Japanese eating behavior models.
著者
小池 恵 船木 絵美子 津田 淑江
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.62, pp.74, 2010

[目的]地球温暖化が進行する今日、世界規模での温室効果ガス排出量削減に対する活動が行われている。このような取り組みが行われている中で、家庭内でのCO<SUB>2</SUB>排出量削減に対する行動を起こすことも重要となってきている。そこで本研究では、湯を沸かす際のCO<SUB>2</SUB>排出量について検討した。様々な加熱方法、加熱条件、加熱器具によるCO<SUB>2</SUB>排出量の比較を行い、環境に配慮したカップ麺の食べ方について考察した。<BR>[方法]N社製カップ麺を試料とし、カップ麺調理時に必要な湯を沸かす際のCO<SUB>2</SUB>排出量を求めた。加熱方法はガス加熱およびIH加熱とした。やかんに17℃の水を入れ、水量・火加減の違いなど加熱時の条件を変え、沸騰(98℃)までのガス消費量および電気使用量を測定した。さらに沸騰ジャーポット、電気ケトルなどを使用して、沸騰までおよび保温時の電気使用量の測定も行い、CO<SUB>2</SUB>排出量を算出し比較した。<BR>[結果]学生26名を対象に、カップ麺1人前を作る際の水量および火加減を自由に設定させ、やかんでの湯沸し実験を行った。その結果、使用水量の平均値は850ml、火加減は強火で行った者が70%、中火では30%であった。またやかんの鍋底水滴の有無も確認し、水滴有りは19%であった。カップ麺に表示された1食分の使用湯量は300mlであり、蒸発量を考慮し1食分を作るには350mlの水量が必要であると考えた。以上の結果を経て、使用水量を湯沸し実験の平均値である850mlおよびカップ麺1食分作成時に必要な350mlの2種類に設定し、火加減とやかんの鍋底水滴の有無など加熱条件を変えた場合のCO<SUB>2</SUB>排出量を比較した。最もCO<SUB>2</SUB>排出量が少なかったものは、水量350mlの電気ケトルである事が明らかとなった。
著者
竹内 枝穂 津田 淑江
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.23-31, 2003-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
19
被引用文献数
5

1.品種による調理特性を検討したところ,ファリノグラム特性では,強力粉のみの場合と比べて,六条種の大麦粉を加えると安定性が増し,二条種の大麦粉を加えることにより安定性が低下した.また糊化特性では,温暖地で改良が行われた大麦粉よりも,寒冷地で改良が行われた大麦粉の方が高い最高粘度を示すことが明らかとなった.2.小麦粉に5種類の大麦粉をそれぞれ置換させて食パンを焼き上げたところ,5種類ともに大麦粉を添加することによりパンの体積が低下し,硬くなり,黄色みを増すなどパンとしての品質が低下した3.5種の大麦粉の中でミノり2は,体積の低下が最:も少なかった.4.ミノリ240%配合の強力粉を以下の条件で製パンする事により基準パンの体積,色硬さ,風味に近づけることができた.1)大麦粉量の5%のグルテン量を添加する.2)水を通常の110%加える.3)砂糖を通常の125%加える.5.改善バンの官能検査をおこなった結果,普段口にしている食パンとあまり差がなく食べられるという結果となった.6.改善パンを6枚切り1枚食べる事により,食物繊維総量が2.7g摂取する事ができ,食物繊維摂取量増加に効果があることが期待できた.
著者
津田 淑江 堂薗 寛子 小池 恵 瀬戸 美江 大家 千恵子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.313-318, 2008-10-20
参考文献数
9
被引用文献数
4

CO_2排出量削減に向け持続可能な消費の取り組みが行われている。国や自治体などによる規制や規則が必要となる一方で,家庭においても資源を考えた行動を起こすことが重要となってきている。しかし消費者に対して家庭で調理することによって排出されるCO_2量に対する情報が少なく,具体的なCO_2削減の評価方法が示されていない。本研究では,家庭における食事作りに焦点を当て,その中で,炊飯と保存方法の違いによるCO_2排出量を算出した。さらに,環境家計簿の調査を行い,現状の把握とCO_2排出量の抑制方法の検討を行った。その結果,炊飯時のCO_2排出量は,食べる飯をその都度炊飯することにより低減できた。それに対し電子ジャーで保温した場合のCO_2排出量は増加した。飯を冷凍保存した場合,電子レンジ解凍に要する時間,CO_2排出量は,飯量が増えるごとに増加していた。
著者
大家 千恵子 武政 育恵 船木 絵美子 津田 淑江
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.209-214, 2012-06-05

大学生と高校生に対し,環境に配慮した食生活行動についての質問紙調査を行い,その結果を因子分析した。質問内容は,環境に配慮した食生活における行動を聞いた。第1因子では,生産配慮であった。第2因子は,廃棄配慮であった。第3因子は,調理配慮とした。第4因子は,輸送配慮とした。さらに,生産配慮では高校生の方が有意に高い得点を示し,調理配慮では大学生の方が有意に高い得点を示した。環境への負荷を削減するために,学生が食生活におけるCO_2排出量の削減に関心を持つことが必要である。食生活からのCO_2排出量削減の教育が必要である。