著者
林 幹治 鶴田 浩一郎 国分 征 小口 高 渡辺 富也 HORITA R. E.
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.72-81, 1979-02

1977年9月21日に発生したSSCは磁気圏内のVLFエミッショソの発生領域に影響を与え,さらに地上の電力送電系へもその影響を及ぼした模様てある.VLFエミッションに対するSSC効果としてこれまてに知られているような周波数,帯域幅,積分強度等の増大のほかに,VLF波の放探の方法により,SSCの開始時にエミッションの発生領域か北から南へと広かるということか認められた.さらに,SSCに伴う誘導磁力計の変動と呼応して電力線よりの高調波雑音成分,特に偶数次の強度が顕著に増大,変動した.これは,電力送電系中の変圧器の接地点を通じSSCに伴う誘導地電流が,変圧器の鉄心に磁気的バイアス作用を起こしたため生じた波形歪の結果と考えられる.
著者
渡部 一郎 渡辺 剛男 仲田 哲郎 中川 洋
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集 (ISSN:00290270)
巻号頁・発行日
vol.22, no.120, pp.590-595, 1956-08-25
被引用文献数
3

Among the factors which affect the performance characteristics of a pneumatic ejector, the effect of the distance α' from the nozzle exit section to the entrance of the parallel part of the mixing tube was experimentally dealt with in the present paper. It was found that the optimum distance α' for the highest vacuum and the highest ejector efficiency was α'=15mm, so long as the present ranges of experiments were concerned. As the inner diameter e of the parallel part of the mixing tube was selected as e=9.55mm, the optimum value above-mentioned yields to α'/e=1.57,which coincides with the results obtained previously by L.J. Kastner, J.R. Spooner for a pneumatic ejector. Besides, the present authors have measured the pressure distributions in the mixing tube, the results of which were compared with the theories by W. Tollmien and A.M. Kuethe. Further, the results of the present paper were compared with the results hitherto published for steam ejectors.
著者
松本 滋夫 平田 安廣 加藤 照之 渡辺 茂
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.239-248, 1985-11-08

1984年9月14日に発生した長野県西部地震による阿寺断層上の水平地殻変動を解明するため,同地震発生直後に阿寺断層地域の既設基線網において光波測量を実施した.今回の再測では,前回(1983年11月)にくらべて全般に基線長の縮みが認められた.大きいところでは2cmに達する縮みが認められ,これは測量誤差をやや上回る,有意なものと思われる.一方,断層モデルを設定し,各基線網か受けるべき歪変化を計算し,測量の結果と比較したところ,歪量はどちらも10-6程度で調和的である.また,両者は方向・大きさともかなり良い対応が認められた.ただし,面積歪に関しては必ずしも良く調和しているとはいえずさらに検討を要するものと思われる.
著者
武岡 英隆 速水 祐一 兼田 淳史 松下 太郎 紀本 岳志 渡辺 浩三 藤川 淳一
出版者
日本海洋学会
雑誌
沿岸海洋研究 (ISSN:13422758)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.91-97, 2001-02-23
被引用文献数
1

夏季の瀬戸内海には外洋から栄養塩が流入しているため,外洋の大規模な海洋循環の変動が瀬戸内海の栄養塩環境に影響を与える可能性がある.このような問題意識に基づいた,我々のいくつかのモニタリング計画を紹介した.中でも重要なのは,佐田岬先端部に設置した栄養塩などの自動監視システムによるモニタリングである.このシステムは,2000年3月に設置され,水温,塩分,pH,溶存酸素,クロロフィル蛍光,硝酸態窒素,アンモニア態窒素,リン酸態リン,珪酸態珪素,動物プランクトン数を1時間毎に測定している.

1 0 0 0 OA 天理教側面観

著者
渡辺霞亭 (碧瑠璃園) 著
出版者
育文館
巻号頁・発行日
1909
著者
木下 明敏 渡辺 講一 山住 輝和 石野 徹 神田 哲郎 原 耕平
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.382-386, 1989-08-05
被引用文献数
3

症例は74歳女性。8年前に直腸癌の手術を受け, 外来にて経過観察中にCEA値の上昇と胸部異常陰影を認め, 精査の目的にて入院した。胸部X線では, 左S^3bに胸膜嵌入を伴った腫瘤陰影があり, 気管支鏡検査にて左上区枝の入口部をほぼ閉塞する形で黄色の柔らかな半球状のわずかな膨隆を認めた。病理組織学的には, 壊死組織にまじって, 有節性Y字状を呈する菌糸が多数認められ, 培養でもaspergillusが確認された。また経気管支的肺生検(TBLB)による腫瘤の病理組織は, ラクトフェリン染色陰性の高分化型腺癌で, 直腸癌の転移と考えられた。本症例は転移性肺腫瘍で抗癌剤使用中の患者で, 転移巣の流注気管支内腔にアスペルギローマが形成された1例であった。今後, 気管支鏡検査法の普及と抗癌剤などの使用の増加につれてこのような症例が増加してくるものと思われ, 症例の集積により菌球の形成過程の機序が解明されることを期待して, これを報告した。
著者
岡本 真理子 渡辺 勝彦 内藤 昌
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
no.369, pp.103-113, 1986-11-30

The architectural reference book "Gusikenki" is considered as the first encyclopedia for the architecture in Edo era. We examined the contents and bibliography of this book, and clarified the fact that the editor, Masataka Imaoku, then the Nakai's "Touryou" carpenter, wrote and compiled "Gusikenki" in the following four stages. 1st stage ; 1671 : Began the writings concerning the knowledges related to the nearby architecture as a Horyuuji carpenter. 2nd stage ; 1677 : Performed the writings about the architecture in the area controlled by the Nakai Family and about the buildings of temples and shrines. 3rd stage ; 1680/1684 : Wrote articles on the Kyoto Imperial Palace and accounts on matters such as divinity, mathimatics, weight and measures, and completed the whole volumes. 4th stage ; 1685/1686 : Added few items related mainly to time measurement.
著者
渡辺 新一 池上 貞子 小林 二男
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1.中国語に翻訳された日本文学の目録(1919年〜1949年:単行本編)の作成従来の漢訳日本語書籍の目録は主なものでも幾つもあるが、そのいずれも、日本語の原題名を明示せず、ただ原作者と訳者と漢訳名と訳出の時期を記したものがほとんどであった。当研究は、原題名を調査して明示することによって、日本文学のいかなる作品が漢訳されたのかを初めて具体的に提示した。以前のカード化に変わる各種のソフトの発展は目録作成という作業を簡素化させてきてはいるものの、こうした目録の作成は訳本の内容から原文の題名を確定するという膨大な手間を必要とした。そのため、こうした作業につきものとはいえ、調査の行き届かなかったものや思わぬ勘違いなどがあると思われる。またさらに、雑誌類に訳出された日本文学の作品目録も一定程度手をつけており、今後同じく原題名を調査して、今回の成果と併せて近い将来公表したいと考える。2.中国語訳に関する論文研究分担者の各自の問題意識に従って、以下の論文をまとめた。・池上貞子「翻訳の可能性と限界をめぐる一考察-川端康成著・唐月梅訳「古都」を中心に」・小林二男「中国における日本文学受容の一形態-周作人の「日本近三十年小説之発達」と相馬御風の「明治文学講話」「現代日本文学講話」をめぐって」・渡辺新一「<吾輩は猫である>はどう漢訳されているか」これらはいずれも、翻訳という作業が異文化を跨いでおこなわれる刺激にみちた行為であることを共通の前提とした当研究の偽らぬ成果の一部といえ、各自の論文の指し示す方向性と問題意識は今後さらに深めていくことが求められている。
著者
平竹 潤 渡辺 文太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ヒトアスパラギン合成酵素(hAS)は、急性リンパ性白血病のアスパラギナーゼ療法において、再発や薬剤耐性を引き起こす原因酵素として注目されている。本研究は、hASを特異的に阻害することで、薬剤耐性を獲得した急性リンパ性白血病細胞に対して有効な新しい化学療法剤を開発することを目的としたものである。hASの反応機構にもとづき、その遷移状態アナログとなるN-adenosylsulfoximine およびその誘導体を合成した。その結果、hASを時間依存的に強力に阻害する化合物を得ることに成功し (Ki* = 7.6 nM)、アスパラギナーゼ耐性の白血病細胞に細胞死を引き起こすことを、世界で初めて示した。
著者
尾辻 泰一 ヴィクトール リズィー 末光 眞希 末光 哲也 佐藤 昭 佐野 栄一 マキシム リズィー 吹留 博一 渡辺 隆之 ボーバンガ-トンベット ステファン 鷹林 将 高桑 雄二 吾郷 浩樹 河原 憲治 ドゥビノフ アレクサンダー ポポフ ヴィチェスラブ スヴィンツォフ ディミトリ ミティン ウラジミール シュール マイケル
出版者
東北大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2011

本研究は、グラフェンを利得媒質とする新規なテラヘルツ(THz)レーザーの創出に挑んだものである。第一に、光学励起したグラフェンの過渡応答におけるTHz帯誘導放出の室温観測に成功し、自ら発見したレーザー理論を実証した。第二に、グラフェン表面プラズモンポラリトンの巨大利得増強作用を理論発見し、独自の光ポンプ・近接場THzプローブ分光法により初めて実証に成功した。第三に、独自開発した高品質エピタキシャルグラフェン製膜技術とレーザー素子加工技術を用いて電流注入型グラフェンレーザー素子を試作評価し、100Kの低温下ながら、5.2THzの単一モード発振に初めて成功した。第四に、グラフェンTHzレーザー設計論を構築するとともに、より高利得化が可能な独自構造を理論実験両面から明らかにし、室温THzレーザー発振実現の見通しを得た。
著者
森下 亨 渡辺 信一
出版者
電気通信大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

高強度レーザーを利用した、原子・分子の超高速実時間イメージングの理論および計算手法を開発した。高強度レーザー電場に誘起される再衝突電子過程を利用することによって、空間的には原子の内部構造(サブÅ)、時間的には電子の運動(数フェムト秒からアト秒領域)の超高分解能を達成することが可能であり、これによって物質の繊維における時間分解電子ダイナミクスの研究に新しい道が開け、またレーザーと物質の相互作用に関する深い理解を獲得した。
著者
八月朔日 泰和 後藤 薫 渡辺 雅彦
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

野生型に比してDGKβ欠失マウスの線条体投射ニューロンの棘突起数が減少していることが明らかとなった。また、DGKβとAMPA型グルタミン酸受容体のサブユニットであるGluR2の結合が見出された。DGKεについてはDGKεが小脳プルキンエ細胞樹状突起に発現すること、またsubsurface cisterns内に局在することが明らかとなった。内分泌細胞については、ラット副腎にはmRNAレベルでDGKβおよびDGKεの発現が認められたが、DGKβは蛋白レベルでは副腎には発現していないと考えられた。一方DGKεは、副腎皮質球状帯細胞の形質膜に局在する可能性が明らかになった。
著者
平田 晃正 大西 輝夫 渡辺 聡一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.312-320, 2012
被引用文献数
3

ユビキタスネットワーク社会の到来により,電波が一般生活の至るところで利用される一方,電波の安全性に対する関心が高まってきている.しかしながら,電磁波の人体への作用は周波数により異なる.本論文では,電磁波の生体への作用を述べ,電波に対する防護ガイドラインの根拠について概説するとともに,現在の研究動向について述べる.また,電波防護ガイドラインに基づく,無線通信機器に対する防護ガイドラインの適合性評価法の標準化動向についても示し,今後の研究課題について紹介する.
著者
渡辺 智恵美
出版者
別府大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

古墳時代の金属製品(刀やよろい、馬具、耳飾りなどの装身具)に残された製作時の痕跡から、それらを製作する技術や道具を調査した。調査方法として顕微鏡観察のほか、X線CTスキャンや三次元計測、材料の成分分析といった自然科学的方法も応用した。その結果、耳飾りの製作工程の復元を通して、使用された道具や方法を解明することができた。また、よろいなどの鉄製品に残された、板を切断した痕跡から、使用された道具の刃先の大きさも推定できた。