著者
杉内 崇浩 渡辺 俊典 古賀 久志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.113, pp.133-140, 2004-11-12

近年、オブジェクト認識は、セキュリティ認証、ロボットビジョンなどさまざまな場面で使われるようになってきた。我々は、画像オブジェクトをカラー画像の領域分割により直接得られる領域の集合と考えることにより、オブジェクト定義の自動抽出、認識手法について検討している。本稿では、画像内に複数回出現するオブジェクトを圧縮して得られる圧縮率を利用した自動オブジェクト抽出手法を提案する。In recent years, object recognition has come to be used in various scenes, such as security authentication and robot vision. We study automatic extraction and recognition of objects from images by considering an object as a set of the regions directly obtained by image segmentation. In this paper, the automatic object extraction method using data compression ratio in compressing the objects which appears multiple times in image is proposed.
著者
渡辺 政彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.911, pp.143-147, 2005-10-24

前回に引き続いて,組み込みソフトウエアの検証手法について解説する。今回は,モデル解析やモデル・シミュレーションといったモデル・ベースの検証手法,およびソース・コード・ベースの開発手法を取り上げる。(進藤 智則=本誌)渡辺 政彦キャッツ取締役副社長 モデル・ベースの検証手法には,モデル検査,モデル解析,モデル・シミュレーションなどがある。
著者
澁谷 治男 渡辺 明子 融 道男
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

パニック障害におけるコレシトキニン(CCK)の関与が、とりわけCCKB受容体の関与が推察される。その根拠としては、(1)CCKB受容体アゴニストを投与すると健康人、パニック障害患者で通常の発作に非常によく似たパニック発作を誘発し、その誘発率は患者群で高い。(2)CCKB受容体アンタゴニストをラットやサルに投与すると抗不安作用を示す。(3)パニック障害患者では脳脊髄液に含まれるCCK8が減少している。(4)in vitroの研究でパニック障害患者のリンパ球をCCK4で刺激すると細胞内Caの増加は健常人の場合より大きい。(5)第1度親族のパニック障害罹病危険率は健常人が0.9%であるのに対してパニック障害患者では13.2%、女性の発現率は男性の2倍であるなど遺伝要因が大きく関与する疾患である。このような所見はパニック障害がCCKB受容体の機能亢進にもとずく病態であることを推察させる。そこで本研究ではパニック障害患者のCCKB受容体遺伝子をセカンドメッセンジャ系に直接関与する細胞内第3ループを重点的に遺伝子解析を行った。解析に用いたパニック障害患者81人(男性41人、女性40人)である。血液10mlからDNA抽出キットを用いてDNAを得た。CCKB受容体のエクソン2、3、4の各部位のついてそれぞれオリゴヌクレトチドプライマーを設計しPCRを行った。PCR産物は1.5%アガロースゲルを用いた電気泳動によって増幅を確認した。PCR産物はフロムフェノールブルーおよびキシレンシアノールを含む色素バッファーにて2-5倍に希釈し、95Cで5分間の熱変性の後、直ちに氷冷し、アクリルアミドゲルにアプライした。4Cあるいは18Cの2条件で電気泳動を行った後、アクリルアミドゲルに銀染色を行いバンドを検出した。その結果、SSCPによってエクソン2において2例、エクソン3で9例、エクソン4で3例にバンドシフトを認めた。すなわち、これらの部位でのDNA塩基配列の違いがあることを示唆しており、今後ダイレクトシークエンス法によってゲノムDNAの塩基置換を検索する予定である。さらに変異のある遺伝子頻度をパニック障害者と健常対象者と比較検討する予定である。
著者
太田 慎一郎 渡辺 昭典 徳永 博
出版者
(社)日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.77-81, 1957-02-28 (Released:2010-11-29)
参考文献数
8

1) m2は3齢起蚕において黒色鮮明な特有の斑紋を発現し, 分離系統においては同一蛾区の正常蚕の第3就眠に前後して熟眠となる。しかし超過脱皮をきたし三眠蚕となると斑紋は黒色減退し, 淡褐色味が加つてくる。2) m2は異常三眠蚕を生じ易い傾向があるが, この三眠蚕となつたものを用いると系統維持が容易である。3) m2で超過脱皮を行つたものの中にプロセテリー或いはメタセテリーを生ずることがしばしばある。また族中不脱皮斃蚕の多出すること等から考えると, m2は遺伝的ホルモン異常蚕とも考えられる。4) m2純系においては毛蚕の軽重によつて, その後の発育に影響があり, 毛蚕体重の軽いもの程異常三眠蚕を生じ易い傾向がある。5) m2の経過日数は11日前後のものが多く, 1-3齢間の生長率を支122号に対比するとm2は明らかに生長率が大きい。これは絹糸腺の肥大生長に伴う結果と考えられる。熟蚕の絹糸腺の形態は正常蚕の最終齢のそれと酷似している。6) 繭は体躯に応じて貧弱である。蛹は23℃ 保護下では14-16日で発蛾するが, 中には20日以上を要した個体もある。7) 蛾も非常に小さいが生殖力は完全でよく受精する。雌は造卵の絶対量が少なぐ, m2-IIでは30粒の受精卵を産下したものが最高で, m2-IIIでは50-200粒ぐらい産卵する。8) 二眠蚕 (m2) は四眠蚕に対し劣性として遺伝する。
著者
渡辺鉄蔵 著
出版者
有斐閣書房
巻号頁・発行日
1916
著者
渡辺 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.355, pp.31-36, 2011-12-09

2004年のスマトラ・アンダマン地震のとき,衛星搭載のマイクロ波(Ku及びC帯)電波高度計はmid-oceanを伝播する津波の波高プロファイル及びレーダ後方散乱係数等を初めて明瞭に観測した.2011年の東北太平洋沖地震のときには,北海道,カリフォルニア及びチリのHFレーダがcoastに接近する津波のsurface current及びドップラー特性を初めて明瞭に観測した.本発表ではこのエポックメーキングな二件の観測を中心に,先行研究及びフォローオン研究を含めて文献調査した結果を報告する.
著者
渡辺 謙仁
巻号頁・発行日
2013-02-25

CGM(Consumer Generated Media)に舞い降りた天使、初音ミク。かつての激しい米ソ冷戦の舞台ともなった、宇宙開発。一見、初音ミクと宇宙開発は全く関係がなさそうですが、実は現代の諸条件がこの2つを結びつけたのです。勉強会では、「ソーシャルメディア衛星開発プロジェクトSOMESAT」という事例に着目し、初音ミクと宇宙開発の「草の根な関係」について考えたいと思います。
著者
高 鵬飛 宗形 佳織 詹 睿 今津 嘉宏 松浦 恵子 相磯 貞和 渡辺 賢治
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.131-137, 2012
被引用文献数
3

日本の医学部における漢方医学教育と中国の中医薬大学(中医・中西医の教育課程)および医科大学(西洋医の教育課程)における中医学教育を比較した。日本の漢方医学教育は2001年に文部科学省の医学教育モデル・コア・カリキュラムに組み込まれたものの,6年間の約4000コマの講義数に対して,わずか8コマ程度である。一方,中国の中医薬大学では5年間の5割を中医学,残り5割を西洋医学の課程が占めている。また医科大学においても80コマの中医学講義がある。一方,教育内容に関しては日本の漢方教育や卒後教育は「傷寒論」と「金匱要略」を重視しているが,中国の中医学教育は中医陰陽五行学説や臓腑経絡理論などを重視している。現在,日本では卒後教育の強化により専門医数が増えつつある。一方で中国は中医学を専門とする医師が減少している。伝統医学を継承する根源となる教育は両国の伝統医学の発展にとって非常に重要であると示唆された。
著者
渡辺 哲 亀井 克彦
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.103-104, 2013 (Released:2013-06-11)
参考文献数
4
著者
米山 泰生 貝沼 修 谷口 徹志 中島 光一 渡辺 良之 原 壮
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.214-218, 2002-02-01
参考文献数
17
被引用文献数
20

症例は67歳の女性.1993年に直腸癌にて低位前方切除術行い, その後2回の肝転移および肺転移の切除術を受けた.2000年5月腹部CTにて主膵管拡張と膵頭部に不均一に造影される腫瘍を認め, MRCP, ERCPにて膵頭部主膵管に途絶を認めた.膵転移もしくは腫瘤形成性膵炎を疑い, エコー下膵生検を行い, 直腸癌膵転移の診断にて7月19日膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的にも高〜中分化型腺癌で, 原発巣および肝・肺転移巣と類似の所見であった.直腸癌膵転移は極めてまれであり, 本邦報告例では異時性に他臓器転移をきたし, 複数回の転移巣切除術が行われていることが多いが, 長期生存例も報告されており, 膵転移も根治性が得られれば積極的に手術をすべきと考えられた.
著者
橋本 遼 渡辺 昌洋 安部 伸治 浅野 陽子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.464, pp.113-118, 2012-02-27

インターネットは社会インフラとしての重要性を増し続けており,ICTサービス利用スキルの低い高齢者に対する支援は重要な課題である.本稿では,高齢の初心者がWeb利用方法を教え手と1対1で学習するとき,キーボード,マウスといった入力デバイスの操作の学習と,Webサイトの構造を把握して目的を達成するための探索手順などの概念的な内容の学習を同時に行っており,高い認知負荷が学習を阻害しているという仮説を立て,操作学習と概念的内容の学習を別々に行う分割学習手法を提案する.実験によって提案手法と既存の学習手法を検討した結果,操作学習と概念的内容の学習を別々に実施することで,概念的内容の定着が高まる傾向が見られた.また,副次的にWeb利用意欲の向上を促進する効果も示唆された.
著者
渡辺 茂樹 土谷 大輔 金城 利彦
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.250-254, 2012-03-20
参考文献数
18

自然縮小した髄膜腫3例を報告する.症例は72〜79歳のいずれも高齢の男性で,2例は小脳梗塞で発症,1例はめまいで施行のMRIで無症候性の髄膜腫が傍矢状洞部,中頭蓋窩,嗅窩部に認められた.経時的MRIで4年半,6年,6年半で腫瘍の縮小(それぞれ6.1cm^3から1.1cm^3,7.2cm^3から2.4cm^3,16.0cm^3から4.0cm^3:縮小率82%,53%,75%)が認められた.腫瘍体積はCavalieriの法則Volume=4/3×π×a/2×b/2×c/2(a,b,cは3方向の径)で計測した.これまでに髄膜腫の自然縮小の報告はない.腫瘍縮小の機序は不明であるが,高齢者無症候性髄膜腫では自然縮小する可能性もあり,慎重に経過観察をするべきである.
著者
渡辺 尚
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.1210-1217, 1991
被引用文献数
7

飲酒によっておこる喘息症状の悪化は, 西洋人には認められず, 日本人もしくは東洋人にみられる人種差の著しい現象とされる. 今回このアルコール(飲酒)誘発喘息の発症機序を解明する目的で, 喘息患者20名を対象に, エタノール経口負荷試験と, エタノールおよびアセトアルデヒドを用いた白血球ヒスタミン遊離試験を実施した. エタノール経口負荷試験で20名中11名(55%)が陽性を示し, かつ負荷後の血中アセトアルデヒド濃度ピーク値は陽性群では陰性群に比べ有意に高値を示した(26.4±13.5μM vs 17.3±6.6μM, p<0.05). またアセトアルデヒドは, 2μM〜100μMの範囲において容量依存性に白血球からヒスタミン遊離を促進させる作用が認められた. 以上より, アルコール(飲酒)誘発喘息の病態には, 飲酒後のアセトアルデヒドの異常高値が関与しており, アセトアルデヒドによる肥満細胞(もしくは好塩基球)からのヒスタミン遊離作用を介して, 気道平滑筋の収縮反応が惹起されることが示唆された. 日本人にみられるアルコール(飲酒)誘発喘息の発症機序に関する最初の報告と思われる.
著者
大塚 愛子 川崎 亮 渡辺 龍三 厳 泰永
出版者
Japan Society of Powder and Powder Metallurgy
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.220-224, 1998-03-15
参考文献数
7
被引用文献数
3 12

Disk-shaped functionally graded materials of copper/alumina system have been fabricated by spark plasma sintering(SPS process. The graded layer consists of symmetrical compositional transition of Cu/Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>/Cu, which allows to achieve high heat conduction, electrical insulation and excellent in-plane electrical conductivity. The use of the FGMs as a compliant pad of conduction type of thermoelectric power conversion system offers high thermal energy density through the thermoelectric cell, resulting in the increase of the efficiency of thermoelectric energy conversion.<BR>This paper describes the process optimization including densification of metal-ceramic powder mixtures by SPS process, compositionally graded stacking of the mixed powders in a graphite die, the design of the compositional gradient on the basis of one dimensional heat conduction analysis and fabrication of Cu/Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>/Cu FGMs according to the predesigned compositional gradient.
著者
渡辺 裕太 関口 芳廣 西崎 博光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1812-1821, 2006-06-15
参考文献数
11

この論文では,数人と対話ができる音声対話機能を備えた音色識別学習支援システムについて述べている.この論文では,特に,音色の例として人間の声を扱っている.まず,最初に音色識別学習支援システムに必要な機能を被験者実験により調査した.その結果,(1) 音声対話機能が必要である,(2) 1 人よりも2 人で学習すると学習効果が高い,(3) 聴覚情報だけでなく,視覚情報も有効である,という3 つのことが分かった.そこで,前述の機能を備え,複数人で使用できる音色識別学習支援システムを作成した.被験者実験により,学習支援システムを使って音色識別学習をした場合の方が,システムを使用しないで音色識別学習をした場合より音色識別精度が50%改善している.This paper describes a tone color identification learning support system with speech dialogue function that can have a conversation with a few person. In this paper, we especially deal with speech as an example of tone color. First of all, we have investigated functions which are required for the tone color identification learning support system by doing subject experiments. The results showed as follows: (1) a speech dialogue module are needed, (2) training in a twosome gets higher learning effect than training alone, (3) visual information such as spectrograph is useful for training as well as acoustic information. We constructed the support system, therefore, which can be used by a few person and has the functions described above. The experimental result of tone identification by subjects who used the support system showed that the performance of identification achived improvement of 50% accuracy comparing with the case in which the system was not used.